【詳しく解説】90坪の土地活用ベスト5!アパート経営などの収益性を紹介

90坪の土地は一般の住宅の平均坪数の2倍以上となる広めの土地です。土地活用では、アパートやマンションを建てる広さに最適といえるでしょう。2階建てを想定すると、12室程度の経営規模となります。
90坪の土地の有効活用は高収益を期待できる分、どの活用方法を選ぶかは難しい問題です。そこで本記事には、90坪におすすめの土地活用方法を紹介します。
所有地の最適な土地活用が何か簡単に知りたい方は、以下のボタンから土地活用の相談ができますので、ぜひご利用ください。
この記事の内容
1.【90坪の土地活用】最適な活用方法は?
90坪ではさまざまな土地活用の方法が考えられます。ここでは、最適な土地活用選びの第一歩となる基礎知識を紹介します。
1-1.土地90坪を活用することのメリット
90坪の土地は、約297.5平米です。集合住宅経営では1棟十分に建てられる広さで、戸建て賃貸では3棟建てて運用する経営規模が想定できます。
90坪は初期費用が高額になる一方、初期費用のもとをとる十分な収益性を期待できる規模です。
90坪ともなると、土地にかかる税負担もそれなりの額になり、土地活用をしたほうがメリットとなることが多くあります。
- 土地に住宅用建物を建てることで土地にかかる税金の減税効果がある
- 借用地とすることで相続税の減税効果が期待できる
- 土地の維持・管理がしやすくなる
- 収入が得られる
土地は更地で置くよりも、活用したほうが資産形成の面でも維持の面でも優位性があります。
1-2.メリットを最大値にするのはアパート経営
土地活用にはそれぞれに収益性や安定性に特徴があり、必要となる初期費用もさまざまです。収益性でいうと、もっとも高収益を期待できるのはビル経営や賃貸集合住宅ですが、それぞれ必要となる初期費用は多額になります。
また、土地は所有しているだけで毎年固定資産税・都市計画税がかかります。固定資産税などは活用していない土地のほうが税額は高くなる傾向にあるため、土地活用は税金対策としても有効です。
中でも、賃貸集合住宅は「住宅用地の特例」という措置があるため、高い節税効果が期待できます。
節税効果も高く、高収益も期待できる賃貸集合住宅経営ですが、弱点は初期費用の高さです。しかし、坪単価相場が高い構造となりがちなマンションに比べ、アパートであれば構造の坪単価を抑えることもできます。そのため、アパート経営は90坪の土地活用としてはまず考えたい方法といえるでしょう。
2.【90坪の土地活用1】アパート経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 土地の汎用性 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
△ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
90坪の土地でのアパート経営の特徴や規模の一例を紹介します。
90坪あれば、収益性と安定性も期待できる土地活用です。
2-1.土地90坪のアパート経営規模
90坪の土地はアパート経営に最適な広さといえるでしょう。土地の建ぺい率にもよりますが、一般的な60%を想定するとワンフロアワンルーム約6室の規模の建物が建てられます。
駅から徒歩圏では単身者向け、生活利便施設が近隣にあるような場所ではファミリー層向けの間取りが向いています。
90坪でのアパート経営の規模と収益をシミュレーションしました。
<規模>
- 2階建てアパート
- 土地面積300平米(90.75坪)・建坪180平米・延床面積360平米
- 1R12戸
<設定条件>
- 1戸当たり家賃8万円
<収益シミュレーション>
家賃収入:1,152万円=8万円×12戸×12ヶ月
維持費等支出:230万4,000円=1,152万円×20%
年間収支:921万6,000円
2-2.土地90坪のアパート建築費
上記の設定でアパート建築費をシミュレーションします。
<設定条件>
- 木造2階建て
- 延床面積:109坪(約360平米)
- 建築坪単価:80万円
<建築費シミュレーション>
本体工事費:8,720万円=80万円×109坪
付帯工事費:1,744万円=8,720万円×20%
諸費用:872万円=8,720万円×10%
建築総額(初期費用):1億1,336万円
アパートの建築シミュレーションが知りたい方は「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」をご利用ください。最大10社から無料で建築費シミュレーションを含む建築プランが手に入れられます。
3.【90坪の土地活用2】マンション経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 土地の汎用性 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
△ | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
90坪の土地が駅にほど近いといった開発の進んでいるエリアに立地している場合、マンション経営も十分考えられます。90坪台の土地で行うマンション経営について紹介します。
3-1.土地90坪のマンション経営規模
マンション建設の検討は90坪の土地の場合、土地の容積率を確認することから始めます。容積率が300%を超えるような90坪規模の土地であれば、4、5階建てのマンションが建てやすいでしょう。
向いている立地は、アパートと同様です。賃貸住宅需要は、エリアによってターゲットが変わってきます。
90坪でのマンション経営の規模と収益をシミュレーションしました。
<規模>
- 4階建てマンション
- 土地面積320平米(96.8坪)・建坪240平米・延床面積960平米
- 2LDK16戸
<設定条件>
- 1戸当たり家賃14万円
<収益シミュレーション>
家賃収入:2,688万円=14万円×16戸×12ヶ月
維持費等支出:537万6,000円=2,688万円×20%
年間収支:2,150万4,000円
3-2.土地90坪のマンション建設費
上記の設定でマンション建設費をシミュレーションします。
<設定条件>
- 鉄筋コンクリート造4階建て
- 延床面積:290坪(約960平米)
- 建築坪単価:110万円
<建築費シミュレーション>
本体工事費:3億1,900万円=110万円×290坪
付帯工事費:6,380万円=3億1,900万円×20%
諸費用:3,190万円=3億1,900万円×10%
建築総額(初期費用):4億1,470万円
4.【90坪の土地活用3】駐車場経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 土地の汎用性 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
◎ | △ | △ | △ | △ |
駐車場経営は初期費用を抑えて始められるため、暫定利用に向いている土地活用です。
90坪規模の土地での駐車場経営について解説します。
4-1.土地90坪の駐車場経営規模
駐車場経営の方法は大きく二分できます。コインパーキングと月極駐車場です。どちらも自己資金ゼロでも始められる手軽さがあります。
しかし、収益性は建物を建てて活用するほど期待できません。ただし、観光地のコインパーキングなど時間貸し需要の高いエリアでは、高収益をたたき出すこともあります。
90坪の駐車場経営の規模と収益をシミュレーションします。
<規模>
- 土地面積90坪
- 乗用車タイプが17台
<設定条件>
- 施設貸し形式
- 30万円(1ヶ月)
<収益シミュレーション>
年間収入:360万円=30万円×12ヶ月
維持費等支出:なし(税金は除く)
年間収支:360万円
4-2.土地90坪の駐車場の初期費用
上記の設定でコインパーキング施設導入の初期費用をシミュレーションします。
<設定条件>
- 土地90坪の更地をアスファルト舗装
- 駐車台数17台
<建築費シミュレーション>
アスファルト舗装工事費:150万円=5,000円(平米当たり相場)×300平米( 90坪)
精算機・照明等:50万円
ロック版:170万円=10万円×17台
建築総額(初期費用):300万円
コインパーキングの場合、土地だけを貸す方式もあります。
駐車場経営の方法をご検討中の方は「HOME4U 土地活用」をご活用ください。複数のプランを一度に取り寄せ、最適プランはどれか検討できます。
5.【90坪の土地活用4】高齢者施設
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 土地の汎用性 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
△ | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
90坪の広さとなると、以下のような高齢者施設が建築できます。
- 軽費老人ホーム
- グループホーム
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
- 通所介護事業所(デイサービス) など
90坪規模での高齢者向け施設の規模や収益を確認します。
5-1.土地90坪の高齢者施設規模
経営は老人ホームなど高齢者施設向けの賃貸業の方式です。施設をオーナーが用意するケースと更地のまま貸して事業者が施設を建築するケースの2通りがあります。
また、オーナー自身がグループホーム経営をすることもありますが、この経営方式は土地活用としてはまれです。
90坪の高齢者向け施設の収益規模を確認します。
<規模>
- 土地面積96坪・建ぺい率50%・容積率100%
- 建坪48坪・延床面積96坪
- サ高住1棟(施設を事業者貸し)
<設定条件>
- 賃料:300万円(月額)
<収益シミュレーション>
家賃収入:3,600万円=300万円×12ヶ月
維持費等支出:なし(税金を除く)
年間収支:3,600万円
5-2.土地90坪の高齢者施設の建築費
上記の条件で高齢者向け施設の建築費をシミュレーションします。
<設定条件>
- 重量鉄骨造2階建て
- 延床面積:96坪
- 建築坪単価:120万円
<建築費シミュレーション>
本体工事費:1億1,520万円=120万円×96坪
付帯工事費:2,304万円=1億1,520万円×20%
諸費用:1,152万円=1億1,520万円×10%
年間収支:1億4,976万円
※これにプラス事業者が求める設備導入費用がかかります。
6.【90坪の土地活用5】トランクルーム経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 土地の汎用性 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
トランクルームは住宅用地としては向かない立地でも考えられる土地活用です。例えば、住宅用地としては敬遠されがちな幹線道路沿いなどでは逆にニーズがあります。
90坪規模でのトランクルーム経営の規模や収益を確認します。
6-1.土地90坪のトランクルーム経営規模
経営の方法は、オーナーが費用を負担して施設を建築し管理を委託する方法と土地を貸し出してトランクルーム専門企業が施設を作る方法とあります。収益性を重視するなら管理委託方式が有利です。
トランクルーム経営の規模と収益をシミュレーションしました。
<規模>
- 土地面積90坪・建ぺい率50%・容積率100%
- 屋外型トランクルーム設置
- 4室ユニット型トランクルーム14基設置
<設定条件>
- 1基当たり賃料2万円/月
- 管理委託型
<収益シミュレーション>
年間収入:336万円=2万円×14基×12ヶ月
維持費等支出:なし(税金を除く)
年間収支:336万円
6-2.土地90坪のトランクルーム経営初期費用
トランクルームの初期費用をオーナー設備設置のケースで見てみます。
<規模>
- 土地面積90坪
<設定条件>
- 1基4室型ユニットを14基設置
- 1基当たり80万円(設置費込み)
<初期費用シミュレーション>
設置費用:1,120万円=80万円×14基
コインパーキングの場合、土地だけを貸す方式もあります。
最適な土地活用は立地によってさまざまです。上記の中でも複数検討したいときにも「HOME4U 土地活用」を使えば、各ジャンルの専門企業最大10社から土地活用プランを取り寄せることができます。
7.土地90坪の活用での税金対策
土地は所有しているだけで毎年税負担があります。
税金分の収益を得ることを目的として土地活用を始めるケースも多いでしょう。土地活用には税負担を賄う目的だけでなく、固定資産税や相続税の節税効果も期待できます。
本章では、土地活用の節税効果について解説します。
7-1.固定資産税・都市計画税の節税対策
土地の固定資産税と都市計画税は、1月1日時点で所有する土地や建物に課税される地方税です。評価額をもとに税額が決まるもので、土地はそれぞれ広さや使い勝手、エリアなどによって評価額が変わります。
不動産の価値、評価額が下がると税負担は減ります。土地活用方法の中にはこの評価額を下げる効果がある方法があるため、土地活用することによって節税効果を期待できます。
具体的には、アパートなど住宅を建てたほうが税額は低くなります。「住宅用地の特例」という特例措置を利用できるためです。住宅用地の特例は土地の評価額が固定資産税で6分の1、都市計画税で3分の1になります。
ただし、住宅用地の特例は1住戸につき200平米までの適用です。90坪は約300平米の広さとなるため、1戸分となると約3分の1は適用外となってしまいます。そこで、アパートなどの集合住宅を建てると戸数が増えるため、90坪すべてで特例措置の対象となります。
参考:東京都|【土地】7土地の課税標準額の算出方法(固定資産税)
7-2.相続税の節税対策
相続が発生したとき、相続財産の不動産は評価額での相続税計算となるため、同じ価値の現金を持っているより額を低く計算できます。
不動産は評価額そのものが時価より約3割低く評価される仕組みです。加えて、土地で借地事業を行っていたり、賃貸アパートなどが建っていたりすると評価額はさらに低くなります。そのため、土地活用は相続税の節税効果として有効な手段です。
土地の相続税対策は以下のような措置が適用可能です。
-
- 小規模宅地等の特例:事業に使用している、貸付事業に供されている土地に対して定められた割合で減額評価する措置
- 借地権割合:地域ごとに設定されている(30~90%)
- 賃貸割合:相続時の賃貸事業の稼働率
相続税の節税対策に効果的なのはアパート・マンション経営です。戸建て賃貸や賃貸併用住宅でも節税効果が期待できます。
土地の相続税対策を相談したいときは「HOME4U 土地活用」をご活用ください。最大10社から相続税対策を盛り込んだ建築プランを手に入れられます。
8.広さ90坪の土地活用方法の選び方
90坪のまとまった土地があれば、多くの土地活用方法が選択肢として挙がります。ここでは、所有の90坪の土地にふさわしい活用方法の選び方の一例を紹介します。
8-1.土地の建築規制を確認する
90坪の土地活用ともなると、高収益が期待できます。しかし、土地には都市計画法などで定められた建築規制が存在する場合があり、適正な活用方法が限られている可能性もあるでしょう。
まずは、用途地域で可能な活用方法を確認します。土地に建物を建てられる場合には建ぺい率・容積率を確認することで建築可能な規模がわかります。
このとき、高さ制限があるかどうかも規模に大きくかかわるため注意が必要です。
これらの規制については、ハウスメーカーに相談すると簡単にわかります。
8-2.立地のニーズを確認
土地活用にはさまざまな種類があります。それぞれ適した立地があり、適性がない活用方法を選んだ場合、失敗する確率は高まるでしょう。
そこで大切なのが、周辺エリアのニーズの把握です。また、近隣エリアで開発計画や撤退計画が進んでいないかも確認します。
しかし、ニーズの把握は難しいものです。土地活用会社やハウスメーカーはこうした情報を常に確認しているため、どの方法を選ぶか悩んでいるときにはニーズの把握から相談してもよいでしょう。
8-3.複数の会社にプラン請求する
土地活用はそれぞれメリット・デメリットがあるため、活用の目的からどれがいちばんふさわしいかを選ばなければなりません。しかし、知識がないまま選択すると失敗しかねません。土地活用方法を絞り込んでいく作業は、プロのサポートがあったほうが安心です。
プロのサポートを受ける前には、依頼先を選ぶ作業があります。そのときに活用したいのが一括プラン請求です。土地活用会社やハウスメーカーから所有地に合った土地活用プランを取り寄せ、それぞれのプランを比較検討することでパートナーを選択します。
土地活用プランの比較には実績豊富な大手企業が多く参画する「HOME4U 土地活用」をご活用ください。実績に基づく安心のプランを多く取り寄せられます。
90坪の土地活用に特におすすめは以下の5種です。
- アパート経営
- マンション経営
- 駐車場経営
- 高齢者施設
- トランクルーム経営
規模や収益、初期費用は「【90坪の土地活用1】アパート経営」「【90坪の土地活用2】マンション経営」「【90坪の土地活用3】駐車場経営」「【90坪の土地活用4】高齢者施設」「【90坪の土地活用5】トランクルーム経営」でそれぞれ詳しく解説しています。
90坪の土地活用で節税対策するときにはそれぞれ注意点があります。
- 固定資産税:住宅用地の特例の範囲に注意
- 相続税:借入金額の設定に注意
それぞれの節税の仕組みは「土地90坪の活用での税金対策」でご確認ください。
90坪の土地活用は、以下のようなポイントを踏まえて選択します。
- 土地の建築規制を確認する
- 立地のニーズを確認する
- 複数の会社にプラン請求する
詳しくは「広さ90坪の土地活用方法の選び方」をご一読ください。
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