「老後に2,000万円不足する」という金融庁の報告書が、いっとき世間を騒がせました。
これをきっかけに老後について改めて危機感を覚え、土地活用を真剣に検討しはじめた方は少なくないのではないでしょうか。
老後2,000万円問題とは・・・
2019年6月3日の金融庁の発表によると、高齢世帯の毎月の不足額は平均5万円。
そのため、95歳まで夫婦で長生きした場合、年金以外に約2,000万円準備する必要があるとのこと。
これに対して、麻生太郎財務大臣が「表現が不適切だった」とコメントしたり、デモが起きるなどの騒動になっています。
参考ニュース記事:「『年金だけじゃ足りない』と金融庁が資産運用を促す」
すでに年金支給額の引き下げは始まっており、将来的に年金がどれだけ貰えるかは不透明です。
金融庁は、積み立て投資や個人年金を通じて、個人で資産をつくっておくことを推奨しています。
資産形成の方法のひとつに、土地活用があります。
土地活用とは、持っている土地を貸し出したり、土地で賃貸物件や駐車場などの施設を経営することです。
それによって、定期的に収入が入ってくるため、資産形成の手段として役に立ちます。
この記事では、老後の資産形成の手段として、土地活用の方法を紹介していきます。
1.老後を見据えた土地活用の4つのメリット
老後を見据えた土地活用には4つのメリットがあります。
老後を見据えた土地活用の4つのメリット
- 余裕資金によって「ゆとり」が生まれる
- 相続税対策できる
- 団体信用生命保険を付ければ生命保険の代わりになる
- 家族に喜ばれる資産を残せる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1-1.余裕資金によって「ゆとり」が生まれる
土地活用による収入を老後資金として貯めれば、今の生活を変えずに老後に備えることができます。
そしてリアイア後は、土地活用によって「ゆとり」が生まれます。
公的な年金は2ヶ月に1回の振込なので、「年金以外の定期的な収入があると楽しみが増える」とおっしゃるオーナーさんも多いです。
資産運用の中には、株式投資のようなハイリスク・ハイリターンの運用方法もありますが、長く着実に利益を出し続けるのは困難です。
それに比べて、土地活用は、堅実に資産を積み重ねていけるので老後の資金づくりに向いています。
1-2.相続税対策できる
土地活用には様々な方法がありますが、アパートやマンションを建てると相続税対策ができます。
アパート等を建てると、更地にしておくよりも土地の相続税評価額を下げられるからです。
さらには、アパート建設のため借り入れすると、不動産や現金などのプラスの財産額から借入額を差し引けるので、相続財産を圧縮して節税することができます。
1-3.団体信用生命保険を付ければ生命保険の代わりになる
アパート等の建設のために借入をすると、「借金も相続させることになってしまう」と心配に思うかもしれません。
でも、アパートローンを利用する際には「団体信用生命保険(団信)」の契約がセットになっている金融機関も少なくありません。
団信とは、借り入れた人が亡くなったときや、高度障害になったときなどに適用される保険です。
万が一のときには、借入金が保険金で相殺されてゼロになり、アパートだけを家族に残すことができます。
ただし、資産家の相続税対策では団信を付けないほうが有利な場合もありますので、2章で注意点を解説します。
1-4.家族に喜ばれる資産を残せる
バブルの頃なら『土地はどんどん値上がりし続けるもの』というイメージがあったので、特に使っていない土地を相続するだけでも喜ばれましたが、現代は違います。
収益を生まない不動産を残しても、あまり喜ばれないことが多いものです。
毎年、固定資産税等の税金がかかり草刈りや不法投棄対策などに悩まされることも多いため、「負」動産はいらないと言われてしまうかもしれません。
実際に、相続後の手間を嫌って相続人があえて登記をしないこともあり、そのような理由で所有者が不明になっている土地は全国に410万ヘクタールあると言われています。
使っていない土地は、着実に収益を生む状態に生まれ変わらせて、次世代に喜ばれる資産を残すことをおすすめします。
2.老後だからこそ注意したい土地活用のポイント
老後を見据えた土地活用を検討するときに注意したいポイントは、次の3つです。
- 相続税対策が必要かどうか確認する
- 家族と情報共有する
- 手間のかからない土地活用を選ぶ
それぞれ見ていきましょう。
2-1.【ポイント1】相続税対策が必要かどうか確認する
相続税は全ての人に課税されるわけではなく、財産の総額が「基礎控除額」を超えた場合にだけ課税されます。
基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数
そのため、まずは相続税が発生するかどうか、発生しそうな場合はどのような相続税対策を行えばいいのか検討する必要があります。
相続税の税率は10%~55%と、非常に高いことで有名です。
しかし相続税は、事前に対策しておけば大きく節税できる場合が多いのが特徴です。
相続税対策として効果が大きいのが、アパートローンの借入額を相続財産から差し引いて、相続税の課税額を減らすことです。
アパートローンを利用して相続財産を圧縮したい場合には、「団体信用生命保険(団信)」を付けるかどうか注意が必要です。
団信を付けていると、万が一のときに借入金が保険金で相殺されてしまうので、借入額を相続財産から差し引くことができません。
相続財産の総額が相続税の「基礎控除額」を超える場合には、団信は付けない契約のほうが有利になる可能性があるので、あらかじめ税理士等に相談してください。
団信を付けることが必須の金融機関もあるので、団信を付けたくないときには金融機関の選び方にも注意が必要です。
2-2.【ポイント2】家族と情報共有する
老後を見据えた土地活用では、家族との情報共有も大切です。
「子どもが家を建てるかもしれない」と言って所有地を更地のままにしている地主さんも多いですが、子ども世代はそこに住むつもりが全くないというケースもあります。
また、家族と話し合った結果、長年住んでいる家に不満を持っていることがわかれば、自宅を「賃貸併用住宅」に建て替えて理想のマイホームと賃貸収入を同時に手に入れるという方法もあります。
家族と十分に話し合った上で、納得できる土地活用の形を探してみてください。
2-3.【ポイント3】手間のかからない土地活用を選ぶ
土地活用といっても様々な種類がありますし、同じ土地活用でも、契約形態によって手間がかかるかどうかは違ってきます。
例えばアパート経営や賃貸併用住宅の場合、管理形態には「自主管理」「管理委託」「一括借り上げ方式」の3種類があります。
家賃の入金管理などをオーナー自らが行う「自主管理」を選んだ場合、戸数が少なければ不可能ではないですが、ある程度の手間はかかります。
専門の管理会社への「管理委託」か「一括借り上げ方式」の場合、手数料は発生しますが、オーナーのやるべき仕事はほとんどありません。
老後まで無理なく続けられるかどうか不安な場合には、最初から手間のかからない契約形態を選んでおくことをおすすめします。
例えばコインパーキング経営であれば、つり銭の補充などの管理業務を自分で行えば経費を節減できますが、老後まで長い目で考えるとパーキング専門の会社に管理運営までお任せすると安心です。
老後を見据えた土地活用では、「オーナーがほとんど何もしなくても、自動的に毎月の収益が振り込まれてくる状態」を目指してください。
3.老後の土地活用の選択肢6選
土地活用の選択肢は幅広いので、所有する土地に適したものを選ぶ必要があります。
その土地の法律上の規制や、周辺エリアの需要をしっかり調査する必要があるので、土地活用の専門家に相談してから決めることが大切です。
老後を見据えた土地活用に向いているものには、例えば、「アパート・マンション経営」「賃貸併用住宅」「戸建賃貸住宅」「駐車場経営」「太陽光発電」「コインランドリー経営」などがあります。
それぞれ特徴を解説します。
3-1.アパート・マンション経営
アパート・マンション経営は、根強い人気を誇る土地活用です。
賃貸ニーズのある場所ならば、堅実な経営が可能で、高収益が見込めます。
便利な場所や居住環境が良好な場所、地価の高いエリアに土地を所有している人におすすめです。
また、アパート・マンション経営は、節税効果が大きいのも魅力です。
更地のままにしておくのと比べると、毎年の固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1になります。
さらに、相続税の節税効果も抜群ですので、相続税対策の必要がある資産家の方には特に有利です。
まとまった初期投資は必要ですが、建築場所の需要を見極めて競争力の高い物件を計画すれば、長期的な安定収入が見込めます。
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3-2.賃貸併用住宅
賃貸併用住宅は、オーナーの自宅部分と賃貸住宅部分を併せ持った建物です。
住み慣れた場所に住み続けながら、家賃収入を得られるのが魅力です。
賃貸併用住宅は、将来は二世帯住宅として使うなどライフプランに応じて変化させやすいというメリットもあります。
また、賃貸併用住宅は、貸している部分の相続税評価額が減額されるので、普通のマイホームよりも相続税対策に有利です。
賃貸ニーズのある場所に住んでいて、自宅が古くなっている場合には、賃貸併用住宅も検討してみることをおすすめします。
ただし、賃貸併用住宅を建てる場合は、自宅部分と賃貸部分の動線を分けるなどの設計上の工夫が不可欠なので、ノウハウを持った建築会社を選ぶようにしてください。
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3-3.戸建賃貸住宅
賃貸用の戸建住宅は、近年、特に注目を集めている土地活用です。
一戸建ての賃貸物件は、ファミリー層を中心とした需要がありますが、供給はかなり限られています。
そのため、高稼働と高めの賃料が期待でき、ファミリー層が入居すれば定着率も高くなります。
戸建賃貸は、狭小地や変形地などの様々な敷地条件を生かした建物プランを設計できますし、アパートよりも安い建築費で建てられることが多いのも魅力です。
また、将来は普通の中古一戸建てとして、一棟ずつエンドユーザーに売却することも可能です。
戸建賃貸が向いているのは、交通利便性の良い場所や、子育て環境の良好な住宅地などです。
アパートが飽和状態になっているエリアでは特に、積極的に検討してみてください。
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3-4.駐車場経営
駐車場経営には、月極駐車場とコインパーキングがあります。
契約形態は様々ですが、コインパーキングでは専門の会社に固定賃料で土地を貸す方式が一般的です。
この場合、設備の設置費用を専門会社に負担してもらえて、運営管理も全て任せられるので手間がかかりません。
駐車場経営は、便利な場所に土地を所有しているけれど、初期投資をあまりしないで気軽に土地活用をスタートしたい場合におすすめです。
ただし、駐車場経営では固定資産税や相続税の節税ができないので、地価の高い場所に土地を所有している場合はご注意ください。
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3-5.太陽光発電
日当たりの良い郊外の土地には、地面にソーラーパネルを並べて発電する「野立て」太陽光発電が向いています。
太陽光発電は、アパートの需要がない場所や、基本的に建物が建てられない「市街化調整区域」などでも可能です。
太陽光発電は初期投資を回収するまでに10年ほどかかりますが、固定価格買取制度があるので、スタートする時点でコストを回収できる見通しが立ちます。
固定価格買取制度は国の制度なので、安心感を持って始められます。
なお、約200坪以上の規模の土地であれば、太陽光発電事業者に土地を貸すニーズもあります。
土地を貸す場合には、発電事業者に設置費用を負担してもらえるのが一般的なので、初期投資なしで固定収入を長期的に受け取ることができます。
3-6.コインランドリー経営
土地に建物を建て、洗濯機や乾燥機を置いてコインランドリーにするのも、代表的な土地活用の方法です。
経営の要素が強いのが難点ですが、アパートやマンションの経営に比べると、初期費用がかからないので始めるハードルが低いです。
4.老後に向けて土地活用を始めるときの3つの注意点
老後資産の形成のために、土地活用を始める方が知っておくべき注意点を解説します。
土地活用の注意点
- 初期費用と維持費が必要
- 家族の同意がないとトラブルに繋がる
- 赤字のリスクがある
まず、どんな土地活用でも、基本的には初期費用がかかります。
ただ土地を貸すにしても、仲介料などがかかり、物件や施設を建てるならその建築費や内装費が発生します。
また、経営を始めれば終わりではなく、日々の管理費や修繕費などの維持費もかかります。
そして、老後のために資産形成を始めるなら、相続も視野に入れて家族と相談しておいてください。
土地という財産を有効活用するため、家族で納得のいく活用方法を選んでください。
赤字のリスクも忘れてはいけません。収入が上がらず、初期費用を回収できなかったり、維持費が収入を上回ったりすると、その土地活用は赤字となります。
プロを交えて十分に収支計画を立て、堅実な経営を始めることが大切です。
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5.老後に向けた土地活用の相談先の選び方
土地活用は、土地の個性に応じて、最適な方法を選ぶことが大切です。
しかも、「相続対策したい」「収益性が高いものを選びたい」といったオーナー自身の希望や目的も踏まえて、最適な選択肢を考えていく必要があります。
最適な土地活用を見つけるためには、土地活用を得意とする複数の企業の提案を受けてみることをおすすめします。
それぞれの提案の収益性、初期費用、節税効果などを比較してみると、最適な選択肢を見極めやすくなります。
複数の土地活用プランを比較するときには、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を利用すると、複数の大手企業にまとめて土地活用プランを請求できます。
ベストな土地活用を見つけるには、不動産の法規制や賃貸経営について高度な専門知識を有し、かつ、オーナーの意思をしっかりくみ取ってくれる相手に相談することが必須です。「その企業が得意としている土地活用方法」ではなく、「あなたの土地にピッタリで、あなたの目的に合った土地活用」を提案してくれる企業を選びたいものですね。
老後を見据えた土地活用では、相続税対策が必要かどうか、しっかりと判断することも必要です。企業によっては、社内の税理士やファイナンシャルプランナーに相続税対策も合わせて相談できるので、相続の観点でも価値ある土地活用が実現できます。
この記事のポイント まとめ
老後のために土地活用をするメリットは?
- 余裕資金によって「ゆとり」が生まれる
- 相続税対策できる
- 団体信用生命保険を付ければ生命保険の代わりになる
- 家族に喜ばれる資産を残せる
詳細は「老後を見据えた土地活用の4つのメリット」をご一読ください。
老後に向けた土地活用のポイントは?
老後に向けた土地活用の選択肢は?
- アパート・マンション経営
- 賃貸併用住宅
- 戸建賃貸住宅
- 駐車場経営
- 太陽光発電
- コインランドリー経営
詳細は「老後の土地活用の選択肢6選」をご一読ください。
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- 他社ではもっと高収益なプランがあるかもしれないのに、見落としてしまうかもしれません
- その土地に適していないプランで活用を始めてしまうリスクがあり、後になって失敗してしまう可能性があります
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