この記事の監修者
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吉崎 誠二
所属 社団法人住宅・不動産総合研究所 理事長
職業 不動産エコノミスト、不動産関連企業コンサルタント
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション,CREコンサルティングなどを行うかたわら、同分野の連載を月15本、テレビ、ラジオのレギュラー番組(4本)に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数。
土地は所有しているだけで固定資産税などの支出が発生するため、せめて税金分だけでも賄える土地活用をしたいと考える方も多いのではないでしょうか。しかし「土地活用は莫大な初期費用がかかる」と二の足を踏んでいる土地オーナーは多いかもしれません。
本記事では、ずばり「お金のかからない土地活用」の方法を5つ紹介します。
これらの方法はお金がかからないという大きなメリットのほかにもメリットがあるほか、一歩間違えると失敗に陥るデメリットもあります。ここでメリット・デメリットや注意しておきたいポイントを押さえておけば、スムーズに資金なしからの土地活用が可能になるでしょう。
なお、お金のかからない土地活用についてプロに直接相談したい方は以下のボタンから、プラン請求ができますので、ぜひご利用ください。
この記事の内容
土地活用のための資金調達は多くの場合アパートローンを利用します。以前はフルローンといって資金を全額ローンで賄うことも可能でしたが、金融庁が監視を強化したことにより、フルローンでの土地活用は難しくなっています。
ここでは、初期費用がかからない、もしくは少額で済む土地活用の方法を紹介します。それぞれのメリット・デメリットとともにご確認ください。
メリット |
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土地活用にはさまざまな種類があり、長期運用を前提とするもの、暫定利用としても活用できるものがあります。中でも暫定利用に向いている土地活用は初期費用がかからない、もしくは少なくて済むのが特徴です。暫定利用の土地活用には以下のようなものがあります。
暫定利用に向く 土地活用の種類 |
概要 |
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駐車場 | 経営方式は月極駐車場とコインパーキングの2種類。月極駐車場は整地と舗装のみで始められる。コインパーキングは、土地の一括借り上げ方式であれば初期費用はゼロで始められる。 |
看板設置 | ロードサイドにある土地の活用方法。広告代理店などに敷地を貸し出す形で土地活用をする。初期費用はかからない。 |
資材置き場 | 住宅街など、賃貸住宅向けでない土地でもできる。資材を置く事業者に土地を貸し出すだけのため、初期費用は多くの場合でかからない。 |
シェア畑 | 農地を収益化できる土地活用。自治体に土地を一括借り上げしてもらうシステムや自営で区画ごとに貸し出すシステムがある。 |
暫定利用であれば、次の土地活用を検討するまでの時間稼ぎにも利用できます。お金をかけずに始めれば、税金の支出以外は収益となり自己資金を貯めることにも役立つでしょう。
駐車場経営、コインパーキング経営は、初期投資がほとんどかかりません。とくに都市部の場合は、周辺の一体開発や再開発などを待つ間、あるいは他の土地活用を検討する間の暫定的な方法として有効です。一方で、土地活用をされる方が期待する節税効果は、ほとんどありません。
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定期借地は、期間を決めて土地の賃貸をする契約のことです。
借地事業には普通借地権と定期借地権とがあります。普通借地権で賃借契約をすると、貸主からの申し出での契約解除が困難になるため、通常は定期借地権での賃借契約を選びます。
定期借地権にも種類があり、貸主に最も有利なのが事業用定期借地権です。テナントや工場などのために土地を貸す事業用定期借地権は期間を短めに設定できます。また、借地代も比較的高めに設定できるのが特徴です。
そのほか、賃貸用集合住宅用借地などは一般定期借地権での契約となります。
事業用定期借地は、土地を企業等にかして、地代を得る土地活用です。契約期間内は地代が入ってきますが、その間に土地を使うことができません。また、その土地を売却する事も、むつかしくなります。
定期借地での借地事業であれば、建物を建てる場合の資金は借主が調達するため、土地さえあれば資金はゼロで始められます。また、期間が過ぎれば手元に更地で帰ってくるため、次の土地活用への転換も可能です。
参考:国土交通省|定期借地権の解説
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等価交換は評価額の高い広い土地を有している場合に選択肢となり得る土地活用方法です。
土地オーナーがデベロッパーと共同事業者などとして契約し、土地の一部を供することで収益物件を建ててもらいます。竣工後は、提供した土地の分(等価)だけ建物の権利を保有できる仕組みです。
等価交換では土地の提供者側が初期費用を負担する必要はありません。土地の分の建物を区分所有したら自由に活用できます。自分一人では建築不可能なマンションやテナントビルなどを建ててもらうことで高収益化が図れます。
しかし、土地を提供して建物を建てることから土地と建物の権利が複雑化します。特に区分所有ではなく共同所有の場合、売却には共同所有者全員の同意が必要になるなど、問題となることがあるでしょう。特に相続を控えている場合は問題が露呈しやすくなります。
等価交換方式は、所有する土地をデベロッパーなどに提供して、そこにデベロッパーが例えば分譲マンション等を建設し、事前に算定した土地の価格に見合うマンションの区分所有権(部屋)の提供を受ける仕組みです。土地の価値と、例えばマンションの価値を等しく交換することから、等価交換といいます。
メリット |
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デメリット |
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建設協力金方式は、出店を希望するテナントが現れた場合に可能となる土地課長方法です。リースバックとも言います。
テナント側が店舗(事務所等)の建築費を無利息または低利息で土地オーナーに融資して、土地に建物を建てます。その建物をテナントに賃貸するという仕組みです。
土地オーナーは賃料から建築費を返済すること、建築時にテナント側の意向を取り入れやすいことから、撤退リスクは通常のテナント経営より低くなります。
また、資金ゼロからでも始めやすいだけでなく、金融機関の融資よりも返済リスクが低いこともメリットです。
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土地信託は、土地を利用した投資信託です。土地信託を取り扱う信託会社や金融機関に土地活用そのものを任せて、その運用益を配当金として得るかたちになります。
土地さえあれば、お金がかからず、知識も不要な土地活用方法です。運用方法は委託先である信託会社や金融機関が最適なものを検討して実行に移します。
ただし、収益性のある土地活用が可能である土地でないと土地信託はできません。可否の判断は信託会社や金融機関によります。
土地は所有しているだけで税金が発生するため、その分だけでも土地活用で賄えると助かるものです。しかし、お金をかけずに最低限の収入をと、ローリスクローリターンで始めても土地活用は失敗することもあります。
この章ではお金のかからない土地活用で特に気にかけておきたいポイントを3つ紹介します。
土地活用は多くの場合で賃借契約による収入によって成り立ちます。
土地や建物を貸し付ける際、契約内容によっては「借地借家法」の影響を大きく受けることに注意が必要です。
借地借家法とは、借主側の借地や借家の権利を守る法律です。借主側に契約更新の権利も認めており、オーナー都合での退去は基本的に拒否できることになっています。
つまり、一度土地を活用して賃借契約をすると土地はオーナーの自由にできません。暫定利用と考えていても、暫定利用を前提にした契約内容にしなければ、退去交渉が難航することもあります。
参考:借地借家法
「初期費用はかけないから必要最低限の稼ぎでいい」と思っていても、収益を出さないことには土地の維持が難しくなり、場合によっては土地を失うリスクも生まれます。
土地活用で儲かるには、土地の特性に合った活用を選ぶことが重要です。田舎の土地には田舎にある需要を満たす活用方法が求められます。
エリアの需要に関しては、土地活用会社に相談してみるのが安心です。お金がかからない土地活用をしたい意向を伝えれば、需要の中からオーナーの希望と土地の特性にマッチした方法を紹介してくれます。
実際にどの土地活用が向いているか知りたいとき「HOME4U 土地活用」を使えば、最大10社の企業から無料で土地活用のプランが手に入ります。
土地活用の中でも固定資産税や相続税などで節税効果が絶大なのは賃貸住宅系の土地活用です。一方、お金のかからない土地活用では、節税効果が期待できないことがあります。
土地活用で相続税対策をする場合、初期費用をローンで調達することでマイナス資産を作り、相続財産を目減りさせる手法がとられます。しかし、お金のかからない土地活用の場合には債務を作らないため、相続財産を減らすことはできません。
また、土地をそのまま貸す場合、固定資産税などで大きな節税効果を生む住宅用地の特例措置の対象とはならないため、土地の固定資産税の節税には住宅系の特例措置以外で節税効果のある方法を探す必要があります。
土地には固定資産税と都市計画税が毎年かかります。また、相続時には土地も評価額をもとに相続財産として加算されるため、相続税がかかることがあります。
これらの納税対策として土地活用を考えている方は、土地活用の節税効果について気になる方も多いでしょう。本章では固定資産税と相続税について、お金をかけない土地活用の節税効果について考えます。
定期借地や建設協力金方式で建てた建物が賃貸アパートや賃貸マンションだった場合、住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税は更地の6分の1に、都市計画税は3分の1になります。
ただし、この手法で土地活用をする場合、商業施設や事業用地として利用されることが多く、資金ゼロで始める土地活用としてはレアケースと言えます。また、定期借地の中でも事業用定期借地権での契約では、用途を事業用と限定しているため適用外です。
ただし、収益で税金を納めることができるようになれば、納税対策にはなるという考え方ができます。
暫定利用として人気の高い駐車場経営やトランクルーム経営の場合、相続税の節税効果が生まれることがあります。
駐車場では、アスファルト舗装するとアスファルトが構造物として認められ、小規模住宅地等の特例の適用を受けられます。トランクルームでも同様です。
小規模住宅地等の特例は、貸付事業用地について200平米までの土地評価額を半減することができます。
また、相続税対策を検討するなら、あえて「お金のかからない土地活用」にこだわらず、ローンで資金を調達して土地活用することも検討の余地があります。
相続税対策での土地活用は専門の知識が必要です。詳細相談したいときは「HOME4U 土地活用」をご活用ください。
お金のかからない土地活用方法を探しているとしても、土地活用で実現したい目的はさまざまです。本章ではお金のかからない土地活用方法の選び方を紹介します。
具体的な土地活用方法と照らし合わせて解説している内容です。
儲かる土地活用をするには集客力のある立地であったり、賃貸住宅の需要があるエリアであったりと、立地の条件を満たす必要があります。
どちらも満たすような立地であれば、等価交換や建設協力金方式、土地信託での土地活用で商業施設を建てることも可能になり、テナント経営で収益性の高い土地活用が可能になります。
また、等価交換の場合は収益性も節税効果も高い賃貸マンションも視野に入ります。収益性を求めるなら、テナント経営、賃貸住宅経営をする方法を模索するとよいでしょう。
収益性よりも安定性を重視したい場合は、定期借地権での運用がおススメです。中でも、介護事業者と定期借地権契約して老人ホームを建てる、メーカーと契約して倉庫を建てるなどの運用は安定性で優れています。
ただし、土地を一括で貸す方式のため、収益性では上物のオーナーとなれない分劣ります。
土地活用では多くの場合、最低限の不動産運用の知識が必要になってきます。ニーズの分析や収益性の維持などは常に先手を打っておくべきで、その気苦労は不労所得とは一概に言えないものがあります。
しかし、知識がなくとも始められるのが土地信託です。土地活用そのものを信託する会社や金融機関に任せられ、経営に関与することはありません。居住地と離れた場所の運用などではこの方式を選ぶとある意味安心です。
また、一括借り上げ方式のコインパーキングなどは、土地の管理は駐車場事業者に一切を任せられます。お金のかからない土地活用の場合、定期借地権での借地事業で管理の手間がなくなるものも多くあります。
大金は用意できないものの自己資金を多少用意できるという場合、土地活用の選択肢は大きく広がります。土地を持っているというだけで、利回り面でグンとよくなる土地活用方法もあります。それが、アパート経営です。
かつては自己資金ゼロのフルローンでもアパート経営に参入するケースはありました。しかし、近年は金融庁の監視が厳しくなったこともあってフルローンでのアパート経営は多くの条件を満たさないと難しい選択になっています。
土地を持っていてアパートローンを組む場合、初期費用の自己資金割合は1割分最低でも用意する必要がある、とされています。例えば、5,000万円の初期費用の場合、用意したい自己資金は500万円です。
もし、200万円を自己資金として用意できるなら、2,000万円の初期費用でアパート経営が始められます。木造アパート建築費坪単価相場は55~80万円です。坪77万円であれば、初期費用のうち8割を建築費として見積もって、約23坪のアパートが建てられます。
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土地活用別の初期費用について詳しくは以下の記事で解説しています。
お金のかからない土地活用は、専門の知識を持つ企業とともに進めるのが成功の秘訣です。暫定利用にしても、コインパーキング事業を展開する企業やトランクルーム事業者など、相談先は多岐にわたります。
そこで活用したいのが、土地活用会社が参画する一括プラン請求サービスです。
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土地活用を資金ゼロでも始めるには以下のような方法が挙げられます。
それぞれの方法は「お金のかからない土地活用とメリット・デメリット」で詳しく解説しています。
お金のかからない土地活用で気を付けておくべき注意点は以下の3点です。
詳しくは「お金のかからない土地活用で注意したいポイント」でご確認ください。
お金のかからない土地活用の方法を選ぶときには以下のポイントから検討するのがおススメです。
選び方の詳細と目的別の最適な土地活用については「お金のかからない土地活用方法の選び方」をご一読ください。また、どの土地活用を選ぶか悩むときも「HOME4U 土地活用」の一括プラン請求が便利です。多様な企業が参画しているため、数種の土地活用を比較検討できます。
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吉崎 誠二
所属 社団法人住宅・不動産総合研究所 理事長
職業 不動産エコノミスト、不動産関連企業コンサルタント
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション,CREコンサルティングなどを行うかたわら、同分野の連載を月15本、テレビ、ラジオのレギュラー番組(4本)に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数。
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