面白い土地活用は何がある?狭小地活用やアービトラージ活用を公開

土地活用に関心のある方の中には、「せっかくなら少し変わった面白い土地活用をやってみたい」と考える方もいらっしゃいますよね。
小さな土地でもできる土地活用や、儲かる土地活用など、面白さにも色々な切り口があります。
土地活用にはある程度の法則性がありますので、その法則性に従って土地活用を選んでいくと面白い土地活用が見えてきます。
そこでこの記事では、「面白い土地活用」について解説したいと思います。
面白い土地活用の特徴や具体例を知ることができますので、ぜひ最後までお読みいただき、新たな着想を得る機会としてください。
Contents
1.面白い土地活用を決める2つのポイント
土地活用を考える上で、「小さな土地」「賃料単価を上げる」という2つの視点に着目すると、面白い土地活用が浮かんできます。
まずは、それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
1-1.小さな土地の土地活用
一般的に30坪未満の土地は狭小地に分類されます。
狭小地は建物を有効に建てることが難しいですが、16坪以上あるとなんとか建物を建てることができるため、面白い土地活用をすることが可能です。
小さな土地で建物を建てる土地活用のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
・土地のポテンシャルを最大限活かせる ・相応の収益を得ることができる |
・建築費が割高になりやすい ・狭くて貸しにくい建物が建ちやすい |
1-2.賃料単価を増やす(アービトラージ)土地活用
土地活用では、貸し出す空間や時間の単位を細かくすると賃料単価が上がるという特徴があります。
これはアービトラージと呼ばれる不動産の性質で、日本語では「理論的価格差」または「裁定取引」等と訳されています。
例えば、ファミリー向けマンションをワンルームマンションしたり、月締め駐車場を時間貸し駐車場にしたりすることで、空間や時間の単位が小さくなり、賃料単価を上げることができます。
土地活用にアービトラージの要素を入れると、儲かるため面白い土地活用をすることができます。
アービトラージによる土地活用のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
・高い収益性を得られる ・サービスで差別化がしやすい |
・収益が安定しない ・賃貸というよりは施設運営の要素が強く難しい |
2.「小さな土地」ならこの3つ!収益性も高い土地活用の方法
ここからは、前章で解説した2つのポイントを深掘りして、面白い土地活用を考えてみます。
まずは「小さな土地」について、高い収益性も期待できる土地活用の方法をご紹介します。
2-1.出口戦略型戸建て賃貸
小さな土地でできる土地活用に、「戸建て賃貸」があります。
戸建て賃貸というとなんの変哲もありませんが、ここで紹介するのは出口戦略型戸建て賃貸です。
戸建て賃貸では、入居者が「戸建てをこのまま買わせて欲しい」と申し出てくることが意外と多くあります。
その申し出をチャンスと捉え、そのまま売ってしまうのが出口戦略型戸建て賃貸です。
購入の申し出は「誰がいつしてくるかわからない」という特徴はありますが、無ければないで割り切って賃料収入を得続けます。
もし申し出があれば、そのタイミングで売却することで、それまでの賃料収入に加え、売却収入も得られます。
借主(買主)からの申し出なので、特に値引きもせず市場価格で売却することができます。
また、不動産会社も入れずに取引できるので、仲介手数料も節約することが可能です。
通常、古い賃貸物件は、賃料が下がったり、修繕費が増えたりするため、築年数が古くなるほど賃貸経営は苦しくなるのが一般的です。
しかしながら、出口戦略型戸建て賃貸であれば、古くなった賃貸物件をスムーズに手放すことができるというメリットがあります。
売却収入で新しい土地や収益物件を購入すれば、再び良い条件で土地活用をすることが可能です。
朽ち果てるまで持つのではなく、最初から売る前提で戸建て賃貸を検討してみてください。
2-2.自由設計のRCマンション
16坪以上ある土地なら、ゼロから設計する自由設計を行えば鉄筋コンクリート造のマンションを建てることができます。
自由設計とは、設計者がその土地に合わせてゼロから設計する建物のことです。
一般的なマンションでは、「羊羹(ようかん)切り」といって、部屋の形を長方形にするため、小さな土地だと部屋が入らずマンションが建てられないことがあります。
しかしながら、自由設計では部屋の形を長方形ではなく、敷地形状に合った形で合わせるため、不整形で小さな土地でもマンションを建てることが可能です。
自由設計は、コストは割高になりますが、土地のポテンシャルを最大限に活かすことができます。
羊羹切り以外の部屋の形を検討すると、狭い土地でも活用の可能性が見えてきます。
2-3.重量鉄骨造のアパート
狭い土地では重量鉄骨造のアパートもおススメです。
重量鉄骨は梁が太いため、オーバーハングという建築技術を用いることができます。
梁とは、柱と柱を繋ぐ横架材のことです。
オーバーハングは、柱を使わずに2階の床をある程度突き出すことができます。
1階よりも2階の床面積を広くすることができるため、1階のスペースや2階の空間を効果的に使うことができます。
例えば、1階に駐車場を設け、2階の賃貸面積を広くしたいといったことも可能です。
軽量鉄骨や木造だと、柱なしで上階の床を支えることができないため、オーバーハング技術ができません。
狭い土地でも構造を変えると、できなかったことができるようになりますので、構造も考慮しながら土地活用を検討することをおススメします。
~建物を建てる土地活用で成功するための第一歩~
狭い土地で建物を建てる土地活用を行うなら、ハウスメーカー選びは最も重要なステップです。
ハウスメーカーにはそれぞれ得意な構造や工法、独自の技術や特徴があるので、まずは幅広く提案を受け、建築費だけでなく将来の収支計画や見込まれるメンテナンス費用などもじっくり比較してください。
複数のハウスメーカーから提案を受けるなら、NTTデータグループ運営の「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」が便利です。
「HOME4U 土地活用」とは、最大7社のハウスメーカーから無料で土地活用提案を受けることのできるサービスになります。
国内の大手ハウスメーカーが揃って参画しているため、様々なプラン提案をまとめて比較できる上、いずれの企業も施工実績が豊富で変形地などにも柔軟に対応してくれる点が頼りになります。
色々な企業を比較すれば、「なるほど!」と思える提案が出てきますので、ぜひご活用ください。
3.アービトラージを生む土地活用を「住居系」「オフィス系」「店舗系」「土地貸し系」で考える
この章では、1章で紹介した「賃料単価を増やす」つまり「アービトラージを生む土地活用」について解説します。
大別すると、「住居系」「オフィス系」「店舗系」「土地貸し系」の4つに分かれます。
それぞれについて見ていきましょう。
3-1.住居系
住居系の土地活用として、次の4つが挙げられます。
(1)マンスリーマンション・ゲストハウス
(2)シェアハウス
(3)コレクティブハウス
(4)特区民泊
一つずつ解説していきます。
3-1-1.マンスリーマンション・ゲストハウス
マンスリーマンションまたはゲストハウスは、短期貸しを前提としたマンションのことです。
マンスリーマンションは、どちらかというと長期出張者等のニーズに合わせた国内居住者向けの物件のことを指します。
ゲストハウスは、海外からの旅行者や長期出張者等のニーズに合わせた外国人向けの高級短期賃貸物件を指すことが多いです。
いずれにしても、マンスリーマンションやゲストハウスは、ベッドやテレビ等の基本的な家具が備え付けられており、借主がすぐにそこで生活できる物件になります。
マンスリーマンションやゲストハウスは、1ヶ月の賃貸借契約を締結するのが基本です。
賃貸マンションの通常の賃貸借契約期間は2年間ですので、2年が1ヶ月になることで単価が引き上がるアービトラージが生じています。
アービトラージ的に言えば、1日貸しのホテルより安く、2年貸しの賃貸マンションよりは高く貸せる関係にあります。
特にマンスリーマンションは建物としては特殊な仕様は必要なく、東京や大阪などのビジネス需要があるエリアであれば、比較的簡単に行うことが可能です。
3-1-2.シェアハウス
シェアハウスとはリビングやキッチン、バスなどを入居者同士で共有するスタイルの賃貸物件です。
シェアハウスは1つの空間を複数人で共有して貸し出すため、1人当たりの賃貸面積が小さくなり、賃料単価を上げることができます。
シェアハウスは、単に入居者にシェアして住んでもらうだけでなく、入居者同士に交流を図ってもらうイベント等の企画も必要です。
また、同じ趣味を持った人たちが集まれるように、コンセプトを明確にした物件にすることも望まれます。
近年はシェアハウス物件もかなり多くなったので、競合に勝つためにも差別化された設計企画や管理メニューも必要となってきています。
3-1-3.コレクティブハウス
コレクティブハウスとはスウェーデンやデンマーク等の北欧から発祥した、家族以外にも、入居者たちが関わり、協力しあいながら暮らすことのできるコミュニティ型賃貸物件です。
出来上がった状態はシェアハウスと同じですが、成り立ちが異なります。
また、コレクティブハウスは最初に入居者が居住者組合という組合を作り、居住者組合が自分たちで住みたい家を設計して建てていきます。
シェアハウスとは逆で、「建物を建てる前に入居者が決まっている」というわけです。
シェアハウスでは土地オーナーが建物を建てた後に入居者募集を行いますが、コレクティブハウスは入居者が建物を建てて完成建物にそのまま居住します。
シェアハウスは、入居者募集してみないと本当に借りてくれる人がいるかどうかわからないという事業リスクがあります。
一方で、コレクティブハウスは最初から入居者が決まっていますので、借りてくれる人がいるかどうかわからないといった事業リスクはありません。
コレクティブハウスでは、土地オーナーが居住者組合に対して、あらかじめ確保したい利回りを伝えてからスタートします。
居住者組合は自分たちが支払うことができる賃料がありますので、賃料を利回りで割ると建築費の予算が確定します。
建築費の予算 = 居住者組合が払える賃料 ÷ 土地所有者の希望利回り
すると居住者組合は決定された予算の中で設計を工夫し、建物を建てていきます。
例えば、「各戸の中の洗濯機置場やキッチンは共用部に集約するので十分」と判断すれば共用部に機能を集中させ、建築コストを抑えていきます。
コレクティブハウスは、竣工後、誰かが退去しても、入居者が自分たちの知り合いを招き入れることが多く、空室が発生してもすぐに埋まる傾向にあります。
不動産会社に借主を探してもらうようなことが少ないため、仲介手数料等の入居者募集費用の節約もできます。
管理も入居者組合が自分たちでやることが多く、管理料も生じない物件も多いです。
3-1-4.特区民泊
民泊の中でも特区民泊なら収益性の高い土地活用をすることが可能です。
特区民泊とは、国家戦略特区において旅館業法の適用除外が認められた地域の民泊のことを指します。
民泊は全国どこでも営業できますが、通常の民泊の営業日数は年間で180日までしか営業することができません。
しかしながら、特区民泊で行う民泊なら365日の営業ができます。
特区民泊ができるエリアは、2020年7月1日時点で以下の市区町村です。
【特区民泊(2020年7月1日時点)】
- 東京都大田区
- 北九州市
- 新潟市
- 千葉市
- 大阪府
- 大阪市
- 八尾市
- 寝屋川市
特区民泊は、365日の営業が可能ですので、いわばホテルと同じです。
マンスリーマンションよりもよりも借主の滞在期間が短くなることから、アービトラージによって賃料単価を上げることができます。
民泊は、家主不在型と呼ばれるホストがいない物件でも行うことが可能です。
よって、特区民泊内であれば、アパート等の賃貸物件を全室民泊にすることもできます。
保有している土地が特区民泊内にあれば、特区民泊も検討してみるのも一つです。
出典:内閣府地方創生推進事務局「国家戦略特区 特区民泊について」
3-2.オフィス系
オフィス系の土地活用は、「コワーキングスペース・シェアオフィス」「貸会議室」の2つです。
一つずつ見てきましょう。
3-2-1.コワーキングスペース・シェアオフィス
コワーキングスペースやシェアオフィスは、共有で働く場を提供する賃貸物件です。
コワーキングスペースは、大部屋の中でフリーアドレス形式の机やブース状の机を提供するイメージのオフィスです。
主に、フリーランスやテレワーク中のサラリーマン等の個人が利用します。
シェアオフィスは、壁で仕切られた小さな個室を提供するイメージのオフィスです。
主に、創業したての企業や中堅企業の出先機関等が利用します。
コワーキングスペースも、シェアオフィスも、明確な定義はありませんが、どちらも空間を細かくして賃料単価を上げているという仕組みは同じです。
会員数を増やせれば、オフィスとして貸し出すよりも賃料収入を多くすることができます。
ここ最近、テレワークが浸透したことにより、郊外のコワーキングスペースでは利用者が急増しています。
ベッドタウンでは、コワーキングスペースが、今後、利用者が増えると期待される土地活用となっています。
3-2-2.貸会議室
貸会議室とは、時間貸しで会議室を貸し出す賃貸物件のことです。
貸会議室は、貸出期間を「時間単位」に区切ることでアービトラージが働き、賃料単価が高くなっています。
貸会議室も、利用者が増えると通常のオフィスとして貸し出すよりも収益性が高くなります。
3-3.店舗系
店舗系は「コインランドリー」の一択になります。
3-3-1.コインランドリー
店舗系ではコインランドリーが収益性の高い土地活用となります。
コインランドリーは、空間を貸すというよりは、大型洗濯機を貸しているため、貸し出す空間や時間を小さくしていることからアービトラージが効きます。
コインランドリーは、共働き世帯が増えたことで利用者が増え、成長中の市場です。
都市型コインランドリーでは、店舗面積が10~15坪程度のものもありますので、小さな土地でも活用できます。
3-4.土地貸し系
土地貸し系は、「コインパーキング」がおススメとなります。
3-4-1.コインパーキング
コインパーキングは、貸出時間を「時間単位」にすることで月極駐車場よりも収益性が高くなっている土地活用となります。
コインパーキングは、コインパーキング会社に賃貸するよりも、自営(管理委託方式)で行った方が収益性は高くなります。
管理委託方式とは、精算機の釣り銭管理や利用者からの問合せ等は管理会社に委託し、直接利用者に駐車場を貸し出すタイプの経営方式となります。
近年は管理委託方式によってコインパーキングを運営する方も増えてきていますので、管理委託方式によって高収益を狙ってみるのも一つです。
コインパーキング経営に関心がある方は、「HOME4U 土地活用」で、コインパーキングの専門企業を探すことができますので、ぜひご利用になってみてください。
まとめ
いかがでしたか。
小さな土地でも16坪以上ある土地は、建物建築を伴う土地活用ができます。
戸建て賃貸やマンション、アパート経営が、高い収益を見込めます。
また、アービトラージの性質を利用すると、より収益性を上げることができます。
土地には様々な面白い活用方法がありますので、ご参考にしていただけると幸いです。
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