土地活用における一棟マンションの経営は、主に3~5階建ての物件が中心になるので、この記事では3~5階建ての一棟マンション経営について説明します。
マンション経営のメリットとリスク・デメリットは、大きく5つあります。
マンション経営のメリットとデメリット一覧
メリット |
リスク・デメリット |
安定収入が期待できる |
初期費用とランニングコストが高い |
空室リスクを分散できる |
空室や家賃滞納のリスクがある |
管理の手間を減らすことができる |
家賃下落リスクがある |
大きな資産になる |
共用部の修繕費用が発生する |
節税効果が期待できる |
災害リスクがある |
また、マンション経営はアパート経営と比べて建築費用が大幅に高くなりますが、経営において有利な点が5つあります。
- 建物性能が高い
- 家賃水準が高めで、経年による下落幅も小さい
- 高稼働が見込める
- 耐用年数が長い
- 高層建築が可能
マンション経営を失敗させないために抑えておきたいポイントは大きく3つあります。
また、以下のボタンから土地情報を入力すると、最大10社の大手建築会社から建築費や予想収益が含まれた、「マンション建築プラン」を取り寄せることができます。
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1.マンション経営の5つのメリット
マンション経営のメリットは、大きく以下5つあります。
- 安定収入が期待できる
- 空室リスクを分散できる
- 管理の手間を減らすことができる
- 大きな資産になる
- 節税効果が期待できる
1-1.安定収入が期待できる
マンション経営の収益の基本は家賃収入ですが、家賃が安定しているというメリットがあります。その理由は以下2点です。
- ・暴落する要素が少ない
-
マンション経営において家賃収入が半年等の短い期間で半値になる事は、災害により建物が大きく損なわれたり、周辺環境が劇的に変わったりしない限りあり得ません。
そのようなことが起こる可能性は極めて低いので、マンション経営で得られる家賃収入は比較的安定しているといえます。
- ・適正家賃を調べることで、空室改善できる
-
競合調査することで適正家賃を調べ、なるべく空室にならないように調整することができます。
家賃はエリアによって大体の相場が決まっており、競合する物件の家賃を調べれば適正家賃を割り出すことができます。
競合物件の家賃を調べるには賃貸物件のポータルサイトを使い、エリアや間取りなど条件の近い物件をピックアップし、その物件の坪単価を割り出して試算します。
マンション経営におけるオーナーの収入についてはこちらの記事で説明しています。
1-2.空室リスクを分散できる
部屋数が多いので空室リスクを分散できるというメリットがあります。
例えば、15戸のマンションを建築し、その15戸が全部同じ賃料設定だったとします。
仮に15戸中2戸がそれぞれ年間1カ月間空室になったとしても、ほかの部屋の賃料収入があるので、マンション全体としては約1.1%の収入減に過ぎません。
1-3.管理の手間を減らすことができる
マンション経営において以下の業務が必要になります。
- 検討者の募集や物件案内
- 入居者との契約関連
- 家賃の徴収
- 家賃滞納時の対応やクレーム対応
- 共用部の清掃
- 共用部の修繕計画策定や修繕手配
- 退去時の立ち合いや修繕手配
しかし、時間がかけられない場合は、基本的に家賃の数%ほどの手数料で管理会社に委託することができます。
そのため、仮に平日の日中は動けない会社員の方でも、ストレスなくマンション経営することが可能です。
1-4.大きな資産になる
マンション経営の場合は、そのマンションが建築されている土地も自分の所有物になります。
そのため、仮に築年数が古くなり建物の価値が極端に低くなっても、土地の価値は残り続けます。
将来建物の価値が低くなる頃に子どもに相続するとして、賃借人がいない状態であれば土地として売却したり、用途変更して別の用途に利用したりできます。
1-4-1.売却益を得られる時もある
例えば建築時よりも需要が高まっている立地であれば、購入時よりも高い値段で売却して、キャピタルゲイン(売却益)を得られる場合もあります。
これは立地に大きく左右されるので、マンションをどこに建築するかという事が、この方法による資産形成のポイントのひとつといえます。
1-4-2.投資額に対して大きなリターンを得る可能性がある
さらに、土地活用で収益を上げることを考えると、一棟マンション経営は「高い収益額」と「ローンによる高いレバレッジ効果」が期待でき、投資額に対して大きなリターンを得る可能性があります。
レバレッジ効果とは、不動産投資用語で「小さな資金で高額な資産を購入する」という意味合いです。
以下で詳細に説明します。
- ・一棟マンション経営は「高い収益額」を期待できる
-
投資の収益は基本的に「保有資産額×利回り」で決まるので、利回りが同じであれば保有している資産が高額であるほど収益額も高くなります。
一棟マンション経営の場合は、そもそも経営に成功しているという前提ではありますが、基本的に資産として高額になるので、収益額が高くなりやすいという事を意味します。
- ・ローンによるレバレッジ効果をフル活用できる
-
ローンをいくら組めるかは借入者によるので一概にはいえませんが、自己資金の10倍以上の資産を保有することも珍しくありません。
つまり、マンション経営は安定している家賃収入がメインであり、かつ高いレバレッジ効果のあるローンを使って大きな収益額を得るチャンスがあるということです。
レバレッジ効果についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
1-5.節税効果が期待できる
マンション経営のメリット5つ目は、マンション経営が固定資産税や相続税をはじめ、場合によっては所得税を抑える効果も持っている事です。
例えば以下の節税効果が期待できます。
- 相続税の節税
- 固定資産税の節税
- 減価償却による所得税の節税
・相続税の節税
土地にマンションを建築して相続する方が、現金をそのまま相続するよりも相続税は安価になります。
具体的には、土地の上にマンションのような賃貸物件を建てると、土地の相続税評価額は「貸家建付地評価減」を受け、評価額が下がります。建物についても、「借家権割合による評価減」が適用され、自分で利用する建物よりも評価額が下がります。
また、マンションを建てるための借入金もマイナスの資産となるため、相続発生時に残っている残債分は資産の評価額を下げてくれます。
資産の評価額が下がれば、支払う相続税も減るため、相続税の節税対策となります。
相続税対策に関する記事はこちらも参考にして下さい。
- ・固定資産税の節税
-
不動産を保有していると毎年固定資産税がかかりますが、土地のまま放置せずに建物を建築することで固定資産税は軽減されます。
さらに、それがマンション経営のような貸家の場合にはさらに固定資産税は下がるので、マンション経営をするのは節税効果が大きいのです。
土地に貸家が建築されているときの土地の評価額の計算方法は以下の通りです。
評価額=更地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
「借地権割合」は路線価図に記載されているアルファベットによって変わります。
路線価図に記載されている借地権割合一覧
記号 |
借地権割合 |
A |
90% |
B |
80% |
C |
70% |
D |
60% |
E |
50% |
F |
40% |
G |
30% |
出典:国税庁「財産評価基準 書路線価図・評価倍率表 路線価図の説明」
例えば、路線価が「230B」の土地であれば、借地割合は80%になります。
「借家権割合」は一般的に30%程度とされています。
「賃貸割合」とは物件の稼働率です。
仮に、賃貸割合が80%の物件であれば、「更地の評価額×(1-80%×80%×30%)」という計算式になるので、更地のときよりも評価額が80.8%まで下がるということです。
土地の固定資産税についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
- ・減価償却による所得税の節税
-
マンション経営などの賃貸では、建物の取得費用の一部を、毎年「減価償却費用」として経費計上できます。経費計上できるということは不動産所得を減額することができ、所得税の節税につながります。
そして、その減価償却費用を計上できる期間は法定耐用年数の長さに比例します。
鉄筋コンクリート造のマンションの場合は耐用年数が長く、そのため減価償却費用を計上できる期間も長くなり、所得税の節税につながる期間も長いというメリットがあります。
減価償却による節税に関してはこちらの記事も参考にしてみてください。
以上がマンション経営のメリットでしたが、メリットを最大限に活かしてマンション経営を成功させるには、こちらの記事も参考にしてみてください。
2.知っておきたいマンション経営の5大リスク・デメリット
一方、マンション経営には以下のリスクもあります。
この章では、下記のリスクについて詳細と対策を解説していきます。
- 初期費用とランニングコストが高い
- 空室や家賃滞納のリスクがある
- 家賃下落リスクがある
- 共用部の修繕費用が発生する
- 災害リスクがある
2-1. 初期費用とランニングコストが高い
マンション経営の1つ目のリスクは、初期費用とランニングコストが高くなる点です。
対策としては、マンション建築後の経営計画も相談できるハウスメーカー・建設会社を見つけ、きちんとした収支シミュレーションをすることです。
計画をしっかり立てる事で、初期費用とランニングコストが原因で経営が行き詰まる可能性を低く抑えることができます。
マンションの経営に関わる費用については5-2.マンション経営の費用で説明します。
2-2.空室や家賃滞納のリスクがある
マンション経営では空室や家賃滞納のリスクがあります。
マンション経営は複数戸保有しているので、リスクを分散できるというメリットはありますが、同時に複数の部屋が空室になると逆にリスクにもなり得ます。
そのため、マンションを建築する際、ハウスメーカーや建設会社でそのエリアでの空室率の予測をし、その空室率を加味しても収支が黒字になる物件を建築する必要があります。
そして、同じく家賃収入が入ってこないという点で追記すると、入居者が家賃を払わない「家賃滞納」のリスクもあります。
気を付けてほしいのは、家賃滞納で支払いがなくても、会計上では「未収金」扱いとなり、税金は発生します。
家賃滞納の対応は賃貸管理会社が代行するのが一般的なので、この観点でも信頼できる管理会社選びが重要です。賃貸管理会社の中には、家賃滞納保証の制度を設けて保証会社が未納分の家賃を補填してくれる場合もあります。
2-4.共用部の修繕費用が発生する
マンション経営の4つ目のリスクは、共用部の修繕費用や原状回復費用が発生する事です。
マンション経営の場合、この修繕費用が思わぬ高額になる事があります。そのため、管理会社が策定した修繕計画に沿って、きちんと修繕金を積み立てておかなければなりません。
管理会社によっては自動的に修繕金をプールできるプランもあるので、自分に合ったプランを選ぶことをおすすめします。
2-5.災害リスクがある
マンション経営の5つ目のリスクは災害リスクです。
マンション一棟を保有していると、共用部の火災保険や地震保険への加入はオーナーが行います。そもそも火災保険への加入はローンを組んでいれば必須ですが、地震保険は任意であり火災保険よりも保険料は高額です。その負担額が高額になるほど赤字リスクが高まります。
マンションを建設するエリアのハザードマップや行政のWebサイトで地震に対する耐性を調べ、保険に加入すべきかの判断をしてください。
以上がマンション経営におけるリスクでしたが、こちらの記事も参考にしてみてください。
3.マンションがアパートよりも有利な5つのポイント
マンションは、アパートよりも建築費が高めになるので初期費用がかかります。
しかしマンション建築物にはアパート建築物よりも有利なポイントが5つあります。
それが以下の5点です。
- 建物性能が高い
- 家賃水準が高めで、経年による下落幅も小さい
- 高稼働が見込める
- 耐用年数が長い
- 高層建築が可能
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1.建物性能が高い
マンションは鉄筋コンクリート等の強固な構造なので安心感を得られ、耐火性・耐震性の面で入居者にアピールできます。
またマンションは木造のアパート等に比べると遮音性が高いため、上下階や隣室同士で音が伝わりにくく快適に過ごすことができます。
外観の面でもマンションは魅力的です。タイル張りの外壁であれば高級感が出ますし、サイディングの場合も低層の木造アパートよりも厚みのある素材が使われることが多いので見栄えに差が出ます。
マンションでは共有部分にオートロック・防犯カメラ・エレベーターを付けることが多く、居室部分には浴室換気乾燥機など、安全性や快適性を高めることで、アパートとの差別化が可能です。
3-2.家賃水準が高めで、経年による下落幅も小さい
アパートよりもマンションの方が家賃は高めに設定できます。
マンションは建物の性能が高いので、家賃が高めでも満足度の高い物件を希望する入居者からの需要があるからです。
また築年数が経てば新築時よりも家賃が下がっていくのは当然ですが、マンションはアパートに比べ家賃の下落幅が小さいと言われています。
3-3.高稼働が見込める
前述したような建物の安全性や快適性によって入居者が集まるため、マンションは長期的に高稼働が見込めます。
ライバル物件との差別化により、安定した経営が続けられるのもマンションが選ばれる理由です。
3-4.耐用年数が長い
マンションは耐用年数が長く、資産価値が長期に渡って落ちにくいのが魅力です。
アパートローンを借り入れる期間は法定耐用年数を上限と決めている金融機関が多いので、ローンを長く借り入れることも可能です。
将来的にマンションを売却する可能性がある場合、資産価値が落ちにくいことは大変有利です。
構造別 税務上の法定耐用年数一覧
税務上の法定耐用年数 |
木造アパート |
22年 |
鉄骨造 |
27年または34年 |
鉄筋コンクリートマンション |
47年 |
※法定耐用年数は会計処理などに使われるものであり、実際の耐用年数(耐久性)とは異なります。
3-5.高層建築が可能
鉄骨造や鉄筋コンクリート造のマンションは3階建て以上の建築が可能になるため、高い建物を建てて床面積を増やせば、より多くの家賃収入が見込めます。
駅の近くや都心部などの地価の高い地域では、高い建物を建てられる法規制になっているため、マンションはメリットが大きくなります。
以上がマンション経営が有利な理由でしたが、建築費用を最大限抑えて高収入なマンション経営をするために、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
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4.マンション経営に向いている人はこんな人
マンション経営に向いている方は以下のような条件を持つ方です。
- 広めの土地を持っている
- 自己資金に余裕がある
- 資産運用したい
- 相続税対策したい
4-1.広めの土地を持っている
ある程度の広さがないと、戸数の多いアパートやマンションの経営には向きません。狭い土地であれば一戸建ての建築や、駐車場、トランクルーム等の経営が向いています。
4-2.自己資金に余裕がある
建築費などの初期費用がかかるのも、マンションの特徴です。自己資金の目安は、初期費用の20〜30%、それ以上はローンで賄うのが一般的ですが、ほかの土地活用よりも初期費用が高額になるため、マンション経営は自己資金に余裕がある方に向いています。
4-3.資産運用や相続税対策したい
賃貸にすることで、相続税評価額は格段に下がります。また、家賃収入も得られるので、現金を活用したい方にもおすすめの土地活用の手段といえます。
最適な土地活用の手段を検討中の方は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
5.マンション経営に踏み出す前に押さえておきたい知識
5-1.マンション経営の仕組み

マンション経営は、所有している土地にマンションを建築し、そのマンションからの家賃収入がメインの収益となります。
なお、家賃収入以外にも、礼金や更新料といった収入が不定期に発生します。そして収入から支出を引いた金額が、手元に残る収益となります。なお、マンションで空室が多くなると、ランニングコストが収入を上回り、赤字になるリスクもあります。
マンション経営で得られる年収の目安については、こちらの記事も参考にしてみてください。
5-2.マンション経営の費用
マンション経営に関わる費目項目と相場は以下になります。
- ・初期費用
-
マンション経営を始めるには、以下のように多くの費用がかかります。あらかじめ資金を準備する必要があります。
マンション経営の、初期費用項目&費用目安一覧
項目 |
費用 |
物件取得費用(建築費用) |
数千万〜数億円 |
ローン諸費用 |
借入金の約2% |
不動産取得税 |
固定資産税の約4% |
登記費用 |
約10万円 |
印紙税 |
1万〜10万円(契約金額によって変動) |
各種保険 |
保険の種類や数による |
- ・物件取得費用
-
物件取得費用とは、新築物件の購入や建築費用といった物件そのものにかかる費用です。
マンション建築費用についてはこちらの記事で説明しています。
- ・ローン諸費用
-
ローンを組む際に、利息以外にも保証料と事務手数料がかかるので注意しましょう。
- ・不動産取得税
-
マンションを取得すると、不動産取得税を払う必要があります。固定資産課税台帳に登録された価格に対して4%の課税率で課されます。2021年(令和3年) 3月31日までに取得した住宅用の建物に関しては税率3%が適用されます。
- ・登記費用
-
マンションが完成したら、「建物表題登記」と「所有権保存登記」を行う必要があり、一般的に司法書士に依頼します。その際の司法書士の報酬や手数料などを含めた、登記に関わる費用のことをいいます。
- ・印紙税
-
印紙税は課税文書に対して課される税金のことです。マンションを建てる際の工事請負契約書や融資を受ける際の契約書などが課税文書になります。費用は記載の契約金額によって異なります。
- ・各種保険料
-
マンション経営を始める際には、火災保険や地震保険などの損害保険に入る必要があります。毎年保険料を納める方法や10年分を一括で払う方法があり、長期間まとめて払う方が総額は安くなります。
- ・建築費用
-
マンションの建築費用は、以下の計算式で求められます。
マンション建築費用=本体工事費+付帯工事費+諸費用
本体工事費 = 坪単価 × 延床面積
付帯工事費 = 本体工事費 × 30%
諸費用 = 工事費 × 15%
また、本体工事費は、1坪あたりの建築費「坪単価」を目安として計算されるのが一般的です。
マンション本体工事費の、構造別坪単価一覧
構造 |
坪単価 |
適正階数 |
RC造(鉄筋コンクリート造) |
90万円~120万円 |
3階以上 |
S造(重量鉄骨造) |
80万円~110万円 |
5階以上 |
壁式PC造(壁式プレキャストコンクリート造) |
90万円~100万円 |
5階以上 |
- ※1:重量鉄骨とは、一般的に6mm以上の厚さの鉄骨を使用した構造を指します。
- ※2:壁式プレキャストコンクリート(壁式PC)造とは、あらかじめ鉄筋コンクリートの壁を作り、その壁で建物を支えて建てる構造のことです。
- ※3:「SRC造」は、10〜20階建て以上の高層マンションの工法になるので、除外しています。
マンション建築にかかる費用については、こちらの記事も参考にしてみてください。
- ・ランニングコスト
-
マンション経営のランニングコストの内訳と費用目安は以下のようになります。
マンション経営の、ランニングコスト&費用目安一覧
項目 |
費用 |
ローン返済金 |
設定した返済金額 |
管理費 |
家賃収入の約5% |
修繕費積立 |
5千〜1万円の積立 |
所得税 |
〜40%(所得によって変動) |
固定資産税 |
1.4% |
都市計画税 |
〜0.3% |
- ・ローン返済金
-
マンション購入時にアパートローンを組んでいた場合、毎月ローンの返済を支払う必要があります。
- ・管理費
-
不動産会社や管理会社へ管理を委託する際の費用です。相場の目安は家賃の約5%です。
- ・修繕費
-
マンションは経年劣化するため、共用部の修繕費用や原状回復費用が発生することがあります。一般的には管理会社が策定した修繕計画に沿って、きちんと修繕金を積み立てておきます。
- ・所得税
-
家賃収入がある場合、所得税を納める必要があります。マンション経営で得た課税所得金額(家賃収入から経費や控除額を差し引いた額)に税率を掛けて算定します。
- ・固定資産税
-
固定資産税は所有している不動産にかかる税金で、税率は1.4%になります。建物部分については毎年少しずつ評価額が落ちていくため納税額も安くなっていきます。
- ・都市計画税
-
都市計画税は、都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てるための市町村税で所有している不動産に対して課されます。税率は自治体によって異なりますが、制限税率(税率の上限)は0.3%です。
不動産経営に関する税金についてはこちらの記事も参考にしてみて下さい。
以上がマンション経営における維持費用でしたが、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
5-3.マンション建築の流れ
マンションを建てる流れと期間の目安は以下の通りになります。
マンション建築の流れ&期間の目安
1 |
プロへ相談 |
|
2 |
土地の調査と事前準備 |
1〜2週間 |
3 |
プランの検証 |
1週間 |
4 |
依頼する会社と契約 |
1週間 |
5 |
着工から完工 |
6ヶ月〜1年間 |
6 |
検査後、入居者募集 |
完工後 |
マンション建築の流れについては、こちらの記事で詳しく説明しています。
6. 失敗しないマンション経営のコツ3選
マンション経営で失敗しないために、押さえておきたいポイントは次の3つです。
以下で詳しく解説します。
またマンション経営における失敗事例と対策についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
6-1.立地
場所によっては、マンション以外の活用方法のほうが適している可能性も否定できません。また、同じマンションでも、間取りや設備などは、入居者のニーズや層によって異なります。
立地に合ったマンションを作ることが、マンションを成功させる第一のポイントです。
成功するためのマンションプランを考える際にはこちらの記事も参考にしてみて下さい。
6-2.経営方式
マンション経営には、2つの経営方式があります。
マンション建築の流れ&期間の目安
区分マンション |
ワンルームマンションを経営する方法。これは、分譲マンションの1室を購入し、第三者に貸し出す方式です。 |
一棟マンション |
建っている物件を購入して始める方法もありますが、すでに持っている土地に賃貸マンションを建てて開始する人も多くいます |
初期費用を抑えたいならワンルームマンション、土地活用して大きな収益を上げたいなら、一棟マンションがおすすめです。
収支を考え、ご自身に合った経営方式を選ぶことがポイントです。
6-3.利回り
投資に対するリターン、すなわち「利回り」も、マンション経営を考える上で大切な点です。利回りの計算方法は以下のようになります。
表面&実質利回りの計算方法
表面利回り |
ランニングコストや諸経費を考慮せず、家賃収入と建築費用(物件価格)だけを用いて計算する利回りのことです。
年間家賃収入の総額 ÷ 物件価格 = 表利回り |
実質利回り |
家賃収入と建築費用(物件価格)のほかに、ランニングコストや諸経費を加味して計算される利回りのことです。
年間家賃収入-諸経費 ÷ 物価価格 = 実質利回り
(経費=管理費や固定資産税)(物価価格+購入時の諸経費)
|
投資適格性を判断する際に必要とされる表面利回りの最低ラインは3%といわれていて、さらに5%以上が目指すべき数字の目安とされています。
経営の判断では、表面利回りだけでなく、ランニングコストや諸経費も加味した実質利回りを考慮してください。
家賃収入と建築費だけで弾き出す表面的な収支シミュレーションでは、実際の経営状況とかけ離れた試算になってしまいます。
マンション経営の利回りはこちらの記事で詳しく紹介しています。
7.安心してマンション経営を始めるための、建築会社の選び方
マンションを建てる際、どこの建築会社に工事を頼むかは、最も重要な検討ポイントのひとつでもあります。ハウスメーカーや工務店、ゼネコンなど、さまざまな建築会社があり、それぞれに特徴があります。複数社にプランを出してもらい、比較検討するのがおすすめです。
7-1.建築会社の特徴
建築会社の種類と特徴
ハウスメーカー |
- 大規模で知名度が高い会社が多い
- デザインや仕様の選択肢が多い
- 保障が充実している
|
工務店 |
- 規模が小さく地域密着
- 全体の費用を安く抑えやすい
- デザインや設備にこだわる場合は、かえって高額になることもある
|
ゼネコン |
- 大規模な建築に向いている
- 分譲マンションに適した建築会社
- 大規模な商業施設や病院などを手掛ける
|
7-2. マンション建築会社を選ぶ時のチェックポイント
複数社からプランを取り寄せ比較検討する際は、次のような点をチェックしてみてください。
建築会社を選ぶ際のチェックポイント
担当者の対応 |
- 誠実に対応しているか
- 細かい要望まで汲み取ってくれているか
|
提案力 |
- プランニングに魅力はあるか
- プロの視点で隅々まで考慮してくれるか
|
技術力 |
- 機能性やデザイン性などの特化した強みはあるか
- 十分な実績はあるか
|
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「どの会社が一番信頼できる企画を出しているか」、「どの会社が一番収益性が高いのか」など、客観的に判断することができます。是非ご活用ください。
この記事のポイント まとめ
マンション経営のメリットを知りたい。
マンション経営の5大メリットを紹介します。
- 安定収入が期待できる
- 空室リスクを分散できる
- 管理の手間を減らすことができる
- 大きな資産になる
- 節税効果が期待できる
詳細は「マンション経営の5つのメリット」をご一読ください。
マンション経営のリスク・デメリットは何?
マンション経営では、次のようなデメリットやリスクが発生します。
- 初期費用とランニングコストが高い
- 空室や家賃滞納のリスクがある
- 家賃下落リスクがある
- 共用部の修繕費用が発生する
- 災害リスクがある
詳細は「知っておきたいマンション経営の5大リスク・デメリット」をご一読ください。
マンションがアパートよりも有利な5つのポイント
マンション経営に向いている人は?
マンション経営がおすすめなのは、以下のような条件を持つ方です。
- 広めの土地を持っている
- 自己資金に余裕がある
- 資産運用したい
- 相続税対策したい
詳細は「マンション経営に向いている人はこんな人」をご一読ください。
マンション経営で失敗しないコツはなに?
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【全国対応】HOME4U「土地活用」
この記事の執筆者
竹内 英二
不動産鑑定士事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
(株)グロープロフィット
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この記事の編集者
「土地活用お役立ちガイド」編集部
アパート経営などの土地活用専門情報メディア「土地活用お役立ちガイド」編集部です。土地活用をこれから始める方に向けて、アパート建築費、税金・費用、土地活用の流れなどの情報をわかりやすくお伝えします。掲載記事は不動産鑑定士・宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修を行っています。
運営会社情報(NTTデータスマートソーシング)