【詳しく解説】70坪で土地活用といえばこれだ!王道の活用法
70坪の土地は、一般的な戸建てが2棟建つような広さです。約231.4平米で、この広さにアパート1棟を建てるとワンルーム8~10室分を設けられます。
70坪の土地の有効活用にはさまざまな選択肢があります。そこで本記事では、70坪でできる土地活用のうち、特におすすめの方法を厳選しました。
最適な土地活用が何か簡単に知りたい方は、以下のボタンから土地活用の相談ができますので、ぜひご利用ください。
1.【70坪の土地】ぴったりの土地活用と事業規模
70坪の土地があれば、土地活用方法の選択の幅は広がります。その中から70坪に向いている活用方法をメリット・デメリットで比較します。70坪で可能な事業規模もまとめました。
土地活用法 | メリット | デメリット |
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アパート・マンション経営 ワンルーム8~10室 (2階建て) |
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賃貸併用住宅 ワンルーム4室程度 (容積率100%) |
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駐車場経営 9台程度 |
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テナント・オフィスビル経営 容積率による |
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トランクルーム経営 コンテナ12基程度 |
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高齢者施設 サ高住1棟等 |
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定期借地 資材置き場等 |
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2.【70坪の土地活用】厳選7種
70坪の土地活用には多くの選択肢があります。70坪の広さがあれば、狭小地よりも収益性を確保しやすくなるでしょう。その中でも70坪規模におすすめの土地活用方法を収益シミュレーションも含めて詳しく解説します。
2-1.アパート・マンション経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 土地の汎用性 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
△ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
70坪の土地はアパート経営に向いている広さです。土地の容積率が300%を超えるようなエリアであれば、中層程度のマンション経営も実現しやすくなります。
アパート・マンション経営には駅から徒歩圏、生活利便施設が近隣にある場所が向いています。
70坪でのマンション経営の規模と収益をシミュレーションしてみます。
<規模>
- 4階建てワンルームマンション
- 土地面積240平米(72.6坪)・建坪190平米・延床面積480平米
- 1戸当たり26平米で28戸
<設定条件>
- 1戸当たり家賃8万円
<収益シミュレーション>
家賃収入:2,688万円=8万円×28戸×12ヶ月
維持費等支出:537万6,000円=2,688万円×20%
年間収支:2,150万4,000円
アパート・マンション経営の詳しい収益シミュレーションが知りたい方は「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」をご利用ください。最大10社から無料で収支プランを含む経営プランが手に入れられます。
2-2.賃貸併用住宅
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 管理の手間 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
△ | △ | ○ | △ | ○ |
賃貸併用住宅は自宅の建物にアパート部分を設ける賃貸住宅経営です。住宅ローンを活用して賃貸経営ができる唯一の土地活用方法でもあります。ただし、住宅ローンを活用するには、建物全体の50%以上を自宅部分としなければなりません。70坪の土地容積率100%いっぱいでは35坪以上です。
住宅ローンの返済に家賃収入を充てられるため、自宅敷地を有効活用できます。
向いているのは駅から徒歩圏、生活利便施設が近いエリアなど、賃貸集合住宅の適地と似た立地です。
以下の事例とシミュレーションは、住宅ローンを活用しないタイプです。
<規模>
- 土地面積70坪・建ぺい率60%・容積率150%
- 建坪42坪・延床面積126坪・3階建て
- 自宅部分42坪・賃貸部分84坪
- 1DKの賃貸が8戸
<設定条件>
- 1戸当たり家賃9万円
<収益シミュレーション>
家賃収入:864万円=9万円×8戸×12ヶ月
維持費等支出:129万6,000円=864万円×15%
年間収支:734万4,000円
2-3.駐車場経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 管理の手間 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
◎ | △ | △ | ○ | △ |
駐車場経営での土地活用は暫定利用向きです。
初期投資額は少なくできるものの、収益性は高くありません。また、税金対策の面からするとほかの土地活用に比べて効果が薄くなります。70坪のまとまった土地の場合、駐車場の収益が毎年の税負担をやっと賄う程度ということもあるでしょう。
ただし、経営方式や立地によっては、高収益を出せる駐車場経営もあります。駐車場の経営方式は2種類あり、それぞれ向いている土地には違いがみられます。
- コインパーキング:駅近の土地、繁華街、商業施設、観光地
- 月極駐車場:住宅地、工場地帯
70坪の駐車場経営の規模と収益をシミュレーションします。
<規模>
- 土地面積70坪
- 乗用車タイプが9台
<設定条件>
- 施設貸し形式
- 20万円(1ヶ月)
<収益シミュレーション>
年間収入:240万円=20万円×12ヶ月
維持費等支出:なし(税金は除く)
年間収支:240万円
駐車場経営の方法をご検討中の方は「HOME4U 土地活用」をご活用ください。複数のプランを一度に取り寄せ、最適プランはどれか検討できます。
2-4.テナント・オフィスビル経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 管理の手間 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | △ | ○ | △ |
テナントビルやオフィスビルの経営は高い収益性が見込めるものの、向いている土地は限定的です。70坪の土地が駅前の商業地や繁華街などにあれば、積極的に検討したい土地活用に挙げられます。こうした立地の場合、多くが300%を超える容積率となるため、十分ビル経営が可能です。
テナント・オフィスビル経営は、賃貸住宅より家賃坪単価が高いという特徴があります。ただし、景気の影響を受けやすい点に注意が必要です。
テナント・事務所の複合ビル経営で規模と収益をシミュレーションします。
<規模>
- 土地面積75坪・建ぺい率80%・容積率300%
- 5階建て・建坪45坪・延床面積225坪
- ワンフロア1~2テナント計8室
<設定条件>
- 賃料50万円×1、賃料40万円×1、賃料20万円×6
<収益シミュレーション>
年間収入:2,520万円=(50万円+40万円+120万円)×12ヶ月
維持費等支出:252万円=2,520万円×10%
年間収支:2,268万円
2-5.トランクルーム経営
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 管理の手間 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
トランクルーム経営は住宅地としては向かない土地でもできる土地活用です。
トランクルーム経営は、コンテナを置くだけのスタイルでは違法になります。建築基準法を満たす建築様式で設置する必要があり、トランクルームのユニットを自費で設置するかトランクルームの専門会社に土地ごと委託して設置してもらうかの二つの方式から選びます。
自費で設置する場合も管理は委託するのが一般的です。収益性はこの自営方式のほうが土地ごと借り上げてもらう一括借り上げ方式より高くなります。
トランクルーム経営の規模と収益をシミュレーションします。
<規模>
- 土地面積70坪・建ぺい率50%・容積率100%
- 屋外型トランクルーム設置
- 2畳分トランクルーム30基設置
<設定条件>
- トランクルーム事業者による一括借り上げ
- 地代:30万円
<収益シミュレーション>
年間収入:360万円=30万円×12ヶ月
維持費等支出:なし(税金を除く)
年間収支:360万円
2-6.高齢者施設
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 管理の手間 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
△ | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
土地活用で老人ホームなど高齢者施設の運用を選ぶ場合、経営方式は施設をオーナーが建てて賃貸するケースと土地を更地のまま貸すケースとの2通りがあります。
施設を建設しての運用の場合も、施工を依頼するハウスメーカーなどに運営事業者の仲介をしてもらうのが一般的です。
70坪の規模でできる高齢者施設は以下のような施設があります。
- 軽費老人ホーム(ケアハウス)
- グループホーム
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
- 居宅サービス系の介護施設
<規模>
- 土地面積78坪・建ぺい率50%・容積率100%
- 建坪39坪・延床面積78坪
- グループホーム1棟(事業用定期借地)
<設定条件>
- 賃料:150万円(月額)
<収益シミュレーション>
家賃収入:1,800万円=150万円×12ヶ月
維持費等支出:なし(税金を除く)
年間収支:1,800万円
2-7.定期借地
初期費用 | 収益性 | 安定性 | 管理の手間 | 税金対策 |
---|---|---|---|---|
◎ | △ | ○ | ◎ | △ |
定期借地は、文字通り期間をあらかじめ定めて土地を貸す土地活用方法です。定期借地権にはいくつかの種類があります。最も期間を短く設定できるなど、貸主側に多くのメリットがあるのは事業用定期借地権です。
土地をそのまま貸すため、更地であれば初期費用は一切かかりません。土地は期間終了時に再度更地となって返還されます。
<規模>
- 土地面積70坪
<設定条件>
- 事業用定期借地権での借地事業
- 賃料:35万円(1ヶ月)
<収益シミュレーション>
- 年間収入:420万円=35万円×12ヶ月
維持費等支出:なし(税金を除く)
年間収支:420万円
最適な土地活用は立地によってさまざまです。上記の中でも複数検討したいときにも「HOME4U 土地活用」を使えば、各ジャンルの専門企業最大10社から土地活用プランを取り寄せることができます。
3.【70坪の土地】でできる税金対策
70坪となると立地によっては毎年かなりの額の固定資産税を納めているケースもあるでしょう。土地は毎年の固定資産税納税だけでなく、相続時には相続財産として課税対象になります。
ここでは、固定資産税と相続税の税金対策について解説します。
3-1.固定資産税・都市計画税の節税対策
固定資産税と都市計画税は、土地と建物の所有者に対してその評価額に基づいて毎年課税される地方税です。
土地の固定資産税と都市計画税は、アパートなど住宅を建てたほうが税額は低くなります。これは、「住宅用地の特例」という特例措置があるためです。
住宅用地の特例を活用すると、住居として使用している建物がある土地の評価額を下げることで減税につながります。1戸当たり200平米までの広さの土地の評価額が固定資産税で6分の1、都市計画税で3分の1です。
70坪の場合、平米で換算すると約231平米となるため、特例の対象を所有地全域とするには2戸以上の住居を設ける必要があります。
参考:東京都|【土地】7土地の課税標準額の算出方法(固定資産税)
3-2.相続税の節税対策
土地は生前しっかりと相続対策をしておかないと、「争族」となりかねない扱いの難しい財産です。しかし、不動産は相続しやすい措置もとられています。
土地を所有している場合、土地の評価額そのものが時価より低く評価される仕組みになっており、現金の財産より相続しやすくなっています。さらに、借地事業を行っていたり、賃貸アパートなどが建っていたりすると評価額はさらに低くなるため、土地活用での相続税対策は非常に有効です。
土地の相続税対策で利用できる措置を以下にまとめました。
- 小規模宅地等の特例:事業に使用している、貸付事業に供されている土地に対して定められた割合で減額評価する措置
- 借地権割合:地域ごとに設定されている(30~90%)
- 賃貸割合:相続時の賃貸事業の稼働率
土地活用の中でも効果的なのがアパート・マンション経営です。70坪であれば、戸建て賃貸を2棟建てても同様の効果があります。戸建て賃貸経営は分割相続の対策としても有効です。
土地の相続税対策を相談したいときは「HOME4U 土地活用」をご活用ください。最大10社から相続税対策を盛り込んだ建築プランを手に入れられます。
4.広さ70坪の土地活用での5つの注意点
土地活用は、立地や目的によって選ぶべき方法が変わってきます。70坪の場合、さまざまな活用方法に順応しやすい広さだからこそ、失敗しやすい側面もあるでしょう。ここでは、70坪の土地活用を成功させるための注意点を解説します。
4-1.土地の建築規制を確認する
70坪程度の土地では、建ぺい率や容積率が住宅地として低くても建物を建てて土地活用する方法を模索できます。しかし、土地は、エリアごとに使い道が決められており、用途に合った建物でないと建てられません。使い道を定めているのが都市計画法の用途地域です。
このほかにも土地には高さ制限など建築規制がかかる可能性があります。高さ制限は土地活用の収益性に大きな影響を及ぼす項目です。土地活用を検討する際は用途地域の確認と土地にどのような建築規制がかかわってくるのかを確認しておきます。
土地の種類についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
どのような土地活用が可能か具体的なプランを見てみたい方は「HOME4U 土地活用」から最大10社の収益性も分かる建築プランを手に入れられます。
4-2.立地のニーズを確認する
土地活用はエリアのニーズを満たす活用法でないと、十分な収益を得られず大きな負債を抱えかねません。
土地活用の検討はまず、立地のニーズの把握から始めます。具体的には、周辺施設を確認しニーズを解析することと周辺の不動産の供給状況はどうなっているかを調査・確認します。また、エリアの開発の予定なども把握できると安心です。
ニーズの調査は素人では難しいかもしれません。土地活用会社やハウスメーカーの手を借りるのがおススメです。
4-3.経営の認識をしっかりもつ
土地活用は不労収入というイメージが強くありますが、その実不動産経営です。経営者としてのマインドをもって取り組まないと、長期安定運用は難しくなるでしょう。
経営はつまり、リスクを回避して安定的に収益を上げていくことです。的確にリスクヘッジを行い、安定経営を維持することが重要になってきます。
70坪の土地を税金対策として活用するケースも多いでしょう。しかし、節税対策であったとしても収益を生まなければ対策にはなりません。
土地活用方法を選定するときに、経営の体制を整えられるか、委託できる部分はあるかをしっかり検討する必要があります。
4-4.アパートローンの借り入れ対策をしっかりする
土地活用を始める際、活用方法によっては70坪規模でも多額の資金が必要になります。初期費用が多くかかるのはアパート・マンション経営、ビル経営、高齢者施設などです。
これらの土地活用はほとんどのケースでアパートローンなど事業系のローンを活用します。賃貸経営において、レバレッジ効果といって自己資金に借入金を追加投入することで収益性をアップさせる考えがあるためです。
アパートローンは、土地活用の事業計画がしっかりしていないと審査に通りません。申請では、返済能力があるだけの事業展開の見込みの提示が必要です。
しかし、実績がない場合や土地活用方法によってはアパートローンが借りにくい場合もあります。そうしたときは土地活用会社に相談するのがおすすめです。中には提携ローンを用意している企業もあります。
4-5.複数の会社にプラン請求する
土地活用はニーズにあった活用方法の選択が成功の肝です。最初からこの方法しかないと決める前に、複数の選択肢を比較するところから始めると思わぬ成果を得られることがあります。
土地活用を専門にしている会社やハウスメーカーはそれぞれの得意ジャンルがあるため、得意を生かしたプランニングを提示してくれるでしょう。それらを比較・検討することで、さまざまなアイデアから最適を選ぶことができます。
土地活用プランの比較には実績豊富な大手企業が多く参画する「HOME4U 土地活用」の一括プラン請求サービスをご活用ください。ジャンルも多彩で、さまざまな土地活用のプランを請求可能です。
70坪の土地活用の王道は以下の7つです。
- アパート・マンション経営
- 賃貸併用住宅
- 駐車場経営
- テナント・オフィスビル経営
- トランクルーム経営
- 高齢者施設
- 定期借地
それぞれの方法は「【70坪の土地活用】厳選7種」で詳しく解説しています。
70坪を土地活用で固定資産税を節税するには
- 住宅用地の特例を活用
相続税を節税するには以下のような措置を利用します。
- 小規模宅地等の特例:事業に使用している、貸付事業に供されている土地に対して定められた割合で減額評価する措置
- 借地権割合:地域ごとに設定されている(30~90%)
- 賃貸割合:相続時の賃貸事業の稼働率
固定資産税対策も相続税対策も賃貸住宅経営が節税効果が高い傾向です。
詳しくは「【70坪の土地】でできる税金対策」でご確認ください。
70坪の土地活用で成功するには以下のような点に注意が必要です。
- 土地の建築規制を確認する
- 立地のニーズを確認する
- 経営の認識をしっかりもつ
- アパートローンの借り入れ対策をしっかりする
- 複数の会社にプラン請求する
注意点については「広さ70坪の土地活用での5つの注意点」をご一読ください。
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