【千代田区版】アパート建築・経営の基礎知識|建築規制・補助金・おすすめメーカーまで解説
本記事では、千代田区でアパートの建築・経営をお考えの方向けに、知っておくべき建築規制・補助金・おすすめのハウスメーカー等について紹介します。また併せて、リフォームに使える補助金の情報も参考までに紹介しています。
この記事の内容
1.千代田区でのアパート建築について「最低限知っておきたい事」
千代田区でアパート建設する際に最低限知っておきたいことは以下の4つです。
- 千代田区の家賃相場の目安
- アパート建築費の目安
- 建築規制
- 補助金
1-1.千代田区の家賃相場の目安
千代田区の間取り別の家賃相場は下記の通りです。
間取り | 家賃相場 |
---|---|
ワンルーム | 12.4万円 |
1K | 11.6万円 |
1DK | 14.7万円 |
1LDK | 20.9万円 |
2K | 15.6万円 |
2DK | 20.6万円 |
2LDK | 30.8万円 |
3K | 32.0万円 |
3DK | 36.3万円 |
3LDK | 48.1万円 |
4K | 53.7万円 |
4DK | 42.5万円 |
4LDK | 67.8万円 |
※弊社独自調査により算出した家賃相場の目安です。市場環境、地域や築年数によって変化しますので、あくまでも目安としてご参照ください。
家賃相場を知ることで、実際にアパートを建てたあと、どれくらいの収入が見込めるのか計算しやすくなります。
1-2.アパート建築費の目安
ここでは、アパート建築費と諸経費について解説します。
1-2-1.東京都のアパート建築費の目安
東京都内の建築費平均単価は下記の通りです。
構造 | ㎡単価 | 坪単価 |
---|---|---|
木造 | 21万円 | 69.3万円 |
鉄骨造 | 29万円 | 95.7万円 |
※参考:国土交通省「e-Stat 建築着工統計調査 住宅着工統計 2022年」
全国的な平均単価と比べ、
- 木造
㎡単価7万円増(全国平均14万円)、坪単価23.1万円増(全国平均46.2万円) - 鉄骨造
㎡単価4万円増(全国平均25万円)、坪単価13.2万円増(全国平均82.5万円)
と、高い水準になっていることがわかります。
使用する素材や依頼するハウスメーカーによっても価格は異なるため、あくまでも目安として捉えておきましょう。
1-2-2.諸経費
アパートを建てる際は建築費の他に「諸経費」がかかります。
諸経費に含まれるものは、主に税金や保険料、登記費用、地鎮祭費用などが該当します。
諸経費は建築費の10%を準備しておきましょう。
例えば、建築費の総額が4,000万円の場合は、建築費の他に400万円を準備しておくと安心です。
1-3. 千代田区の建築規制について
千代田区の建築規制についてご参考までに紹介します。
規制は随時変更等が掛かりますので、詳細は区役所等のホームページ等で直接ご確認ください。
ここでは、千代田区で一定規模以上の集合住宅を建築する際に関連のありそうな規制について一部紹介します。
建築規制が適用される建物の条件と規制がある項目
<条件>
- 高さが10mを超える建築物
- 30㎡以下の住戸が、10戸以上の建築物
- 敷地面積が 500 ㎡以上の建築物
- 延べ面積が 3,000 ㎡以上の建築物 等
上記の条件に一部でも該当する建築物は、自治体による所定の審査・申請が必要であり、下記条例や規制、ルールに準じた建築・管理をする必要があります。
<集合住宅を建築する際の条例及び関連する規制等>
- 雨水流出抑制施設設置
- ワンルームマンション等建築物に関する指導
- 中高層建築物の建築計画に関する手続き
- 開発事業に係る住環境整備推進制度 等
千代田区の建築規制について詳細は「3-2.【詳細版・参考資料】千代田区の建築規制について」をご確認ください。
1-4.千代田区のアパート建築に使える補助金
ここでは、千代田区でアパートを建設する際に使える補助金を紹介します。また併せて、新築とリフォームを迷っている方向けに、リフォームで使える補助金も紹介しています。
申請の時期によっては、申し込みが終了している可能性もありますので、詳細は各補助金の公式サイト等をご確認ください。
補助金名 | 内容 | 補助金の目安 |
---|---|---|
地域型住宅グリーン化事業 | 木造の住宅新築に関する補助金は、省エネルギーや耐久性に優れた特性を持つ住宅であれば、木造アパートも対象となります。 | 70万円~140万円 |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 建物の性能を向上させるリフォームを行った場合に交付される補助金 | リフォーム代金の1/3まで |
子育て支援型共同住宅推進事業 | 子どもの安全を考えたつくりになっているアパートの新築・リフォームで交付される補助金 | 上限100万円 |
断熱リフォーム支援事業 | 省エネルギー効果が見込まれる窓や断熱材などのリフォームを実施した既存住宅に交付される補助金 | 5万円~20万円 ※補助対象により上限は異なる |
住宅セーフティーネット制度 | セーフティー登録住宅のリフォームで交付される補助金 | リフォーム代金の1/3まで、最大50万円 |
東京こどもすくすく住宅認定制度 | 子育てしやすい環境づくりのための取組を行っている優良な住宅として認定されると、整備費の一部に補助金を受けられる | 新築、改修等の条件によって異なる。上限は「認定申請中と数に、補助限度額を乗じた額及び、子育て交流促進施設の補助限度額を合算した金額。 |
住宅リフォームの支援制度一覧については「国土交通省 住宅リフォームの支援制度」をご確認ください。
補助金名 | 内容 | 補助金の目安 |
---|---|---|
ブロック塀等の安全点検と改善工事助成制度 | 地震などによるブロック塀等の倒壊から歩行者等の安全を確保するため、道路等に面する十分な安全性が確認できないブロック塀等の改善工事を行う場合、工事費用の一部を助成 | 撤去工事:10分の10(限度額40万円) 撤去後の設置工事:2分の1(限度額30万円) |
特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進助成 | 特定緊急輸送道路沿道建築物の所有者に対し、補強設計・耐震改修等に要する費用を助成 |
■補強設計(床面積)
※下記が限度額
■耐震改修等
|
千代田区内の補助金・助成金の詳細については「千代田区 助成」をご確認ください。
千代田区の「建築規制・補助金」等を熟知した大手メーカーをご紹介します!!
分かりづらい建設規制についてや、当て嵌まる補助金はどれか等を、その地域に詳しい「アパート経営のプロ」に無料で相談できます!
2.千代田区でアパート建築に実績のある厳選10社
ここでは、千代田区でアパート建築に実績のあるハウスメーカー10社を厳選して紹介します。
ハウスメーカー名 | 構造・工法 | 特徴・デザイン | 保証 | 販売個数 |
---|---|---|---|---|
旭化成ホームズ株式会社 |
|
ペット可、シニア向け等、ニーズにあわせたデザインを実現 | 初期保証:30年 (最長60年保証) |
約9.4万戸以上 (管理実績) |
パナソニック ホームズ株式会社 東京支社 |
|
高い耐久性を誇る光触媒の「キラテック」タイル | 初期保証:35年(最長60年保証) ※初期保証35年対象外の建物の場合は、初期保証20年 |
9,857戸 (2021年 総販売数) |
東建コーポレーション株式会社 |
|
ユニバーサルデザイン・バリアフリーを促進している | 10年保証(独自保証なし) | 9,925戸 (2020年 戸建て含む) |
大東建託株式会社 |
|
超高耐候性塗装を採用し、色あせが従来の1.5倍長持ち | 経営サポート:35年一括借上 | 約120万戸 (管理実績) |
株式会社アヴェントハウス |
|
自由度が高く細部までこだわることが可能 | 初期保証:10年(最長20年保証) | 約45,000戸 (管理実績) |
東京セキスイハイム株式会社 |
|
様々なユニットの組み合わせにより、ニーズにあわせた出入口のデザインが可能 | 初期保証:5年(最長60年、5年ごとに定期診断/防水・構造保証20年) | 33,040戸(2023年3月末現在 管理実績) |
三井ホーム株式会社 |
|
特徴のあるデザインなど幅広く対応 | 初期保証:10年 (最長30年保証) |
3,724戸 (2021年、戸建てを含む) |
ミサワホーム株式会社 |
|
マンションクオリティのデザイン性の高い外観 | 初期保証:30年(最長60年保証) | – |
株式会社アヴェントハウス |
|
自由度が高く細部までこだわることが可能 | 初期保証:10年(最長20年保証) | 約45,000戸 (管理実績) |
住友不動産株式会社 |
|
狭小敷地や変形敷地といった土地でも、土地面積を有効活用できる自由設計 | 初期保証:10年 (最長60年保証、3ヵ月・1年・2年の初期点検あり) |
5,000戸以上 (マンション含む管理実績) |
千代田区でのアパート建築が得意な大手メーカーを複数社ご紹介します!
3.アパート建築前に知っておくべき千代田区のデータ
次に、アパートを建築する前に知っておきたい、千代田区のデータについて簡潔に説明します。
アパートに向いた地域はここ!!
- 麹町エリア
住宅の土地利用が活発 - 飯田橋エリア
自然豊かで過ごしやすい - 神保町エリア
大学が立地し学生が多い
3-1.千代田区の人口増減
千代田区の人口増減について解説します。
令和5年10月1日現在で、千代田区の総人口は68,648人を記録しています。
人口が最も多い世代は男性、女性共に45歳〜49歳です。
千代田区の人口は平成10年(1998年)1月1日現在に区政史上初めて4万人を割り込み、平成12年(2000年)に最少人口を記録しました。しかし、平成13年(2001年)以降は人口が増加しています。
生産年齢人口(15歳から64歳)の割合は安定的に70%前後であり、東京都全体と比べても近年では高い傾向です。背景には千代田区は各方面へのアクセスの良さに加えて大型のマンション建設が増加したことも影響しているでしょう。
このようなことから、比較的若い層から人気のエリアということがわかります。
※参考:
3-2. 【詳細版・参考資料】千代田区の建築規制について
冒頭で説明した千代田区の建築規制について、更に細かく紹介します。
3-2-1.【詳細版・参考資料】千代田区の集合住宅に関わる建築規制について
ここでは、千代田区で集合住宅を建築する際に関連のありそうな規制について解説します。
建築規制が適用される建物の条件と規制がある項目
<条件>
- 高さが10mを超える建築物
- 30㎡以下の住戸が、10戸以上の建築物
- 敷地面積が 500 ㎡以上の建築物
- 延べ面積が 3,000 ㎡以上の建築物 等
上記の条件に一部でも該当する建築物は自治体による所定の審査・申請が必要になり、下記の「集合住宅の建築に関する条例及び関連する規制等」に準じた建築をする必要があります。
ワンルームマンション等建築物に関する指導 |
対象建築物
整備施設
整備基準
|
---|---|
開発事業に係る住環境整備推移新制度 |
対象建築物
整備施設
|
福祉のまちづくりに係る共同住宅整備要綱 |
対象建築物
整備基準
|
千代田区建築計画の早期周知に関する条例 |
高さが20mを超え、かつ以下のいずれかに該当する場合には、地域関係者等に早期周知が必要。
|
上記規定の他にも細かな規定事項や、随時内容の変更や追加があり、条例はその適応や運用に関して複雑な要素も多いので、あくまでも編集部調べの参考資料となります。
実際に建築検討をなさる際には、専門家への相談や、千代田区「新築・増改築時の事前手続き」等の公的な情報のご確認をおすすめします。
3-2-2.斜線制限・外壁後退について
千代田区の用途地域別の斜線制限・外壁の後退距離について解説します。
該当地域は建築できる建物に規制があります。
- 道路斜線
道路側に面した建築物の高さを規制すること - 隣地斜線
隣地境界線から発生する一定の勾配で記された線による高さを規制すること - 北側斜線
北側隣地境界線から垂直に5mまたは10m上がった先で、一定の勾配をつけ高さ規制すること - 外壁の後退距離
建物の外壁と敷地境界線までの距離を1mまたは1.5mに制限すること
用途地域 | 道路斜線制限 | 隣地斜線制限 | 北側斜線制限 | 外壁後退 |
---|---|---|---|---|
|
あり | なし | あり | 一部あり |
|
あり | あり | あり | なし |
|
あり | あり | なし | なし |
|
あり | あり | なし | なし |
※参考:
外壁の後退距離について、建築基準法に基づいて定められた地域はありませんが、都市計画において壁面の制限を定めている区域があります。都市計画の有無についてもあわせて確認をしておくと安心です。
3-3.千代田区の利便性
千代田区の利便性について解説します。
千代田区は東京23区の中央に位置し、各方面へのアクセスが良好です。区内には20を超える駅があり、東京駅や秋葉原駅、神田駅などがあります。また、JR線や東京メトロ線、都営地下鉄なども利用可能です。
例えば、神田駅からは新宿まで12分程度、渋谷駅には25分程度で行けます。東京駅からは各地方への新幹線も利用でき、仕事や旅行などで利便性が高いです。
電車以外にも、区の施設や福祉施設を中心に巡回するコミュニティバスも運行しており、気軽に乗車できるのも特徴。このことから、通勤や通学にも便利な街と言えるでしょう。
3-4.千代田区の開発予定
千代田区の開発予定について解説します。
千代田区では市街地再開発事業が進んでいます。千代田区の市街地再開発事業では、敷地を共同化した高度利用によって、道路や各施設などの公共施設やオープンスペースを生み出していきます。
既に完了している事業には、「大手町一丁目第2地区 」の大手町フィナンシャルシティノースタワー、 サウスタワーがあります。今後も続々と建物の工事が予定されており、公共施設の確保から、災害に強く安全で快適な街づくりが進んでいくでしょう。
※参考:
千代田区でのアパート建築を、地域に詳しいアパート経営のプロに無料で相談!
4.アパート建築から経営開始までの7STEP
実際に千代田区でアパートを建てるとなった場合の、スケジュール感をつかみましょう。
アパート建築・経営の詳細については「これが知りたかった!アパート経営のすべて【基本編】」でも紹介しています。
4-1.土地活用の相談をはじめる
まずは土地活用について相談をしましょう。
土地活用の相談の内容には、アパート建築・経営の方法や融資などの資金面のこと、法律面のことが含まれます。それぞれ相談先が異なります。主な相談先は下記の通りです。
- アパート建築・経営の相談先
ハウスメーカー、工務店 - 資金面の相談先
金融機関、ファイナンシャルプランナー、税理士 - 法律面の相談先
司法書士、弁護士
土地探しから始める場合、4ヵ月~12ヵ月程かかるケースがあります。
4-2.たくさんの会社にプラン請求をする
アパート建築・経営については、複数のハウスメーカーや工務店にプランの請求をしましょう。
土地の形や広さ、木造・鉄骨造などの構造の違いなど、得意・不得意があるためです。
「自分で依頼先を選ぶのは大変」「プロに任せたい」という場合は、ぜひ『HOME4U 土地活用』にお問い合わせください!
千代田区のアパート建築・運営に詳しいプロに無料で相談&複数のプランを取り寄せることができます。
4-3.プランの比較検討をする
取り寄せた複数のプランを比較検討しましょう。
主に注目する場所は下記の通りです。
- 自分の理想にあったアパート建築・経営プランを作成してもらえているかどうか
- 予算内で収まるかどうか
- 工期はどうか
わからない項目があれば、都度しっかりと確認をとることが大切です。
4-4.「ここだ!」と思う一社に決める
複数のプランから実際に依頼するハウスメーカーや工務店を決めましょう。
4-5.ハウスメーカーとの契約・融資・着工
アパートの建築・経営プランから依頼先を選び、請負工事契約(工事をお願いする契約)と金融機関との融資契約を取り決めます。融資の審査には1週間~1ヵ月程かかります。
その後、アパートの着工にはいります。
一般的に、アパート建築の工期は3ヵ月~6ヵ月程かかります。
アパートの階数や構造によっても異なりますが、工期の目安として「建てる階数+1ヵ月」を考えておくとよいでしょう。
引っ越しシーズンの2月~3月にあわせて完成をさせたい場合、着工前にスケジュールを練っておくと安心です。
4-6.管理会社と契約・入居者募集開始
管理会社は実績や口コミなどの情報を参考にしたり、依頼するハウスメーカーや工務店から紹介してもらったりするなど、信頼できる会社を選びましょう。
その後、入居者の募集を開始します。
一般的にハウスメーカーに依頼をする場合は、着工と同時に入居者募集をかけているケースが多いです。それ以外の場合は入居者募集及び実際の入居までの予想スケジュールをたてておく必要があります。
4-7.竣工・経営開始
アパートが完成したら、いよいよ経営開始です。
アパートの建物の管理や入居者の管理など、収益計画含め把握しておきましょう。
千代田区でのアパート建築を、地域に詳しいアパート経営のプロに無料で相談!
電話でもプラン請求をお受けします。「個人情報の取り扱いについて」に同意の上、お電話ください。