豊島区のアパート建築費はいくら?補助金や建築規制について
豊島区は東京23区の西北部に位置し、周りを新宿区・文京区・中野区・練馬区・板橋区に囲まれています。豊島区で最も有名なエリアは池袋ですが、他にもおばあちゃんの原宿と呼ばれる巣鴨、学習院大学と高級住宅街で有名な目白などもあります。
今回は、豊島区でアパートの土地活用をご検討中の方や、相続でアパートを引き継ぐ予定の方向けに、豊島区内でのアパート建築とアパート経営に関して、把握しておいた方が良い情報をまとめています。
豊島区でのアパート建築について不安や悩みがある方は、まずは豊島区に実績のある建築会社に相談してみましょう。
以下のボタンから土地情報を入力すると、最大10社の建築会社から、建築費・収益を含めた「アパート建築プラン」を取り寄せることができます。
この記事の内容
1.豊島区でのアパート建築費めやす
アパート建築を豊島区ではじめた場合、建築費がいくらになるかのめやすです。
- アパート建築費のめやす
- 補助金を探してみよう
1-1.アパート建築費のめやす
アパート建築費は「構造坪単価 × 延べ床面積の坪数」で計算します。アパートの場合、木造か鉄骨造になることがほとんどですので、以下の表にある坪単価をめやすに、アパート全体の広さをかけたものが、建築費となります。
例えば、延べ床面積が330平米のアパートの坪数は約100坪ですから、以下のような計算になります。延べ床面積とは、アパート全体の床面積をすべて合計した広さのことです。
アパートの構造 | 構造坪単価(平均) | 建築費めやす(例:100坪の場合) |
---|---|---|
木造 | 約87万円 | 87万円×100坪=8,700万円 |
鉄骨造 | 約94万円 | 94万円×100坪=9,400万円 |
上記の費用は、土地にアパート建物を建てるだけの金額ですので、ここからさらに、各種手数料や税金など、アパート建築に付随する諸費用が発生します。諸費用の金額めやすは建築費の5~10%程度ですので、アパートの建築費がわからないと、諸費用もわからないことになります。
そのため、豊島区でのアパート建築を検討し始めた時点で、アパート建築プランの請求をして、建築費のめやすをつけておくことをおすすめします。建築費めやすがわかれば、各種手数料などを含めた、アパートの総工費が把握できるようになります。
アパート建築全体でかかるお金の詳細は、関連記事もあわせて参考にしてください。
1-2.使える補助金を探してみよう
アパート建築費を少しでも抑えるために、補助金や助成金など上手に利用することも検討してください。2023年現在、豊島区でのアパート建築に使える補助金には、以下のようなものがあります。
このような補助金制度には締め切りがあり、さらに年度によって予算や補助内容が変わりますので、ある程度の建築スケジュールを立ててから、使えそうな補助金を探すようにしてください。
●エコ化に対する補助金 豊島区エコ住宅普及促進費用助成金(集合住宅共用部分)
集合住宅の共用部分に関したエコ化に対する補助金です。共用部分の電気に太陽光発電パネルを使う、またはLED照明器具を採用するなどに利用できます。
●防犯カメラ設置 豊島区街頭防犯カメラ設置・維持管理等に関する補助事業
豊島区では防犯活動への支援として防犯カメラ設置の補助金制度を用意しています。アパートやマンションの場合は、敷地に接している公道への街頭防犯カメラ設置ができます。申請するためにはエリアの自治会または商店会と連携する必要があります。
アパートに面した公道に街頭防犯カメラがあることで、不審者の侵入・交通事故などの予防につながり、アパートの防犯設備としても有効活用できます。単独申請は上限500万円、自治会と連携する場合は上限750万円が支給されます。
●不燃化特区に対する支援金 不燃化特区における特別な支援
ご所有の土地が、豊島区の不燃化特区にある場合は、建て替えや解体をする際の費用を、上限1,000万円まで支援してもらえます。現在、不燃化特区となっているのは以下のエリアです。
- 東池袋四・五丁目地区(PDF:5,322KB)
- 池袋本町・上池袋地区(PDF:6,013KB)
- 補助81号線沿道地区(巣鴨・駒込地区)(PDF:5,443KB)
- 補助26・172号線沿道地区(長崎・南長崎・千早地区)(PDF:6,118KB)
- 雑司が谷・南池袋地区(PDF:5,488KB)
区の判断によって新しくエリアが追加される、建物の構造や築年によって助成内容が変わることがありますので、必ず最新情報をしてください。【地域まちづくり課事業調整グループ】
●緑化に関する補助金 豊島区屋上緑化等助成金
豊島区内で家屋を建築する際に、建物の屋上や壁面をグリーンで囲うなどの壁面緑化に対する助成金です。町の景観をよくする以外にも、ヒートアイランド現象を抑制するなどの効果があります。
建物の大きさによって、建物の壁面全部又は一部に緑化区画を整備して、つる性植物などを植栽した場合、緑化するのにかかった費用の一部を、上限30万円まで助成します。必ず、着工前に相談をする必要があります。
●敷地内の大きな樹木や本数のある樹木に対する補助金 保護樹木・保護樹林
アパート敷地内に大きな樹木などがある場合、アパートと街の景観として残すのであれば、1本あたり年間15万円までの補助金が出ます。補助金は、樹木の管理や、落ち葉処理などの費用に充てることができます。
大きな樹木は樹齢が100年を超えるものもあり、このような補助金を使って積極的に残していくことで、町の景観をよくすることに加え、アパートの塀や植栽の一部として使うなどで、外観イメージもよくなります。
豊島区でのアパート建築をご検討中であれば、まずはアパート建築プランを請求して、建築費を確認することで、総工費もだいたいわかるようになります。プラン請求の際には、なるべく数多くのハウスメーカーや建設会社に請求をして、たくさんの候補の中から選ぶようにしてください。
それぞれの会社には独自の工法や構造、経営プランなどがあります。はじめから少ない数で比較してしまうと、最適なプランに巡り合えないままで、土地活用をスタートすることになる可能性があります。
2.豊島区でアパート建築に信頼と実績のある厳選10社
豊島区でアパート建築を予定している方向けに、厳選したハウスメーカーや建築会社を10社に絞り込みました。すべてHOME4U土地活用でのプラン請求が可能であり、厳正な審査基準をクリアした、アパート建築と経営に信頼と実績のあるハウスメーカーや建築会社になります。
なお、以下のボタンから土地情報を入力すると、これから紹介する建築会社10社からまとめて「アパート建築プラン」を取り寄せることができます。
2-1.住友不動産株式会社
住友不動産株式会社は、多くの分譲マンションや商業ビルを手掛ける不動産ディベロッパーの一つですが、個人向けの賃貸経営も手掛けており、特に木造アパートに強いという特徴があります。自社の独自技術として木造ウッドパネル工法、および2×4工法があるため、どのような広さ・形状の土地にも自在に建物が建てられます。
住友不動産が木造にこだわる理由には、坪単価を抑えた良質なアパートを建てることで、早期の資金回収を可能にし、利益率の高いアパート経営を目指すためです。メーカーの純正保障として60年の延長保証システムがあるため、長期にわたるアパート経営の建物の維持管理対策も万全です。
また、住友不動産ではエキスパート制という、企画立案から経営管理まで、全ての土地活用のシーンに専門家が存在し、連携をしています。この方法により、ワンストップでサポートするよりも、各シーンでプロによる提案ができるようになるため、より健全で確実な不動産経営ができるようになります。
2-2.旭化成ホームズ株式会社
旭化成ホームズ株式会社では、一般の戸建はヘーベルハウス、アパートなどの集合住宅はヘーベルメゾンという2大ブランドを持つ、鉄骨造のハウジングメーカーです。
へーベルメゾンは、一般的な広さのアパート建築から、大規模な施設・マンション型の土地活用にまで幅広く対応できます。基礎のコンクリートには60年以上の耐用年数と無料点検サービスがあり、長期間にわたる不動産経営中にも、建物の安全性が保障されています。
2階建てまでと、3~4階建てでは採用する工法が変わりますが、どちらでも高い耐火性能と免震耐震性能を誇る、安全かつ頑健なアパート建物になります。また、建物の階数や広さとは関係なく、振動や音が伝わりにくい構造のため、豊島区のように民家と共同住宅が密集しているエリアでも、静かな暮らしが可能です。
2-3.パナソニック ホームズ株式会社 東京支社
パナソニックホームズは、家電で有名なパナソニックの系列会社としてIoTという、スマホなどから家の中や、家電を操作できる家づくりに定評があります。「パナソニック」という家電メーカーとしてのイメージが強いですが、創業55年以上の歴史がある、鉄骨造のハウスメーカーです。
パナソニックが独自開発したの鉄骨躯体構造を複数パターン持っているため、一般的な2~4階建ての建物以外にも、最高で9階建てまでに対応可能です。高さのある建物でも、荷重をしっかり受け止めて分散させる独自技術があるため、高い耐震免震機能を持ちます。
豊島区では8部屋以上、30平米以上の建物に対してはワンルームマンション税が課されますが、パナソニックホームズの9階建ての多くは、高層部に土地活用ハウスを設けた賃貸併用住宅にしているプランが多く、賃貸部分を8室以下に抑えれば、ワンルームマンション税の適用外の建物にして、アパート家敬をすることも可能です。
初期保証は35年間で、点検・診断に基づく保証延長工事により最長60年まで保証があります。都心部で土地面積が狭い場合に、その土地からの利益を最大化するのに適したプランが揃っています。
2-4.東京セキスイハイム株式会社
セキスイハイムには、工場でほとんどの部分を造り上げ、工事現場では建物のユニットをつなげて短期間で高品質な建物を完成させる独自工法があります。1970年に採用されたこの工法は、現場で起きるあらゆる品質劣化を最小限にすることが目的です。
多彩なデザイン・間取りパターンにも対応していますので、どのような敷地面積や形状であっても、自在に設計が可能です。数百年に一度の大きな地震にも耐えうる構造を持つため、工期が短く作業がシンプルでも、地震そのものの影響による倒壊がゼロ※という実績もあります。5年ごとの定期健診を60年間無料で行いますので、長期のアパート経営での、建物の安全性が保障されています。
※(2016年6月25日セキスイハイム調べ)
2-5.東建コーポレーション株式会社
東建コーポレーションはアパート建築プランの提案から、経営後の管理までを含めた土地活用をトータルでサポートする会社です。建材と住宅機器のすべてを自社生産し、高耐震鉄骨造を中心に、木造・重量鉄骨と、小規模アパートから高層マンションまで、あらゆる賃貸住宅に対応できます。
トータルサポートが強みですので、経営開始後の賃貸管理・建物管理も安心してお任せできます。CMでもおなじみの不動産会社「ホームメイト」や賃貸物件検索サイトなどのメディアを駆使し、早期の入居者確保が期待できます。また、管理体制として24時間コールセンターを設置し、カギの紛失や蛇口の水漏れなど、細かな入居者対応も万全です。
最長35年間の一括借上げ制度により、空室や家賃滞納の有無に関わらず、長期安定した収入を得ることも可能です。
2-6.三井ホーム株式会社
三井ホームは、介護施設や賃貸医療施設の建築も多く手掛けている、賃貸住宅・賃貸施設建築に強いハウスメーカーです。独自の「プレミアム・モノコック構法」という木造建築技術を得意としており、現在、木造でありながらマンションレベルの高い気密性と耐震免震性を持つ MOCXION[モクシオン]を、次世代型賃貸住宅として国内外に提案・提供しています。
アパートの場合は木造3階建てまでに対応し、木造ならではの自由度の高い設計に対応できるため、都心部の狭小地や不整形地でも、ご所有の土地条件を最大限に生かしたアパート経営が可能です。
2-7.大東建託株式会社
大東建託は土地活用の提案から経営サポートまでを得意とする建築会社です。賃貸住宅を得意としており、「いい部屋ネット」「DK SELECT」などのCM放送と、支店ネットワークを駆使した、入居希望者が物件を探しやすく、成約につながりやすい仕組み作りが強みです。
大東建託では自社で設計・施工・部材調達・完成検査まで一貫した直接施工体制があり、徹底した品質管理とコストカットにも成功しています。木造・鉄骨・重量鉄骨などから自由に工法を選択できますが、木造アパートでは「DK SELECT」が特に人気があります。
関連会社に不動産管理会社を置き、グループでのトータルサポートを徹底します。大東建託が直接借り上げをする「35年一括借り上げ」制度により、建築プラン作成から、長期にわたる経営までをすべてお任せすることも可能です。
2-8.ミサワホーム株式会社
ミサワホームは、戸建て住宅の施工実績が豊富な住宅メーカーです。ミサワホームには自社技術を最大限に活かせる10の土地活用方法から、ご所有の土地条件をもとに、最も成功しやすい土地活用方法を提案をしてくれます。
「南極昭和基地」の建物を手掛けた実績とノウハウをもとに生まれた「木質パネル接着工法」を採用し、耐震性・気密性・耐久性のすべてにおいて高品質な建物を実現しています。1995年(平成7年)の阪神淡路大震災では住宅倒壊ゼロの実績のある、高い耐震性能とともに、木材だけでできた躯体構造であっても建物が腐食しにくい高性能なアパート建物が実現します。
構造躯体には30年保証をする以外に、防水・シロアリ対策など、木造で問題の出やすい項目に初期保証がついています。また、デザイン性も高く、見た目がマンションのような木造アパートなど、デザイン部門での受賞歴が多いのも特徴です。
2-9.株式会社アヴェントハウス
アヴェントハウスは40年以上にもわたって、独立系管理会社として賃貸経営をサポートしてきた「タウングループ」が運営する建築会社です。鉄骨構造を利用した、土地に合わせた自在な設計・大きな空間を作り出す工法・軽量プレハブ短期工程工法の3種から、ご所有の土地に合ったアパート建築を提案し、土地活用のサポートをしています。
アパート建築プランの中には、鉄骨を使ったアパートならではの空間家具の提案もあり、階段やデッドスペースの有効活用など、限られた居室空間でも入居者満足度の高い設計が可能です。また、経営母体が不動産管理会社ですので、アパート経営開始後の管理業務に関しては、信頼と実績に裏打ちされた管理が期待できます。
2-10.株式会社ファミリーコーポレーション
ファミリーコーポレーションは不動産投資事業の専門会社として、土地活用も手掛けています。ご所有の土地から利益の最大化を目指すため、すべて個別対応のアパート建築プランを作成しています。
そのため、パッケージ商品にはできない、その土地ならではの活用方法を探し出すことができます。アパート建築を選んだ場合には、そのエリアの景観・エリア環境・間取り・デザインなどを含め、長期的な視点から、時間の経過とともに不動産の価値そのものが高まるプラン提案をしています。
賃貸経営でキャッシュフローが安定することをゴールに、不動産投資事業のプロならではの視点で、市況を読み、収益性を追求するための提案力があります。工法は制震ダンパーを使ったツインフレーム構造を採択し、安全性と耐久性を追求しています。
3.アパート建築のスタート前に知っておくべき豊島区の5データ
豊島区でのアパート建築をスタートさせる前に、知っておくべきデータを5つにまとめています。
- 豊島区の人口増減
- 豊島区の建築規制
- 豊島区の家賃相場
- 豊島区の再開発予定
- 豊島区の利便性
3-1.豊島区の人口増減
豊島区内の人口増減をざっと把握しておきます。人口の増減とは、他府県や市区町村から豊島区に転勤転向などで引っ越してきた、また豊島区から出ていった人数のことです。転入者が多ければ賃貸経営の安定化につながり、反対に、転入よりも転出が多ければ、将来のアパート経営に影響する可能性もあります。
以下のグラフは、住民基本台帳人口移動報告に基づいた、過去5年間の、豊島区への転入者と転出者の推移です。
【参照:住民基本台帳による町丁別世帯数と人口(PDF:121KB)より編集部まとめ】
毎年、引っ越す人と引っ越してくる人の数はほぼ拮抗していることから、豊島区は人の出入りが多い区であることがわかります。豊島区の町名別の世帯数は以下の通りです。以下のグラフによれば、豊島区は池袋、東池袋、大塚、巣鴨などに人が多く集まっていることがわかります。
【参照:豊島区 町丁目別世帯数・人口表 令和4年版より編集部まとめ】※100人未満は表示なし
3-2.豊島区の建築規制
アパート建築に関係するのは、建築基準法と都市計画法です。はじめに、ご所有の土地にアパートなどの共同住宅を建てられるかを確認してください。これらは建築基準法の「用途地域」によって、どの土地にどのような建物が建てられるのかが決められています。建設予定地が工業専用地域だった場合には、アパートやマンションなどの住居は建築できません。
確認方法は、豊島区の地図情報システム(GIS)を利用するか、または区役所に電話か直接訪問をして用途地域の確認をします。また「HOME4U土地活用」でプラン請求をすれば、ハウスメーカーや建築会社の担当者が、用途地域など、その他の建築条件なども詳しく調べたうえで、アパート建築プラン作成をしてくれます。
仮にアパートが建てられるとしても、豊島区にはアパート建築に関した複数の建築規制がありますので注意が必要です。これらの建築規制を知るためには、豊島区の現状を理解する必要があります。
豊島区によれば、近年の豊島区の世帯構成は、単身世帯が約56%という偏った状況であり、同時に、1部屋が30平米に満たない集合住宅が占める割合が、区内全体の約40%もあります。つまり、現在の豊島区は都内でも単身者が多く、狭い部屋に住んでいる方が多いエリアであることがわかります。
今の状況では、豊島区にファミリー世帯が越してきたくても、その受け皿になるファミリー向け住宅が不足していて、受け皿となる賃貸住宅がありません。そこで、豊島区では2004年(平成16年)から、アパートやマンションの建築規制として、狭小住戸集合住宅税・通称「ワンルームマンション税」※を積極的に実施しています。
この規制はワンルームマンションの多い東京23区で実施されているものですが、規制内容に統一性はなく、各区の事情よって少しずつ違います。豊島区でのワンルームとは、25~30平米の部屋のことです。
規制内容は、1部屋の大きさが30平米に満たない、8室以上の共同住宅の新築・増築・大規模修繕・大規模模様替・用途変更などをする(寮・寄宿舎も含む)場合は、納税義務者=不動産オーナーに対し、1室に対して50万円の納税負担義務が課されます。
例えば、部屋数が10室のアパートを建てる場合は、建築工事に着手した日から2か月以内に、所定の申告書で豊島区税務課に10室×50万円で合計500万円を申告納税しなければなりません(不動産所得税は別途納付)。ただし、8室以下の小規模なアパートであればこの税金は免除されます。
そのほか、もう少し規模の大きなアパートを建築する場合には、3階建て以上15部屋以上の中規模共同住宅に対する規制「豊島区中高層集合住宅建築物の建築に関する条例」や、敷地の建ぺい率によって一部の緑化義務の生じる「みどりの条例に基づく緑化計画」など、豊島区で共同住宅を建てるときの規制に沿った建物を建てる必要があります。
さらに、豊島区はファミリー世帯を呼び込むため「豊島区ファミリー住戸附置義務」を令和6年度中にスタートさせる予定で審議をすすめています。ファミリー住戸附置義務とは、ワンルームタイプの小さい部屋がある共同住宅を建てる場合には、建物内に一定面積以上のファミリータイプの部屋を作らなければならないとするものです。
このように、豊島区でアパート建築を計画する場合には、不動産のプロフェッショナルの知見に基づいた、複数のアパート建築プランを参考にしながら、綿密な間取り設計と返済計画を考え、建築タイミングなども慎重に考えておく必要があります。
【参照:豊島区 狭小住戸集合住宅税】
【参照:国勢調査 東京都の地域別人口数及び世帯数】
3-3.豊島区の再開発
豊島区の再開発は、東京都の都市づくり計画に沿った形で、池袋駅を中心としたまちづくりをすすめています。特に、豊島区にある池袋駅は、23区の中でも新宿区に次いで世界トップクラスの昇降客数を誇る、住人以外の人の出入りが多いエリアです。
そのため、災害時の安全確保とともに、将来において省エネルギーでクリーンな街にするための、さまざまな計画が進行しています。ご所有の土地に、どのような都市計画があるかは、豊島区のGIS地図情報システム(都市計画情報)で確認ができます。
将来の用途地域の変更などを含めた情報を知りたい場合は、豊島区のサイトで公開されている豊島区都市計画図(地域地区等)(PDF:7,640KB)で確認できます。より詳細な情報を知りたい場合は、豊島区役所の行政コーナーで豊島区都市計画図(地域地区・都市計画施設等)を1部1,000円で販売しています。
再開発は、計画から完成までに10~20年くらいの時間がかかるため、所有地周辺の景観や道路幅などが大きく変わる可能性があります。特に、土地に面した道路の広さが変わると、建てられる建物の高さ(建ぺい率・容積率など)にも影響が出ます。
あらかじめ計画内容を知っていれば、開発に合わせて適切なタイミングでアパート建築を計画することで、土地からの利益をより大きくすることも可能です。これらの情報は、ご自身で確認をするのと同時に、プロフェッショナルのアドバイスも必要ですので、なるべく多くのハウスメーカーや建設会社にプラン請求をして、現地調査をしてもらったうえで、担当者と相談しながら計画を立てるようにしてください。
3-4.豊島区の利便性
賃貸住宅を借りる方は、町の生活利便性に加えて、交通アクセスの良さによる利便性を求めます。豊島区は都心部にありますので、徒歩圏内にコンビニやスーパー、ドラッグストアなどが揃っており、生活の利便性が高いエリアです。
また、豊島区には、池袋駅を中心として、JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・東京メトロ丸ノ内線・東京メトロ有楽町線・東京メトロ副都心線・西武池袋線・東武東上線・都営三田線(巣鴨駅)の、合計9路線の乗り入れがあります。それ以外に、都内を縦横に走る都営バス・西部バス・地域バスや都電荒川線があります。
そのため、豊島区の場合は、仮にアパートの建設予定地が駅から離れていたとしても、使える交通機関が多く、さらに複数の駅を利用できるケースが多いため、入居者にとっての交通利便性はかなり高いエリアといえます。
豊島区は23区の西北部に位置していますので、豊島区から大宮駅・川口駅・浦和駅といった埼玉県の主要ターミナル駅へのアクセスも良く、通勤通学を想定した部屋探しの候補になりやすいエリアです。
3-5.豊島区の家賃相場
豊島区でアパート建築の土地活用を検討するのであれば、家賃相場も調べておくことをおすすめします。家賃相場がわかると、アパート建築プランを比較する際に、予算から何部屋くらい作れるのか、設備はどのくらいのプランが良いのかなど、具体的なことがわかるようになります。
家賃相場の調べ方には、以下の3種類があります。
1.賃貸ポータルサイトで調べる
SUUMOやHOME‘sなどの賃貸住宅検索サイトで、ご所有の土地条件に近い物件を探します。例えば、駅名・駅歩・築年などにチェックを入れれば、たくさんの候補が出てきます。
豊島区の場合、新築アパートの部屋は30平米以上にしないとワンルームマンション税の対象になりますので、木造アパート・30平米以上の広さ・新築の3条件で検索すると、平均家賃は105,000円です。さらに築5~10年に変更すると、平均家賃は約82,000円まで下がりますので、10年ごとに10~20%ずつ家賃下落が起きる可能性があります。
2. 近隣の不動産会社へ相談する
豊島区内を営業エリアにする不動産会社に電話をすれば、ある程度の家賃相場を教えてもらえます。できるだけ活用予定地の最寄り駅にある会社の方が、エリア状況に詳しいと言えます。
ご自身で足を運べる範囲に活用予定地があれば、駅前の不動産会社の店頭表示などを参考することで、リアルな相場家賃がつかめます。なるべくたくさんの不動産会社を訪問し、相場家賃を把握するようにしてください。不動産会社が空いている時間帯を選んで訪問すれば、近隣エリアを案内してもらえることもあります。
3. アパート建築プラン請求をする
ハウスメーカーや建築会社へアパート建築プランの請求をすると、アパートの設計などのプランと一緒に、実際に経営をしたときのシミュレーション計算がついた経営プランも提案されます。これらのプランは、活用予定地周辺のライバル物件や、自社の過去データをもとに作成されたものです。
アパート建築プランをご請求の際には、NTTデータグループが運営する「HOME4U土地活用」の一括プラン請求をご利用ください。
一回の入力で最大10社にまでプラン請求ができますので、たくさんのアパート建築プランを比較していくうちに、ご所有の土地に適したアパートの内容や、相場家賃もわかるようになってきます。気になるプランがあれば、早い段階で訪問査定をしてもらい、周辺エリア環境や近隣の人々などを含めた情報を盛り込んだ、より詳細で確度の高いアパート建築プランを作ってもらってください。
ご自身で調べる時間がない方は、アパート建築プラン請求をして、複数社分の建築プランを比較することで相場感がつかめるようになります。
4.アパート建築から経営開始までの7SETP
アパートの建築計画をスタートして、完成してアパート経営が始まるまでのスケジュール感をつかんでおきましょう。土地活用プランを請求するところからスタートし、実際にアパート経営が始まるまでには、おおよそ6か月はかかることを前提にしておいてください。
4-1.土地活用の相談とアパート建築プランの請求をする
まずは、ご所有の土地にどのようなアパートが建てられるのかを知るために、アパート建築プランを請求します。この時、なるべく数多くのハウスメーカーや建設会社にプラン請求をしてください。
プラン請求にはNTTデータグループが運営する日本で最老舗のアパート建築プランの一括請求サイト「HOME4U土地活用」の一括プラン請求をご利用ください。一回の入力で最大10社にまで一度に請求できますので、たくさんのアパート建築プランが入手できます。
アパート建築プラン以外にも、マンションや賃貸併用住宅など、複数の土地活用の可能性についても相談ができます。サイトで提案されたハウスメーカーや建築会社のうち、ご自身でチェックを入れた会社以外からは一切の連絡が来ませんので、安心してご利用いただけます。
4-2.プランの比較検討をする
プラン請求後、各社からメールで案内が届きます。この時に大切なのが、なるべく早い段階で現地訪問をしてもらったうえでプラン作成をしてもらうことです。
ハウスメーカーや建築会社が提案してくるプランには、簡易プランと現地訪問プランの2種類があります。簡易プランとは、エリアのビッグデータをもとに作った、簡易的なプランですので、活用予定地のために作ったプランではありません。
しかし、現地訪問をしたうえで作ったプランは、土地の実測・周辺環境・エリア環境などすべての面において、ご所有の土地のために作るオリジナルのプランです。
豊島区にはワンルームマンション税という、1室が30平米以下の賃貸住宅の建築に対し、1部屋ごとに50万円の税金を課しています。ご所有の土地の広さにもよりますが、仮に、アパートの延床面積が300平米取れる土地の場合、25平米ならば12室作れますが、ワンルームマンション税に従って30平米以上にすれば10室しか取れなくなります。こうなると、2部屋も居室数が減る前提でアパート経営の計画を立てなければなりませんので、慎重になる必要があります。
このような豊島区の建築の事情と、予算に沿ったプラン作成を考慮したうえで、返済計画に無理がないか、家賃設定はライバル物件に勝てるのかなど、あらゆる方向から経営をシミュレーションしておく必要があります。
プランをしっかりと比較していると、1~2か月くらいはあっという間に過ぎてしまいます。プラン比較のための時間は十分に取って、納得がいくまで調査を続けてください。
4-3.「ここだ!」と思う一社に決める
十分な調査をしたうえで、建築費・デザイン・間取り・工法・アフターサービスなど、様々な面において比較検討をし、ここだと思える会社に候補を絞ります。アパート建築プランは、作成されたものをそのまま利用するのではなく、土地オーナーの希望や予算に合わせて変更できます。
いくつかのプランに絞れて来たら、プランを持参して、融資を受ける予定の金融機関の無料相談もしてみてください。まだ検討段階のものであっても、金融機関の反応は、プランの妥当性を判断する材料になります。
実際の融資に関しては、ハウスメーカーや建築会社によっては提携金融機関とのパッケージプランが用意されていることもありますので。確認をしてください。ハウスメーカーや建築会社が提案してきたプランは、納得がいくまで、何度でも内容変更が可能です。何度でも相談をして、「ここだ」と思える一社を探し出してください。
4-4.ハウスメーカーとの契約・融資・着工
契約するハウスメーカーや建築会社が決まったら、申し込みをします。プラン内容などをよく確認して、契約をしてください。契約後に金融機関に融資申請し、融資が下りたら着工になります。
これから先、豊島区でアパート経営を10年20年としていくのですから、近隣住民への工事概要説明には立ち会い、きちんと説明と挨拶をするなど、オーナーとしてエリア住民に対する配慮を欠かさないようにしてください。
建設中も、施工会社に任せっきりにはせず、定期的に工事現場に足を運んでおくと、お互いのコミュニケーション良くなり、工事もスムーズになります。
4-5.管理会社と契約・入居者募集開始
アパートが完成したら入居者募集などをしますので、工事が始まったら、不動産管理会社を探し始めます。不動産管理には、建物の美化・整備などをする建物管理と、入居者募集や賃料振り込みなどをしてくれる賃貸管理があります。中には、両方を委託できる会社もあります。
入居者募集は「賃貸管理」ですので、先に、賃貸管理をしてくれる不動産管理会社を探してください。建築を依頼したハウスメーカーや建築会社の関連会社に管理会社があるケースもあります。複数の賃貸管理プランを比較して、良質な管理会社を探し出し、契約してください。
【参照:賃貸経営HOME4U】
4-6.竣工・経営開始
アパートが竣工したら、引き渡しをしてアパート経営のスタートです。管理委託した不動産管理会社に入居者募集をしてもらい、内見案内などをしてもらいます。入居者の候補は、不動産管理会社で審査をしたうえで、問題のなさそうな方を紹介してくれます。
人物をよく精査したうえで、良さそうな方であればOKの返事をすれば、あとは不動産管理会社が契約から入居案内、賃料の振り込みなどをすべて行ってくれます。賃料滞納などが心配な場合は、不動産管理会社が提携をしている家賃保証会社にも加入してもらう、またはサブリース契約を結ぶことで、経営リスクを回避できます。
まとめ
豊島区でアパート経営をご検討中の方向けに、豊島区のエリア情報とアパート建築に関係のある建築規制などについてまとめました。豊島区は都内で人口も多く、都心部と埼玉エリアにアクセスが良く、電車バスともに短時間で移動ができます。都心でありながら小さな商店街が息づいているエリアでもあり、さらに農地や大きな公園が多い緑豊かな地域でもあり、多くの人にとって便利ですみやすいエリアです。
まずは、複数のハウスメーカーや建設会社にアパート建築プランの請求をし、ご所有の土地でどのような賃貸経営が適切なのかを見極めてください。アパート建築プランの請求にはNTTデータグループが運営する「HOME4U土地活用」の一括プラン請求をご活用ください。
電話でもプラン請求をお受けします。「個人情報の取り扱いについて」に同意の上、お電話ください。