板橋区のアパート建築費用のめやす。補助金や建築規制について
板橋区に土地をご所有で、これからアパートなどの土地活用をご検討中の方や、相続などで板橋区にあるアパートを引き継ぐ予定の方にとっては、アパート建築や経営がうまくいくためには、何をすればよいのか気になりますね。
本記事では、板橋区でアパートの土地活用をする場合、アパート建築費はいくらになるのか、どこのハウスメーカーや建築会社が良いのか、そして、板橋区はアパート経営に向いた土地なのかを判断するための情報をまとめています。
板橋区でのアパート建築について不安や悩みがある方は、まずは板橋区に実績のある建築会社に相談してみましょう。
以下のボタンから土地情報を入力すると、最大10社の建築会社から、建築費・収益を含めた「アパート建築プラン」を取り寄せることができます。
この記事の内容
1.板橋区のアパート建築費と補助金
1-1.アパート建築費のめやす
アパート建築費のめやすは「構造坪単価 × 延べ床面積の坪数」で計算します。
アパートの場合、木造か鉄骨造になることがほとんどですので、以下の表にある坪単価めやすに、アパート全体の広さをかけたものが、建築費となります。
例えば、延べ床面積が330平米のアパートの坪数は約100坪ですから、以下のような計算になります。
アパートの構造 | 構造坪単価(平均) | 建築費めやす(100坪の場合) |
木造 | 約87万円 | 87万円×100坪=8,700万円 |
鉄骨造 | 約94万円 | 94万円×100坪=9,400万円 |
ただし、上記の費用は「建物を建てるだけの金額」ですので、さらに各種手数料や税金など、建築に付随して発生する費用があります。これら諸費用のめやすは建築費の5~10%程度なので、建築費がわからないと諸費用はわかりません。
板橋区でのアパート建築をご検討の方は、まずは、アパート建築プランの請求をして建築費のめやすをつけることで、総工費が把握できるようになります。アパート建築全体でかかるお金の詳細は、関連記事もあわせて参考にしてください。
1-2.板橋区の補助金を探してみよう
アパート建築費を少しでも抑えるためには、補助金や助成金を利用することも検討してみてください。
2023年現在、板橋区でのアパート建築に使える補助金には、以下のようなものがあります。このような補助金制度には、申し込み締め切りがあり、さらに年度によって予算や補助内容が変わりますので、ある程度のスケジュールや建築プランがまとまってから、制度を探すようにしてください。
●板橋区での不動産経営を検討している方向け 板橋区産業融資の案内 経営改善特例
板橋区内に個人または法人での何らかの経営履歴があり、板橋区が定める期間内にアパート経営などを含む不動産業をする予定のある方、または現在している方に向けて、融資金利の一部を板橋区がサポートする制度です。事業内容は問いませんが、区内で1年以上のビジネス履歴がある方が対象になります。
●住宅用新エネ及び省エネ機器等導入補助金制度 板橋区住宅情報辞典より
地球温暖化対策の一環として、アパートに太陽光発熱パネル・高断熱窓・蓄電池などを使用した場合に下りる補助金です。東京都が都内全域の個人・法人に対して補助します。
●スマート化やMEMS設置に対する補助金 集合住宅におけるスマート化(省エネ・節電化)事業
アパートやマンションなどにMEMSやスマートメータの設置をした場合に、補助金が支給されます。MEMSとはマンション・エネルギー・マネジメント・システムの略で、集合住宅の使用電力量等を測定し、監視や制御ができるシステムのことです。例えば、スマホを使って外部からエアコンの温度を調整したり、お風呂を沸かしたりすることができます。
このシステムが入ることで、将来的には、アパート全体での光熱費を下げる、高齢者や1人暮らし世帯の見守りが地域レベルできるなど、集合住宅での生活向上が見込まれます。現在、モニタリング募集のみですが、東京電力との協力により本格実施に向けて稼働中です。
●アパートへの宅配ボックス設置 板橋区宅配ボックス導入助成事業
板橋区内で不動産業をする際に、アパートに設置する宅配ボックスに対して、上限25万円までの助成金が支給されます。
●防犯カメラ設置 防犯設備の補助金制度
板橋区では防犯活動への支援として補助金制度を用意しています。アパートの敷地に接している公道への街頭防犯カメラ設置ができます。申請するためにはアパートがあるエリアの自治会または町内会に所属している必要があります。
街頭防犯カメラがあることで、不審者の侵入・交通事故などの予防につながりますので、アパートの付加価値を高めることができます。単独申請は上限500万円、自治会などと協力して町の防犯活動(見回り活動など)をする場合は上限750万円が支給されます。
●アパート経営の相続を「予定」している方向け 事業承継資金融資
事業承継資金融資へのあっせんを板橋区が行っています。今後5年以内に不動産経営の事業継承(親世代から子世代へなど)をする方向けに、返済期間10年の融資をあっせんします。申し込みには区の中小企業診断士への相談をし、経営判断をしてもらう必要があります。
●相続を受けたアパートが空き屋状態・古い建物の場合 老朽建築物対策について
相続などで引き継いだアパートがとても古い、または入居者募集をしないままで空き屋状態になっている場合、建物の維持管理に関した助成金があります。古いアパート建物を手直しすれば使えるのか、建て替えるしかないかの判断に迷っている場合は老朽建築物等対策支援事業で専門家の無料派遣を依頼でき、撤去をする場合の費用を上限100万円まで支給します。
少数でも住人がいてアパート経営中だが、耐震に不安がある場合は木造住宅の耐震化推進事業で診断後、リフォームや建て替えのための解体費用・耐震補強などの一部負担があります。
板橋区でのアパート建築をご検討中であれば、まずはアパート建築プランを請求して、建築費を確認することで、総工費がわかるようになります。プラン請求の際には、なるべく数多くのハウスメーカーや建設会社に請求をして、たくさんの候補の中から選ぶようにしてください。
それぞれの会社には独自の工法や構造、経営プランなどがあります。はじめから少ない数で比較してしまうと、最適なプランに巡り合えないままで、土地活用をスタートする可能性があります。NTTデータグループが運営する「HOME4U 土地活用」の一括プラン請求であれば、一回の入力で最大10社にまで一度に請求できます。
2.板橋区でアパート建築に信頼と実績のある厳選10社
板橋区でアパート建築を予定している方向けに、ハウスメーカーや建築会社を10社に絞り込みました。すべてHOME4U土地活用でのプラン請求が可能であり、厳正な審査基準をクリアした、アパート建築と経営に信頼と実績のあるハウスメーカーや建築会社になります。
なお、以下のボタンから土地情報を入力すると、これから紹介する建築会社10社からまとめて「アパート建築プラン」を取り寄せることができます。
2-1.住友不動産株式会社
住友不動産株式会社は、高層分譲マンションから商業ビルなどの大掛かりな建物から、個人経営のアパート・マンション経営までを手掛ける不動産ディベロッパーです。
あらゆる種類の建造物を手掛けてきていますが、賃貸アパートには、独自技術の木造ウッドパネル工法、および2×4工法をメインで採用しています。住友不動産が木造にこだわる理由には、坪単価を抑えた良質なアパートを建てることで、早期の資金回収を可能にし、利益率の高いアパート経営を目指すためです。
また、木造ならではの自在設計で、狭小地や不整形地などを含めた、どのような土地であって、土地からの利益を最大化するプラン設計が可能です。メーカーの純正保障として60年の延長保証システムがあるため、長期にわたるアパート経営の建物の維持管理対策も万全です。
2-2.旭化成ホームズ株式会社
旭化成ホームズ株式会社は、旭化成株式会社を母体とするグループ会社の一つです。一般の戸建はヘーベルハウス、アパートなどの集合住宅はヘーベルメゾンという、鉄骨造の2大ブランドがあります。
へーベルメゾンは、一般的な広さのアパート建築から、大規模な施設・マンション型の土地活用にまで幅広く対応できます。基礎のコンクリートには60年以上の耐用年数と無料点検サービスがあり、長期間にわたる不動産経営中にも、建物の安全性が保障されています。
2階建てまでと、3~4階建てでは採用する工法が変わりますが、どちらでも高い耐火性能と免震耐震性能を誇る、安全かつ頑健な建物になります。建物の階数とは関係なく、振動や音が伝わりにくい構造をしているため、アパートでも分譲マンションなみの静かな暮らしが実現可能です。アパート完成後の経営に不安がある方はサブリース制度もあり、経営の全てをお任せすることもできます。
2-3.パナソニック ホームズ株式会社 東京支社
パナソニックホームズは、家電で有名なパナソニックの系列会社として「IoT」という、離れた場所から家の中や、家電を操作できる、これからの時代の家づくりに定評があります。社名から家電メーカーとしてのイメージが強いですが、創業55年以上の歴史がある、実績の高い建築会社です。
独自の鉄骨躯体構造を複数パターン持っているため、一般的な2~4階建ての建物以外にも、最高で9階建てまで対応可能です。高さのある建物でも、荷重をしっかり受け止めて分散させる独自技術があるため、高い耐震免震機能を持ちます。
初期保証は35年間で、点検・診断に基づく保証延長工事により最長60年まで保証があります。都心部で土地面積が狭い場合に、その土地からの利益を最大化したい場合には、特に適しています。
2-4.東京セキスイハイム株式会社
セキスイハイムには、工場でほとんどの部分を造り上げ、工事現場では建物のユニットをつなげて短期間で高品質な建物を完成させる独自工法があります。1970年から採用されているこの工法は、現場で起きるあらゆる品質劣化を最小限にすることが目的です。
多彩なデザイン・間取りパターンにも対応していますので、どのような敷地面積や形状であっても、自在に設計が可能です。数百年に一度の大きな地震にも耐えうる強い構造を持ち、地震そのものの影響による倒壊がゼロ※という実績もあります。5年ごとの定期健診を60年間無料で行いますので、長期のアパート経営での、建物の安全性が保障されています。
※(2016年6月25日セキスイハイム調べ)
2-5.東建コーポレーション株式会社
東建コーポレーションはアパート建築プランの提案から、経営後の管理までを含めた、土地活用をトータルでサポートする会社です。建材と住宅機器のすべてを自社生産し、高耐震鉄骨造を中心に、木造・重量鉄骨と、小規模アパートから高層マンションまで、あらゆる賃貸住宅。建物に対応できます。
トータルサポートが強みですので、経営開始後の賃貸管理・建物管理も安心してお任せできます。CMでもおなじみの不動産会社「ホームメイト」や賃貸物件検索サイトなどの情報メディアを駆使し、早期の入居者確保を得意としています。
また、賃貸管理体制として24時間コールセンターを設置し、カギの紛失や蛇口の水漏れなど、細かな入居者対応も万全です。最長35年間の一括借上げ制度により、空室や家賃滞納の有無に関わらず、長期安定した収入を得ることも可能です。
2-6.三井ホーム株式会社
三井ホームは、介護施設や賃貸医療施設の建築も多く手掛けている、賃貸住宅・賃貸施設建築に強いハウスメーカーです。独自の「プレミアム・モノコック構法」という木造建築技術を得意としており、現在、木造でありながらマンションレベルの高い気密性と耐震免震性を持つMOCXION[モクシオン]を、次世代型賃貸住宅として国内外に提案・提供しています。
アパートの場合は木造3階建てまでに対応し、木造ならではの自由度の高い設計に対応できるため、都心部の狭小地や不整形地でも、ご所有の土地条件を最大限に生かしたアパート経営が可能です。
2-7.大東建託株式会社
大東建託は土地活用の提案から経営サポートまでをトータルで請け負う建築会社です。建築物の中でも、特に賃貸住宅を得意としており、「いい部屋ネット」「DK SELECT」などのCM放送と、支店ネットワークを駆使した、入居希望者が物件を探しやすく、成約につながりやすい仕組み作りが強みです。
大東建託では自社で設計・施工・部材調達・完成検査まで一貫した直接施工体制があり、徹底した品質管理とコストカットにも成功しています。木造・鉄骨・重量鉄骨などから自由に工法を選択できますが、木造アパートでは「DK SELECT」が特に人気があります。
関連会社に不動産管理会社を置き、グループでのトータルサポートを徹底します。大東建託が直接借り上げをする「35年一括借り上げ」制度により、建築プラン作成から、長期にわたる経営までをすべてお任せすることも可能です。
2-8.ミサワホーム株式会社
ミサワホームは、戸建て住宅の施工実績が豊富な住宅メーカーです。ミサワホームには自社技術を最大限に活かせる10の土地活用方法があり、ご所有の土地条件をもとに、最も経営が成功しやすい活用方法の提案をしてくれます。
「南極昭和基地」の建物を手掛けた実績とノウハウをもとに生まれた「木質パネル接着工法」を採用し、
耐震性・気密性・耐久性のすべてにおいて高品質な建物を実現しています。1995年(平成7年)の阪神淡路大震災では住宅倒壊ゼロの実績のある耐震性能とともに、木材だけでできた躯体構造でも建物が腐食しにくい高性能なアパート建物です。
構造躯体には30年保証をする以外に、防水・シロアリ対策など、木造で問題の出やすい項目に初期保証がついています。また、デザイン性も高く、見た目がマンションのような木造アパートなど、デザイン部門での受賞歴が多いのも特徴です。
2-9.株式会社アヴェントハウス
アヴェントハウスは40年以上にもわたって、独立系管理会社として賃貸経営をサポートしてきた「タウングループ」が運営する建築会社です。鉄骨構造を利用した、ご所有の土地に合ったアパート建築を提案し、土地活用のサポートをしています。
アパート建築プランの中には、鉄骨を使ったアパートならではの空間家具の提案もあり、階段やデッドスペースの有効活用など、限られた居室空間でも入居者満足度の高い設計が可能です。また、経営母体が不動産管理会社ですので、アパート経営開始後の管理業務に関しては、信頼と実績に裏打ちされた管理体制があります。
2-10.株式会社ファミリーコーポレーション
ファミリーコーポレーションは不動産投資事業の専門会社として、個人の土地活用も手掛けています。土地から利益の最大化を目指すため、すべて個別対応のアパート建築プランを作成しています。
基本的にすべての依頼はカスタマイズプラン(注文建築)となるため、パッケージ商品にはできない、その土地ならではの活用方法を探し出すことができます。アパート建築を選んだ場合には、そのエリアの景観・エリア環境・間取り・デザインなどを含め、時間の経過とともに不動産の価値そのものが高まる、長期的な視点でのプラン提案をしています。
賃貸経営でキャッシュフローが安定することをゴールに、不動産投資事業のプロならではの視点で、市況を読み、収益性を追求するための提案力があります。工法は制震ダンパーを使ったツインフレーム構造を採択し、安全性と耐久性を追求しています。
ハウスメーカーや建築会社を一度に比較するには、一回の入力で最大10社にまでアパート建築プランを請求できる「HOME4U 土地活用」の一括プラン請求をご利用ください。プラン内容には、アパートの建築費や、実際に経営を始めたときの家賃、将来の返済シミュレーションまで、詳細な情報が盛り込まれています。
いくつか気になるプランがあったら、かならず現地訪問をしてもらい、活用予定地の日当たりや周辺環境などをプロの目で確認してもらいます。わからないことなどは担当者に直接確認できますので、信頼のおけるパートナー会社となるかなども、合わせて確認することができます。
3.アパート建築のスタート前に知っておくべき板橋区の5データ
板橋区でのアパート建築をスタートさせる前に、板橋区について知っておくべきデータを5つにまとめています。
- 板橋区の人口増減
- 板橋区の建築規制
- 板橋区の利便性
- 板橋区の再開発予定
- 板橋区の家賃相場
3-1.板橋区の人口増減
板橋区内の人口増減を把握しておきましょう。人口の増減とは、他府県や区から板橋区に転勤などで引っ越してきた、または出ていった人数のことです。転入が多ければ板橋区全体の人口が増えますので、賃貸経営の安定化につながる可能性があります。反対に、転出が多ければ、将来的に賃貸需要が低下する可能性があります。以下のグラフは、2018-2022の間の、板橋区への転入者と転出者の推移です。
【参照:政府統計の総合窓口より編集部まとめ】
板橋区から出ていく人数よりも、板橋区に転入する人数の方が多いので、板橋区は過去5年間、人口が増加傾向にあります。また、過去データをもとに2045年までの人口予想をまとめた「板橋区人口ビジョン (2020年~2045年)」によれば、子育て世代と外国人を合わせた板橋区への転入は、今後も増える見込みがあることが予想されています。そのため、若い世代と外国人の方が、安心して暮らせる環境基盤の整備が急務となっています。
板橋区の町名別の世帯数は以下の通りです。グラフによれば、板橋区は高島平、板橋、成増などに人が多く集まっていることがわかります。今後も、これらの人口密集エリアを起点として、さらに人口増加が見込まれています。
【参照:板橋区 町丁目別世帯数・人口表 令和5年版より編集部まとめ】※100以下は表示なし
3-2.板橋区の建築規制
建築規制とは、建築物の敷地・構造・用途などについて、建築基準法に則って、建て良い建物を決めるルールのことです。アパート建築をするのであれば、先に、ご所有の土地にアパートなどの共同住宅を建てられるかを確認しておく必要があります。
これらは「用途地域」という建築基準法によって、どの土地にどのような建物が建てられるのかが決められています。建てられる建物の確認方法は、都市計画情報マップ(用途地域・都市計画の閲覧)を利用するか、板橋区役所のホームページで「用途地域図・都市計画図PDFデータ」でダウンロードすることもできます。また、区役所の専用フォーム・電話での問い合わせも受け付けています。
【参照:板橋区 都市計画情報マップ(用途地域・都市計画の閲覧)】
また、板橋区でアパートを含めた共同住宅を建てる場合は、「東京都板橋区小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例」にも従う必要があります。このルールは、東京都23区でワンルームのような、小さな部屋を持つ集合住宅を建てるときの規制で、別名「ワンルーム規制条例」とも言われています。
条例の目的は、ワンルームマンションのような建物の乱立を防ぐことと、単身世帯の偏った増加を避けるという2つの目的があります。自治体によって事情が違うため、ワンルームの定義も自治体によって違います。
板橋区の場合は、1部屋25平米以上35平米未満・階数3階以上・15戸以上のアパートを建てる場合は、板橋区に申請・許可を取る必要があります。これらの条例内容は、板橋区内の住宅事情が変化すると内容も適宜変更していきますので、板橋区ホームページの東京都板橋区小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例 (PDF 200.0KB)で最新情報を確認してください。
【参照:板橋区 都市整備部 建築指導課】
3-3.板橋区の利便性
利便性とは生活しやすさ・駅からの距離・交通機関のアクセスの良さのことです。板橋区には東武東上線・都営地下鉄三田線・JR埼京線・東京メトロ有楽町線・東京メトロ副都心線の5線が、都心部と埼玉方面への乗り入れをしています。
さらに、複数の路線バスとコミュニティバスが区内全域をカバーしていますので、板橋区はアクセスの良いエリアといえます。このようなアクセスの良さは、入居者が通勤通学をすることを前提にした部屋選びをするときに、重要視されます。
駅から近い物件とは、一般的には徒歩10分以内ですが、板橋エリアは駅歩があったとしても、歩いて複数の路線駅を使えることが多いため、アクセスが良いエリアとされています。また駅前には商店街や小型モールなどが揃っており、生活しやすいエリアといえます。
3-4.板橋区の再開発予定
板橋区でアパート建築を検討するのであれば、再開発について確認しておく必要があります。再開発とは、例えば駅前ロータリーをきれいにするなどの、区内の公共工事計画のことです。
このような工事計画は、10~20年単位で進行しますので、今後に着工が決定しているものや、審議中のものなどは、すべて板橋区で発表されます。例えば、上板橋駅南口駅前地区では、駅前の道路拡張と建物などの整備が2004年(平成16年)に決定し、地元民による組合と話し合いをしながら、2024年の工事着工への準備が着々と進んでいます。
現在、板橋区ホームページに掲載のある再開発エリアは、板橋三丁目地区・板橋駅板橋口地区・板橋駅西口地区・板橋駅板橋口地区・成増駅北口地区・浮間舟渡駅前地区・上板橋駅南口駅前地区ですが、今後も、再開発予定が追加されることがあります。
これらの再開発により、エリアの道路幅が変わる、建築規制が変わるなどによって、土地活用の条件も変更される可能性があります。再開発の情報は、板橋区のホームページ、または、板橋区役所のまちづくり推進室 地区整備課へ確認をすれば、ご所有の土地近隣エリアの開発工事予定や、審議中のものがないかを担当者に教えてもらえます。
【参照:板橋区まちづくり 再開発】
3-5.板橋区の家賃相場
アパート経営を検討するのであれば、まずはご所有の土地のエリアでの家賃相場を把握しておきましょう。家賃相場をつかむことにより、建築予算から必要な部屋数や、設備などをイメージしながら、アパート建築プランを比較するのに役立ちます。家賃相場の調べ方は、以下の3種類があります。
- 1.賃貸ポータルサイトで調べる
- SUUMOやHOME‘sなどの賃貸住宅検索サイトで、ご所有の土地条件に近い物件を探します。例えば、地下鉄板橋駅利用・徒歩7分・バストイレ別などにチェックを入れれば、たくさんの候補が出てきます。
- 例えば、木造アパート・30平米以上・新築の3条件で探したときの、平均家賃は92,400円、5年から10年経過した場合は平均88,000円と、10年で約4,000円下がっています。このように、時間経過とともに家賃下落があることも想定に入れておく必要があります。
- 2. 近隣の不動産会社へ相談する
- 活用予定地を営業エリアとする地場の不動産会社に電話をすれば、ある程度の家賃相場を教えてもらえます。ご自身で足を運べる範囲であれば、板橋区内の不動産会社の店頭の張り紙などを調査することで、リアルな相場家賃がわかります。
- 不動産会社が空いている時間に行けば、近隣のアパート物件などを実際に案内してもらえることもあります。
- 3. アパート建築プラン請求をする
- ハウスメーカーや建築会社へアパート建築プランの請求をすると、アパートの設計などのプランと一緒に、実際に経営をしたときのシミュレーション計算がついた経営プランも提案されます。これらのプランは、活用予定地エリアのライバル物件や、自社の過去データをもとに作成されたものですので、実際の経営に近いデータです。
- 相場家賃として提案されている金額は、単に相場なだけではなく、近隣のライバル物件に勝てる内容と価格設定になっています。
上記の3つをすべて行えば、板橋区エリアの家賃相場はかなり確度の良いものになります。ご自身で調べる時間がない方は、アパート建築プラン請求をして、複数社分の建築プランを比較することで、相場観がわかってきます。
4.アパート建築から経営開始までの7SETP
アパート建築から完成までのスケジュール感をつかみましょう。ハウスメーカーや建築会社へアパート建築プランを請求するところからスタートし、実際にアパート経営が始まるまでには、6か月程度はかかることを前提にスケジュール調整をしてください。
4-1.土地活用の相談とアパート建築プランの請求をする
まずは、ご所有の土地にどのようなアパートが建てられるのかを知るために、アパート建築プランを請求します。この時、なるべく数多くのハウスメーカーや建設会社にプラン請求をしてください。
プラン請求にはNTTデータグループが運営する日本で最老舗のアパート建築プランの一括請求サイト「HOME4U 土地活用」の一括プラン請求をご利用ください。一回の入力で最大10社にまで一度に請求できますので、たくさんのアパート建築プランが入手できます。
アパート建築プラン以外にも、マンションや賃貸併用住宅など、複数の土地活用の可能性についても相談ができます。サイトで提案されたハウスメーカーや建築会社のうち、ご自身でチェックを入れた会社以外からは一切の連絡が来ませんので、安心してご利用いただけます。
4-2.プランの比較検討をする
プラン請求後、なるべく早い段階で現地訪問をしてもらったうえでプラン作成をしてもらいます。ハウスメーカーや建築会社が提案してくるプランには、簡易プランと現地訪問プランの2種類があります。簡易プランとは、エリアのビッグデータをもとに作ったものですので、活用予定地にピッタリのプランではありません。
しかし、現地訪問をしたうえで作ったプランは、土地の実測・周辺環境・エリア環境などすべての面において、ご所有の土地のために作るプランですので、カスタマイズ性が高く、より適切な内容になります。現地訪問は無料ですので、現地訪問でプロが調査をしたうえで作ったアパート建築プランを比較してください。
腰を据えて比較をすると、1~2か月くらいはあっという間に過ぎてしまいます。気になることがあれば、ハウスメーカーや建築会社の担当者に確認したり、必要な情報を得るために自分で調べ物をしたり、時にはハウスメーカーや建築会社の主催する展示会・現地見学・セミナーに参加することもあります。プラン比較のための時間は十分に取って、納得のゆくまで調査を続けてください。
4-3.「ここだ!」と思う一社に決める
十分な調査をしたうえで、建築費・デザイン・間取り・工法・アフターサービスなど、様々な面において比較検討をし、ここだと思える会社に候補を絞ります。アパート建築プランは、作成されたものをそのまま利用するのではなく、土地オーナーの希望や予算に合わせて変更できます。
ある程度、会社の絞り込みができたら、候補となっているアパート建築プランと所有地の情報を持参して、融資を受ける予定の金融機関の無料相談にも行ってみることをおすすめします。金融機関が見て融資可能かどうか、そのプランが妥当なものかどうかを客観的に判断するための材料になります。
融資に関しては、ハウスメーカーや建築会社によっては提携金融機関とのパッケージプランなどもありますので、担当者に確認をしてください。良いと思えるハウスメーカーや建築会社のプランは、何度でも問い合わせをして、「ここだ」と思える一社を探し出してください。
4-4.「ハウスメーカーとの契約・融資・着工
契約するハウスメーカーや建築会社が決まったら、申し込みをします。プラン内容などをよく確認して契約をしてください。契約後に金融機関に申請し、融資が下りたら着工になります。
工事がスタートすると、土地オーナーは竣工まではすることがなくなりますが、その土地で長期間、アパート経営をすることが前提です。近隣住民への工事概要説明に立ち会う、普段から挨拶をするなど、オーナーとしてエリア住民に対する配慮は必要です。
工事中も、施工会社に任せっきりにはせず、定期的に工事現場に足を運んで挨拶をするなどをしておくと、現場とのコミュニケーションがスムーズになり、進行の遅れやトラブル防止につながります。
4-5.管理会社と契約・入居者募集開始
工事が着工したら、アパートが完成して経営スタートした後に管理委託をする、不動産管理会社を探しめます。不動産管理とは、建物の管理・清掃・美化などをする「建物管理」と、入居者募集や賃料振り込みの管理、入居者への対応などを受け持つ「賃貸管理」があります。
入居者募集は賃貸管理ですので、まずは、賃貸管理をしてくれる不動産管理会社を探します。建築を依頼したハウスメーカーや建築会社の関連会社も含め、アパート建築プランを比較したときと同じように、複数の賃貸管理プランを比較して、良質な管理会社を探し出してください。
賃貸管理会社が決まったら、建築中であっても、入居者募集の依頼ができます。実際の募集開始や案内などは竣工からですが、情報が早く準備ができている方が、入居者も早く付きやすくなります。
【参照:賃貸経営HOME4U】
4-6.竣工・経営開始
アパート建物が竣工したら、引き渡しをしてアパート経営の開始です。賃貸管理を委託した不動産管理会社に入居者募集をしてもらい、内見案内や契約をしてもらいます。入居者の候補は、不動産管理会社である程度の審査をしたうえで、問題のなさそうな方をオーナーにメールなどで送付されてきます。
内容をよく精査したうえで、良さそうな方であればOKの返事をすれば、あとは不動産管理会社が契約から入居案内、賃料の振り込みなどをすべて行ってくれます。賃料の滞納などが心配な場合は、不動産管理会社が提携をしている家賃保証会社に加入してもらうことで、経営リスクを下げることができます。また、経営に関して不安がある方は、賃貸経営のすべてをお任せできるサブリースも検討してみてください。
まとめ
板橋区でアパート経営をご検討中の方向けに、板橋区エリアについての情報と、アパート建築についてまとめました。板橋区は都内で人口も多く、都心部と埼玉エリアにアクセスが良く、電車バスともに短時間で移動ができます。さらに都心でありながら小さな商店街が息づいているエリアでもあり、さらに農地や大きな公園が多い緑豊かな地域でもあります。
まずは、複数のハウスメーカーや建設会社にアパート建築プランの請求をし、ご所有の土地でどのようなアパート経営が最適なのかを見極めてください。多くのプランを比較していく中で、板橋区エリアでの相場感もつかめるようになります。プラン請求にはNTTデータグループが運営する「HOME4U 土地活用」の一括プラン請求をご活用ください。
電話でもプラン請求をお受けします。「個人情報の取り扱いについて」に同意の上、お電話ください。