人口減少でも大丈夫!戦略的なアパート経営の始め方
「静かなる有事」という言葉があります。
総務省も使っている表現ですが、日本の今後訪れる加速度的な人口減少を国家の一大事として捉えている言葉です。
日本は2008年の人口をピークに、人口減少社会に入ってから既に10年以上になります。
人口減少は、アパート経営だけでなく、国内の全ての産業に市場の縮小という影響を与えています。
しかし、一見すると縮小傾向の市場の中でも伸びている分野というものはあります。アパート経営も同じです。
一見すると縮小している市場でも、良く見ると伸びている分野はあり、そこに商機を見出している企業は成長しています。
アパート経営も他の産業と同じです。
「人口減少時代だからこれからのアパート経営は全て駄目だ」という考えは、短絡的過ぎる結論です。
人口減少時代の中でも、様々なビジネスチャンスは生じています。
アパート経営においては、今後、どのようなビジネスチャンスがあり、どう変わっていくべきなのでしょうか。
そこで、この記事では人口減少時代におけるアパート経営について解説していきます。
「人口減少とアパート経営の関連性」に注目し、今まさに調べようとしているあなたには、時代を読む十分なビジネスの才能があります。
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この記事の内容
1. 人口減少は外部環境変化の一つである
アパート経営に限らず、どのようなビジネスにも環境変化というものが存在します。
人口減少は外部環境変化の一つです。
ビジネスでは環境変化を起こす代表的な要因に、「テクノロジーの発展」と「法律改正」があります。
人口が増加していた時代にも、「テクノロジーの発展」や「法律改正」によって市場が縮小した業種は多くありました。
例えば、カメラのフィルムなどは典型的なテクノロジーの発展による市場の縮小です。
昔のカメラはフィルムを使うことが主流でしたが、デジカメの登場によって、一気にフィルム使用者が減少しました。
しかしながら、フィルム使用者の減少を受け、全てのフィルム会社が淘汰されたかというと、そうではありません。
時代の変化に対応し、姿を変えて生き残っている企業はあります。
自動運転の技術が確実なものになれば、日本の街を自動運転の電気自動車が走れるようになり、ガソリンを使用する人口は減少していきます。
このように、人口減少の問題は、アパート経営だけのものではなく、過去に色々な産業で起こっていますし、これからも起こり続けます。
アパート経営を取り巻く人口減少の問題は、環境変化の一つに過ぎません。
アパート経営には他にも「金利が安くなった」、「建築費が高くなった」、「礼金が取れなくなった」、「管理会社のサービスの質が向上した」等々の様々な環境変化を経ています。
アパート経営は環境変化の波を既に受け続けていますので、人口減少も1つの変化に過ぎないと冷静に受け止めることが必要です。
そして、何よりも重要なのが、環境変化に応じて自分たちのアパート経営も姿を変えていくということです。
人口減少は環境変化の1つですので、そこにはきちんと目を向け、対策していくことがあるべき経営の姿といえるでしょう。
2. アパート経営を環境変化に対応させるための分析手段
環境変化というのはどのビジネスにも存在するものです。近年、多くの企業において、今後の方向性を考えていくためのフレームワーク(判断枠組み)が行われ、今後の指針が決定されています。
この章では、フレームワークの中で最もポピュラーなSWOT分析について紹介します。
2-1. SWOT分析とは
SWOT(スウォット)分析とは、企業の内部資源と、企業の取り巻く外部環境からビジネス環境を分析していく判断枠組みです。
今後の経営戦略を策定していくにあたり、分析ツールとして用いられます。
SWOTとは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat) の頭文字を取った略です。
企業の中には必ず強みと弱みが存在します。
強みと弱みは、企業の内部のことなので「内部環境」になります。
アパート経営でいえば、「立地が良い」「築年数が古い」といったところです。
また、ビジネスを取り巻く環境には、機会(ビジネスチャンス)と脅威も存在します。
機会と脅威は、企業の外部のことなので「外部環境」です。
アパート経営でいえば、人口減少は「脅威」に分類されます。
強みと機会が分かれば、強みを生かして機会を掴むことができます。
強みと脅威が分かれば、脅威からの影響を最小限に留めることができます。
また、弱みと機会が分かれば、機会を逃さないように弱みを克服する対策が取られます。
弱みと脅威が分かれば、そこからは撤退すべきという判断もできます。
このように、内部環境の強みと弱み、外部環境の機会と脅威と分析することで、今後の進むべき方向性が見えてきます。
人口減少という漠然とした脅威だけを見ていると、何をすべきか分かりませんが、機会や強み、弱みも把握することで、取るべき戦略が見えてくるのです。
アパート経営もビジネスですので、SWOT分析は十分に効果があります。
他のビジネスの世界では当たり前のように取り入れられていますので、アパート経営においても活用してみてください。
2-2. 必ずある脅威と機会
どのようなビジネス環境にも、必ず脅威と機会が存在します。
例えば日本酒というのは、全体では出荷量は減っていますが、純米酒や純米吟醸酒といった特定名称酒はここ数年市場が伸びています。
平成28年3月に公表された農林水産省の「日本酒をめぐる状況」によれば、日本酒全体の国内出荷量は平成22年から平成27年の5年間で40千キロリットル減っています。一方で、特定名称酒は14千キロリットル増えています。
大きく減っているのは普通酒と呼ばれる日本酒であり、純米酒や純米吟醸酒などの特定名称酒の日本酒は増えているのです。
このように全体としては市場が減っているとしても、ある特定の部分では市場が増えているというケースはよくあります。
例えば、世帯数は家族構成別に見ていくと、異なる変化が見られます。
国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」によれば、夫婦と子の世帯からなる家族構成は、1985年には15,189千世帯だったのが2015年には14,342千世帯に減少しています。
夫婦と子の世帯は、これからもずっと減り続けることが予想されています。
それに対して単独の世帯(単身世帯)は、1985年には7,895千世帯だったのが2015年には18,418千世帯に増加しています。
単身世帯は、2030年頃まで増えることが予想されています。
先ほどの日本酒の例で例えれば、夫婦と子の世帯は普通酒のような存在です。
アパートの3LDKのような間取りは、今後は苦戦していくものと思われます。
一方で、単身世帯は特定名称酒のような存在です。
1Kのような間取りのアパートは、引き続き入居者を募集しやすい物件といえます。
人口減少というのは脅威かもしれませんが、単身世帯の増加に関しては機会です。
一口に人口減少といっても、その中には必ず脅威と機会が存在し、機会をしっかりとらえて変化していくことが重要になります。
脅威と機会の併存は、全てのビジネスにおいて存在します。
アパート経営においても、人口減少という言葉だけに踊らされるのではなく、しっかりと外部環境を分析し、機会を捉えるようにしてください。
2-3. 強みを見つけることが肝心!
SWOT分析では、強みと弱みも分析します。
ただし、アパート経営であれば、とにかく強みだけを一生懸命探すだけで十分です。
SWOT分析は、零細企業の経営支援でも使われることがありますが、零細企業は経営基盤が脆弱であるため、弱みを分析しても意味がありません。
零細企業の場合、強みをいかに伸ばすかだけの支援をすることが多いです。
アパート経営は、個人でやっている人が多いため、経営規模としては零細といえます。
とにかく、自分たちの強みは何かを徹底的に考え、今後の機会をどのように捉えていくかを考えることが重要です。
アパート経営の強みとしては、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 立地が良い。
- 築年数が新しい。
- 借入金がほとんど無い。
- アパート経営の経験が長い。
- 複数棟を持っている。
- 心強い管理会社を知っている。
- 自分や家族が不動産会社に勤務していて不動産に詳しい。
- 他に資産があり低金利で借りることができる。
- 現金を多く持っている。
- 先祖からの土地をタダで引き継いでいる。
- 空地やすぐに建て替えられる物件を持っている。
- 周辺にアパートがほとんどない。
アパート経営者に強みを聞くと、「強みなんかない」と答える人がいますが、決してそんなことはありません。
じっくり冷静に考えれば、きっと強みが見つかります。
強みは、物件や財務内容といった有形財産以外にも、オーナーのノウハウや経験・知識、管理会社や銀行との人的ネットワーク等の無形財産も強みの対象です。
強みを見つけたら、強みを生かして機会を掴むようにすることが経営戦略になります。
例えば、今後は出入国管理法の法律改正により、外国人労働者が増えるという外部環境変化が起こります。
もし、オーナーに英語が得意、またはマイナーな外国語を話せる等の強みがあれば、「外国人向けアパート」を展開するのが経営戦略になります。
経営戦略は、脅威と機会を分析し、強みをあぶり出すことで、はじめて方向性が決まるのです。
「人口減少社会」という言葉に惑わされず、まずはSWOT分析を行って、今後の方向性を決めるようにして下さい。
尚、SWOT分析は一度やって終わりにしてはいけません。
外部環境や内部環境は、常に変化しますので、定期的にSWOT分析を行って方向性を考えていくことが「あるべき経営の姿」になります。
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3. どういう社会になるのか読み取ることが大事
アパートの経営戦略を立てていくには、今の状況ではなく、少し先の未来を読み取ることが大事です。
この章では、今後日本はどのような社会になっていくのかを解説致します。
3-1. 都市部に人口が集中する
ここ数年、東京圏をはじめとした、都市部の市町村への転入超過が話題となっています。
その流れは、恐らく今後も止まりません。
参考:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 平成30年結果」
実は、都市部への人口集中は、明治に鉄道が開通して以降、100年以上続いている現象です。
江戸時代は人の移動が不自由であったため、地方から都市部への人の流入は多くはありませんでした。
都市部への人口集中は明治以降の現象ですが、明治以降は日本の人口も爆発的に増加しています。
従来は全体の人口が増加していたため、東京に人が移動してもあまり問題にはなりませんでした。
ところが、今は全体の人口が減少しているため、東京をはじめとした都市部に人が移動してしまうと、地方は加速度的に人口が減少してしまいます。
ここ数年、都市部への人口流入の問題が顕在化しているのは、まさに人口減少の問題そのものといえるのです。
100年以上続く人口移動は、今後も続きます。
東京、埼玉、神奈川、千葉に土地をお持ちの方にとって、東京圏への人口流入は好機と言えます。
地方に土地を持っている方は、東京圏に土地を買い替えれば、機会を得ることが可能となるので、アパート経営を検討されているのであれば、ぜひ選択肢に加えてみてください。
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3-2. 女性の高齢者がさらに増える
人口減少と同時に現代の日本で生じている現象は少子高齢化です。
以下は、国立社会保障・人口問題研究所が公表している日本の男女別人口ピラミッドの図になります。
日本は、1970年代は若年層が多い山型の人口構造をしていました。
現在は、高齢者が多く、釣り鐘型の人口構造をしています。
釣り鐘型の人口構造は、保険や年金などの社会保障に対する若者の負担が重いため、この先、50年間の日本はとても辛い状況にあると予想されています。
一方で、釣り鐘型を脱すると、今後はペンシル型と呼ばれる細い人口構造に移転します。
ペンシル型に移行すると、保険や年金などの問題が自然と解決されていくものと考えられています。
将来のペンシル型ですが、良く見ると右肩が膨らんでいることが分かります。
右肩は女性の高齢者のゾーンです。
現在は、少子高齢化と呼ばれていますが、これから先の日本は高齢の女性が増えることが予想されています。
つまり、単身の女性高齢者世帯は、長期に渡り今後も増え続けるということです。
例えば、現在、女性の単身高齢者が安心して住めるアパートは、多くはありません。
今から女性の高齢者をターゲットとしたアパートを建てれば、需要をしっかり捉え続けることができます。
アパート企画を考える上では、「女性高齢者」は重要なキーワードといえるでしょう。
3-3. ノマドワーカーが増える
これから先はノマドワーカーが増えることが予想されています。
ノマドとは遊牧民という意味です。
ノマドワーカーとは、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末などを使い、Wi-Fi環境のある喫茶店など、通常のオフィス以外のさまざまな場所で仕事をする人を指します。
環境変化は「法律改正」によっても生じますが、働き方改革によりこれから先は様々な働き方が許容される変化が予想されます。
ノマドワーカーの増加は、既に起こり始めている変化です。
現在、オフィスビルのオーナーは、ノマドワーカーの増加に戦々恐々としています。
ノマドワーカーが増えれば、企業が賃料の高いオフィスビルを借りる必要がなくなるからです。
一方で、アパートや賃貸マンションなどの住居系の賃貸物件はチャンスになります。
企業が在宅勤務を認めれば、自宅での作業時間が増え、より快適な住居を借りる需要が増えるためです。
現在、ノマドワーカーを意識した超快適な高速インターネット環境を整備したアパートは多くはありません。
ノマドワーカーは地方でも働けるチャンスを広げるため、地方のアパートにも機会となります。
デザイナーやクリエーターなどは、田舎暮らしがしたいということで、都会を離れる人もいます。
これからのアパート企画を考える上では、「ノマドワーカー」は一つのキーワードと考えて良いでしょう。
3-4. 家族構成が変化する
人口減少社会の中でも、家族構成が変化するため、増加する世帯と減少する世帯があることを考えることが重要です。
国立社会保障・人口問題研究所の「日本の世帯数の将来推計(全国推計)2018」
によると、過去の世帯数の推移と今後の予測は以下のようになっています。
「夫婦と子」という家族世帯は既に減少が始まっています。
それに対して、「単独(単身世帯)」や「夫婦のみ」の世帯は今後もしばらく増えることが予想されています。
世帯数の変化は間取りの企画に直結します。
この状況を見る限り、やはり3LDKを作るのはリスクがあります。
単身世帯向けの1Kや夫婦世帯向けの2DKを作るという判断が賢明です。
「3LDKは作らない」と決断するだけでも、随分と人口減少社会に対応したアパート経営をしていることになります。
増加している世帯を機会と捉え、アパート企画に生かしてください。
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3-5. 外国人労働者が増える
今後、環境変化に影響を与える法律改正の一つに、改正出入国管理法があります。
出入国管理法が変わることで、国内には外国人労働者が増えることになります。
既に一部の地域では、外国人労働者が増えており、そのような地域のアパートでは外国人労働者向けのアパートに特化することで成功している事例も見られます。
外国人労働者をターゲットとすると、外国人労働者の中で口コミが広がり、入居が安定するというメリットがあります。
日本人も、海外に移住するときは同邦のコミュニティーの中で信頼できる情報を得ようとします。
日本に訪れる外国人労働者も全く同じで、同邦コミュニティーからの情報は手堅いです。
ただし、外国人をターゲットとする場合、料理の習慣などには気を付ける必要があります。
油料理が多い国の人は、シンクに平気で油を流してしまう人もおり、詰まりの原因や環境破壊の要因にもなります。
その国の人の風習を良く理解し、コミュニケーションを取りながら日本のルールを教えていくことが外国人向けアパートを成功させるコツです。
お互いの信頼を確立すれば安定したアパート経営が期待できますので、外国人向けアパートも検討してみてください。
コラム ~提供価値を再定義して成功したそろばん塾~
市場が縮小する産業の中では、提供する価値を再定義することもとても重要な考え方です。
ここでは「そろばん塾」を例に提供価値の再定義の重要性を紹介します。
そろばん人口は減少しているため、そろばん市場はアパートに比べると遥に厳しい市場です。
そのよう中、教室数を伸ばしているそろばん塾も存在します。
従来、そろばん塾は計算機としての使い方を教える教室でした。
しかしながら、最近では「子供の能力開発」を目的としてそろばんを教える教室が数を伸ばしています。
そろばん塾を、単なる計算手段の技術を教える場ではなく、能力開発のメソッドを提供する場として価値を再定義したことで、新たな市場を獲得できたという好例です。
同じ商品でも、提供価値を再定義すると、縮小する市場でも新しい需要を獲得できることはあります。
アパートも、従来のような「立地」や「家賃の安さ」という価値提供から、「住むことが楽しい」または「住み続けたい」と思える再定義された価値提供が求められるようになってきました。
テナントリテンション(入居者維持活動)という言葉が浸透しつつありますが、これからのアパート経営は管理も含め、提供価値の再定義が重要となっていくでしょう。
4. 不動産は変化への対応が苦手
一般論として、ビジネスは環境変化に対応すべきですが、実は不動産は環境変化への対応が苦手です。
建てた後は、将来の環境変化への対応が難しくなるため、建築前の企画がとても重要になります。
そこで、この章では他のビジネスとは異なる不動産賃貸業の特徴について解説致します。企画を建てる際は、ぜひお役立てください。
4-1. 移動できない
不動産は文字通り「動かない財産」ですので、簡単に移動できないという特徴があります。
通常のビジネスでは、人の多い場所に移動して変化に対応できますが、不動産は移動による変化への対応が苦手です。
東京は人口が増えていますが、地方の人に「東京でアパート経営をすれば良い」といったところで、非現実的なアドバイスになります。
地方で土地を持っている人は、買い替えをしない限り、基本的にはその土地で勝負をするしかありません。
東京圏以外で土地を持っている人は、その周辺で今後増えそうな需要を捉え、その地域に適したアパートを考えていくことが重要です。
4-2. 簡単に壊せない
アパート経営は、投資額も大きいため、簡単に壊すことができません。
取り壊し費用も相応の金額がかかります。
そのため、アパートを企画するには、今を見るのではなく、少し先の時代を踏まえて検討することが重要です。
人によっては、今後、日本は亜熱帯気候になるから、暑さや豪雨に耐えられるようなアパートを建てるという人もいます。
亜熱帯への対応というと、かなり突飛な気もしますが、先を見て企画するという考え自体は悪くはありません。
気象庁も「地球温暖化」で日本の気候変化も予測していますので、将来を考えるのに参考にしてみるのも良いでしょう。
いずれにしても、アパートは簡単には壊せないため、一歩先、二歩先を見据えて企画を検討することが重要となります。
4-3. 周辺の供給がなかなか減らない
アパートは環境変化が起こっても供給量の調整がしにくいという特徴があります。
アパートは一度建てると、30年以上は利用されるため、すでに周辺に多くのアパートがある場合、そのエリアの供給はなかなか減りません。
例えば、3LDKのアパートは、家族世帯が減っているにもかかわらず、たくさん存在します。
本来、需要が減れば供給も減りますが、アパートは簡単には壊せないため、需要が減っても供給が存在し続けてしまいます。
これからアパートを建てようとしても、ほとんどのエリアでは過去に建てられたアパートが、口を開けたまま入居者を待っている状態です。
そのエリアに従来通りの企画のアパートをぶつけても、数年も経てばすぐに価格競争に巻き込まれてしまいます。
3LDKのアパートなどは、既に入居者の奪い合いが始まっているため、3LDKのアパートを供給する場合、相当な覚悟が必要です。
これからアパートを建築するのであれば、しっかりと社会のニーズに合わせた企画のアパートを供給する必要があります。
人口減少社会になっても、競争相手は減少してくれません。
周辺にはどのようなアパートが少ないのかを良く観察し、競争を回避したアパート企画を考えることが重要です。
4-4. 満室以上に売上を上げることができない
アパート経営では、何かをきっかけに劇的に良くなるということは起こりにくいという性質があります。
通常のビジネスでは、営業努力で良いお客様を掴むと会社が一気に好転するということがありますが、アパート経営では逆転ホームランはまず打てません。
アパートは、満室以上に売上を上げることができないことから、最初に立てる企画が非常に重要となります。
満室以上に売上を上げることができないということは、できる限り空室の少ないアパートを作ることが成功の鍵を握るということです。
今後減っていく人たち(夫婦と子からなる世帯や地方の居住者)をターゲットとするのはリスクがあります。
増えていく人たち(都市部の居住者、女性高齢者、ノマドワーカー、単身・DINKS世帯、外国人)にターゲットを絞り、空室の発生しにくいアパートを建てることが重要となっていきます。
4-5. リフォームにはお金がかかる
不動産賃貸業の変化の対応方法の一つにリフォームがあります。
リフォームすればターゲットを変更できるため、環境変化にある程度適応することは可能です。
しかしながら、リフォームには大きなお金がかかります。
しょっちゅうリフォームを行って対応していくには、限界があります。
また、軽量鉄骨や木造のアパートは、将来間取りを大きく変更することは構造的に難しいです。
3LDKで建てたアパートを、後から1Kに変更することはできないことがほとんどです。
アパートにはお金をかけてもできないリフォームも存在するため、設計の段階で将来的なことも踏まえて間取りを企画することが重要となります。
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5. 新たな企画がアパート経営を強くする
これからは、時代の変化に応じた新たな企画がアパート経営を強くします。
前章で解説したように、アパートは変化への対応を苦手としています。
アパートは、簡単に環境変化への対応ができないことから、最初の段階の企画が非常に重要です。
例えば、家族世帯は今後減少の一途をたどることが予想されています。
従来のような「親2人子供2人の家族世帯」に賃貸住宅を貸すというビジネスモデルは、もはや崩壊しています。
このような中、安易に3LDKのアパートを建ててしまえば、苦戦を強いられる可能性が高くなります。
そこで、アパート建築を行うのであれば、幅広く建築プランを比較検討することが重要です。
これからの社会を見据えて、高齢の女性向けアパートならどうなるか、ノマドワーカー向けアパートならどうなるか等々、企画を変えて練り込んでいくことが必要になります。
時代を先読みする企画に関しては、大手のハウスメーカーはとても優れています。
とはいえ、大手だからといって1社からしか提案を受けないと、世の中にある様々な工法や建築費のアパートを見落とすことになってしまうため、できるだけたくさんのハウスメーカーから提案を受け、収益計画や修繕が必要となる時期や費用の見込みなど、あらゆる違いを比べてから選ぶことが賢明です。
しかしながら、「自分で複数のハウスメーカーに問い合わせる」というのは、相当な手間と時間を要してしまいます。
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「これからは人口減少時代だから、時代にあったアパートにして欲しい」とオーナー自らが能動的に話を持ち掛けてみてください。
オーナー側の希望を明確に伝えることで、ハウスメーカーからより最適なアパート建築のプラン提案を受けることができるようになります。
人口減少など将来を見据えたアパート建築のためには、複数の大手ハウスメーカーに複数の建築プランの提案をしてもらうことが需要です。
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【基本を解説】知識ゼロから始める「アパート経営 基本ガイド」 アパート経営は土地活用の王道ともいえる、人気の高い活用方法です。こちらの記事では、アパート経営で相続税対策をする方法や具体的な収益シミュレーションを確認することができます。
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