この記事の監修者
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吉崎 誠二
所属 社団法人住宅・不動産総合研究所 理事長
職業 不動産エコノミスト、不動産関連企業コンサルタント
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション,CREコンサルティングなどを行うかたわら、同分野の連載を月15本、テレビ、ラジオのレギュラー番組(4本)に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数。
アパート経営には多くのメリットがあります。安定した収入、節税対策、「団体信用生命保険」が生命保険の代わりになるなど、どれも魅力的です。
しかし、リターンにはリスクがつきものです。リスクヘッジをしないアパート経営は、結果的に失敗に陥ります。
この記事では、アパート経営で代表的な失敗例5つをご紹介するとともに、それぞれの失敗の回避策を具体的に解説します。
5つの失敗例を回避できれば、アパート経営を成功に導くことができます。
アパート経営について不安や悩みがある方は、本記事をご覧になった上で、「HOME4U 土地活用」でプラン請求をしてみることをおすすめします。
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この記事の内容
そもそもアパートの需要が少ない地域であったり、需要はあってもすでに競合のアパートの数が多すぎたりする場合には、アパート経営はほぼ確実に失敗するといってよいでしょう。
ところが、本当はアパートの需要が少ない立地なのに、甘い言葉で勧誘してアパートを建てさせるような、悪質な企業も世の中には存在します。
ほかにも、付近にある1つの大学の学生だけをターゲットにしたアパートの場合、仮にその大学が移転してしまうと、需要が激減するというケースもあります。
また、隣地に高層の建物が建って日当たりが悪化したり、嫌悪施設(周囲から嫌われる施設)ができたりといった、周辺エリアの変化によって入居者が減少してしまう場合もあります。
なにより大切なのは、アパート経営に適した土地かどうかを見極めることです。
本当に賃貸ニーズは十分にあるのか、飽和状態ではないか、綿密に市場を事前調査する必要があります。
入居率には周辺の環境も大きく影響します。周辺環境で特に重視されるのは、最寄り駅までの距離、近隣の生活利便施設、公共施設などです。ショッピングモールや大学など人が集まる環境であれば、アパート需要も見込めます。
ただし、大学や工場などの単一の需要に頼るよりも、駅に近い立地の方が長期的に見て安心です。周辺環境の変化による影響を受けにくくなります。
また、アパートを建てる前に、土地の災害リスクを調査することも必要です。
市区町村が作成しているハザードマップで調べ、地盤調査をしっかり行った上で建築計画を進めるとよいでしょう。
アパート経営が向かない土地として、まずは人口や世帯数の少ない賃貸住宅需要の少ないエリアの土地、またすでに賃貸住宅が飽和しているエリアの土地です。次に 土地の形状が住宅建築に向かない変形地の場合や崖地のような土地です。また、接道条件の悪い土地も、とくに駐車場が必須の地方都市では難しくなります。
ただし、アパートに適した立地なのかを自分だけで判断するのは難しく、土地活用会社や不動産会社に相談して判断していくのが現実的です。
このとき、1社だけに頼るのではなく、複数の建築会社の意見を聞いて比較すると、アパート経営のリスクヘッジになります。
アパート経営のリスク・デメリットについては、こちらでも詳しく紹介しています。
アパートの建築費を抑えることを優先しすぎてしまうと、入居者の求めるニーズを満たすことができず、入居者が集まりません。競争力のないアパートを建ててしまうと空室が増え、家賃の下落幅が大きくなってしまいます。
とはいえ、むやみに多くの設備を付けて、建物のグレードを高くしようとするのも考えものです。
高級すぎる物件を建ててしまって地域の需要と合わなかったために、逆に入居者が集まらず、高めのコストを回収できないという失敗例もあります。
集客力のあるアパートを建築するためには、まず徹底した市場調査が必要です。市場調査の結果を踏まえて、ベストな間取り、設備、デザイン性、建物のグレードなどを検討します。
「ベストな設計プラン」を見つけるためには、アパート経営の実績が多く、高いノウハウを持った建築会社に設計してもらうのがおすすめです。
十分な実績とノウハウを持った企業でないと、入居者ニーズに合った市場競争力のある物件を設計することはできません。
実績豊富で信頼できるハウスメーカーの経営プランを入手するには、「HOME4U 土地活用」のご活用をおすすめします。
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管理が行き届いていないため、アパートの稼働率が上がらないという失敗例もあります。
「問い合わせに迅速に対応してもらえない」「共有部分の清掃が行き届いていない」などの不満を持たれると、入居者が定着しない原因になります。
騒音などのマナーが悪い入居者が入ってしまったときや、家賃滞納があった場合の対応も、早めにうまく対応しないと問題が長引きます。
マナー違反の入居者のせいで、他の優良な入居者ばかりが退去してしまって、質の悪い入居者だけが残ってしまうという悪循環になることもあります。
長期的に安定したアパート経営をするためには、良質な管理会社を選ぶことが必須です。
こまめな清掃や迅速なクレーム対応など、しっかりサポートしてくれる管理会社かどうかを見極める必要があります。
マナー違反の入居者をできるだけ避けるため、しっかりとした入居審査を行うことも大切です。
あらかじめ入居条件を付けたり、年収や保証人を厳格に審査してくれる管理会社を選んでください。
また、空室にならないようにするための入居者募集のノウハウを持っていることも重要です。
その管理会社が管理している他の物件の稼働率は、しっかり確認してください。退去がわかったら迅速な募集活動を行い、必要に応じてキャンペーンや家賃の見直しを提案してくれたりする管理会社なら、安心して任せられます。
なお、オーナー自らが管理業務を行う「自主管理」を選ぶ方法もあります。アパート経営のノウハウを学びながら、問い合わせに常に対応できる時間的な余裕があれば問題ありませんが、基本的にはプロの管理会社にお任せするのがおすすめです。
管理会社の業務は、建物管理と入居者管理に分かれますが、前者については、コストを意識した上で、きちんと業務を行ってくれるか、という1点に付きます。後者については、入居者客付けのレベルは重要です。また、賃貸住宅経営に関わることを依頼するわけですから、適宜きちんとマメな報告をするか、も管理会社を選ぶ重要な点です。
「アパートは経営するな」といわれる理由とその対策については、こちらでも詳しく紹介しています。
アパート経営を始めるときは、アパートローンを利用するのが一般的です。借入金は物件入手費用の7割ほどとし、残りを自己資金で用意するのがよいとされています。
しかし、返済計画をしっかり立てずにレバレッジ効果を見込んで、自己資金に比べて明らかに大きすぎる額を借り入れたり、借入金を少なくしたくて自己資金を限界まで投じたりすることがあります。
そうなると、仮に入居者が集まらないために収入を得られず、家賃から返済できない場合、自己資金での対応が難しくなります。ローンの返済や管理費等のランニングコストの支払いは避けられないので、予備費がないと資金繰りが厳しくなってしまいます。
儲からないアパートにしないための方法については、こちらでも詳しく紹介しています。
資金繰りに失敗しないための対策として、余裕を持った資金計画を立て、予備費を確保しておくことが大切です。
長期の収支計画を立てるときには、ローン返済、管理費、10~15年後の大規模修繕費、固定資産税、火災保険等のランニングコスト、リフォーム費用などに、一定の空室率をしっかり見込んでおきます。
自己資金は多いほうがキャッシュフローに余裕ができ、金利が上昇した際などにも対応できます。
とはいえ、自己資金の一部は予備費として手元にもある程度残しておく必要があるので、バランスを見極める必要があります。
また、ローンはできるだけ有利な条件で借りられる銀行を選ぶことも大切です。建築会社と提携している金融機関なら、「提携ローン」で金利優遇を受けられるケースもあります。
経営を始める前に作成する収益シュミレーションにおいて、空室率や賃料変動率になどについて厳しい条件で作成して、その上でCFがプラスになる前提で経営を始めれば、キャッシュフローに余裕のできる経営を行うことができます。(注:昨今はそう簡単ではありませんが)
アパート経営の収益シミュレーションは「HOME4U 土地活用」を利用すれば、ひと手間で最大10社から収支プランを手に入れられます。
なお、アパートローンの基礎知識については、こちらの記事でも説明しています。
建物をこまめにメンテナンスしなかったために、劣化や老朽化の進行が早まり、アパートの入居者が集まりにくくなって、家賃を下げざるを得なくなってしまったという失敗例があります。
アパートは、経年リスクによる損失が多く発生する傾向があります。老朽化が進むと空室率が上がり、キャッシュフローが悪化して、修繕のめどが立たないという事態に発展することもあるでしょう。
大きな問題が起きてから修繕すると、かえって修繕費用が割高になってしまうことがあります。アパートは10~15年ごとに大規模修繕を行うことが一般的です。いずれやってくる大規模な修繕に向けた資金繰りをしておかなかったために、いざというときに対応できなくなるという失敗もあります。
アパートの老朽化を防ぐ対策として、定期的な点検と早めのメンテナンスを心掛けることが大切です。
建物管理の専門企業による定期的な点検を行えば、補修が必要な部分を早期に発見して、修繕の実施を提案してもらえます。
また、長期の修繕計画を立てておくことが必要です。
専有部分のエアコンや給湯器などの設備も、10年前後で交換が必要になります。修繕費用の発生に備えて、あらかじめ予算を組み、家賃の5%程度を計画的に積み立てることをおすすめします。
設備のメンテナンスは、メーカーが推奨するペースで行いたいものです。想定より早い設備品の交換は収益シュミレーションが崩れる要因にもなりますので、設備のメンテナンスは、メーカーが推奨するペースで行いたいものです。また、設備品を選ぶ際には、なるべくメンテナンスが不要なもの、メンテナンスコストの安いもの、長持ちするものを選ぶようにしましょう。
また、アパート経営に失敗する理由ランキングについては、こちらでも詳しく紹介しています。
アパート経営を失敗してしまう方には、共通する特徴があります。どのような特徴があるのか、以下にご紹介しますので、自分が該当していないか確認してみてください。
アパートを建ててしまえば、入居希望者がやってきて、当たり前に家賃収入を得ることができるようになると考えている方は、アパート経営に失敗します。
アパート経営は、建物を建てることがゴールではなく、そこからスタートするものと考えてください。大切なことは、アパート建築後にどうすれば空室が出ないようにするかを考えることです。
アパートの建築や経営の初心者なら、自分ひとりで判断すること難しいでしょう。そのため、不動産会社や建築会社に相談することになります。
しかし、勝手がわからないからといって不動産会社や建築会社に一任してしまい、自分の要望や意見をしっかり伝えられない方は失敗してしまいます。
不動産会社や建築会社の中には悪徳な業者も存在します。言わるままに建築プランを承認してしまうと、竣工後のアパート経営にまであまり相談に乗ってくれないケースも発生します。
そうならないためにも、自身でアパート経営の知識を学び、人任せにせずに納得のいくプランを比較することが大切です。
アパートの維持管理や入居者トラブルへの対応などを、自分一人で行なおうとする方は失敗するリスクが高くあります。とりわけ、アパート経営の初心者であれば、管理会社を頼らずにいるのは至難の業です。
アパート管理に委託をするとその分の手数料は発生しますが、アパート管理のプロが介在することで、維持管理がより効率化でき、入居者の満足度も高くなります。
アパート経営を失敗させないコツは、プロとともに計画を練って進めることです。
どの段階でどのように相談すべきか、ここではアパートを新築する場合の経営の手順を確認します。
アパート経営の失敗は、計画の段階で未然に防げる例が多くあります。計画段階からどのような失敗があり得るのか、建築会社・ハウスメーカーと相談しながら、失敗のもとを潰していくとよいでしょう。
なお、おすすめのアパート建築会社について詳しく知りたい方は、以下の動画や関連記事も併せてご確認ください
また、以下のボタンから土地の情報を入力すると、あなたの土地にあったアパートの建築費の見積もりを、最大10社の建築会社から無料で取り寄せることができます。
アパート経営の失敗を避け、成功率を上げるために、優良な建築会社の知恵を借りるようにしましょう。アパート経営の成功率は建築会社選びにかかっているといってもいいでしょう。
アパート経営の豊富な実績とノウハウを持った建築会社に依頼すれば、次のようなサポートを受け、成功率を上げられるポイントもわかります。
この章では信頼できる建築会社の探し方をご紹介します。
アパート経営の成功率については、こちらでも詳しく紹介しています。
建築会社にはそれぞれ特徴があり、採用する構造だけでも木造、軽量鉄骨造・重量鉄骨造などさまざまあって迷ってしまうかもしれません。
優良な建築会社を見つけるコツは、1社だけに相談するのではなく、複数の建築会社からプランを請求することです。
1社だけから建築プランの提案を受けた場合、その提案が本当に優れているのか見極めるのが難しくなります。
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マンション建築のプランは、設定している目的や目標に合致しているか、現実性が高いか、将来性があるかなど、さまざまな視点から比較します。
同時に、それぞれの建築会社の姿勢を比較検討することも重要です。特に気をつけて比較したいポイントは、次のとおりです。
複数の企業の提案内容をじっくり比較検討して、自分に合ったパートナーを見つけてください。
アパート経営はリスクがつきものです。失敗例には以下のようなものがあります。
詳しくはそれぞれの章をご一読ください。
アパート経営を成功に導くには建築会社・ハウスメーカーの知見を利用するのが近道です。建築会社を選ぶポイントは以下のとおりです。
詳しくは「アパート経営の成功率を上げるポイント」で解説しています。
アパート経営は計画段階で未然に防げる失敗も多くあります。実績の多い建築会社であれば、あらゆる失敗を回避するための相談が可能です。相談先を見つけるには「HOME4U 土地活用」をご活用ください。
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