【初心者向け】空き家・特定空き家の固定資産税はいくら、いつ、どのように払うのか?
空き家の固定資産税の固定資産税支払いの概要は以下です。
項目 | 概要 |
---|---|
空き家の固定資産税はいくらか? | 年間10万〜15万円が目安 (特定空き家に指定されると最大6倍) |
固定資産税を いつ払うか? |
|
固定資産税を どのように払うか? |
|
本記事では、空き家・特定空き家にかかる固定資産税の内容や計算方法、支払い時期・方法について解説します。
また、軽減する方法も説明しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容
1.空き家・特定空き家の固定資産税はいくら?
空き家と特定空き家の固定資産税の金額は、おおよそ以下のとおりです。
- 空き家:年間10万〜15万(目安)
- 特定空き家:上記金額の最大6倍
固定資産税は建物や土地の所有者にかかる税金で、たとえ人が住んでいない空き家であっても1月1日時点の所有者に対して課税されます。
1-1.特定空き家に指定されると固定資産税は高くなる
特定空き家とは、行政に指定された「適切に管理されていない」、「倒壊や衛生上の有害などで近隣への被害が懸念される」空き家のことを指します。
2015年(平成26年)の「空家等対策の推進に関する特別措置法」により定められました。
「特定空き家」に指定されると、固定資産税の「住宅用地の減額措置」の特例が適用されず、土地の固定資産税が最大6倍と大幅に高くなってしまいます。
特定空き家については下記記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
2. 空き家・特定空き家の固定資産税の計算方法
固定資産税の計算方法は以下の通りです。
固定資産税課税標準額×標準税率(1.4%)
固定資産税は各自治体が決める建物や土地の評価額をもとに課税標準額を計算し、固定資産税の税率を適用することで算出されます。
また、固定資産税の税率は基本的には全国一律「1.4%」ですが、地方税であるため各自治体の判断により税率を変更することが可能です。
2-1. 固定資産税の「評価額」と「課税標準額」
固定資産税の評価額は固定資産の価値を示しており、各自治体が固定資産評価基準に従って家屋と土地の評価額を決定します。
評価額の目安は以下のとおりです。
固定資産税評価額 | 目安 |
---|---|
土地 | 地価の7割が目安 |
建物 | 建築費用の5~6割が目安 |
基本的に評価額と課税標準額は同額になりますが、減額措置や調整措置が適用されると評価額よりも課税標準額の方が低くなります。
2-2.固定資産税の軽減措置
固定資産税には様々な軽減措置が設けられており、空き家に関しては「住宅用地の軽減措置」が適用されます。
建物が建っている土地であれば、以下のように土地の課税標準額を減額することで固定資産税を減らすことができます。
土地の広さ | 固定資産税課税標準額 |
---|---|
小規模住宅用地 (200㎡以下の部分) |
評価額 × 1/6 |
一般住宅用地 (200㎡超の部分) |
評価額 × 1/3 |
ただし「特定空き家」に指定されてしまうと、住宅用地の軽減措置が適用されないため、固定資産税が高くなります。
軽減措置に関しては下記記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
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3.「空き家・特定空き家の固定資産税」シミュレーション
空き家と特定空き家の固定資産税のシミュレーションを行います。
同じ条件の物件を「特定空き家に指定されているかどうか」で比較した結果、「約20万円」の差が生じました。
3-1.「空き家の固定資産税」シミュレーション
下記条件の空き家の場合、固定資産税は約7.4万円です。
- 土地面積:150㎡
- 土地の購入額:2,500万円
- 建物の建築費:1,200万円
- 築30年の木造住宅
固定資産税 | シミュレーション |
---|---|
土地の 固定資産税 |
固定資産税=4万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=290万円 |
建物の 固定資産税 |
固定資産税=3.4万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=240万円 |
建物の評価額は「経年減点補正率」を用いて経年劣化分を考慮した上で算出され、築30年の木造住宅では80%の劣化があると見なされます。
参考:法務局|経年減価補正率表
3-2.「特定空き家の固定資産税」シミュレーション
下記条件の空き家の場合、固定資産税は約27.9万円です。
- 土地面積:150㎡
- 土地の購入額:2,500万円
- 建物の建築費:1,200万円
- 築30年の木造住宅(※特定空き家)
固定資産税 | シミュレーション |
---|---|
土地の 固定資産税 |
固定資産税=24.5万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=1,750万円 |
建物の 固定資産税 |
固定資産税=3.4万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=240万円 |
特定空き家の固定資産税には「住宅用地の軽減措置」が適用されないため、土地の固定資産税が大幅に上がります。
4.固定資産税の支払い時期と支払い方法
固定資産税の支払い時期と支払い方法は、以下のとおりです。
同一市区町村内に自宅を所有している場合は、空き家の固定資産税と合算して支払います。
項目 | 内容 |
---|---|
支い払時期 |
|
支払い方法 |
|
なお、固定資産税の支払い時期や方法は各自治体によって異なります。
毎年4月〜6月の間に届く固定資産税の納税通知書で、正確な納付時期や支払い方法を確認するようにしてください。
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5.特定空き家に指定されないための4つの方法
特定空き家に指定されないための方法には、以下のようなものがあります。
- 手入れを行う
- 自治体の空き家相談窓口を利用する
- 解体・売却・活用を検討する
- 空き家バンクに登録する
それぞれについて解説します。
5-1.手入れを行う
空き家の手入れを定期的に行うことで特定空き家に指定されることを防げます。
空き家の掃除や草むしり、立木等の手入れなどを定期的に行うことで、空き家の老朽化状態も把握できます。
自分だけで手入れが行えないような場合は、専門業者への依頼を検討すると良いでしょう。
5-2.自治体の空き家相談窓口を利用する
周りに相談できる方がいない場合は、自治体の空き家相談窓口を利用すると良いでしょう。
多くの自治体には空き家に関する相談窓口が設置されており、空き家の相続や売却、賃貸、リフォームに加え、管理や利用・活用に関する相談にも答えてもらえます。
5-3.売却・活用・解体を検討する
空き家に住む予定がないのであれば、売却・活用・解体を検討しましょう。
空き家のまま放置してしまうと固定資産税を払い続ける上に、特定空き家に指定されるリスクが残ります。
下記記事で「空き家の対処法」等を詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
5-4.空き家バンクに登録する
空き家を貸したり売却したりしたいと考えていても、田舎などの地域では入居希望者や購入者が見つからないかもしれません。
そのような場合は、空き家バンクを利用すると良いでしょう。
空き家バンクとは自治体やNPOなどが間に入って、空き家を提供したい人と空き家を利用したい人とをつなぐ、マッチングサービスです。
国土交通省には空き家・空き地バンク総合情報ページがあり、地方公共団体や民間企業などの空き家バンクを一覧で探すことができます。
固定資産税は土地と建物の評価額によって決まります。
- 目安は年間10万~15万円
- 特定空き家に指定されると最大6倍になる
詳細は「1.空き家・特定空き家の固定資産税はいくら?」「2. 空き家・特定空き家の固定資産税の計算方法」にて解説しています。
自治体により支払い時期や支払い方法が異なりますが、以下を目安と考えるとよいでしょう。
- 一括支払いの場合は5月くらいが支払い時期の目安
- 年4回に分割する場合は5月・7月・12月・翌年2月が支払い時期の目安
- 現金、口座振替、インターネットで支払える
詳細は「4.固定資産税の支払い時期と支払い方法」にて解説しています。
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