【初心者向け】固定資産税の計算方法&シミュレーション|一軒家、マンション、更地に分けてシミュレーション
基本的な固定資産税の計算方法は
固定資産税課税標準額×標準税率(1.4%)
となります。
本記事では固定資産税の計算方法と固定資産税額のシミュレーション(一戸建て・マンション・更地の場合)を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読むと
- 固定資産税=固定資産税課税標準額×標準税率(1.4%)
- 新築時の場合、軽減措置が大きいため固定資産税を大幅に減額できる
- 建物が建っていない場合は、土地の固定資産税が高くなる
- 鉄筋コンクリート造のマンションは、経年劣化による評価額が落ちづらい
といったことがわかります。
また、固定資産税の基礎知識については下記記事で詳しく解説しています。
1. 固定資産税の計算方法
固定資産税は以下の計算方法で求めることができます。
固定資産税課税標準額×標準税率(1.4%)
土地や建物の固定資産税が軽減される特例措置に該当する場合は、上記の計算方法をもとに軽減措置が加味されて、固定資産税が減額されます。
なお、固定資産税評価額の調べ方や計算方法、固定資産税課税標準額の違いについては、下記記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
1-1. 土地の固定資産税の計算方法|軽減措置があった場合
土地の固定資産税の軽減措置として、「住宅用地に対する課税標準額の特例」があります。
「住宅用地に対する課税標準額の特例」が適用されると、固定資産税課税標準額を低くすることで、固定資産税が減額されます。
固定資産税課税標準額(固定資産税評価額 × 特例措置〈1/6または1/3〉) × 標準税率(1.4%)
1-2. 建物の固定資産税の計算方法|軽減措置があった場合
建物の固定資産税の軽減措置としては、「新築住宅に係る税額の減額措置」や「認定長期優良住宅に関する特例措置」などがあります。
例えば新築住宅の場合は建物の固定資産税額は「1/2」です。
固定資産税課税標準額×標準税率(1.4%)×軽減措置(1/2)
固定資産税の軽減措置については下記記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
2.固定資産税のシミュレーション
具体的な物件条件や金額をもとに、固定資産税のシミュレーションを行います。
- 一戸建て(新築・築20年)
- マンション(新築・築20年)
- 更地
それぞれについて解説します。
2-1.一戸建てのシミュレーション
まずは「新築一戸建て」と「築20年の一戸建て」の固定資産税のシミュレーションです。
2-1-1.新築一戸建ての例
下記条件の新築一戸建ての場合、土地と建物にかかる固定資産税は約23万円になります。
- 土地面積:150㎡
- 土地の固定資産税評価額:3,600万円
- 建物の固定資産税評価額:2,100万円
- 新築の木造住宅
固定資産税 | シミュレーション |
---|---|
土地の 固定資産税 |
固定資産税 =8.4万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=600万円 |
建物の 固定資産税 |
固定資産税=14.7万円 計算方法 2,100万円(課税標準額)×1.4%(標準税率)× 1/2(新築住宅の減額措置) ※課税標準額=固定資産税評価額=2,100万円 |
土地には「住宅用地に対する課税標準額の特例」、建物には「新築住宅に係る税額の減額措置」が適用されるため、固定資産税を大幅に減額できます。
2-1-2.築20年の一戸建ての例
下記条件の築20年の一戸建ての場合、土地と建物にかかる固定資産税は約15.6万円になります。
- 土地面積:150㎡
- 土地の固定資産税評価額:3,600万円
- 建物の固定資産税評価額:520万円
- 築20年の木造住宅
固定資産税 | シミュレーション |
---|---|
土地の 固定資産税 |
固定資産税=8.4万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=600万円 |
建物の 固定資産税 |
固定資産税=7.28万円 計算方法 520万円(課税標準額) × 1.4%(標準税率) ※課税標準額=固定資産税評価額=520万円 |
築20年の一戸建ての場合、新築時の固定資産税の軽減措置はありません。
ただし、建物の経年劣化が加味されて固定資産税評価額が大きく下がり、結果的に固定資産税も下がります。
2-2.マンションのシミュレーション
次に「新築マンション」と「築20年のマンション」の固定資産税のシミュレーションです。
2-2-1.新築マンションの例
下記条件の新築マンションの場合、土地と建物にかかる固定資産税は約17.5万円になります。
- 1戸あたりの専有面積:75㎡
- 土地の固定資産税評価額:3,000万円
- 建物の固定資産税評価額:1,500万円
- 新築の鉄筋コンクリート造
固定資産税 | シミュレーション |
---|---|
土地の 固定資産税 |
固定資産税=7万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=500万円 |
建物の 固定資産税 |
固定資産税=10.5万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=1,500万円 |
マンションでも土地(専有面積+共有面積の割合)には「住宅用地に対する課税標準額の特例」、建物には「新築住宅に係る税額の減額措置」が適用されるため、固定資産税を大幅に減額できます。
2-2-2.築20年のマンションの例
下記条件の築20年のマンションの場合、土地と建物にかかる固定資産税は約17.4万円になります。
- 1戸あたりの専有面積:75㎡
- 土地の固定資産税評価額:3,000万円
- 建物の固定資産税評価額:740万円
- 新築の鉄筋コンクリート造
固定資産税 | シミュレーション |
---|---|
土地の 固定資産税 |
固定資産税=7万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=500万円 |
建物の 固定資産税 |
固定資産税=10.4万円 ※課税標準額=固定資産税評価額=740万円 |
経年劣化による減価(経年減価補正率)が考慮されるため固定資産税評価額は低下し、結果として固定資産税も減少します。
ただし、木造の一戸建てよりも鉄筋コンクリート造のマンションの方が、評価額が落ちづらいです。
2-3.更地のシミュレーション
最後に建物が建っていない「更地」の固定資産税のシミュレーションを行います。
更地の場合、建物が建っている土地よりも固定資産税が高くなります。
下記の条件の更地の場合、土地にかかる固定資産税は約50.4万円になります。
- 土地面積:150㎡
- 土地の固定資産税評価額:3,600万円
- 建物が建っていない
固定資産税 | シミュレーション |
---|---|
土地の 固定資産税 |
固定資産税=50.4万円 計算方法 3,600万円(課税標準額) ×1.4%(標準税率) ※課税標準額=固定資産税評価額=3,600万円 |
一戸建て(新築・築20年)やマンション、更地の固定資産税のシミュレーションを行いました。
結果、
- 新築時の固定資産税の軽減措置が大きい
- 建物は経年劣化により減価されるが、鉄筋コンクリート造のマンションは評価額が落ちづらい
- 建物が建っていない土地の固定資産税は高い
ことがわかります。
詳細は「2.固定資産税のシミュレーション」にて解説しています。
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