この記事の監修者
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吉崎 誠二
所属 社団法人住宅・不動産総合研究所 理事長
職業 不動産エコノミスト、不動産関連企業コンサルタント
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション,CREコンサルティングなどを行うかたわら、同分野の連載を月15本、テレビ、ラジオのレギュラー番組(4本)に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数。
ご所有の50坪の土地活用を検討する際、最有力候補に挙げたいのがアパート経営です。検討するにはアパートの建築費がいくらになるのかをまず知りたい方は多いのではないでしょうか。
50坪の土地に建てるアパート建築費は、構造別で
上記が目安です(容積率100%の土地に50坪の延床面積で建てた場合)。
建築費は土地の形状や経営方針によっても変化します。そこで本記事では、50坪規模の土地に建てるアパートの建築費について、詳しく解説します。建築費を間取りとともにシミュレーションするほか、経営規模に影響する建築規制などについても理解が深まる内容です。
なお、簡単に50坪のアパートの建築費が知りたい方は、以下のボタンで建設会社最大10社にまとめて建築プランの請求ができますので、ぜひご利用ください。
この記事の内容
アパートの主な躯体構造は、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造です。建築費は、各構造によって建築坪単価相場は異なるため、坪単価相場をそれぞれ知っておくと構造別の建築費の目安がわかります。
構造別のアパート坪単価相場と50坪の土地に建てる規模で想定した建築費をまとめました。
構造 | 坪単価相場 | 50坪のアパート建築費 (延床面積50坪換算) |
---|---|---|
木造 | 77万~100万円/坪 | 5,005万~6,500万円 |
鉄骨造 | 軽量鉄骨:80万~100万円/坪 重量鉄骨:90万~120万円/坪 |
軽量鉄骨:5,200万~6,500万円 重量鉄骨:5,850万~7,800万円 |
鉄筋コンクリート造 | 90万~120万円/坪 | 5,850万~7,800万円 |
※HOME4U調べ
アパートの建築費は以下の計算式で導き出せます。
アパート建築費用=坪単価×延床面積(坪)
50坪規模の土地に建てるアパートの場合、多くが木造か鉄骨造です。
階数によっても建築費は増減します。3階以上では鉄骨造が主流で、木造で3階建てを建てる場合は木3共(木造3階建て共同住宅)の基準を満たす建物にしなければなりません。
50坪の土地の建ぺい率や容積率によりますが、土地のサイズから、基本的にはも木造か軽量鉄骨造で建築することが一般的です。木造アパートを建築する場合の方が建築費は安くなりますが、その分賃料を高く設定しにくくなります。賃料総額を増やすために木造3階建てを建築する方法もあります。一方で、主流の軽量鉄骨造では3階建てはポピュラーで施工実例も多いので、色々な施工実績を見ながら、プランを検討することができるでしょう。
アパート建築時の費用は3部構成になっています。本体工事費、付帯工事費、諸費用の3つで、全体の建築費に占めるおおよその割合は以下の通りです。
種類 | 内容 | 割合 |
---|---|---|
本体工事費 | アパートの本体にかかる費用。基礎部分、躯体、外装、内装、住設など。 | 全体の7~8割 |
付帯工事費 | アパート本体にかかわらない工事の費用。地盤改良工事や駐車場などの外構工事、給排水工事など。 | 本体工事費の約2割 |
諸費用 | 工事以外にかかる費用。不動産取得税や登録免許税など税各種、水道負担金、アパートローンの手数料、火災保険料など。 | 本体工事費の約1割 |
アパート経営を始める際の初期費用はこの合計額となります。
また、アパートの建築費については、以下の動画や関連記事も併せてご確認ください
以下のボタンから土地の情報を入力すると、あなたの土地にあったアパートの建築費の見積もりを、最大10社の建築会社から無料で取り寄せることができます。
50坪の土地に建てるアパートの規模は、2階建てのワンルームタイプで6~8室となります。ここでは、具体的な間取り例と間取り例に基づく建築費をシミュレーションします。
木造は設計に柔軟性がある構造で、変形地にも向いている構造です。また、坪単価が比較的安価で、初期費用を抑えられます。
<設定条件>
<建築費シミュレーション>
本体工事費:6,080万円=80万円×76坪
付帯工事費:1,216万円=6,080万円×20%
諸費用:608万円=6,080万円×10%
初期費用:7,904万円
所有地でのアパート建築費シミュレーションを知りたい方は「HOME4U 土地活用」をご活用ください。最大10社から収支もわかる建築プランが手に入れられます。
軽量鉄骨造アパートは、ハウスメーカーが規格化アパートとしてローコスト化している商品に多く採用されています。
<設定条件>
<建築費シミュレーション>
本体工事費:6,400万円=80万円×80坪
付帯工事費:1,280万円=6,400万円×20%
諸費用:640万円=6,400万円×10%
初期費用:8,320万円
重量鉄骨造は中層アパートや中高層マンションによく用いられる構造です。堅牢なつくりであるため、オーバーハングや1階駐車場などにも対応できます。
<設定条件>
<建築費シミュレーション>
本体工事費:9,450万円=90万円×105坪
付帯工事費:1,890万円=9,450万円×20%
諸費用:945万円=9,450万円×10%
初期費用:1億2,285万円
他の坪数でのアパート建築費については以下の記事も参考にしてください。
土地に建てられる建物は、建築基準法などさまざまな建築規制によって規模が決まってきます。
限られた広さで収益性を上げるには建物の高さが必要ですが、高さに制限がある場合もあります。ここでは、建物の規模に影響がある建築規制を解説します。
土地には建ぺい率と容積率が決められています。広さに対し、どの程度の敷地を使って建てられるか(建ぺい率)、どの程度の規模の建物が建つか(容積率)が決められているものです。
建ぺい率 | 土地面積に対する建築可能な建物面積(建坪)の割合 |
---|---|
容積率 | 土地面積に対する建築可能な延床面積の割合 |
特に容積率は高さに影響するため、収益性に直結します。
接道義務は、面する道路の幅が土地に影響する規制の一種です。避難経路を確保する目的のものと道路の幅を確保するための措置があります。
接道義務 | 4メートル幅以上の道路への出入り口を2メートル以上確保する義務 |
---|---|
セットバック | 土地と接する道路の幅が4メートル未満の場合、道路の中心から2メートルを道路分として確保する(自用地を後退させる)措置 |
都市計画法という法律によって、土地はそれぞれ何の目的で利用するかが決められています。これを用途地域と呼び、13の用途地域のうち工業専用地域でのみアパート経営ができません。
また、用途地域以外にもアパート経営が難しいエリアもあります。市街化調整区域、市街化区域以外でも都市計画区域外の場合は、原則的に新しくアパート経営を始められません。
土地の環境によって、建物は建築可能な高さに制限があります。以下に高さにかかわる制限をまとめました。
絶対高さ制限 | 用途地域で決められている高さ制限。第1種低層住居専用地域と第2種低層住居専用地域で高さ制限が10、12メートルで設定されている。 |
---|---|
道路斜線制限 | 前面道路の幅がかかわる高さ制限。反対側境界を起点に上部に一定の角度に上がった延長線の高さにする。適用角度は住居系の用途地域の場合、1:1.25。 |
隣地斜線制限 | 隣地に影響する高さ制限。一定の高さを起点に定められた角度線までの高さに制限する。宅地は20メートルが起点。 |
北側斜線制限 | 隣地斜線制限と同様の計測で、宅地の場合5メートルを起点とする制限。建物の北側にかかる高さ規制。 |
日影規制 | 周辺の日照を確保するための規制。冬至の日を基準に日影ができる範囲と時間を定めている。 |
建ぺい率・容積率よりも高さ制限の規制が優先されます。
自治体ごとに、アパート建築に影響があるような建築規制を設けていることがあります。
例えば、「ワンルーム条例」です。
ワンルーム条例は、東京23区などで多く見られる規制で、居室の広さや管理人の常駐などの規定があります。各自治体によって内容は変わります。
などが代表的です。
東京都の各区で多くみられるのが、居室の最低面積26平米の規制です。
所有地の持つ規制や、それに合わせた具体的な建築プランを知りたい方は「HOME4U 土地活用」を使えば、最大10社から無料で建築プランが手に入れられます。
土地活用の中でもアパート経営は初期費用が多くかかる活用方法です。少しでも初期にかかる費用を抑えることで、経営によい影響があります。ここでは以下の3つの方法でアパート建築をローコスト化する方法を紹介します。
アパートを建てる大手メーカーの多くが、規格化アパートといってユニットを組み合わせて建てる商品ブランドを持っています。
規格化アパートは建材生産を工業化し、現地で組み立てるだけにするユニット工法を採用しているため、ローコスト化が図れます。また、品質が一定に保ちやすいこともメリットです。
規格化アパートを多くがローコスト化を図るシンプルデザインを採用しているため、入居者の使い勝手もよくなります。
ローコスト化の第一歩として、所有の50坪の土地に合う規格化アパートがあるメーカーを探してみてください。
設計施工一貫方式とは、設計と施工(建築工事)を同一の会社が担当することです。ハウスメーカーでは多くでこの方式をとっています。
この方式の特徴は、設計費用のローコスト化が図れることです。
通常、設計を外部に依頼する設計施工分離方式の場合、設計料は建築費用の10%前後といわれています。これに対し、一貫方式の場合は1~3%が相場です。少なくとも数千万円のうちの数%の差が生まれるため、大幅な設計料削減が可能です。
アパート建築費のローコスト化を図るためには、ハウスメーカーのプラン請求ができる一括プラン請求サービスを活用するのがおススメです。
このサービスを活用すると、メーカー側にも比較されているという事実が伝わるため、自社が得意とする渾身のプランを提示してくるでしょう。費用面でも得意とする工法ではどのようにすれば効率的なのかがわかっています。
取り寄せたプランを比較し、違いを見つけることでローコスト化の近道となります。
低予算でアパート建築するためには、構造によらず、各社が提供している規格化されたアパート商品にし、さらに例えば水廻り設備等もマーカーが指定するものにすれば、相対的に安価で建築することができます。また、複数社から相見積を取る事で、各社に競争を促いてみることも、価格を下げる可能性が生まれます。
アパートの建築プラン取り寄せには「HOME4U 土地活用」をご活用ください。「HOME4U 土地活用」は大手ハウスメーカーが多く参画する老舗の土地活用一括プラン請求サービスです。最大10社から無料で渾身の建築プランを手に入れられます。
アパート経営は建物を建てて始める投資であり、成功の秘訣は建築時に多く潜んでいます。本章では、50坪規模のアパートでの成功のポイントを4つ紹介します。
50坪の土地に建てるアパートは賃貸スペースをあまり大きく確保できません。しかし、確保できる広さの中で最大限の居室を設けることで、坪当たりの家賃単価を上げることが可能です。
具体的には2LDKなどのファミリータイプにするよりはワンルームのほうが収益性は上がります。50坪規模だと、2LDKを4室設けるより、ワンルームを8部屋用意したほうが家賃収入は増えるといったイメージです。
ただし、戸数を増やすと設置する住宅設備が増えるため、建築費は高くなることに注意が必要です。
アパート経営の計画を進めるうえで重要なのはエリアニーズの把握です。アパート経営は典型的な立地商売といわれています。
例えば、小中学校に近い文教地区に位置していれば、ファミリータイプの間取りの需要があります。一方、交通の便がよい駅近エリアであれば単身者向けの間取りで高収益が狙えるかもしれません。
エリアの需要を把握すると同時に周辺の競合となりうる物件も調査しておき、供給量が飽和状態ではないことも確認しておくとよいでしょう。
こうした調査はハウスメーカーが得意とするところです。プラン請求の際に相談してみてください。
もし、調査の結果、アパートの需要が見込めないとなると別の50坪程度でできる土地活用も検討すべきです。
アパートの経営プランはアパートローンの返済とともにあります。
初期費用を7割程度、融資でまかなうと返済期間は10年以上となることもしばしばです。返済、修繕の積み立てなどが家賃収入だけで十分まかなえるよう長期的な見通しを立てておかなければなりません。
多くの場合、アパートローンは減価償却期間内で完済できるよう設定します。減価償却費を経費として計上できる分を返済に充てるという考え方です。
したがって、アパートローンとの付き合いが終わっても減価償却期間が終われば所得税などの税負担が変わってきます。その点も考慮して長期的視野で経営プランを立てることが必要です。
アパートを建築する大手ハウスメーカーの多くは、経営に関してもサポート体制を整えています。経営サポートを受けるなら、同規模の建築実績を多く持つハウスメーカーの選択がおススメです。多くのハウスメーカーからの絞り込みの一手としてみてもよいでしょう。
ハウスメーカーによって得意とする工法が異なるため、それぞれが提案する「最良プラン」は異なるものです。複数社からプランを取り寄せ、それぞれのプランを比較することで所有の50坪の土地に最適なアパート経営プランが見つけやすくなります。
プランの取り寄せにはぜひ「HOME4U 土地活用」をご活用ください。参画する建築会社・ハウスメーカーは多くが大手であり、実績も豊富です。経営開始後のサポート体制を整えている企業も多くあります。
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アパート建築費は構造別の坪単価相場で建築費が概算できます。50坪の延床面積で建てた場合の相場は以下の通りです。
詳しくは「【50坪】のアパートの建築費用相場」で解説しています。
50坪の土地に建てるアパートの規模の目安は以下の通りです。(2階建て)
間取りなども参考にしたい方は「【事例】50坪アパートの部屋数・間取りと建築費用」をご一読ください。
アパートの建築費用を抑えるには以下のようなコツを活用します。
詳しくは「【50坪】のアパート建築をローコストにする方法」で解説しています。
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