【詳しく解説】建築費2,000万でアパートは建築できる?低費用アパート建築の極意
アパートの新築は2,000万円という低予算でも実現可能です。ただし、一般的なアパート建築費より大幅にローコストになるため、コツや注意点があります。
そこで本記事では、建築費2,000万円で建てるアパートについて、どんなアパートが建てられるのか、建築費を2,000万円台で抑えるためにできることを紹介します。
この記事を読むと
- 2,000万円の建築費ではワンルーム4室程度の規模になる
- 2,000万円の建築費での自己資金割合の理想は3割
- 少ない予算でアパート経営を始める際は「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」の活用を
といったことがわかります。
建築費を抑えながら質の高いアパートを建築するコツは、実績のある大手建築会社から複数の建築プランを取り寄せることです。
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この記事の内容
1.アパート建築費を2,000万円に抑えた建築事例
小規模かつローコストなアパートの場合、その多くが建築構造として木造か軽量鉄骨造でできています。建築費はおおよその坪単価が決まっており、木造と軽量鉄骨造が構造の中でも安価だからです。
本章では、2,000万円台で建てたアパートの部屋数と間取りの事例と建築費のシミュレーションを紹介します。
1-1.木造アパート
アパート構造の中で最も安価なのは木造です。2,000万円で建てるとなると規模は大きくできないため、土地が余る分は駐車場を設けるなどして、賃貸物件に付加価値を付けるのが効果的です。
<設定条件>
- 木造2階建て
- 建坪14坪・延床面積28坪
- 1R4室
- 土地の建ぺい率・容積率:50%・100%
<建築費シミュレーション>
建築費:2,156万円=77万円(坪単価)×28坪
※初期費用にはこれにプラス付帯工事費や手続きの費用がかかります。
1-2.軽量鉄骨造アパート
大手ハウスメーカーが展開している規格アパートは、軽量鉄骨構造をよく採用しています。規格アパートはローコスト化と品質向上を両立可能です。
<設定条件>
- 軽量鉄骨造2階建て
- 建坪12坪・延床面積24坪
- 1K4室
- 土地の建ぺい率・容積率:60%・120%
<建築費シミュレーション>
建築費:1,920万円=80万円(坪単価)×24坪 ※初期費用にはこれにプラス付帯工事費や手続きの費用がかかります。
2,000万円で建てたアパートと同様の規模になりやすい、2階建てアパート建築費と30坪のアパート建築費については、こちらの記事も併せてご確認ください。
なお、アパートの建築費については、以下の動画や関連記事も併せてご確認ください
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2.アパート建築費を2,000万円に抑えるときの注意点
アパート建築費を2,000万円に抑えるには注意したいポイントがあります。
- デザインにこだわりすぎない
- 設備投資は節約しすぎない
以下でローコスト化の方法を詳しく解説します。
2-1.デザインにこだわりすぎない
複雑なデザインをもつアパートは設計や施工にコストがかかりやすく、2,000万円という予算でアパートを建てる場合、デザインにこだわりすぎないことが重要です。
競争力をつける目的でデザインに凝ると仕上げ材のグレードアップでコストがかかります。しかし、賃貸需要への費用対効果はあまり期待できません。
入居希望者は、逆にシンプルなデザインを自分仕様にアレンジすることを求める傾向にあります。デザインに影響する仕上げ材のグレードアップはなくても問題はない部分です。
2-2.設備投資は節約しすぎない
アパートの設備は、基本的に最低限の機能がついていれば入居率に影響を及ぼすことは少ないと考えてよいでしょう。
ただし、カメラ付きインターホンなどセキュリティにかかわる部分や風呂の追い炊き機能などはニーズに合わせて導入する必要があります。
どのような設備がターゲット層に求められているのか、どのような設備を入れたら競合物件と差別化できるのかなど、必要か不必要かを検討します。
ローコストに専心するあまりに設備投資を疎かにすることは、長期的な視点から得策ではありません。
3.アパートを2,000万円で建てる際の自己資金
低予算でアパートを建築する場合、自己資金割合の引き上げを図っているケースも多いでしょう。ここでは、2,000万円のアパートを建築する際の自己資金と資金調達方法について解説します。
3-1.自己資金の割合
アパートローンを利用してアパート建築をする場合、総予算のうち自己資金を3割程度充てるのが理想といわれています。
2,000万円の建築費で建てるアパートは、多くの場合で規模を大きくできません。収入も多くはならないため、返済リスクを軽減させる意味でも借入金を少なくして自己資金割合は3割以上と認識しておいたほうがよいでしょう。
具体的には、返済比率を家賃収入の50%以内に抑えます。返済比率は返済期間も影響するため、自己資金比率と返済比率は単純には連動しません。
長期で借りられるようであれば、自己資金が少なくとも返済比率は下がりますが、返済期間は法定耐用年数以内に収めるのが賢明です。
3-2.アパートローンの組み方
アパートローンの借入期間は法定耐用年数以内としている金融機関が大半です。金融機関によって条件が異なるため、ローンを組む際は十分に確認することをおススメします。
借入期間で借入金を割ることで、月々の返済額をイメージしてみます。
2,000万円のアパートを建てるとき、2割の自己資金を用意するとします。返済期間は20年設定です。20年で1600万円を返済すると金利を考慮せず単純に計算すると、1年あたり80万円、1月あたり約7万円弱の返済となります。
ローンの借入額は、完済の見通しをリスクや維持管理費の捻出などを考慮したうえで割り出すとよいでしょう。ハウスメーカーに相談する際には、建築プランと併せて収支プラン(シミュレーション)も作成してもらうのがおススメです。
自己資金とローンの検討に必要なアパートの収益シミュレーションは「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を使えば、最大10社のハウスメーカーから無料で収支プランを入手できます。
4.建築費2,000万円規模のアパートの収益
アパート経営の主な収益源は家賃収入です。「月額賃料×室数」が収入になります。
一方で、アパート経営では建築費など初期費用のほか、管理費などの経費も発生します。
本章では、2,000万円で建てたアパートの収益がどのくらいになるか、利回りについてシミュレーションします。
4-1.利回りの目安
アパート経営の利回りとは、アパートの建築の投資額に対し、どのくらい利益があるかの割合を数値化したものです。
利回りは、初期費用と収入から計算します。単純に、初期費用2,000万円のアパートの場合は、家賃収入が年間200万円であれば利回りは10%です。
利回りを判断する際の目安は以下となります。
理想的な実質利回りは「5%」
実質利回りの最低基準は「3%」
立地条件や投資額などによって利回りの目安は異なりますが、上記の数値が一般的に判断されるひとつの基準となります。
以下の計算方法を用いて、表面利回りと実質利回りを計算しています。
種類 | 計算方法 |
---|---|
表面利回り | 年間賃料収入÷投資額 |
実質利回り | (年間賃料収入-年間経費)÷投資額 |
また、アパート経営の利回りを計算する際は、周辺地域の相場や市場と比較してどうかも考える必要があります。
4-2.建築費2,000万円のアパートの利回り
建築費など初期費用が2,300万円のアパート経営の実質利回りをシミュレーションします。
<収入>
家賃収入:288万円=6万円(1戸家賃)×4室×12ヶ月(満室設定)
<支出>
管理委託料:14万4,000円=288万円×5%(家賃収入の5%)
その他経費:28万8,000円=288万円×10%(家賃収入の10%)
支出合計:43万2,000円
<年間収支>
年間収支(利益):244万4,800円
<利回りシミュレーション>
約10%=244万4,800円÷2,300万円(初期費用)×100
上記のシミュレーションでは所有地にアパートを新築したケースを想定しているため、初期費用に土地購入代は含まれません。建築費2,000万円と初期費用をローコストに抑えた結果、少ない家賃収入でも高利回りが実現可能です。
ただし、規模が小さいと空室リスクも高まるため、対策を練っておく必要があります。
アパートを2,000万円で建てて儲かるかどうか具体的に検討したい方は「HOME4U 土地活用」をご活用ください。最大10社から収支シミュレーションを含む経営プランが手に入れられます。
5.アパートの規模に影響する土地の建築規制
建築費2,000万円のアパート経営は、規模をどの程度にできるかを確認することから始めるとよいでしょう。建物の規模は、建築基準法などさまざまな建築規制によって最大値が決まっています。
ここでは、アパートの規模に影響する土地の建築規制について解説します。
5-1.建ぺい率・容積率
土地には建ぺい率や容積率など、その土地の面積に対して建築可能な規模を決めているものがあります。
宅地の場合、「建ぺい率・容積率 60%・150%」などと設定されています。所有地の建ぺい率・容積率を調べるには、自治体の住宅建築関連の部署に問い合わせます。
5-2.接道義務
接道義務は、土地にと道路の接地面を規制するものです。2メートル以上の幅で接することを求めています。また、道路の関連する規制は主に2種類あります。
接道義務:4メートル幅以上の道路への出入り口を2メートル以上確保する義務
セットバック:土地と接する道路の幅が4メートル未満の場合、道路の中心から2メートルを道路分として確保する(自用地を後退させる)措置
敷地の状態を確認することで、上記の規制に適用しているかわかります。規制がアパート建築に影響するかどうかは、ハウスメーカーに問い合わせるとよいでしょう。
5-3.用途地域
用途地域とは土地の使い道を定めたもので、中にはアパートを建てられない地域もあります。
都市計画法ではまず、都市計画区域と都市計画区域外に2分し、さらに都市計画区域を市街化区域や調市街化整区域など3種に分けます。市街化区域には用途地域の定めがあり、多くがアパート経営のできる地域です。唯一、工業専用地域ではアパート経営はできません。
5-4.高さ制限
その土地に建てられる建物の高さは、土地の周辺環境によって上限値が決められている場合があります。いくつかある高さ制限を以下にまとめました。
種類 | 概要 |
---|---|
絶対高さ制限 | 用途地域の決まりによる高さ制限。第1種低層住居専用地域と第2種低層住居専用地域では、10メートルまたは12メートルの高さに制限される。 |
道路斜線制限 | 前面道路の反対側境界から定められた角度で引かれた延長線の高さまでとする制限。斜線勾配は住居系の用途地域の場合、1:1.25。中高層住居専用地域以外の容積率300%以下の地域内で特定行政庁が指定する区域内では2:5になる。 |
隣地斜線制限 | 隣地の境界線上の一定の高さを起点として定められた角度で引かれた延長線の高さに制限する。宅地は20メートルを起点として敷地側に角度をつけた延長線上となる。 |
北側斜線制限 | 北側斜線制限の場合、隣地斜線制限の起点より厳しく、宅地の場合は5メートルとなる。建物の北側にかかる高さ規制。3階建て以上の場合は注意。 |
高さ制限の計算は複雑になるため、ハウスメーカーに一任することをおすすめします。
5-5.その他の規制
建築規制は、都市計画法や建築基準法で定められているもののほかにも自治体独自のものがあります。
代表的な規制は、人口の集中する自治体でよくある「ワンルーム条例」です。単身者向け賃貸住宅の新築を対象とした規制で、自治体によって内容が異なます。
最低面積の確保 | 1戸当たりの最低面積を決める規制。23区では26平米以上と規定していることが多い。 |
---|---|
ファミリー住戸の併設 | 規模が一定以上のアパートの場合、管理人の常駐が求められる。 |
管理人の設置 | 集合住宅に管理人の常駐を定めた規定。日中のみの設置を求める場合も。 |
駐車場の確保 | 敷地内に駐車場の確保を求められる。 |
6.建築費を2,000万円に抑える建築会社の選び方
建築費をローコストに抑えるために最も重要なのは建築会社やハウスメーカー選びです。本章ではローコストで始めてもアパート経営に成功できる建築会社の選ぶポイントを紹介します。
所有地にアパートが建つかどうか知りたい方は「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」をご活用ください。最大10社から所有地に合った建築プランを手に入れられます。
6-1.規格アパートを取り扱っている
大手ハウスメーカーには、規格アパートを用意しているところが多くあります。規格アパートは使用する建材や設備を規格化しているため、ローコスト化に威力を発揮します。
規格アパートは、建材の加工を工業化しているため品質面でも安定しており、工期を早くできることもメリットです。
ただし、使用できる建材のバリエーションは限られることが多く、変形地や狭小地に対応していないこともあります。
6-2.同規模の建築実績があるハウスメーカーで比較検討する
ハウスメーカーにはそれぞれ得意な工法、得意な構造があります。得意なジャンルでは実績が豊富なため、品質を下げずにローコスト化する方法を知っています。「2,000万円でアパートを建てたい」という希望にも寄り添って的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
しかし、最初から1社に絞り込むより、数社にプラン請求したほうがローコスト化は容易です。プラン請求には「HOME4U 土地活用」をご活用ください。「HOME4U 土地活用」は大手ハウスメーカーも多数参画する一括プラン請求サービスです。
手に入れた各社のプランをもとに以下のようなポイントで絞り込みます。
- 小規模物件建築の実績が豊富
- アフターフォローが充実している
- 資金調達の相談もできる
「HOME4U 土地活用」を活用すれば、最大10社から収支プランとともにアパート建築プランを提案してもらうことができます。
2,000万円規模のアパートの部屋数はタイプ別に以下のようになります。
- ワンルームタイプ(単身者向け):4部屋程度
- 2K~3DK(ファミリー向け):2~3部屋
具体的な間取りとシミュレーションは「アパート建築費を2,000万円に抑えた建築事例」でご確認ください。
アパート経営での期待利回りは5%といわれています。2,000万円の建築費で建てる場合、初期費用が大幅に抑えられることから、経営開始当初の満室経営では5%を上回ることも少なくありません。
詳しくは「建築費2,000万円規模のアパートの収益」で利回りシミュレーションをしています。
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