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アパートの建て替えで
おさえておきたい基礎知識を徹底解説!

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古いアパートをお持ちの人の中には、アパートを建て替えすべきかどうか迷っている人もいらっしゃると思います。中には、親から相続で引き継いだアパートが古くなり、このまま子供に引き継がせて良いのかどうか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

アパートは古くなると空室が増え、賃料を下げざるを得なくなるため収入が少なくなり、修繕費等で支出が増えます。また空室が増えることで、肝心の相続対策効果も薄まります。

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そのため、アパートは建て替えることに一定のメリットがあります。ただし、建て替えの前には立ち退きが必要となりますし、建築コストも安く抑えていく工夫が必要です。

そこでこの記事ではアパートの建て替えについて押さえておきたい基礎知識について解説します。アパートの建て替えの目安の考え方や、立ち退きの際の対応、施工会社の見つけ方等についても、詳しく説明していきます。最後までお読みいただき、アパート建て替えの参考にしていただけると幸いです。

1. アパートの建て替え時期を判断する3つの目安

アパートの建て替えは、1つの要因だけで判断するものではありません。本章で紹介する3つの目安が全て整っているような状態であれば、建て替えを検討すべきです。では早速、アパートの建て替え時期を判断する3つの目安について解説していきましょう。

目安 1築30年を過ぎている

HOME4U(ホームフォーユー)土地活用「アパートの建て替え時期を判断する3つの目安」

アパートは築30年を過ぎると、建て替えの目安となります。法定耐用年数も木造アパートであれば22年、鉄骨造(鉄骨の厚みが3mm超4mm以下のもの)のアパートであれば27年ですので、築30年を超えるとほとんどのアパートが耐用年数を満了していることになります。

アパートローンは法定耐用年数の期間でしか借りることのできない銀行も多いため、築30年を過ぎれば、かなりのアパートオーナーが借入金の返済が終わっているはずです。借入金の返済が終わっていれば、建て替えの経済的な負担が軽くなっているタイミングになります。

ただし、実際には築30年超でも建物は使えるため、建て替えすべきかどうか迷うところでもあります。木造アパートも軽量鉄骨のアパートも、躯体の状態は、30年経っても特段問題のない物件がほとんどです。しかしながら、築30年超の物件では、多くの場合、建物の仕様が今のニーズとマッチしておらず、入居が決まりにくくなっていることが多いです。

築30年超の物件では、例えば、バスとトイレ、洗面が一体型となっている3点ユニットや、和室のある部屋等があります。ドラム式の洗濯機なども築30年超の物件は置けないことが多いです。3点ユニットや和室は、その存在が入居者募集のボトルネックとなっていることが多く、空室が埋まりにくくなっています。

躯体の状態というよりは、30年という時間がニーズとのミスマッチを生んでおり、建て替えの必要性が出てくるのです。築30年超の物件は、仕様が今のニーズに合っていないことが多いので、建て替えによって抜本的に改善することをおススメします。

目安 2高額なリフォーム費用が発生する場合

アパートは古くなるとだんだんと空室が増え、賃料が下がってきます。そのため、空室対策や賃料アップのためにリフォームが必要になります。しかしながら、古いアパートの場合、ユニットバスを丸ごと交換したり、和室を洋室に変更するなどの、大規模なリニューアルが必要となってきます。

大規模なリフォームは、実施すれば賃料はアップしますが、高額なリフォーム費用が立て続けに発生するような場合には、建て替えを検討すべきです。リフォーム費用が高額であるか否かについては、投資に対するリターンで判断する方法があります。リフォームは追加の投資ですので、リターンの回収期間によって、投資の可否を判断する考え方です。

具体的にみていきましょう。例えば、現在の月額の家賃が5万円のアパートの部屋があったとします。この部屋に60万円のリフォーム費用を投じたら、賃料が上がり、月額5.5万円の家賃になるケースを考えます。5千円の賃料アップなので、年間にすると6万円の賃料アップです。60万円の投資に対して年間6万円のアップですから、表面利回りとしては10%の投資となります。

表面利回りが10%の投資となると、回収期間は、なんと10年ということになります。築年数の古い物件で、回収に10年もかかるような追加投資を行ってしまうと、その間に他の修繕で別の追加投資が雪だるま式に発生することが予想されます。

仮に築30年を過ぎているような物件の場合、10年の回収期間がかかるような投資を行うと、回収時点では築40年超となってしまいます。築30年から40年の間には、再び賃料ダウンも発生する可能性が高く、10年の回収も現実的ではありません。

また、もっと単純にリフォーム費用の額と家賃の関係で建て替えの目安としてしまう考え方もあります。築30年を超えたアパートは、リフォームしても賃料アップどころか、全く埋まらない物件も存在します。

実際には、古いアパートの場合、リフォーム費用が家賃の6ヶ月分以上となってしまうと高額と感じるオーナーも多いです。気持ちの問題ではありますが、埋まるかどうか分からない物件に回収期間が6ヶ月以上もかかるリフォームは確かに高額と感じて当然です。

そこで、少々荒っぽいですが、単純に家賃の6ヶ月以上のリフォームが頻発するようなアパートであれば、高額なリフォーム費用であると判断し、建て替えの一つの目安とする考え方もあります。高額なリフォーム費用が立て続けに続くようであれば、建て替えを検討してみましょう。

目安 3空室率が5割以上

建て替えを検討するのであれば、空室率が5割以上になった段階からそろそろ検討することが望ましいです。アパートの建て替えには立ち退きが必要となるため、実際には空室率が8割くらいになった段階で本格的に動き始めるほうが無駄はありません。

アパート経営は、借入金が多いと、空室率が3~4割程度でも、経営が苦しくなります。しかしながら、空室率が3~4割の段階で立ち退きを着手してしまうと、相手が多いため立ち退き料も多くかかり、交渉も難航する可能性があります。

そのため、立ち退きに着手するには、空室率が5割以上に増えるまで、少し我慢をすべきです。建て替えを前提としている場合、空室率が5割以上になったら、無理に入居者を募集する必要はありません。入居者は自然減となることを狙い、残りが2割くらいになったら、立ち退きを開始して本格的に建て替えを進めて行くことをおススメします。

建て替えの目安には、「築30年を過ぎている」、「高額なリフォーム費用が発生する」、「空室率5割以上」の3つを挙げました。3つの要件が全て揃った段階で、総合的に判断し、建て替えを検討するようにして下さい。

2. 建て替えないと薄まる相続税の節税効果

アパート経営は相続対策を主たる目的としている人が多いです。古いアパートは肝心の相続対策効果が薄まるため、注意が必要です。そこでこの章では建て替えないと薄まる相続税の節税効果について解説したします。

2-1.空室部分の評価の扱い

アパートなどの賃貸物件では、土地と建物の相続税評価額が下がります。しかしながら、老朽化で空室が増えてくると、空室部分は賃貸をしていることにならないため、相続税評価額が下がらなくなります。

賃貸物件の相続税評価額は、建物に関しては借家権割合による評価減土地に関しては貸家建付地による評価減の適用を受けます。

借家権割合とは

他人に賃貸している建物を評価する際に用いる減価率で、全国どこでも一律30%と決められている減価の割合です。

貸家建付地とは

他人に賃貸している建物が建っている土地のことをいいます。権利が制約されているため、一定のルール―で減価されます。

相続税評価額が下がることにより、資産の額が減るため、相続税が節税されます。賃貸部分の土地と建物の相続税評価額の算式は、以下の通りです。

建物

貸家の建物評価額=建物固定資産税評価額 ×(1-借家権割合)

土地

貸家建付地=路線価評価額 ×(1-借地権割合×借家権割合)

借家権割合は全国一律で30%となります。借地権割合は30%~90%の範囲でエリアによって指定されています。アパートが満室であれば、建物は固定資産税評価額から30%減額された数値が相続税評価額となります。

借地権割合が60%の土地であれば、土地は路線価から18%(=30%×60%)減額された数値が相続税評価額となります。ただし、上記の式が適用されるのは、あくまでも「満室時」の想定です。

アパートの評価額は、正確には以下のようになります。

建物

貸家の建物評価額=建物固定資産税評価額 ×(1-借家権割合×賃貸割合)

土地

貸家建付地=路線価評価額 ×(1-借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)

ここで、賃貸割合とは以下の式で計算される割合です。言葉で表すと長いですが、要は「入居率(=1-空室率)」のことです。

賃貸割合

(課税時期において賃貸されている各独立部分の床面積の合計)÷(その貸家の各独立部分の床面積の合計)

例えば以下のような条件のアパートの相続税評価額を例に考えます。

建物の固定資産税評価額 2,000万円
路線価評価額 3,000万円
借地権割合 60%

このアパートが満室の場合、賃貸割合は100%となるため、相続税評価額は以下の通りとなります。

(建物)

貸家の建物評価額=建物固定資産税評価額 ×(1-借家権割合×賃貸割合)
=2,000万円 ×(1-30%×100%)
=1,400万円

(土地)

貸家建付地=路線価評価額 ×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
=3,000万円 ×(1-60%×30%×100%)
=2,460万円

(相続税評価額)

建物+土地=1,400万円+2,460万円
=3,860万円

このアパートが満室の場合には相続税評価額が3,860万円となります。

一方で、空室率が80%、つまり賃貸割合が20%となってしまったアパートの評価額を計算してみます。

(建物)

貸家の建物評価額=建物固定資産税評価額 ×(1-借家権割合×賃貸割合)
=2,000万円 ×(1-30% × 20%)
=1,880万円

(土地)

貸家建付地=路線価評価額 ×(1-借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)
=3,000万円 ×(1-60% × 30% × 20%)
=2,892万円

(相続税評価額)

建物 + 土地=1,880万円 + 2,892万円
=4,772万円

このアパートが空室率80%の場合には相続税評価額が4,772万円となります。満室時と比較すると、912万円も評価が上がってしまいます。評価が上がるということは、相続税が上がることを意味します。アパートの空室が発生することで、土地の評価額まで連動して上がってしまうこともポイントです。

ただし、相続時において、たまたま空室だった部分が、全て空室として扱われてしまうわけではありません。一時的な空室の場合、空室扱いではなく、「賃貸部分」とされることが認められます。空室部分が、「一時的な空室」となるかどうかは、以下のような条件を総合的に勘案した上で判断されます。

1. 各独立部分が課税時期前に継続的に賃貸されていること
2. 賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われていること
3. 空室の期間、他の用途に供されていないこと
4. 空室の期間が課税時期の前後の例えば1ヶ月程度であるなど一時的な期間であること
5. 課税時期後の賃貸が一時的なものではないこと

古い物件にとっては、上記の「4.」の条件である空室期間が前後1ケ月程度というのは、少し厳しい感じがします。建て替えを必要とするような物件は、「4.」の条件によって、一時的な空室扱いとはならない部屋が多くなります。

尚、上記の条件は、これらの条件は総合的に判断されるものであるため、前後1ケ月に加えて数日間空室があった程度であれば、即刻空室扱いになるという意味ではありません。1日単位で一時的な空室を判断するものではなく、実態を把握した上での総合的な判断となります。最終的な評価額を決める場合には、税務署に相談することが必要です。

2-2.借入金の減少の影響

相続税対策においては、マイナスの資産である借入金は、相続財産の額を減額してくれるため、重要な意味を持ちます。しかしながら、古いアパートを持っている人は、既に借入金を完済している人が多く、借入金による節税効果を得ることができません。

相続対策としては、借入金を使ってアパートの建て替えを行い、「わざと借入金を残す」ということが相続税を減らす効果を生みます。例えば、前節の例で挙げたアパートを、借入金4,000万円を使って建て替えた場合の相続税評価額を計算してみます。建物の固定資産税評価額は新築請負工事費の50%程度となるため、2,000万円とします。

借入金 4,000万円
建物の固定資産税評価額 2,000万円
路線価評価額 3,000万円
借地権割合 60%
空室の状態 満室

満室時の相続税評価額は、前節の計算例と同じですので3,860万円となります。借入金のマイナスを考慮すると、相続税評価額は以下のようになります。

相続税評価額=土地建物評価額-借入金
=3,860万円-4,000万円
=▲140万円

上記の例では、借入金を新たに使うことによって、相続税評価額をマイナスにすることができました。このように、借入金を使って新たにアパートの建て替えを行うと、相続税評価額を大きく下げることができます

借入金が完済し、かつ空室の多いアパートは、相続税評価額が高くなってしまうため、新築アパートと比べると相続税対策効果が随分と薄まります。相続対策としてアパート経営を行っている人は、建て替えを行って相続対策効果を回復させることをおススメします。

3. アパート建て替えのメリット

アパートを建て替えると、相続対策効果の回復以外にも「キャッシュフローの改善」と「支出の削減」の2つのメリットがあります。この章では、アパート建て替えのメリットについて紹介します。

3-1.減価償却費によりキャッシュフローが良くなる

アパートは建て替えると、減価償却費によりキャッシュフローが良くなるというメリットがあります。古くなったアパートは、家賃収入は減るのに税金が上がるという一見不思議な現象が発生します。その原因は減価償却費にあります。

減価償却費とは、建物の取得原価を各会計期間に計画的、規則的に費用として配分する会計上の費用です。減価償却費が発生する期間のことを法定耐用年数と呼びます。法定耐用年数は建物の構造によって以下のように決まっています。

法定耐用年数
  • 木造 22年
  • 厚みが3mm超4mm以下の鉄骨造 27年

木造アパートなら、22年間にわたり、建物の取得原価が費用として配分されます。費用として配分されると、建物の簿価はその分だけ下がります。減価償却費と建物簿価の関係を表すと以下の通りになります。

築年数 減価償却費 建物簿価
竣工年 0円 2,200万円
1年目 約100万円 2,100万円
2年目 約100万円 2,000万円
~中略~
21年目 約100万円 100万円
22年目 約100万円 1円
23年目 0円 1円


簿価とは確定申告をする上で、帳簿に載る資産価格のことです。建物は減価償却され、耐用年数満了時には最終的に備忘価格の1円まで償却されます。

建物簿価は1円まで下がると、それ以降、減価償却費は発生しなくなります。減価償却費が発生しなくなると、費用が減るため、その分、利益が増えます。利益が増えると、税金も増えてしまいます。すると、耐用年数を満了したアパートは、家賃が低くなっているにもかかわらず、税金が増えてしまうため、最終的なキャッシュフローが悪化します。

アパート経営では、減価償却費があるため、仕組みとして耐用年数満了後の物件はキャッシュフローが悪くなります。キャッシュフローを元に戻すには、建て替えを行って、再度、毎年減価償却費が計上できるような状況にすることが必要です。

建て替えは、キャッシュフローを改善させる効果があります。

3-2.支出が減る

アパートは建て替えると支出が減るというメリットがあります。築年数が古い物件は、収入が減るばかりではなく、支出も多くなります。築年数が古いことによって増額する費用は主に以下の3つです。

 1 修繕費(大規模修繕費を含む)

1つ目は修繕費です。築年数が古くなると、各部屋の細かい修繕の他、外壁塗装、給湯器の入替等の大規模修繕費も増えていきます。

 2 空室対策のためのリフォーム

2つ目は空室対策のリフォームです。リフォームも時代と共に仕様とニーズがマッチしなくなると、お金のかかる大規模なリフォームが必要となります。

 3 入居者募集費用

3つ目は入居者募集費用になります。空室が増えれば、不動産会社へ支払い仲介手数料などの入居者募集費用が発生します。古い仕様が不満となり、入居者が頻繁に入れ替わるようであれば、入居者募集費用も、増えていきます。


築年数の古いマンションは、新築当初には出なかった費用が発生していきます。これらの費用は、今後、増えていくことはあっても減ることはありません。費用の流出を抑えていくためには、建て替えを行うことが効果的です。

4. 建て替えで必要となる立ち退き

入居者がまだ残っているアパートでは立ち退きが必要となってきます。この章では立ち退きの基本的な内容について解説します。

4-1.立ち退きが必要な理由

入居者を退去させるには、借地借家法第28条の定めにより、立ち退きが必要です。借地借家法第28条の規定は以下の通りです。

借地借家法第28条

(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)
第28条 建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。

建物オーナーから建物の明け渡し、つまり立ち退きを行うには、正当事由とよばれる理由と、財産上の給付(立ち退き料のこと)を申し出ないと「することができない」と書かれています。したがって、建物オーナーから立ち退きを要求するには、以下の2つが必要です。

  • 正当事由と呼ばれるしっかりとした理由
  • 立ち退き料

アパートの建て替えの場合には、建物の老朽化というのが正当事由になります。ただし、建物の老朽化というのは正当事由としては少し弱めの理由とされています。

そこで立ち退き料をしっかりと支払うことで、正当事由が補完され、立ち退きが認められることになります。立ち退きは法律知識も必要となってきますので、しっかりと準備をしたうえで、取り掛かるようにしましょう。

4-2.立ち退きの2つの方法

立ち退きには、「立ち退き料を支払う」方法と、「定期借家契約へ切替える」方法の2種類があります。

方法 1立ち退き料を支払う

建物オーナーから立ち退きを申し出る場合には、財産上の給付、つまり「立ち退き料」が必要となります。立ち退き料の目安としては、引越代程度が妥当です。立ち退き料がいくらなのかということに関しては、正解はありません。一応、立ち退き料に関しては、国が定める不動産鑑定評価基準の中に、求め方として以下のような記述があります。

不動産鑑定評価基準より抜粋

借家権の価格といわれているものには、賃貸人から建物の明渡しの要求を受け、借家人が不随意の立退きに伴い事実上喪失することとなる経済的利益等、賃貸人との関係において個別的な形をとって具体に現れるものがある。

この場合における借家権の鑑定評価額は、当該建物及びその敷地と同程度の代替建物等の賃借の際に必要とされる新規の実際支払賃料と現在の実際支払賃料との差額の一定期間に相当する額に(中略)、所要の調整を行って得た価格を関連づけて決定するものとする。

上述によると、「今の家賃と移転先の家賃の差額の一定期間に相当する額」が立ち退き料と言われています。一定期間の目安は1~2年程度とされています。

しかしながら、入居者が今の家賃よりも高い家賃のアパートに引越すとは限らないため、上記の求め方はあまり役に立ちません。そのため、実際には、立ち退き料の金額は、建物オーナーと入居者との話合で妥結することが多く、引越代程度(約50~60万円)で話がまとまることが一般的です。

話合いを早く妥結するためには、こちらから「引越代程度は負担しますよ」と金額を具体的に提示していくことがコツになります。

方法 2定期借家契約へ切替える

立ち退きの方法の一つに定期借家契約への切替えを行うという方法があります。ただし、アパートのような住居系の賃貸借契約は、平成12年(2000年)3月1日以降に締結された賃貸借契約でない限り、普通借家契約から定期借家契約への切替えはできないため、ご注意ください。

賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。簡単に言うと、両者の違いは更新できる契約が普通借家契約で、更新できない契約が定期借家契約です。定期借家契約では、期間満了時に賃借人(入居者)が必ず退去しなければならないため、「立ち退き」を行わなくて済みます。

例えば、今の契約を合意解約し、2018年10月1日から2019年9月30日までの定期借家契約を締結すれば、2019年9月30日には入居者は必ず出ていかなければなりません。そのため、定期借家契約に切り替えを行うことができれば、立ち退き料を払わずに立ち退きをすることが可能です。

しかしながら、定期借家への切替えは、実質的には立ち退き要求と同じです。入居者がその要求に応諾しなければ、定期借家契約への切替えをすることができません。そこで、良く行うことが、定期借家への切替えを条件として、家賃を大幅に減額するという方法です。

例えば、「家賃を半額にするので1年間の定期借家契約に切替えさせてください」というような要求になります。オーナーとしては家賃収入が減りますが、「家賃減額による損失額」と「退去までのスケジュール」の2つが確定するというメリットがあります。また、入居者にも立ち退きまでの時間を十分に与えることができます。

通常の立ち退きでは、「立ち退き料がいくらかかるか分からない」、「入居者がいつ出ていくか分からない」という不明瞭な部分が残ります。定期借家契約への切替えは、建て替えに向けてのスケジュールが明確になることから、メリットがあります。

尚、空室部分に関しても、賃料の安い定期借家契約で募集して建て替えまでの少しでも家賃を稼いでおくという方法もあります。立ち退きが長期戦になるようでしたら、空室部分の定期借家募集も検討してみても良いでしょう。

5. いくらかかる?解体費用と新築工事費用

立ち退きが完了したら、いよいよ解体工事と新築工事の開始です。この章では、解体工事と新築工事にはそれぞれいくらくらいかかるのかについて解説します。

解体費用

解体費用は躯体によって相場が異なります。アパートの解体費用の相場は以下の通りです。

木造 坪4~5万円
鉄骨造 坪6~7万円

例えば、80坪の木造アパートであれば、320万円~400万円程度かかることになります。解体費用には、上記のような相場があるものの、実際には施工条件によってかなりのバラツキが発生するのが特徴です。敷地が広く、重機で作業しやすいアパートの場合には費用が安く、敷地が狭く、作業員による手壊しが多いようなアパートの場合には費用が高くなる傾向にあります。

解体費用に関しては、現地を実際に見て見積りしないと、分からないため、予算を把握するには早めに見積りを取る必要があります。また、解体工事は新築工事とは基本的に別物です。新築工事の施工会社が解体工事を請ける場合は、解体工事の施工会社が新築工事の施工会社の下請けとなります。そのため、新築工事の施工会社に解体工事も依頼すると、現場管理費用が上乗せされるため、若干、解体工事が高くなります。

もし、解体工事を安く抑えるのであれば、解体工事の施工会社を自分で探し、依頼するというのも工夫の一つです。ただし、新築工事の施工会社に解体工事も依頼すれば、発注も一回で済みます。また、解体工事から新築工事の移行もスムーズに進み、かなり楽になります。はじめて建て替える人であれば、解体工事も新築工事の施工会社に依頼することをおススメします。

尚、解体費用に関しては、ローンが組めないことが多いです。預貯金からのねん出の可能性が高いため、見積りは早めにとって予算を把握しておいた方が良いでしょう。

新築工事費用

アパートの建築単価は、ここ数年は以下のような水準になっています。(2018年10月現在)

木造 坪80万円前後
軽量鉄骨造 坪75万円前後
重量鉄骨造 坪90万円前後

建築業界は、高齢化により職人が減少していることにより、慢性的な職人不足が続いています。そのため、建築費については上昇傾向が続いており、下がる気配が全くありません。

ここ数年は、早く建てた方が、安くなるという状況が続いており、建築費を下げることは、どんどん難しくなっています。そのため、アパートを建て替える場合には、複数の施工会社に相見積りを依頼して、工事費の安い施工会社を探すことが以前にも増して重要になってきました。

現在、職人は取り合いの状況が続いていますので、職人をがっちりつかんでいるような施工会社では、建築工事費を安くすることができます。似たような工事内容でも、施工会社によっては、価格が安くなる場合がありますので、必ず複数の施工会社に見積りを依頼し、価格をきちんと比較することをおススメします。

HOME4U(ホームフォーユー)土地活用

複数の施工会社に建築費の見積もりをとるなら、NTTデータグループが運営する「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」が便利です。わざわざ自分で施工会社を探す必要もなく、簡単な入力だけで、複数の施工会社にアパートの建て替えの相談を依頼することが可能です。

様々な工法や間取り建築費、収支計画などを無料で提案してくれるため、自分にあった建て替えプランを見つけることができます。建築費に関しても、最初から相見積り状態であるため、安い施工会社もすぐに見つかります。建築費の減額交渉には、高い専門知識を必要としますが、HOME4Uなら専門知識がなくても安い施工会社を見つけることができるため、とても便利です。

一般の人であれば、建築費を大きく下げるチャンスは、最初の相見積りのタイミングしかありません。HOME4Uを上手く活用して、適切な建築費でアパートの建て替えを行いましょう。

まとめ

いかがでしたか?アパートの建て替えについて解説してきました。

アパートの建て替えは、「築30年を過ぎている」、「高額なリフォーム費用が発生する」、「空室率5割以上」の3つが揃っているようであれば、建て替えを検討すべきです。せっかくのアパートも空室が増え、また借入金がほとんど無ければ相続対策効果が薄まります。建て替えを行うことで、相続税対策効果の回復や、キャッシュフローの改善、支出が減る等のメリットが生じます。

ただし、建て替えの前には立ち退きが必要となります。立ち退きは、借地借家法のルールをよく理解した上で行うようにして下さい。建て替えを実行する際は、「HOME4U土地活用」の一括プラン請求サービスで相見積りを依頼することがおススメです。

最初の相見積りが価格を下げる最大のチャンスですので、一括プラン請求サービスを有効に活用してアパート建て替えを成功させましょう。

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