失敗しないアパート委託管理の基礎知識|管理会社の選び方や費用も解説
本記事では、「アパート管理の委託」を失敗しない為の基礎知識について紹介しています。
この記事を読むと
- アパートの「委託管理」とは
- アパート経営の管理業務の基礎知識
- アパート管理委託におすすめの会社
がわかります。
委託管理はアパートオーナーの約82%の人が利用しており、基本的には活用をおすすめします。
また、選び方のコツは以下5つです。
- 管理業務と仲介業務を両方行っている会社を選ぶ
- 事務所と物件が近い会社にする
- アパート管理の委託費用が高すぎない会社を選ぶ
- 担当者の対応が丁寧な委託先にする
- 大手か地域密着型かは目的に応じて選別する
以下、詳しく解説していきます。
アパート経営の委託管理を検討する際には、まず、なるべく数多くの管理プランを請求し、比較するのがおすすめです。賃貸経営「HOME4U」をご利用ください。
この記事の内容
1.アパートの「委託管理」とは
アパートの管理業務は管理会社に委託する「委託管理」がおすすめです。
委託管理なら時間を効率的に使えるため、副業でアパート経営をはじめることもできます。
1-1.自主管理と委託管理の比較
アパートの管理業務を委託する場合と自分で管理する場合のメリットとデメリットは下記の通りです。
委託管理 | 自主管理 | |
---|---|---|
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
委託管理は手間を減らして効率よくアパート経営ができることが主なメリットですが、その分、委託費用と仲介手数料がかかります。
1-2.約8割が委託管理を選択している
国土交通省が2019年8月に実施した賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査によると、「管理業務のうち一部(または全て)を業者に委託している」と回答した割合は全体の81.5%を占めています。
1-2-1.管理を委託している理由
さらに国土交通省のアンケートでは、賃貸オーナーが管理業務を委託している理由も記載されていました。
管理業務を委託しているオーナーの意見としては、
- 契約更新・終了時のトラブル回避のため(52.2%)
- 自分自身の賃貸契約および管理に関する知識不足(50.2%)
- 建物に関するトラブル発生時に、適時適切な対応を求めて(44.3%)
- トラブル発生時の仲介役を担ってほしいため(40.8%)
となっており、「専門業務はプロに依頼をした方が楽」との理由が複数見られました。
2.アパート経営の管理業務
アパート経営の具体的な業務内容は、主に以下の4つです。
- 建物の管理
- 入居者の管理
- 金銭の管理
- 鍵・書類の管理
2-1.建物の管理
建物の管理業務は、所有する建物に関する管理業務です。
月1回程行う作業から、長期間をかけて計画するものまで幅広くあります。中でも空室対策は、オーナーの収入にも関わる大切な業務です。
業務 | 内容 |
---|---|
日々の建物管理 | 外部廊下や階段、エントランス、駐輪場・駐車場といった外まわりのメンテナンスを行う。 |
空室への対策と対処 | 積極的な空室対策と対処を行う。 |
大規模修繕の計画 | 10年ごとの部分的なメンテナンスと、30年目の大規模修繕を行う。 |
2-2.入居者の管理
入居者の管理業務は、入居者に関わるすべての業務を指します。
入居者の募集や家賃の集金、滞納の督促、クレーム対応など多くの業務を担います。
業務 | 内容 |
---|---|
不動産仲介会社の選択 | 地域密着型の地元不動産会社を選ぶか、誰でも知っている大手企業を選ぶかなど、いくつもの選択肢から戦略的に選ぶ。 |
入居者の属性調査 | 仲介業者は入居者を探して成約させるまでが仕事。万が一家賃滞納する入居者ではあとが困るため、属性調査と審査をしっかり行い、見極めることが大切。 |
修繕依頼への対応 | 共用部・外まわりの掃除やメンテナンスを行ったり、入居者から修繕の依頼を受けたりする。 |
クレーム対応 | クレームには、設備の故障といった物的なものと、入居者同士のトラブルといった人的なものがある。 |
退去時の対応 | 退去時の立ち会いや敷金精算、クリーニングや原状回復工事の手配を行う。 |
2-3.金銭の管理
金銭に関わる管理業務を担います。
滞納者への取り立てや敷金の管理・精算なども管理会社の業務になります。
業務 | 内容 |
---|---|
家賃の入出金管理 | 毎月の家賃が決められた期日までに入金されているかを確認する。 |
滞納家賃の取り立て | 滞納者に対して、いつまでに支払うかなどの約束を取り付ける。 |
敷金の管理・精算 | 敷金を預かり、退去時に精算して支払う。 |
2-4.鍵・書類の管理
退去時の鍵やシリンダーの交換、さまざまな書類を管理・保管する業務です。
業務 | 内容 |
---|---|
退去時の鍵・ シリンダー交換退去者が出た場合、鍵のシリンダーを交換する。 |
|
賃貸契約書の管理 | 入居者ごとに契約を結ぶため、入居や退去に合わせて管理する。 |
建物図面の管理 | 普段は使うことはありませんが、大きな修繕がある場合など必要なときにすぐに見られるよう保管する。 |
各種法定点検書類の管理消防設備点検や浄化槽の点検などの実施に伴い、発行された書類を決められた年数保管する。 |
3. アパートの「委託管理」のメリット
アパート経営を管理会社に委託するメリットは以下の2つです。
- 手間がかからないため副業としてのアパート経営が可能
- 近くに住んでいなくても経営できる
続いて、それぞれについて解説します。
3-1.手間がかからないため副業としてのアパート経営が可能
アパートの管理業務を管理会社に委託すれば、管理会社が代行してくれるため、アパート経営に大きな手間がかかりません。
そのため、副業としてアパート経営をすることが可能です。
例えば修繕の対応や住人同士のトラブルなどでも、自分がその場に居なくても管理会社が解決してくれるので、本業に集中できます。
3-2.近くに住んでいなくてもアパート経営できる
管理会社に委託すれば、自宅からの距離とは関係なくアパート経営ができます。
自主管理であれば入居者からの呼び出しや日常点検などを自分で対応する必要があるため、アパートの近くに住まなければなりません。
ただし遠方のアパート経営する場合には、別途注意点があります。
4.アパートの「委託管理」のデメリット
アパートの委託管理のデメリットを2つ紹介します。
- 委託管理費用が発生する
- 物件の状況を把握しにくくなる
4-1.委託管理費用が発生する
アパートの管理を委託すれば、その分追加で委託管理費用が発生します。管理方式によって相場は異なりますが、家賃のうち何割かを委託管理費用として支払うことになるのが一般的で、コスト増となるため儲けが減るのがデメリットです。
4-2.物件の状況を把握しにくくなる
ひとことで「管理会社」と言っても、どの程度物件を丁寧に管理し、しっかり報連相してくれるかどうかは会社や担当者によって異なります。
状況を把握せず任せきりにすると、問題が発生しても気づく事が出来ず、空き室を増やしてしまう結果に繋がるケースもあります。
管理会社を探すなら、まず一括プラン請求を!
アパート経営の委託管理を検討する際には、まず「賃貸経営「HOME4U」」にてなるべく数多くの管理プランを請求し、比較するのが良いでしょう。
5.アパート管理の委託費用の相場
アパート経営にかかる費用は、主に次の2つが挙げられます。
- 管理費
- 仲介手数料
5-1.管理費の相場:家賃収入の5%程度
管理費の費用相場には、法律で定められた基準は存在しません。
アパートのグレードによるものの、通常の設備・管理体制であれば家賃収入の5%程度で収まるのが一般的です。
また、管理の内容によっても金額は左右されます。管理の内容と管理費用の金額を照らし合わせて確認するのがよいでしょう。
5-2.仲介手数料の相場:上限は1ヶ月分家賃の0.54倍
仲介手数料は不動産会社が入居者を募集し、賃貸契約の締結に至った場合に発生する費用です。
宅地建物取引業法で定められている仲介手数料の上限は、1ヶ月分の0.54倍です。
各不動産会社は上限の範囲内で自由に仲介手数料を設定できます。
6.管理会社を選ぶ5つのコツ
不動産管理会社を選ぶコツは大きく5つです。
- 管理業務と仲介業務を両方行っている会社を選ぶ
- 物件に近い管理会社にする
- アパート管理の委託費用が高すぎない会社を選ぶ
- 担当者の対応が丁寧な委託先にする
- 大手か地域密着型かは目的に応じて選別する
以下、それぞれについて期解説します。
6-1.管理業務と仲介業務を両方行っている会社を選ぶ
管理会社には下記の様に、いくつかのタイプがあります。
- 建物や入居者など管理をメインとする会社
- 入居者募集などの仲介を専門とする会社
- 管理業務と仲介業務を両方担っている会社など担当する業務が異なります。
管理と仲介をどちらも行っている管理会社を選ぶと情報共有も早いため、安定したアパート経営をしやすいです。
管理と仲介を別々の企業に依頼してしまうと、オーナーの手間が増えるので注意が必要です。
6-2.物件に近い管理会社にする
管理するアパートに近い場所に管理会社を選べば、トラブル発生時により早くスタッフが駆け付けられるため安心です。
また物件と管理会社との距離が近いと、地域のトレンドにも敏感になります。
情報共有の精度が上がるという観点からも、物件の近くに管理会社を選ぶとオーナーにも情報が集まりやすくなることでしょう。
6-3.アパート管理費用が高すぎない会社を選ぶ
アパート管理費用は、家賃収入の5%程度が相場と言われています。
アパートの収益性を高めるためにも、5%よりも高い場合は管理費用の見直しをおすすめします。
ただしアパートの管理費用は低ければいいというわけでもありません。
管理費用が低くても、丁寧な管理がなされていなければ結果的に費用対効果は見合っていないことになります。
アパート管理費用とサービスの質を検討するためにも、複数社で比較検討することが必要です。
6-4.担当者の対応が丁寧な委託先にする
アパート管理には、トラブル対応や修繕対応など迅速かつ丁寧な応対が求められるため、どう乗り切るかは担当者の腕にかかっています。
「信頼できる担当者」を探すためには、以下の点に留意しましょう。
- 小まめな報告・連絡・相談があるかどうか
- 地域の不動産事情に精通しているか
- 対応に熱意や誠意が感じられるかどうか
6-5.大手か地域密着型かは目的に応じて選別する
不動産管理会社は必ずしも大手を選べば正解というわけではありません。
不動産管理会社は規模によって特色が大きく異なるため、目的に応じて選別する必要があります。
不動産管理会社は規模によっての違いは、以下のとおりです。
管理会社の規模 | メリット | デメリット |
---|---|---|
大手管理会社 |
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|
地域密着型の管理会社 |
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大手管理会社は認知度が高く、集客で高い成果を上げやすいという特徴があります。また、管理実績が豊富でマニュアルも整備してあるため、トラブル対応に強いのも魅力です。
一方で、担当者が転勤になりやすく、その担当者によって成約率のバラツキが出やすいのがデメリットと言えるでしょう。
地域密着型の管理会社はその土地に根ざして長年事業をおこなっているため、地域の特性を最大限に生かした施策を提示してくれやすいのが特徴です。
また、担当者との距離が大手よりも近く、親身な対応が期待できます。
しかし、手がけている案件が限られているため、大手に比べて不動産市場の情報が入りにくいのがデメリットといえるでしょう。
7.アパートの委託管理におすすめの会社5選
アパートの委託管理におすすめの5社を紹介します。
管理会社 | 特徴 |
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ミサワホーム不動産 |
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セキスイハイム不動産 |
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旭化成不動産レジデンス |
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大東建託 |
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住友不動産 |
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7-1.ミサワホーム不動産
早急な対応を求められるクレームに24時間対応するコールセンターや、入居希望者が保証人を立てる代わりに提携の保証専門会社が保証代行をする「保証人代行システム」の活用など、オーナーの手間を省く「管理システム」が充実しています。
また、入居率に関わらず一定の借上家賃が確保できる「一括借り上げシステム」で経営をサポートしてくれるので安心です。
公式サイト:https://realestate.misawa.co.jp/owner/rent/
7-2.セキスイハイム不動産
幅広いネットワークとノウハウを駆使した不動産管理は老舗ならではの安心感です。
サポート内容は細やかで住人同士のトラブルや設備故障の対応、緊急クレームにもスピーディーに対応してくれます。
また、煩わしい管理業務がなく、安定して家賃収入が得られる「一括借上システム」や30年の実績で培った管理力と物件再生力で、経営の効率化をしっかりサポートしてくれます。
公式サイト:https://www.sekifu.co.jp/
7-3.旭化成不動産レジデンス
賃貸住宅経営システム「AMSA」により、入居者募集・良好な住環境の維持・トラブル対応などの管理を代行し、長期に渡る安定経営をバックアップしてくれます。
また、30年一括借り上げシステムや24時間相談窓口のMy Concierセンター(マイコンシェルセンター)、巡回管理などの提供でいつまでも快適・安全な運営を保ってくれます。
公式サイト:https://www.afr-web.co.jp/fudousan/business/chintai.html/
7-4.大東建託
入居率98.1%を実現する「いい部屋ネット」や「ハウスコム」などの強力な仲介ネットワークを持ち、家賃管理・契約管理・建物管理の3つの管理力を集結した賃貸経営受託システムで賃貸運営をサポートします。
また、安定した家賃収入を確保できる一括借上制度も利用でき、安心して運営できるような仕組みが整っているのもポイントです。
公式サイト:https://www.kentaku.co.jp/estate/business/reason/
7-5.住友不動産
賃貸管理を代行する「ステップ・セレクト」は委託したい管理内容に合わせて、3つのプランから選べます。
また、入居者募集を得意としており、専属のリースコーディネーターが地域に密着した機動力と直営仲介ネットワークを活用して、入居希望者に物件を紹介しています。
公式サイト:https://www.stepon.co.jp/chintai/owner/
8.委託管理を失敗しないためには管理会社の比較が大切
委託管理はアパートオーナーの約8割の人が利用しています。ただし、管理会社ごとの特徴や業務内容の違いもあるため、しっかりと比較したうえでご自身に合う会社を選ぶことが大切です。
アパート経営の委託管理を検討する際には、まず「賃貸経営「HOME4U」」にてなるべく数多くの管理プランを請求し、比較するのが良いでしょう。
- 建物の管理
- 入居者の管理
- 金銭の管理
- 鍵・書類の管理
管理業務の詳細については「2.アパート経営の管理業務」をご確認ください。
- 管理費
- 仲介手数料
委託費用には主に2種類あり、委託費用の詳細については「5.アパート管理の委託費用の相場」をご確認ください。
- 管理業務と仲介業務を両方行っている会社を選ぶ
- 事務所と物件が近い会社にする
- アパート管理の委託費用が高すぎない会社を選ぶ
- 担当者の対応が丁寧な委託
- 大手か地域密着型かは目的に応じて選別する
管理会社を選ぶコツについては「6.管理会社を選ぶ5つのコツ」をご確認ください。
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