【詳しく解説】マンション建築費用を徹底解剖&高収益にするポイント
マンション建築にかかる費用は、おおまかに建物を建てるための「建築工事費」とそれ以外にかかる「諸費用」、2つに分けられます。さらに「建築工事費」は大きく「本体工事費」と「付帯工事費」の2つに分類できます。
マンション建築費用=本体工事費+付帯工事費+諸費用
本体工事費 = 坪単価 × 延床面積
付帯工事費= 本体工事費 × 30%
諸費用= 工事費 × 15%
また、本体工事費は、1坪あたりの建築費「坪単価」を目安として計算されるのが一般的です。
なお、以下のボタンから土地情報を入力すると、最大10社の大手ハウスメーカー・建築会社から建築費や予想収益が含まれた、「マンション建築プラン」を取り寄せることができます。ぜひご利用ください。
この記事の内容
1.マンション建築費の相場と基礎知識
1-1マンション建築費の内訳と相場
マンション建築にかかる費用は、おおまかに建物を建てるための「建築工事費」とそれ以外にかかる「諸費用」、2つに分けられます。さらに「建築工事費」は大きく「本体工事費」と「付帯工事費」の2つに分類できます。
建築工事費 | 本体工事費 | 基礎や柱、梁(はり)、屋根といった躯体部分、内外装の仕上げや、サッシ、設備など建物を構成するのに必要な部分全般の工事費用 |
---|---|---|
付帯工事費 | 本体工事に付随する工事費のことで、敷地内に電気や給排水の配線・配管を引き込む、杭打ちや敷地造成を行うなど、建物以外の部分で発生する工事や作業の費用 | |
諸費用 | 工事費とは別にかかる費用。諸費用には、建物を建てることで発生する「税金」や「登記費用」「ローンに関わる費用」などが含まれる |
仮に1億5,000万円の予算を組むのであれば、1億3,500万円で建物を計画し、全体の10%にあたる1,500万円は諸費用として予算取りしておくようにしましょう。
1-2.本体工事費
本体工事費は、1坪あたりの建築費「坪単価」を目安として計算されるのが一般的です。
本体工事費 = 坪単価 × 延床面積
構造 | 坪単価 | 適正階数 |
---|---|---|
RC造(鉄筋コンクリート造) | 90万円~120万円 | 3階以上 |
S造(重量鉄骨造) | 80万円~110万円 | 5階以上 |
壁式PC造(壁式プレキャストコンクリート造) | 90万円~100万円 | 5階以上 |
- ※1:重量鉄骨とは、一般的に6mm以上の厚さの鉄骨を使用した構造を指します。
- ※2:壁式プレキャストコンクリート(壁式PC)造とは、あらかじめ鉄筋コンクリートの壁を作り、その壁で建物を支えて建てる構造のことです。
- ※3:「SRC造」は、10~20階建て以上の高層マンションの工法になるので、除外しています。
延床面積とは
延床面積とは、マンションの各階の床面積全てを合計したものです。
※補足事項 「容積率と延べ床面積」
容積率とは、延床面積の敷地面積に対する割合を指します。例えば、容積率が300%で指定されている土地であれば、100坪の土地だと最大で300坪の延床の建物を建てて良いことになります。
マンションは、建築基準法によって定められた容積率の制限内で建築する必要があります。
一方、容積率が不算入となる部分が様々に定められているため、アパートやオフィスとは異なり、土地面積からどれくらいの延床面積の建物を建てる事ができるのか推定しにくいのが特徴です。
以下の床部分を容積率に不算入として良いということになっています。
- エレベーターの昇降路の部分
- 共用廊下の部分
- 共用階段の部分
- エントランスホール
1-3.付帯工事費
付帯工事は本体工事に付随する工事のことで、建築費用の20%程です。
敷地内に電気や給排水の配線・配管を引き込む、杭打ちや敷地造成を行うためにかかる費用のことです。
1-4.諸費用
工事費とは別にかかる費用で、建築費用の10%程です。
建物を建てることで発生する「税金」や「登記費用」「ローンに関わる費用」などが含まれます。詳しくは3-1.マンション建築にかかる諸費用で説明します。
ご所有の土地にマンションを建築した場合いくらかかるのかは、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」をご活用ください。 以下のボタンから土地情報を入力すると、土地に最適な建築プランを、最大10社の大手ハウスメーカー・建築会社から取り寄せることができます。
2.建築費用のシミュレーション
具体的な例を使って建築費用のシミュレーションをしてみましょう。
2-1.3階建てS造マンションを建てる場合
・20平米のワンルームが各階に3戸ある、3階建てのS造マンションを建てる場合
20平米のワンルームが各階に3戸ある、3階建てのS造マンションを建てる場合に、いくらかかるかを計算してみます。
構造 | 坪数 | 坪単価 | 本体工事費 | 付帯工事費 | 諸費用 | 総建築費 |
---|---|---|---|---|---|---|
S造(重量鉄骨造) | 54坪 | 100万 | 約5400万円 | 約1600万 | 約810万 | 7810万 |
【計算方法】
延床面積 20平米×9戸=180平米(約54坪)
本体工事費 延床面積×坪単価=54×100=5400万
付帯工事費 本体工事費×30%=5400万×0.3=約1600万
諸経費 本体工事費×15%=5400万×0.15=約810万円
2-2.予算1億5万円でRC造のマンションを建てる場合
例えば1億5,000万円の予算でRC造のマンションを建てたい場合、何坪の延床面積のマンションが建てられるかを計算してみます。
予算 (総建築費) |
構造 | 本体工事費 | 坪単価 | 付帯工事費 | 諸費用 | 坪数 |
---|---|---|---|---|---|---|
1億5千万 | RC造(鉄筋コンクリート造) | 約1億500万 | 100万 | 約3500万 | 約1500万 | 105坪 |
【計算方法】
予算(総建築費)×70%=本体工事費
1億5000万 × 0.7 = 1億500万
本体工事費 ÷ 坪単価 = 坪数
1億500万 ÷ 100万円 = 105坪
※この場合付帯工事費は約3500万 諸費用は約1500万になります
このように、100坪程度の広さのマンションを建てられることがわかります。単身者向けなら20戸前後のマンションが建てられるでしょう。
もし、何戸か増やしてファミリー向けのマンションにしたい場合、規模を少し大きくしてみます。上記の条件で坪数を170坪に変えた場合の建築費用は以下のようになります。
構造 | 坪数 | 坪単価 | 本体工事費 | 付帯工事費 | 諸費用 | 総建築費 |
---|---|---|---|---|---|---|
RC造(鉄筋コンクリート造) | 170坪 | 100万 | 約1億7千万 | 約5100万 | 約2500万 | 約2億千5万 |
【計算方法】
本体工事費 170坪×100万円=1億7,000万円
付帯工事費 1億7千万×0.3=約5100万円
諸経費 1億7千万×0.15=約2500万 延床面積 1億7千万+5100万+2500万=約2億5千万
シミュレーションで建築費を決めつけてしまうと、大きく見誤ることがありますので、最終的には必ず実際に建築プランを描いてもらって建築費を判断するようにしましょう。
マンションの具体的な建築費シミュレーションは「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を使えば、最大10社の企業から無料で建築プランが手に入ります。
3.マンション建築費用の徹底解剖
3-1.マンション建築にかかる諸費用
マンション建築費用の中には建築工事費とは別にかかる諸費用があると説明しましたが、その内容と費用の目安を表にまとめました。
現況測量費 | 約30万円 |
---|---|
ボーリング調査費用 | 約50万円(1ポイントあたり) |
設計料 | 設計施工一貫方式…工事費に対して約1~3% 設計施工分離方式…工事費に対して約5~8% |
印紙代 | 建築工事費1億円超5億円以下…6万円 建築工事費5億円超10億円以下…16万円 |
水道分担金 | 100万円~500万円 |
火災・地震保険料 | 請負工事金額の約0.05%(年間) |
新築建物登録免許税 | 課税標準額(固定資産税評価額) × 0.4% |
抵当権設定登録免許税 | 課税標準額(債権金額) × 0.4% |
司法書士手数料 | 約6~7万円(保存登記と抵当権設定登記を合わせて頼んだ場合) |
新築建物不動産取得税 | 課税標準額(固定資産税評価額) × 3% |
- ・現況測量費
-
敷地面積や真北、高低差等、設計に必要な情報を得るための測量のことです。
費用相場:約30万円
- ・ボーリング調査費用
-
杭を打つ長さを決める支持地盤を測るための費用です。ボーリング調査のポイントは、設計者から指示されます。
費用相場:約50万円(1ポイントあたり)
- ・設計料
-
設計士に支払う費用のことで設計会社と施行会社が同じになる「設計施工一貫方式」と設計会社と施行会社が別となる「設計施工分離方式」の2種類があります。
費用相場:設計施工一貫方式…工事費に対して約1~3%
設計施工分離方式…工事費に対して約5~8% - ・印紙代
-
請負工事契約書には、印紙を貼ることが必要です。印紙代は、請負工事金額に記載する金額によって異なります。
費用相場:建築工事費1億円超5億円以下…6万円
建築工事費5億円超10億円以下…16万円 - ・水道分担金
-
水道分担金とは、新たに水道を引き込むにあたって、自治体に納める納付金です。
水道分担金は戸数が多いほど、金額が大きくなります。費用相場:100万円~500万円
- ・火災・地震保険料
-
火災保険を複数年一括で長期契約する場合には、竣工時に火災保険料・地震保険料が必要です。
費用相場:請負工事金額の約0.05%(年間)
- ・新築建物登録免許税
-
建物を新築すると、保存登記の登録免許税が生じます。保存登記とは、最初に行なわれる所有権の登記のことです。
費用相場:課税標準額(固定資産税評価額) × 0.4%
課税標準額(固定資産税評価額)は、新築工事費の約50~60% - ・抵当権設定登録免許税
-
マンション建設ではローンを組む際、抵当権設定の登録免許税も生じます。
その他、ローンを組む場合には、銀行に対して事務手数料や保証料も生じます。費用相場:課税標準額(債権金額) × 0.4%
- ・司法書士手数料
-
建物の保存登記と抵当権の設定登記は司法書士に依頼します。
費用相場:約6~7万円(保存登記と抵当権設定登記を合わせて頼んだ場合)
- ・新築建物不動産取得税
-
建物を新築すると、不動産取得税が生じます。
費用相場:課税標準額(固定資産税評価額) × 3%
※「40平米以上240平米以下」の部屋については一定の軽減措置があります。
3-2.マンション建築で生じる想定外の費用
マンションを建築する際、工事費や諸費用以外に、「想定していなかった費用」が発生することがあります。2つの想定外の費用について説明します。
- ・汚染土壌の除去費用
-
敷地内に土壌汚染があると、汚染土壌の除去費用が発生します。
マンション建築では、エレベーターを設置すると地下ピットと呼ばれる地下空間を作掘り起こした地下の土は、敷地の場外に搬出することになりますが、土壌の廃棄は都道府県で厳しいルールが定められています。廃棄する土壌の中に汚染土が含まれている場合、その汚染土の除去処理が必要となります。費用相場:約3万円~5万円(1リューベ(1立方メートル)あたり)
- ・地下埋設物撤去費用
-
地下を掘り起こす工事では、コンクリートガラのような想定外の地下埋設物が出てくることがあります。
工事の障害となる地下埋設物が出てきてしまった場合には、地下埋設物撤去費用が必要となります。費用相場:約2~3万円(1トンあたり)
3-3.建築費用を左右するもの
同じ規模の建物でも、建築プランの内容によって、建築費は変わります。
構造以外に建築費に影響する要素を以下表にまとめました。
階数、規模、建物の形状 | 狭小地に建てる場合には、坪単価は割高になります。建物の形状は凹凸のある複雑なものより、シンプルな長方形に近いほど安くなります。 |
---|---|
グレード | 外壁や内装などのグレード次第で建築費が左右されます。 |
間取り | ワンルームかファミリー向けなのかによって、同じ延べ床面積でも坪単価は変わります。ワンルームにすると戸数が増える分、必要な設備や建具、壁が増えるので坪単価が上がります。 |
立地 | 建築工事の際に、大型トラックや重機が敷地まで侵入できるかどうかが影響します。住宅が密集している都心では高めになりやすいです。 |
耐火構造かどうか | 建築する場所が「防火地域」や「準防火地域」に指定されていると、建物の耐火性能を上げなければならないので建築費が高くなります。 |
4.建築費を抑えて高収益のマンションを建築するコツ5選
建築費用を抑えるためのコツは以下の5つが挙げられます。
- 地下階は作らない
- 建物形状を整形にする
- 柱のスパンは適切な短さにする
- 外廊下の設計とする
- エレベーターの台数を適切にする
4-1.地下階は作らない
建築費を抑えるには、地下階は作らないことが鉄則です。マンション建築では、自治体の定める建築条例に従うため、市区町村によっては相応の台数の駐車場を確保しなければならないことがあります。
駐車場の台数確保が難しい場合には、地下階ではなく、地上の中間階に機械式駐車場を配置する方が建築費を抑えられます。
4-2.建物形状を整形にする
建物形状が不整形な形になると、その分、壁面が増えるため、余計な仕上げ材等も増えて建築費が上がってしまいます。
一般的に、マンションは「羊羹切り」と呼ばれる長方形に整形したマンションを並べて作るのが最も建築費が安くなります。
4-3.柱のスパンは適切な短さにする
建築費を抑えるには、柱が室内に飛び出てくることは容認し、スパンは適切な短さに留めておくことをおすすめします。
スパンとは、柱と柱の間の距離のことを指し、スパンが長いと、梁(柱と柱をつなぐ横架材)を太くして建物を支える必要がでてきます。梁を太くしなければならない分、建築費も上昇します。
4-4.外廊下の設計とする
外廊下であれば、壁面が少なくなり、廊下用の空調や換気システムも不要となることから建築費を抑えることができます。
外廊下とは、共用廊下に壁面がなく、外部に解放されているタイプの廊下のことを指します。それに対して、共用廊下が建物内にあるタイプのことを内廊下と呼びます。内廊下は、壁面が増え、廊下にも空調や換気システムを設置する必要があることから、建築費が跳ね上がります。
4-5.エレベーターの台数を適切にする
戸数の配置も十分に考慮して、エレベーターは適切な台数に留めることがポイントです。
エレベーターの台数は、概ね50戸に1台となります。しかしながら、70戸なら2台必要かというと、プランによっては必ずしも2台必要とは限りません。
1~2階の住居はエレベーターを使わない人も多いため、3階以上が50戸程度であれば、思い切って70戸でも1台という判断はあり得ます。
マンションの具体的な建築プランは「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を使えば、最大10社の企業から無料で手に入ります。
5.マンション建築の基礎知識
5-1.マンション建築の流れと期間
あらかじめマンション建築の流れや期間を知っておくと、プランが立てやすくなります。 マンション建築の流れと期間の目安は以下の表の様になります。
1 | プロへ相談 | |
---|---|---|
2 | 土地の調査と事前準備 | 1〜2週間 |
3 | 建築プランと収益プランを決める | 1週間 |
4 | 依頼する会社と契約 | 1週間 |
5 | 着工から完工 | 6ヶ月〜1年間 |
6 | 検査後、入居者募集開始 | 完工後 |
マンション建築の流れについてはこちらの記事も参考にしてみて下さい。
5-2.マンション構造と特徴
マンションの構造には、「RC造」「S造」「壁式PC造」「SRC造」があります。
RC造 (鉄筋コンクリート造) |
主に柱や梁、床・壁が鉄筋とコンクリートで構成されていて、鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込んで固めた構造です。 |
---|---|
S造 (重量鉄骨造) |
柱や梁など骨組みに鉄骨を使用した構造です。 |
壁式PC造 (壁式プレキャストコンクリート造) |
工場であらかじめコンクリートの壁を作り、現場で壁を組み立てて建物を作る構造です。 |
SRC造 (鉄筋鉄骨コンクリート) |
RC造とS造両方の長所を兼ね備えており、柱と梁、床、壁に鉄骨と鉄筋を使用しています。 ※10階~20階の高層マンション向けの構造になります。 |
各構造の特徴をまとめると以下のようになります。
RC造 (鉄筋コンクリート造) |
S造 (重量鉄骨造) |
壁式PC造 (壁式プレキャストコンクリート造) |
SRC造 鉄骨鉄筋コンクリート造) ※高層マンション向け |
|
---|---|---|---|---|
コスト | △ | △ | ○ | △ |
設計の自由度 | ○ | △ | △ | △ |
広い空間 | △ | ○ | △ | △ |
リフォーム対応 | ○ | △ | △ | △ |
- ・RC造(鉄筋コンクリート造)
-
設計の自由度が高いというメリットがあります。デザイナーズマンションを建てたい方におすすめです。
- ・S造(重量鉄骨造)
-
ハウスメーカーの場合には工場で作られる標準規格部分が多いため、設計の自由度は若干劣ります。
梁を太くし、室内の柱の本数を減らすことで、広い空間を作ることができます。1階に店舗を入れるマンションであれば重量鉄骨造がおすすめです。 - ・壁式PC造(壁式プレキャストコンクリート造)
-
鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造と比較すると建築費に有意な差があります。室内に柱と梁は出てきないので、室内空間はスッキリしたマンションを建築することが可能ですが、広い空間を作ることが苦手です。
また、壁式PC造は、工場で標準規格の壁が作られることから、設計の自由度は非常に制限されます。壁式PC造は、1階に店舗を誘致しないようなマンションにおすすめです。 - ・SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
-
主に分譲マンションや超高層マンションで採用され、最も建築費が高くなります。
個人での土地活用においてはほぼ採用されない方法です。
5-3.マンションは建てる費用が高めでも有利になる5つの理由
マンションのデメリットは、アパートよりも建築費が高めになることです。
しかしながら、マンションには、建築費のデメリットを大きく超えるメリットがあります。
マンションが有利な理由は次の5つが挙げられます。
- 建物性能が高い
- 家賃水準が高めで、経年による下落幅も小さい
- 高稼働が見込める
- 耐用年数が長い
- 高層建築が可能
それぞれの詳しい理由はこちらの記事を参考にしてみて下さい。
6 .マンションを建てるときに見極めるべき「3つのポイント」
マンションを建てる前にチェックしておきたい3つのポイントを紹介します。
- 本当にマンションが最適なのか見極める
- 投資する部分とコストダウンのバランスを見極める
- 最適な規模と間取りを見極める
6-1.本当にマンションが最適なのか見極める
マンション経営にはメリットが多いですが、立地や敷地条件によっては、建築費の安い木造アパートを建てたほうが有利な場合もあります。
周辺の地域の顧客層について把握し、木造アパートとマンションの需要を比較して、ニーズに合わせることも大切です。
最適な土地活用の手段を検討中の方は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
6-2.投資する部分とコストダウンのバランスを見極める
収益性を高めるために、初期費用は無駄を省いてなるべく抑えなければなりません。
一方で、マンションならではの強みを備えていなければ入居者から見て魅力に欠けてしまうので、投資する部分とコストダウンする部分とのメリハリが大切です。
成功するための投資ポイントは、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
6-3.最適な規模と間取りを見極める
マンションを建築する際に最適な規模の建物を建てることが重要になります。
法規制を満たしつつ最大限に建物を建てれば家賃収入を増やすことができますが、マンション建築の際には駐車場に気をつける必要があり、地域性によっては駐車場が不足していると入居者が集まらないので、最適な台数を確保する必要があります。
地域に精通した建築会社であれば、駐車場の需要等もしっかり考慮した上で、建物を設計してもらえます。
また最適な規模と同時に大切なのは、どのような間取りにするかということです。
単身の社会人向け、学生向け、DINKS(夫婦のみの世帯)向け、ファミリー向けなど、どのタイプにターゲットをおくかで間取りや広さも違います。
ライバル物件の入居率や間取りをしっかり調査し、地域における賃貸ニーズをしっかりと把握した上で建築プランに反映することが大切です。
マンション建設のノウハウをもった企業なら、各種の法律をクリアした上で、収益性が最大になる間取りや面積を見つけて効率よくマンション経営ができるようにプランを立ててもらえます。マンション建築会社の選び方についてはこちらの記事も参考にしてみて下さい。
6-4. 建築資金の調達方法
資金計画を立てる際には、本体工事費だけでなく、付帯工事費、諸費用についても可能な限り具体的な見積もりを入手して予算を立てます。
借入金と自己資金の割合については建築会社と相談しながら決めますが、全体のうち自己資金を10〜30%くらい用意できると理想的です。
相続税対策としてマンションを建てる場合には、借入金の割合をできるだけ多くするのが一般的です。相続税の計算では、遺産の総額からアパートローン(※)残高を差し引くことで、「正味の財産額」を圧縮して節税できるからです。
※賃貸住宅(アパートやマンションなど)の建築・取得資金として利用することのできる金融機関などからの融資(借入金)のこと。
銀行の融資審査で見られるポイント3つ
- 申込者本人の属性
- 建築するマンションの収益性
- 土地と建物の担保価値
- ・申込者本人の属性
-
仕事や収入・資産状況などをみて返済能力があるか、信頼がおけるかといったことが判断されます。
- ・建築するマンションの収益性
-
安定した収益を上げられることはローンの返済能力に直結するので、審査する上で重要なポイントになります。金融機関でも独自に市場調査をして家賃の妥当性を検証します。
建築会社に作成してもらった事業収支表(事業計画書)を金融機関にも提出することになるので、スムーズに審査に通るためにも、収益性の高いプランを選ぶことが非常に大切です。 - ・土地と建物の担保価値
-
融資の際には金融機関が土地と建物に抵当権を設定し、万が一ローンの返済が滞ったときに競売にかけるため、すでに土地を所有している場合は建物建築費を借入しやすいです。
アパートローンについては、こちらの記事もご参照ください。
7.「高収益マンションの建設」を相談できる建築会社の選び方
建築費を大きく変更できるのは、ハウスメーカーや建設会社選びの部分ですので、各社のプランの比較検討はしっかりと行うようにしてください。
ハウスメーカーや工務店、ゼネコンなど、さまざまな建築会社があり、それぞれに特徴があります。複数社にプランを出してもらい、比較検討するのがおすすめです。
高収益なマンション建築を選ぶ時の基準
- 建築費を安く抑えるためのマンションプランを提示できる
- 建設地域の需要に合ったグレード・設計・品質のマンションプランを提案してくれる
- 3~5階のマンション建築はハウスメーカーが安い場合が多い
「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」ではお客様の状況に合わせて、例えば「マンション建築費用を抑え収益を高くするためのサポートの実績・経験が豊富な企業」を選んでご紹介いたします。
国内大手の会社が多数参画していて、お客様に合った企業から7つを選び、無料一括プラン請求できるため、「条件に合った企業の中で比較検討」可能です。
「どの会社が一番信頼できる企画を出しているか」、「どの会社が一番収益性が高いのか」など、客観的に判断することができます。是非ご活用ください。
この記事のポイント まとめ
マンションを建てる際は、以下のような費用が必要になります。
- マンションの建築費(本体工事費)
- 別途工事費
- 諸費用
具体的な費用の相場は、マンションの構造や規模、建物の形状、設備等によって変わってきます。
マンションの建築費用は、以下の計算式で求められます。
マンション建築費用=本体工事費+付帯工事費+諸費用
本体工事費 = 坪単価 × 延床面積
付帯工事費= 本体工事費 × 30%
諸費用= 工事費 × 15%
詳細は「1-1マンション建築費の内訳と相場」をご一読ください。
マンション経営の利回りを考える上では、以下の点にご注意ください。
- 地下階は作らない
- 建物形状を整形にする
- 柱のスパンは適切な短さにする
- 外廊下の設計とする
- エレベーターの台数を適切にする
-
【基本を解説】知識ゼロから始める「マンション経営 基本ガイド」 100坪以上の土地であれば、マンション経営もおすすめです。立地とニーズに合わせたマンションを建設できれば、安定的な高収入が見込めます。この記事では、初期費用、リスク、収支シミュレーションを確認することができます。
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