【基本を解説】新築アパート投資の基礎知識と投資判断の仕方
新築アパート投資は、「利回りが良い」ことから、数多くある不動産投資手法のなかでも、人気の高い投資方法です。
この記事では、他の投資手法と比較しつつ、「メリット・デメリット」「どんな人に向いているか」「注意点」「初期投資にかかる費用」について解説します。
この記事の内容
1.新築アパート投資は「ローリスク・ミドルリターン」!
新築アパート投資は「ローリスク・ミドルリターン」な投資手法といわれています。
長期にわたり安定した収益が期待できるのに、リスクが比較的低いことがその理由です。
以下の4つの観点から、新築アパート投資について解説します。
- 他の投資方法との比較
- 新築アパート投資の「リターン」
- 新築アパート投資の「リスク」
- 新築アパート投資の「手間」
1-1.他の投資方法との比較
新築アパート投資と、他の投資方法の比較について、解説します。
投資手法の比較 | リターン | リスク | 手間 |
---|---|---|---|
新築アパート投資 | 中 | 低 | 多 |
中古アパート投資 | 中 | 中 | 中 |
一棟マンション投資 | 中 | 低 | 多 |
ワンルームマンション投資 | 低 | 中 | 少〜多 |
戸建て投資 | 中 | 中 | 少 |
駐車場投資 | 低 | 低 | 少 |
コインランドリー投資 | 低 | 低 | 多 |
株式投資 | 高 | 高 | 少 |
新築アパート投資以外の投資方法については、以下の記事もご参考ください。
1-1-1.中古アパート投資は新築アパート投資よりリスクが高い
リターン | リスク | 手間 | |
---|---|---|---|
新築アパート投資 | 中 | 低 | 多 |
中古アパート投資 | 中 | 中 | 中 |
中古アパート投資は新築アパート投資に比べて低い初期費用で参入できます。
また、すでに賃貸物件として運営されてきた物件を引き継ぐ形なので、すぐに経営を開始できる手軽さが利点です。
一方で、築年数の経った物件というだけあって空室リスクが高く、また売却相手も新築アパートと比べて見つかりにくいという点で、新築アパート投資と比べて高リスクの投資手法と言えます。
中古アパート投資に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
1-2.新築アパート投資のリターン|実質利回り「2%~5%」
アパート経営における利回りとは、「このアパートを経営したら投資額に対してどれくらいのリターン・利益があるのか」を表す数字です。
利回りは以下2つで計算されることが一般的です。
表面利回り:
不動産が生み出す「年間賃料収入」の投資額に対する割合
実質利回り:
不動産が生み出す「年間純収益」の投資額に対する割合
新築アパートの実質利回りは一般的に2%~5%程度です。
理想的な実質利回りは5%、最低ラインの実質利回りは3%が、利回りを判断する際の目安となります。
新築アパート投資は、「新築」であることによるプレミアム感を打ち出して家賃を比較的高めに設定できるほか、中古のアパートと比較して修繕費がかからず費用が抑えられます。
1-3.新築アパート投資のリスク|中古アパート投資より低い
新築アパート投資は中古アパート投資よりもリスクが低いです。
- 有利な立地で始めやすい
- 中古アパートより空室リスクが低い
- 中古アパートより売却しやすい
新築アパートは建築場所をある程度選べるため、需要が高いエリアを選ぶことができます。
また、新しく綺麗な物件のため中古アパートよりも入居者を見つけやすいです。
仮にアパート投資をやめる際も、中古アパートよりも買い手が見つかりやすく、高値で売却できる可能性が高いです。
1-4.新築アパート投資の手間|中古アパート投資よりかかる
新築アパート投資を土地の取得や建物の建設から始める場合、中古物件を購入して引き継ぐ場合と比較して運営スタートまでにかかる時間と手間が大きくなります。
実際に土地を購入してから入居者が入るまでに1年前後の時間がかかる場合もあり、長い目で見て取り組むべき投資といえます。
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2.新築アパート投資のメリット
新築アパート投資の主なメリットは、以下6点です。
- 空室リスクが低い
- ランニングコストを抑えやすい
- 有利な立地を選びやすい
- 間取り・デザインを反映しやすい
- 金融機関からの融資がおりやすい
- 売却相手が見つかりやすい
それぞれについて解説します。
2-1.空室リスクが低い
新築アパートは入居が決まりやすく空室リスクを抑えられるというメリットがあります。
中古アパートと比較して外観も内装も新しく、設備も現在の流行りやライフスタイルの変化に近い分、潜在的な入居者からのニーズを満たせるためです。
2-2.ランニングコストを抑えやすい
建物自体も設備も新しい新築アパートは、修繕のために出費する必要が少ない分、ランニングコストを抑えやすいというメリットがあります。
出費が少ないということは、より多くの家賃収入がオーナーの手元に残ることを意味します。
2-3.有利な立地を選びやすい
土地をこれから取得して新築アパートを建設するという場合、「現時点でニーズがあり、入居者を集めるのに有利な立地」を選んで投資することができます。
入居率は建物自体のスペックのみならず、時代によって移り変わる周辺環境に大きく左右されます。
「これから求められる土地」を選んで投資できることは、新築アパート投資の大きな強みです。
2-4.間取り・デザインを反映しやすい
アパートを新たに建築する場合、オーナー自身が望む間取りや設備、デザインを反映することができます。
すでにある物件を引き継ぐ中古アパート・マンション投資や、集合住宅の中の一部分だけを所有する区分マンション投資とは大きく異なります。
2-5.金融機関からの融資がおりやすい
新築アパート投資は経年劣化して物件価値が落ちるまでの期間が長く、長期の返済期間を設定できることもあって、金融機関からの融資がおりやすいです。
さらに、建物自体と設備が新しい分、直近で大規模な修繕が必要となる可能性も低く、当面は資金繰りが安定しやすいという点も、金融機関から好意的な評価を受けやすい要因の一つです。
2-6.売却相手が見つかりやすい
新築アパートは資産価値が高い分、売却相手が見つかりやすいです。
したがって出口戦略の計画が容易である点もメリットの一つです。
もちろん、売却しやすいというだけでなく、売却によって得られる金額の期待値もより高額になるので、比較的短期間で大きなキャピタルゲインを得られるチャンスがあります。
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3.新築アパート投資のデメリット
新築アパート投資の主なデメリットとしては、以下4点です。
- 投資額が多額となりやすい
- 投資回収まで期間が長い
- 老朽化による家賃下落が早い
- 入居率が予測しづらい
それぞれについて解説します。
3-1.投資額が多額となりやすい
新築アパートは資産価値が高い分、取得には大きな費用がかかります。
さらに、土地から取得するとなると必要な初期費用はさらに多くなるので、より多くの自己資金や金融機関からの借入を必要とします。
借入金が膨らむと、その分だけ元本の返済や金利の支払いも増えるので、資金繰りが圧迫されやすいです。
3-2.投資回収までの期間が長い
新築アパート投資は多額の投資を必要とする分、初期費用を回収できるまで長い時間が必要です。
また、中古アパートと違い入居者集めの段階からスタートするため、収益が発生するまでの時間もかかります。
3-3.老朽化による家賃下落が早い
当初は“新築プレミアム感”の分、高めの家賃を期待できる新築アパート投資ですが、この“新築プレミアム感”は基本的に、一度でも入居者があれば消失してしまいます。
したがって、最初の入居者が退去した後は“新築プレミアム感”の消えた家賃額を設定することになるので、中古アパートと比較して家賃下落の幅が大きくなります。
3-4.入居率が予測しづらい
新築アパート投資の場合、実際の需要に関する事前のデータは存在しないため、全てが予測に基づいた行動になります。
一方で、中古アパートや中古マンションへの投資の場合は、物件を購入する前からのデータを入手して入居率を予測しやすいのが特徴です。
4.新築アパート投資に向いている人
「新規アパート投資に向いている人」の特徴としては、以下の3つです。
- 持っている土地を活用したい人
- 持ち出し資金を少なくしたい人
- 不動産投資が初めての人
それぞれについて解説します。
4-1.持っている土地を活用したい人
土地をすでに持っていれば必要な初期費用は抑えられ、また運営開始〜元本回収までの期間も短くなります。
新築アパート投資を行う際、「初期費用の高さ」と「投資決定から運営開始までの長さ」が、新築アパート投資の難易度を上げています。
しかし、土地をすでに持っていれば、新築アパート投資の難易度がかなり下がります。
4-2.持ち出し資金を少なくしたい人
新築アパート投資は比較的に金融機関から融資されやすいです。
そのため、融資でまかなうことによって資金の持ち出しを抑えることができ、新築アパート投資を行うことが可能になります。
4-3.不動産投資が初めての人
新築アパート投資は初期費用が多くかかるものの、比較的低いリスクでリターンを得られるため、初めて不動産投資に取り組む方に向いている投資手法です。
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5.新築アパート投資の注意点
新築アパート投資のリスクを最小限に抑えるためには、主に以下の3つが挙げられます。
- 立地や潜在ニーズを十分に検討する
- 出口戦略を意識する
- 建売物件を買う場合はプランをしっかり検討する
それぞれについて解説します。
5-1.立地や潜在ニーズを十分に検討する
新築アパート投資に取り組むにあたり、まずは「十分な需要を見込める立地」を見定めることが大切です。
物件を建てる予定の土地が駅に近いかどうかといった交通アクセスの面や、大学、商業施設などに近いかどうかを調べましょう。
5-2.出口戦略を意識する
「何年目の時点で売却の準備に入るか」といった出口戦略について、新築アパート投資に着手する前の段階で検討しておくことが重要です。
投資した新築アパートを長期的に運営するのではなく、途中で売却して短期間で大きなキャッシュを得るのも新築アパート投資の一つの手段です。
5-3.建売物件を買う場合はプランをしっかり検討する
建売物件とは、すでに完成済みあるいは完成予定の新築アパートが土地とセットで売られている物件です。
「投資開始から利益回収まで時間がかかる」点の時間短縮になりますが、建物に関する設計に関われない点には注意しましょう。
6.新築アパート投資にかかる費用
新築アパート投資にかかる費用の概要について、以下2点のシチュエーション別に解説します。
- 土地を持っている場合
- 土地を持っていない場合
6-1.土地を持っている場合
構造別のアパート建築費の坪単価相場は、下記の通りです。
木造 | 坪当たり77万~100万円 |
---|---|
軽量鉄骨造 | 坪当たり80万~100万円 |
重量鉄骨造 | 坪当たり90万~120万円 |
鉄筋コンクリート造 | 坪当たり90万~120万円 |
例えば、坪90万円で延床面積が60坪の軽量鉄骨造のアパートを建てるとすると、建築費は約5,400万となります。
土地を所有していなければ、さらに土地の取得代がかかります。したがって、すでに土地を所有していると、新築アパート投資をするにあたって、有利な条件が整っているといえます。
6-2.土地を持っていない場合
土地を持たずにアパート経営を始める場合、総額の約2割に相当する自己資金が必要になります。
土地購入費用とアパート建築費の合計が1億円である場合、自己資金として約2,000万円を準備しておかなければなりません。
土地を持っていない場合から始める新築アパート投資の際に想定される以下3つのケースについて解説します
- 土地を買って、新築物件を建てる場合
- 土地を買って、新築の建売を買う場合
- 土地を買わず、中古物件を買う場合
詳しくは下記記事をご確認ください。
7.新築アパート投資を成功させるにはプラン比較が大切
新築アパート投資は一般的に利回りが高い傾向にあるとされています。ただし、デメリットもあるため、メリット・デメリットを比較したうえで、ご所有の土地に合った方法なのか十分に吟味しましょう。
新築アパート投資を成功させるには、より多くのアパート経営プランを比較し、より良いプランを選ぶことが近道となります。プラン比較には「HOME4U 土地活用」をご活用ください。土地の情報など簡単な入力をするだけで、最大10社からプランが取り寄せできます。
新築アパート投資は一般的に長期的に安定的な収益を産んでくれることから「利回りが高い」傾向にあるため、「ローリスク・ミドルリターン」の投資手法です。
詳細は「1.新築アパート投資は「ローリスク・ミドルターン」にて解説しています。
新築アパート投資の主なメリットとしては、以下6点です。
- 空室リスクが低い
- ランニングコストを抑えやすい
- 有利な立地を選びやすい
- 間取り・デザインを反映しやすい
- 金融機関からの融資がおりやすい
- 売却相手が見つかりやすい
詳細は「2.新築アパート投資のメリット」にて解説しています。
新築アパート投資の主なデメリットとしては、以下4点です。
- 借入額が多額となりやすい
- 投資回収まで期間が長い
- 老朽化による家賃下落が早い
- 入居率が予測しづらい
詳細は「3.新築アパート投資のデメリット」にて解説しています。
「新規アパート投資に向いている人」の特徴としては、以下の3つです。
- 持っている土地を活用したい人
- 持ち出し資金を少なくしたい人
- 不動産投資が初めての人
詳細は「4.新築アパート投資に向いている人」にて解説しています。
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