【初心者向け】「初心者がマンション大家になる」方法 | 必要条件、資金、手順を解説
この記事では、初心者がマンションの大家になるための基礎知識について簡単に解説していきます。
この記事を読むと、
- マンション大家になるために必要なもの
- 一棟マンションと区分マンションの違い
- マンション大家になる手順
といったことがわかります。
1.マンション大家になるために必要なもの
マンション大家になるために必要なものは以下です。
- 初期費用(自己資金)
- 土地(自分で建築する場合)
1-1.初期費用(自己資金)は総工費・販売価格の20~25%を用意
マンション建設に係る初期費用(自己資金)は総工費・販売価格の20~25%を目安に準備しましょう。
内訳は以下の通りです。
- ローンの頭金として融資額の20%
- マンション建築総額の5%前後(マンションを自分で建設する場合)
細かく見ていくと、初期費用には以下の10種類があります。
種類 | 内容 | |
---|---|---|
1.マンションの建築費用 | 融資額の20%を自己資金として準備する | |
総工費の5% | 2.建物の測量・地盤調査・解体費用 | 測量図・地盤調査・不要な建築物の解体費用など |
3.登記費用 | 法務局への書類申請と司法書士報酬 | |
4.金融機関のローン手数料 | 融資の際の事務手数料 | |
5.保証会社手数料・団信保険料 | 融資の際の保証会社・団体信用生命保険代 | |
6.損害保険料 | 建物の火災保険・地震保険など | |
7.固定資産税・都市計画税(日割) | 不動産を所有している人にかかる地方税 | |
8.不動産取得税 | 不動産を新規に取得した人にかかる地方税 | |
9.印紙税 | 契約書面などに貼る収入印紙代 | |
10.入居者募集費用 | 不動産会社への仲介手数料ほか |
正確な金額は、総工費によって算出されます。
以下は、総工費が1億円のシミュレーションです。
種類 | 内容 | 概算 | |
---|---|---|---|
1.マンションの建築費用 | 総工費1億 自己資金(ローン頭金)として準備20% | 2,000 万円 |
|
総工費の5% | 2.建物の測量・地盤調査・解体費用 | 測量費35~45万 中程度の地盤改良100万円 | 145万円 |
3.登記費用 | 建物評価額7,000万円の0.4%+司法書士報酬10万 | 38万円 | |
4.金融機関のローン手数料 | 固定額の金融機関で申し込みした場合 | 11万円 | |
5.保証会社手数料・団信保険料 | 一括支払いを選択 88~100万 | 88〜100万円 | |
6.損害保険料 | 10年で120万円(年払12万) | 12万円 | |
7.固定資産税・都市計画税(日割) | 土地の固定資産税+新規マンションの分が追加 | 不明 | |
8.不動産取得税 | 評価額7,000万円で210万円 | 210万円 | |
9.印紙税 | 1~3億の取り扱い契約 軽減措置による金額 | 6万円 | |
10.入居者募集費用 | 仲介手数料5% 賃料10万で20室を満室にした場合※ | 10万円 | |
「2~10総工費5%分」の合計額
520万〜532万円 |
| ||
ローン頭金も入れた 初期費用の総合計額
約2,500万円 |
|
※不動産会社との媒介契約内容によって違いが生じます。礼金の折半やインテンシブ報酬が発生することがあります。
上記例のように、総工費1億円の場合は、
- 頭金2,000万円
- その他の費用520~532万円
合計で2,500万円程度の資金を準備する必要があります。
最終的な予算は、依頼するハウスメーカーによって幅が出ます。
複数の建築会社にプラン請求をする際には、一度に最大10社までの建築会社にプラン請求ができる「HOME4U 土地活用」の一括プラン請求をご活用ください。
1-2.マンション用の立地について
マンションに適した立地条件は以下の通りです。
- 駅から徒歩10分圏内(最低15分圏内)
- 住宅街の中にある
- 周辺にスーパー等の生活利便施設がある
また、マンション建築に向いた土地は以下の様な土地です。
- 80〜100坪以上ある土地を選ぶ
- 東西に間口が広い整形な土地を選ぶ
土地を選ぶポイントについて、詳細は下記記事で解説しています。あわせてご覧ください。
また、土地によってはマンションを建築できない可能性があります。
マンションと土地の関係について詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
1-3.資格は基本的には不要
マンションの大家になるために必須な資格はありませんが、マンション経営についての知識を深めることに繋がります。
マンション経営や不動産投資の学習に適した資格には、以下のようなものがあります。
- 賃貸不動産経営管理士
- 中小企業診断士
- 不動産コンサルティングマスター
- 不動産鑑定士
- 宅地建物取引士
役立つ資格については、以下の記事でも詳しく解説しています。
2.一棟マンションと区分マンションの違い
マンション大家には、大きく分けて「一棟マンション大家」と「区分マンション大家」の2種類があります。
- 一棟マンション:マンションの共有部や各部屋を含めた建物全体のこと。投資の際はマンションを一棟単位で購入し、家賃収入を得る。
- 区分マンション:マンション内の1部屋のこと。投資の際は1部屋単位でマンションを購入し、家賃収入を得る。
2つのマンション投資方法には、それぞれメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
一棟マンション投資 |
|
|
区分マンション投資 |
|
|
2-1.一棟マンション大家のメリット・デメリット
一棟マンションの大家になるメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
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|
マンションを一棟丸ごと所有すると部屋が多くなり、収入額が大きくなります。
部屋が多い分空室リスクが下がるのも嬉しいポイントです。
一方で初期費用の大きさや失敗した時のリスク、維持にかかる手間の大きさには注意が必要です。
2-2.区分マンション大家のメリット・デメリット
区分マンションの大家になるメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
区分マンションの大家になる最大のメリットは、リスクの小ささです。一部屋から所有・投資をスタートできるので、初心者でも比較的気軽に手を出せます。
一方で空室リスクの高さには注意が必要です。
所有する部屋が1つなら、その部屋が空室になるだけで収入が0になってしまいます。
立地や家賃などの条件に優れた部屋を購入するのがポイントです。
3. 一棟マンション大家になる手順
ここでは、一棟マンションを建築して大家になるまでの流れを解説します。
一棟マンションの大家になる全体の流れは以下の通り。
1 | プロへ相談 | |
---|---|---|
2 | 土地の調査と事前準備 | 1〜2週間 |
3 | プランの検証 | 1週間 |
4 | 依頼する会社と契約 | 1週間 |
5 | 着工〜完成 | 6ヶ月〜1年間 |
6 | 検査・入居者募集 | 完成後 |
それぞれのステップについて詳しく解説します。
3-1.プロへ相談
土地活用・マンション経営のプランについて、ハウスメーカー等に相談をします。
ハウスメーカーごとに提案プランや金額が異なるので、必ず複数のメーカーで見積もりを出しましょう。
「HOME4U 土地活用」では、あなたに合ったプランを立ててくれるハウスメーカーを複数ご紹介させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。
3-2.土地の調査と事前準備
制作したマンションプランの検証を行うために、土地の調査と資金計画を立てます。
土地の調査では、具体的には以下の3つを行います。
- 法務局で登記事項証明書を取得し、権利関係を調べる
- マンションが建てられる土地かを確認するため、役所で用途地域や前面道路について調べる
- 土地の周辺を歩き、商業施設や学校の有無、近所のアパートの入室状況、駅までの距離を調べる
またマンション経営の判断基準として利回りを確認しておきましょう。
マンション経営における利回りや建築費についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
3-3.プランの検証
複数のマンションプランの提案を受けたら、検証し選択を行います。
一般的に比較的良いプランをピックアップし、打ち合わせを何度も行いながらプランを練りあげて選択に至ります。経営プランの決定まで半年以上時間をかける方もいます。
またマンションプランを決定する際、3~5階建てのマンションには、特に注意して欲しい7つのチェックポイントがあります。
チェックポイント | 詳細 |
---|---|
デザイン性の良否 | ハウスメーカーの提案書にあるイメージパース(絵)をチェックして、デザイン性の高さを検討する |
エレベーターの有無 | エレベーターを設置するか、修繕費の発生を避けるために階数を減らすか検討する |
バルコニーの有無 | 提案書にはないこともあるが、ニーズを考慮すればなるべく設置したい |
オートロックの有無 | セキュリティ対策についても検討 |
バイク置き場の有無 | 単身者向けのマンションではバイク置き場のニーズが高い |
洗面所の有無・脱衣所の有無 | ワンルームで洗面所・脱衣所がある物件は希少性が高く、空室回避につながる |
エアコン・ウォシュレットの有無 | 必須 |
また、マンションプランを決める前にマンション建築のポイントやマンション経営の失敗例と対策も参考にしてみて下さい。
3-4. 依頼する会社と契約
依頼先を決定したら、工事請負契約を締結して着工となります。
このタイミングでローンの本審査も行います。
また、マンション完成後にマンション管理を任せる会社を探しておくとよいでしょう。
3-5. 着工
施工会社が決まってローンの審査に通り、建築確認が下りたところで、着工に入ります。
着工以降は、基本的にハウスメーカーにお任せするのが良いでしょう。
また、マンション建設工事の期間の目安はRC造(鉄筋コンクリート造)で(階数×1ヶ月)+3ヶ月と言われています。
5階建ての場合は8ヶ月が建築期間の目安となります。
しかし周辺環境によっては建築期間が長引く可能性があります。
マンション建築工事は以下のような工程で進みます。
1 | 準備工事 | 地盤調査や埋設物の調査 |
---|---|---|
2 | 躯体工事 | 基礎工事、配筋や型枠の設置 |
3 | 内装工事 | 配管・電気配線等の設置、壁・クロス貼り |
4 | 外装工事 | 塗装・タイル張り・防水加工など |
5 | 外構工事 | 駐車場やゴミ置き場などの設置 |
3-6. 検査・入居者募集
完工後、消防検査と建築確認の完了検査が行われます。
検査後問題がなければ、マンションがオーナーに引き渡され、経営を始められる状態になります。
4.区分マンション大家になる手順
以下は、区分マンションの大家になる具体的な手順です。
- 物件を選ぶ
- 物件に申し込む
- 融資(ローン)の仮審査を受ける
- 売買契約を締結する
- 融資(ローン)の本審査を受ける
- 残金を支払い、物件を引き渡してもらう
区分マンション投資の場合は、マンションをゼロから建築する必要がないので、比較的スムーズに投資を開始できます。
それぞれの項目について、詳しく解説していきます。
4-1.物件を選ぶ
物件選びには不動産会社のサイトや、時間がある人は不動産会社の実店舗に足を運び、担当者に希望を伝えましょう。
その際、理想の土地や条件について、ある程度決めておくと話がスムーズです。
4-2.物件に申し込む
物件を決めたら購入の申込みを行います。
同じ物件を複数人が希望している場合、希望者の属性や条件を考慮した上で、売主が買い手を決めます。
4-3.融資(ローン)の仮審査を受ける
ローンを利用してマンション投資を始める人は、この段階でローンの仮審査を受けます。
本審査は売買契約の締結後でないと受けられません。
4-4.売買契約を締結する
書面にて売買契約を締結します。
ここでは頭金として、売買代金の約10%を支払います。
4-5.融資(ローン)の本審査を受ける
売買契約の締結後に、ローンの本審査を受けます。ローンは物件の引き渡しと同時に実行されます。
4-6.残金を支払い、物件を引き渡してもらう
ローンの本審査が通れば、いよいよ物件の引き渡しです。
引き渡しの前に、手付金を除く残金全額を支払います。
マンション大家になるためには、最低でも以下の2つが必要です。
- 総工費・販売価格の20%~25%の初期費用(自己資金)
- 土地(自分で建設する場合)
詳細は「1. マンション大家になるために必要なもの」にて解説しています。
マンション投資には一棟マンション投資・区分マンション投資の2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
一棟マンション投資 |
|
|
区分マンション投資 |
|
|
詳細は「2.一棟マンションと区分マンションの違い」にて解説しています。
一棟マンションの大家になる手順は以下の通りです。
1 | プロへ相談 | |
---|---|---|
2 | 土地の調査と事前準備 | 1〜2週間 |
3 | プランの検証 | 1週間 |
4 | 依頼する会社と契約 | 1週間 |
5 | 着工〜完成 | 6ヶ月〜1年間 |
6 | 検査・入居者募集 | 完成後 |
詳細は「3.一棟マンション大家になる手順」にて解説しています。
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