コインランドリーの収入(売上)は、20坪程度の標準的な物件で月額60万円程度が目安です。
これからコインランドリー経営を始めたい方は、「コインランドリーの収入はいくらなの?」と気になりますよね。
ただ、やみくもにコインランドリー経営を始めても、60万円の収入にはなりません。
コインランドリーで収入を上げるには、コツがあります。
コインランドリー経営にチャレンジするのであれば、収入を上げる方法について知っておくことがポイントです。
そこでこの記事では、コインランドリー経営を検討している方に向けて、
- 収入の目安
- 費用、初期投資、シミュレーション
- 収入を上げる方法
を中心に解説していきます。
ぜひ最後までおつきあいいただき、知識を深めてください。
1.コインランドリーの収入の目安
コインランドリーの売上の目安は、下表の通りです。
店舗面積 |
売上 |
20坪 |
月60万円~80万円 |
10坪 |
月30万円~40万円 |
コインランドリーの標準的な広さは店舗面積が20坪程度の物件です。
標準的な店舗だと、売上は概ね月60万円程度となり、立地の良い物件では月80万円程度になります。
ただし、コインランドリーは初年度から急にこのような売上にはなりません。
開業1~2年目は、「認知度が低いこと」と「リピーターが少ないこと」の2つが理由で売上が低いのが特徴です。
認知度が上がり、徐々にリピーターが増えていくと標準的な売上に近づいていきます。
アパート経営のようにいきなりマックスの収入を稼ぐことはできないという性質があります。
2.コインランドリー経営に必要な費用
この章では、コインランドリー経営に必要な費用について解説します。
コインランドリー経営では、以下のようなランニングコストが発生します。
- 水道光熱費
- 洗剤
- 家賃
- 管理委託料
- 借入金の返済(借入金を借りている場合)
水道光熱費は、電気代や水道代のことです。
電気代は営業時間を長くすると多く発生します。
水道代や洗剤は売上が伸びるほど連動して増えていく費用です。
店舗を借りてコインランドリー経営を行うなら、家賃も発生しますが、自分の保有している物件でコインランドリーを行えば、家賃は発生しません。
ただし、自分の物件がコインランドリーに向かない物件だと、ほとんど売上が上がらないといったリスクがあります。
良い立地であれば、家賃を払ってでも経営は成り立ちますので、収入を上げるのであれば自分の物件にこだわらず、良い立地の物件を探して借りることをおススメします。
管理委託料としては、清掃費やフランチャイズ料といったものが含まれます。
その他、借入金を組んでいる場合は借入金の返済費用も発生します。
3.コインランドリー経営に必要な初期投資
この章では、「コインランドリー経営に必要な初期投資」について解説します。
20坪程度の物件では、以下のような初期費用が発生します。
20坪程度の物件では、初期費用の相場が4,000万円~5,000万円程度です。
項目 |
金額 |
内容 |
内装工事費 |
1,500万円 |
空調ダクト工事、給排水衛生工事、電気工事、内装工事 |
機器購入費 |
2,300万円 |
洗濯機:中型5台、大型2台、小型1台、乾燥機6台、両替機1台を想定 |
広告宣伝費 |
100万円 |
オープニング時のチラシやポスティング、ホームページ制作費用、リスティング広告(検索キーワード連動型広告)等の費用 |
その他 |
100万円 |
のぼり旗等の購入の予備費 |
合計 |
4,000万円 |
|
4.コインランドリー経営のシミュレーション
コインランドリー経営のシミュレーションについて解説します。
標準的な20坪の店舗だと、売上は下表のようになります。
項目 |
数量 |
内容 |
客単価 |
500円 |
洗濯機(中型・大型・小型)や乾燥機で顧客が利用する標準的な客単価を設定します。 |
台数 |
14台 |
洗濯機(中型・大型・小型)と乾燥機の合計台数です。 |
営業時間 |
24時間 |
24時間営業を前提とします。 |
営業日数 |
30日 |
1月当たりの平均日数を30日とします。 |
稼働率 |
12.5% |
コインランドリーは午前中の10時~12時の2時間に利用が集中します。残りの稼働時間は1時間として、3時間稼働する設定(3時間÷24時間=12.5%)です。 |
月額売上 |
630,000円 |
客単価×台数×営業時間×営業日数×稼働率 |
費用は以下の通りです。
項目 |
数量 |
内容 |
変動費 |
200,000円 |
水道光熱費、洗剤等 |
家賃 |
180,000円 |
物件による。9,000円/坪×20坪で設定。 |
管理委託料 |
126,000円 |
売上に対して20%で設定。 |
月額費用 |
506,000円 |
|
借入金の返済がある場合は、別途、借入金の返済も必要です。
初期投資額を4,000万円とした場合、年間収益と利回りは下表のようになります。
項目 |
金額 |
月額売上 |
630,000円 |
月額費用 |
506,000円 |
月額利益 |
124,000円 |
年間利益 |
148.8万円 |
投資額 |
4,000万円 |
表面利回り |
18.9% |
実質利回り |
3.72% |
5.コインランドリー収入を上げる方法8選
コインランドリーを検討している方が一番気になるのは、「どうやったら収入を上げることができるのか」という点でしょう。
この章では、「コインランドリー収入を上げる方法」について、以下の8点を解説します。
(1)適切な立地で営業する
(2)適切な機器を選定する
(3)小さな店舗で始めて借入金を減らす
(4)定期的にチラシを撒く
(5)マメに掃除をする
(6)差別化を行う
(7)24時間営業をやめる
(8)洗濯物放置対策を行う
それではひとつずつ見ていきましょう。
5-1.適切な立地で営業する
コインランドリー収入を上げる最良の方法は、適切な立地で営業するということです。
コインランドリーは立地産業ですので、立地によって収入が大きく左右されます。
コインランドリーに適した立地は以下のような条件を満たす立地です。
【コインランドリーに適した立地】
- 高校生以下の子供がいる4人以上の家族が多く住む住宅地の近く。
- 食品スーパーの近く。
- 視認性が高く、車を駐車しやすい土地。
コインランドリーのメインターゲットは、共働き世帯です。
週末に家族の洗濯物をまとめて洗うような人たちが主たる顧客となるため、「4人以上の家族が多く住む住宅地の近く」が望ましい立地となります。
また、買い物のついでに立ち寄れるのが望ましいので、「食品スーパーの近く」がベストです。
車で訪れる人が多いため、緩いアウトカーブの左側にあり、「視認性が高く、車を駐車しやすい土地」が良い立地となります。
もし自分の土地がコインランドリーに適していなければ、自分の土地でコインランドリーを始めるのは避けるべきです。
自分の土地はアパート等で他人に貸し、自分はコインランドリー適地を探して出店する方が全体の収入はアップします。
5-2.適切な機器を選定する
コインランドリーの収入を上げるには、適切な機器を選定することがポイントです。
コインランドリーでは、中型洗濯機や大型洗濯機、乾燥機をバランス良く配置します。
このうち、最も売上を上げるのは乾燥機です。
コインランドリーは、雨の日に洗濯物を乾かしたいというニーズがあることから、雨の日に乾燥機の利用率が上がり、全体の売上がアップします。
ただし、乾燥機だけを置いても収入を上げることはできません。
コインランドリーには洗濯機があることが当然期待されることから、洗濯機は必ず必要です。
洗濯機の中では稼ぎ頭は中型洗濯機になります。
しかしながら、大型洗濯機もある程度のニーズがあるため、そのニーズを取りこぼさないためにも、バランス良く配置しておく必要があります。
また、「洗濯機付き乾燥機」は稼働率が下がるため避けた方が無難です。
機械のラインナップとしては、20坪程度の物件であれば例えば以下のような配置となります。
【適切な機器の例】
5-3.小さな店舗で始めて借入金を減らす
小さな店舗で始めて借入金を減らすことも手残りを増やすコツです。
コインランドリーは、小型店であれば店舗面積が10坪程度から行うことができます。
10坪程度でスタートする場合、初期費用は2,000万円程度です。
小さな店舗で始めれば売上は減ってしまいますが、その分、借入金も減らすことができます。
全額自己資金でできれば、借入金の返済をゼロにすることもできます。
売上が減っても借入金が減れば手残りが増えるというケースがあり得ます。
収入を増やすには一概に店舗を大きくすることだけではないので、小さな店舗で借入金を減らした場合のシミュレーションもしっかり行っておくことがポイントです。
5-4.定期的にチラシを撒く
コインランドリーの収入を上げるには、定期的にチラシを撒くことがコツです。
コインランドリーの商圏は、半径2km圏内といわれています。
チラシはこの半径2km圏内にしつこく、何回も撒くことがポイントです。
チラシを撒くことで店舗の認知度を上げることができます。
チラシには、顧客の潜在意識に「そういえばあそこにコインランドリーがあった」と刷り込むことができる効果があります。
店舗の存在が潜在意識に残ると、コインランドリーを利用したくなったときに思い出してもらうことができます。
新規顧客の獲得には、この「思い出してもらえるかどうか」がポイントです。
新規顧客が少しずつ増えていくことで、コインランドリーは徐々に売上が上がっていきます。
5-5.マメに掃除をする
コインランドリーで収入を上げるには、マメに掃除をすることがポイントです。
コインランドリーは、大量の衣料や布団が持ち込まれるため、店内にすぐにワタボコリが溜まります。
顧客は自分たちの衣服を洗いに訪れるため、汚い店舗だと利用したくなくなります。
そのため、清掃が行き届いていない店舗は、徐々に顧客が離れていきます。
新規顧客が発掘できたとしても、リピーター化せず、売上がなかなか安定していかないのです。
よって、コインランドリー経営では、清掃によって清潔感のある店舗を維持していくことがとても大切になります。
アルバイト等を雇って、毎日清掃することをおススメします。
5-6.差別化を行う
差別化を行うことも収入を上げるコツです。
コインランドリーは設備がどんどん進化することから、近くに新しい店舗ができてしまうと簡単に顧客を奪われてしまいます。
顧客を奪われないようにするには、差別化をしておく必要があります。
例えば、コインランドリーの差別化としては運動靴やペット用品を洗える洗濯機や、洗剤アレルギーの人を対象にしたアルカリイオン水だけで洗える洗濯機等を設置するケースがあります。
このような一般的な店舗にない設備を置いておくと、簡単に顧客を奪われにくくなります。
また、特殊な設備を目当てに遠方から来店する人もいるため、商圏も広くなります。
コインランドリーは差別化しにくいビジネスであるがゆえに、競争に巻き込まれやすいビジネスとなります。
そのため、差別化を考えることは非常に重要となるのです。
5-7.「24時間営業」をやめる
24時間営業をやめるのも収入を上げるコツです。
コインランドリーは無人でできるため、一見すると24時間営業できることがメリットのように感じます。
しかしながら、24時間営業はデメリットの方が多いためおススメしません。
まず、コインランドリーはその利用はほとんど午前中の10:00~12:00くらいに集中します。
その他の時間は機械がほとんど遊んでいるため、24時間営業したとしても売上は伸びないのです。
しかも、売上は伸びないにも関わらず、電気代はかかります。
また、若者の溜まり場となり、近隣へ騒音で迷惑をかけたり、明け方にゴミが散乱しているようなこともあります。
顧客にゴミが散乱している汚い店舗を見せるのは、顧客の離反に繋がります。
コインランドリーにとって24時間営業はあまりメリットがないため、収入を上げるにはむしろやめた方がいいのです。
5-8.洗濯物放置対策を行う
洗濯物放置対策を行うことも収入を上げるコツです。
コインランドリーでは、洗濯が終わった洗濯物が放置されることで、次の人が利用できなくなり稼働率が落ちます。
収入を上げるには、洗濯機の稼働率を上げることが必要なので、洗濯物の放置対策はとても重要です。
昨今は、アプリで顧客管理を行い、10分以内に取りに来るとポイントを付与するような店舗もあります。
他店がどのような対策を行っているかぜひ検討してみてください。
~コインランドリー経営を始める前に検討したいこと~
コインランドリーで収入を上げるには立地が最も重要ですので、自分の土地がコインランドリーに適していない場合は、無理に行う必要はありません。
ミスマッチな土地活用を行ってしまうと、コインランドリー経営に苦戦し続けるリスクがあります。
大きなリスクを負ってしまう土地活用は、もったいない土地の利用方法といえます。
大切な自分の土地を活用するのであれば、コインランドリー以外の選択肢もしっかり検討すべきです。
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自分の土地を最大限に生かすためにも、まずは幅広く検討することをおススメします。
まとめ
いかがでしたか。
コインランドリーの収入について解説してきました。
コインランドリーの収入は、20坪程度の物件で月60万円~80万円程度、10坪程度の物件で月30万円~40万円程度となることが一般的です。
初期投資額の目安としては、20坪程度の物件で4,000万円程度となり、比較的大きな投資となるので、適切な立地で開業することを意識するのが重要です。
もし自分の土地の条件がコインランドリーを行うのに不安がある場合には、「HOME4U 土地活用」でコインランドリー以外の活用方法を検討してみるのも一つです。
コインランドリーも含め、収入を得る活用方法を幅広く検討してみてください。
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