これからコインランドリー経営を始めるのであれば、他の人がどのような失敗をしているのか知り、上手に回避するのが賢明です。
失敗と回避策を知っておけば、コインランドリー経営で成功する確率が大きく上がります。
そこでこの記事では、「コインランドリー経営の失敗」について解説します。
どのような失敗があり、どう対策すれば良いのかについて、わかりやすく紹介しますので、ぜひ最後までおつきあいいただき、コインランドリーを実際に始めるかどうかの判断材料にしてください。
1.自己所有地にこだわってしまう
コインランドリー経営では、自己所有地にこだわって始めてしまうことが典型的な失敗例です。
コインランドリーは典型的な立地産業であるため、立地を外してしまうと成功から遠のいてしまいます。
よくある例として、コンビニ等の土地活用を行っていた建物をテナントが退去した後に自分でコインランドリーにするようなケースがあります。
たまたまコンビニ跡地がコインランドリー適地であれば成功しますが、適さない立地の場合、顧客を呼び込めず失敗に終わってしまいます。
自分の物件で行ったとしても、コインランドリー開設には相応の設備投資が必要であり、うかつに始めてしまうと投資回収ができないリスクが生じます。
そのため、自己所有地で行う場合には、まずはその土地が本当にコインランドリー適地であるかどうかを見極めることが必要です。
コインランドリーで成功するためには、自己所有地にこだわらず、コインランドリー適地の物件を借りて行うことが適切な対策となります。
コインランドリービジネスは、適切な立地で営業すれば家賃を支払ってでも営業が成り立ちます。
自己所有地がコインランドリー適地でなければ自己所有地は他人に貸し、自分自身はコインランドリー適地を探して営業することをおススメします。
2.自己経営にこだわってしまう
自己経営にこだわってしまう点も、よくある失敗です。
本業のある会社が新規事業としてコインランドリーに進出する場合は別ですが、サラリーマンが副業的にコインランドリーを始める場合は、自己経営はかなり難しいといえます。
コインランドリーは基本的に無人でもできるビジネスですが、洗濯機をポンと置くだけでお金が湧き出てくるような簡単な商売ではありません。
立派な客商売ですので、普通のビジネスと同じ感覚で取り組む必要があります。
いきなり自己経営を始めて苦戦するくらいなら、最初はFC(フランチャイズ)の力を借りることも賢明な対策の一つです。
FCは抵抗があるという人であれば、本人や家族がスタッフとして本気で取り組める体制を築いてから行うという方法もあります。
いずれにしても、アパートやマンション経営等に比べると難易度は高いため、十分に研究してから始めるようにしてください。
3.いきなり大型コインランドリーに手を出してしまう
いきなり大型コインランドリーに手を出してしまうことも失敗例の一つです。
コインランドリーの標準的な広さは20坪前後となります。
20坪前後の物件であっても、初期投資が4,000万円~5,000万円程度かかることも多いです。
コンビニ跡のような物件では店舗面積が80坪程度ある物件も多く、初期費用がかなり大きくなります。
いきなりコンビニ跡のような大型物件に手を出してしまうと、失敗したときの損失も大きいので要注意です。
そのため、対策としては「最初のコインランドリーは10~15坪程度の小規模物件から始めること」が適切です。
小規模物件は売上こそ小さくなりますが、初期投資額も抑えられるため、失敗したときのリスクも低くなります。
規模を拡大するのであれば、小規模物件でノウハウを掴んだ後に徐々に大きくしていくことをおススメします。
4.収支見込みが甘く借入金を返済できない
コインランドリー経営では、収支見込みが甘く借入金を返済できないというリスクもあります。
コインランドリーの売上は、20坪程度の物件で月60万円~80万円程度、10坪程度の物件で月30万円~40万円程度となることが一般的です。
ただし、この一般的な売上目線は「経営が軌道に乗った後」の数字であり、いきなり一般的な売上数字には届かないということを知っておく必要があります。
特に、コインランドリーは1~2年目は売上が低い傾向です。
1~2年目は店舗の認知度も低く、リピーターも少ないことから十分な売上が確保しにくいというのが理由となります。
例えば、20坪程度の物件で月60万円という売上は、「リピーターがいること」が前提となっています。
固定客が少ない1~2年目は、とても月60万円には届かず、赤字になる月もあります。
そのため、借入金を用いてコインランドリー経営を行う場合には、1~2年目は赤字でも借入金を返済できるとう前提で収支を見込んでおくことが適切な対策です。
FCの加盟を検討すると、FC本部がバラ色の収支を提示してくることがありますが、FCの提示する収支を鵜呑みにするのではなく、自分でも「最悪のセカンドシナリオ」を立てておくようにしてください。
5.集客に力を入れていない
集客に力を入れていないことも、コインランドリー経営の典型的な失敗です。
コインランドリー経営の売上は、「新規顧客」と「リピーター」の2つから成り立ちます。
多くの商売では、売上は「新規顧客」が2割、「リピーター」が8割を構成します。
そのため、いかにリピーターを確保するかが経営の要です。
しかしながら、ほとんどの場合、リピーターは永久にリピーターとなるわけではありません。
「しばらく継続して使ってくれたけれども、来なくなってしまった」ということは、どんなビジネスでも起こります。
リピーターはいつか離れてしまうという前提に、新規顧客は常に開拓する姿勢を崩してはいけません。
よって、コインランドリー経営では、定期的にチラシをまき、期間限定の割引サービス等を行うなどして、常に新規顧客を開拓し続ける必要があります。
集客の対策としては、定期的にチラシをポスティングすることが適切な対策です。
チラシは打率が低いため、気が進まないかもしれませんが、それでも我慢してチラシをまき続けている店舗は新規顧客を発掘できています。
コインランドリーの商圏は、一般的に半径2km以内ですので、範囲を絞って継続的に撒くことが効果的です。
対象範囲を絞って徹底的に広告を打つことは、小さな店舗を経営する上での基本となります。
たまに、広範囲にチラシを撒こうとする人がいますが、そもそもコインランドリーでは2km以上離れた場所からやってくる顧客は、よほどの事情がある土地でなければほぼ皆無のため、そのようなチラシの撒き方は効果が低いです。
チラシは広い範囲に1回だけ撒くのではなく、狭い範囲に定期的に撒くことをおススメします。
6.差別化ポイントがない
差別化ポイントがないことも、失敗の原因の一つです。
コインランドリー経営は参入障壁が低く、機械さえ購入すれば誰でもできてしまうビジネスとなります。
競合店が生じやすく、2km圏内の商圏内にライバル店が登場すると容易に顧客を奪われてしまいます。
コインランドリーは装置産業でもあるため、最新機能を兼ね備えた新しい店舗の方が顧客は獲得しやすくなります。
競合店ができても顧客を奪われないようにするには、他店との差別化が必要です。
例えば、洗剤アレルギーの人を対象にアルカリイオン水だけで洗える洗濯機を置いたり、運動靴やペット用品を洗える洗濯機を置く等の「一般店舗にはない洗濯機」を備えておくことが適切な対策です。
特殊な洗濯機は売上こそ小さいですが、その設備があることで2km圏を超えた広い商圏から顧客を呼び込むこともできるようになります。
差別化されているコインランドリーは、特殊な洗濯機を目当てに遠方から顧客が来るようになるため、近隣に競合店が出現しても簡単には顧客は奪われにくいです。
参入障壁が低いコインランドリーは、競合が発ししやすく、価格競争に陥りやすいため、しっかりと差別化していくようにしてください。
7.リピーターを獲得できない
リピーターを獲得できないことは、コインランドリー経営の大きな失敗要因になります。
リピーターはコインランドリー経営を安定させる大切な収入の柱になりますので、リピーターを確保することは何よりも重要です。
最近のコインランドリーは、携帯のアプリによって顧客管理をしている店舗も増えています。
利用すればするほどポイントが貯まり、割引が受けられるようになっています。
コインランドリーは無人店舗が多いので、顧客に会員証等のカードを発行するようなことができません。
その代わりとして、アプリであれば利用者が勝手にダウンロードできますし、顧客がカードを持ち歩かなくても確実にポイントを貯めることができるというメリットがあります。
個人店の場合、なかなかアプリを開発してまでリピーターを維持するのは難しいと思われます。
個人店でもリピーターを作るには、多くの人が利用しやすい立地に店舗を出店し、お値段以上に満足できるサービスを提供し続けることが最善の対策です。
8.完全無人で行ってしまう
完全無人で行ってしまう点も、失敗する原因となります。
コインランドリーは基本的に無人でもできますが、管理はしなければならないため、完全無人で行うことは不可能です。
顧客に離反される原因の一つに「管理不行き届き」があります。
例えば「いつ行っても汚い」、「ずっと機械が壊れっぱなし」、「いつも両替ができない」等の不十分な管理が目に付くと自然と顧客が離れていきます。
このような管理不行き届きを避けるには、管理会社に管理を委託するか、オーナーが自ら見回って自主管理をするかのいずれかの対策を要します。
「機械の使い方がわからない」、「機械が壊れた」等のトラブルが発生した場合には、人が迅速に対応することが必要です。
最近は、遠隔で顧客対応をしてくれるコインランドリーも登場しています。
遠隔でもスタッフが有人で対応してくれると、顧客が安心して利用することができます。
有人管理の方法も次々と新しいシステムが登場していますので、十分に検討して取り入れてみてください。
9.清掃が行き届かず客離れを発生させる
清掃が行き届かず客離れを発生させることも失敗要因の一つです。
コインランドリーは自分たちの衣服を洗濯する場所であるため、不衛生であることが一番敬遠されます。
コインランドリーは様々な人が衣類を持ち込むため、ほこりがすぐに溜まり店内が汚くなるスピードが予想以上に速いものです。
また、無人店はゴミを捨てていく人も多いため、放置するとすぐに店内が汚くなります。
リピーターを確保するためには、店舗内の清掃を徹底し、顧客に「いつ行っても綺麗で気持ちよく利用できる」と思ってもらうことが重要です。
管理方式に遠隔オペレーションを導入したとしても、清掃まではできません。
そのため、清掃に関しては現地で誰かにやってもらうことが必要です。
自分で清掃できない場合には、アルバイトで清掃員を雇います。
基本的には毎日清掃し、「この店は管理がしっかり行き届いている」と黙示することがリピーターを獲得するコツになります。
清掃費は後から捻出しようとしても難しいため、当初の収益計画の中に清掃費を見込んでおくことがポイントです。
10.洗濯物が放置されて稼働率が下がる
洗濯物が放置されて稼働率が下がることも、失敗の一つです。
コインランドリーは、利用者が洗濯物を取りに来ないことが原因で、次の顧客が利用できず稼働率が下がってしまうことがよくあります。
コインランドリーの稼働率を上げるには、洗濯が終わったものをすぐに取りに来させる仕組みが重要です。
コインランドリーは主婦の方が利用するケースが多いため、午前中の10:00~12:00の間に利用が集中します。
そのため、この勝負の2時間の間にできるだけ回転数を上げることが成功する要因になります。
放置対策を取っているコインランドリーの中には、アプリで顧客管理をし、10分以内に取りに来た顧客にはポイントを付与するといった仕組みを取っているコインランドリーもあります。
アプリはリピーター確保だけでなく、洗濯物の放置対策にも利用できます。
放置対策はコインランドリー経営にとって生命線になりますので、他店がどのような放置対策を行っているか研究することをおススメします。
~土地の活用法で迷っている方へ~
この記事をお読みの方の中には、「持っている土地を有効活用する方法はないだろうか?」と迷っている方もいらっしゃるかと思います。
ここまで読んで、コインランドリーがご自身の立地条件に最適かどうか判断がつかない場合には、他の活用で収益性の高いものがないか、検討してみることをおススメします。
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せっかく土地活用を始めるなら、後悔のないよう、ぜひ収益を最大化できる活用法を選ぶようにしてください。
まとめ
いかがでしたか。
「コインランドリー経営の失敗」について解説してきました。
「無人でできる手軽い土地活用」と思いきや、意外と多くの失敗リスクが潜んでいるものと、ご理解いただけたのではないでしょうか。
コインランドリー経営を始めるかどうか、この記事で得た情報を上手に活かしてご判断いただければ幸いです。
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