この記事の監修者
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吉崎 誠二
所属 社団法人住宅・不動産総合研究所 理事長
職業 不動産エコノミスト、不動産関連企業コンサルタント
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーション,CREコンサルティングなどを行うかたわら、同分野の連載を月15本、テレビ、ラジオのレギュラー番組(4本)に出演。
また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演を毎年多数。
アパート経営は、建築前から経営開始後まで、さまざまなタイミングで悩みが発生します。
この記事では、アパート経営に関する相談先について、それぞれのステータスごとにまとめています。
この記事を読むと
といったことがわかります。
なお、アパートの建築・建て替えの場合は、複数の建築会社に相談するのがベストです。
以下のボタンから、最大10社の建築会社に一括でプランを請求できるので、ご活用ください。
本章では、アパート経営をはじめようかと検討している段階のとき に、アパート経営や建築に関して相談したくなる内容をまとめています。
アパート経営を含めた、土地活用全般の相談内容です。アパート経営を一番に検討している方、それ以外にも、もっと適切な土地活用方法があれば知りたい方にも役立ちます。
ハウスメーカーにアパート経営を相談するメリットは、何といっても施工実績が豊富なことでしょう。施工実績≒土地活用サポート実績、と考えれば土地活用コンサルティング実績が豊富にあり、様々な角度からのアドバイスがもらえると思われます。
アパート経営のお悩み | 相談先 |
---|---|
自分の土地でアパート経営がうまくいくかを知りたい |
|
アパートプランが全く思い浮かばずに困っている |
|
融資に関した不安 |
|
アパート経営が自分にできるかが不安 |
|
アパート経営全般に関した相談は、ハウスメーカーや建築会社、または不動産会社です。
土地をお持ちでも、その場所がアパート経営に適しているかどうかは、素人では判断がしにくいものです。
など、アパートは土地が持つ条件や、法的な規制などを全て含めたうえで、どのようなアパートが建築できるのかが決まります。建築全般に関した事柄は、不動産建築のプロであるハウスメーカーや建築会社に相談します。 また、入居者募集などのアパート経営がうまくいくかなどは、賃貸の取り扱いをしている不動産会社 で相談します。
アパートプランの相談先は、ハウスメーカーや建築会社などです。
アパートプランというのは、どのようなアパートを建て、どのような経営をしていくかを考えることです。例えば
など、アパートの建築と経営に関した、より具体的な内容のことです。これらの内容に関しては、ある程度は土地オーナーの意志も反映されますが、どちらかというと、その土地条件とエリア条件を好む入居者候補に響くプランにしたほうが、経営はうまくいきます。
部屋数や間取りに関してはハウスメーカーや建築会社に相談 をすれば、土地が持っている条件に合わせて具体的な部屋数や間取りパターンを教えてくれます。
また、家賃や入居者層などのマーケティングや経営に関しては、賃貸に強い不動産会社に相談 すれば、同エリアで経営がうまくいっているアパートを参考にした上で、適切なプランの提案をしてもらえます。大手のハウスメーカーであれば、建築プランと経営プラン両方の相談を一度にできます。
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融資に関した相談先は、銀行・ファイナンシャルプランナー・大手ハウスメーカーです。
アパート建築をする際、多くの土地オーナーは金融機関で融資を受けてアパート建築をします。十分な自己資金がない場合や、勤務年数が少ないケースでは、融資が下りるかどうか不安になる方もいらっしゃいます。例えば以下のようなことです。
融資全般に関した不安がある場合は、まずは大まかなアパート建築の計画を持った状態でいくつかの銀行で無料相談をしてみることをおすすめします。基本的に、活用予定地の担保価値と自己資金力の合計で、おおよそのアパート建築資金の見当がつきます。各銀行では、その時に提案できるアパート建築用の金融商品などを教えてくれます。
その際、活用予定地に関した資料と、ご自身の社会属性がわかるもの(勤め先の名刺など)があれば持参しましょう。銀行の無料相談で得られる回答は「絶対」ではありませんが、かなり的を射たアドバイスをしてくれますので、融資と融資額に関したひとつの数字目安にはなります。地銀や信用金庫であれば、地域に根差した建築会社・不動産会社・自治体との提携プランを用意していることもあります。
また、無料・有料で相談できる内容に幅がありますが、ファイナンシャルプランナーへの相談も有効です。ファイナンシャルプランナーは、建築や不動産のプロではありませんが、これらの事柄にまつわる税務や相続などについての幅広い知識を持っています。アパート建築とお金に関わること全般に関して、まとめて相談ができ、適格なアドバイスがもらえます。
大手ハウスメーカーでは、銀行提携プランが複数用意されていますので、このような提携アパート建築プランを利用ことも検討します。また、収支計画や事業計画に関しても、各ハウスメーカーにはオリジナルのひな型などがあり、建築プランと一緒に融資をした場合の相談にも乗ってもらえます。
経営者としての相談先は、大手ハウスメーカーが適しています。
アパート経営を始めたら「経営者」になります。特に、はじめてアパート経営に踏み出す方にとって、果たして自分に経営ができるのか?という気持ちになるのは当然と言えます。
このような漠然としている不安やお悩みには、大手ハウスメーカーが行うセミナー(ネットセミナー・動画セミナーも含む)が役立ちます。セミナーでは、アパート経営とノウハウに関して順序だてた説明をしてくれますので、アパート経営全般に関しての理解が深まります。理解が進んでくると、自分が「何に対して不安だったか」がよくわかってきますので、より具体的な質問や相談に進めるようになります。
大手のハウスメーカーでは、定期的にアパート経営を始めたい方向けの初心者セミナーを開催しています。アパートプランの資料請求などの際に、「アパート経営のセミナーや勉強会に参加したい」旨を伝えれば、開催予定のあるセミナーなど定期的に案内をしてくれます。セミナーには、すでに大家さんとして活動をしている先輩が登壇して話をしてくれることもあり、リアルな話は、とても参考になります。
アパート経営を始める前の段階では、まだアパート経営やアパート建築に関した情報も少ないため、漠然とした不安を抱くかたもいらっしゃいます。また、アパート経営に関した質問や相談はしたいけれども、具体的になにから相談すればいいのかもわからない方も多いかと思います。
そんな時には、土地活用に関したお悩みを解決できる不動産と土地活用の総合情報サイト「HOME4U 土地活用 」で、アパート経営に関した無料一括プラン請求の活用をしてみましょう。
「HOME4U 土地活用 」には、豊富なアパート経営の実績を持つ大手ハウスメーカーが多数参画しているため、アパート経営に関した建築プラン・収益プラン・管理プラン・節税対策など、アパート経営全般に対してのお悩み事が解決できます。
パソコンやスマホから、一度の入力で複数のハウスメーカーにまとめて相談ができますので、手間もかかりません。また、アパート経営プランの入手前に、土地活用全般に関してわからないことがあれば、土地活用に関する専門アドバイザーに直接相談ができるサービスも、ぜひご利用下さい。
建てるアパートに関した具体的な相談先には、ハウスメーカーか建築会社が良いでしょう。
一口にアパートと言っても、工法や外観にも様々な種類や特徴があり、同じ建物は二つとありません。自分が頭の中でイメージしている建物が、どんな工法や構造なら建てられて、どんな外観にできるのかなどを相談して、教えてもらいます。
相談内容の多くは、以下の2ジャンルです。
ほとんどが専門的な内容ですので、自分で調べるよりもプロへ相談したほうが、参考資料などもすぐ出てきますので、早く解決できます。相談先はハウスメーカーと建築会社ですが、それぞれに特徴があります。
アパート経営プランなどのセット商品が豊富に用意されています。ショールーム・工法展示室・セミナーの用意など、初めてでの不安を解消でき、実際の形が想像しやすいサービスが特徴です。
デザインや建材も実績をもとに開発された多くの人が受け入れやすいものを各種そろえるため、初めてのアパート建築でも失敗しにくいでしょう。また、経営開始後の保障やアフターサービスなども充実しているのは大手ハウスメーカーならではです。
全国展開のハウスメーカーも多く、同じ建築プランでアパート経営をしている人が全国にたくさんいることも安心材料になります。希望者は、近隣エリアにある工場や建築中のアパート、完成物件などを見学することもできます。
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活用予定地が、変形地・狭小地・道路幅が狭いなど、少し個性のある土地でのアパート建築には、ハウスメーカーよりも建築会社への相談が向いています。
建築会社は、注文住宅・デザイナー物件などの、構造・外観・コンセプト・デザイン・外構までを含めて、依頼主(施主)の細かな要望にできる限り応える設計プランが得意ですので、少し特徴のある土地でも、その土地を生かしたプランをゼロから考えてくれます。
建築会社によって、デザイン力・設計力などに個性があり、柔軟な対応が期待できます。相性の良い建築会社が見つかれば、住む人もオーナーも満足度の高いアパート建築が可能です。ハウスメーカーと比較すると工期が長くなる傾向があります。
アパートの建築プランを比較したいなら「HOME4U土地活用」の無料一括プラン請求がおすすめです。最大10社から建築プランを取り寄せれば、自分に合った企業との出会いの近道になります。
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本章では、アパート経営をすでに開始しているアパートオーナーが抱えるお悩みと、その相談先をまとめています。
アパートの経営が始まり、実際にアパートオーナーとして直面するお悩み相談です。よくあるお悩みは、以下の3つです。
お悩み | 相談先 |
---|---|
入居者募集に関すること | 賃貸物件を扱う不動産会社 |
空室が出ている | 入居募集をおねがいしている不動産会社 |
管理が大変 | アパート管理の専門会社・サブリース運営会社 |
入居者募集に関する主な相談先は、賃貸物件を扱う不動産会社です。アパート経営スタート時や、退去者が出た場合には、任意の不動産会社と媒介契約をして、入居者の募集をしてもらいます。募集をお願いした不動産会社は、以下のような募集活動をしてくれます。
販促物の作成 | チラシなどを作成し、店頭での告知などをします。サイト掲載用の画像なども撮影します。 |
---|---|
広告活動 | 主に情報誌と情報サイト(SUUMOやCHINTAIなど)で募集をしていきます。 |
物件案内 | アパートの内見などで来た入居希望者に、案内と説明をします。 |
連絡対応 | チラシやネット広告を見た入居希望者の質問などに対し、メールや電話で対応をします。 |
契約手続き全般 | 契約条件の交渉・重要事項説明・契約締結まで |
アパートオーナーと不動産会社との契約は成功報酬型ですので、入居者が決まった場合のみ、取引を成立の対価として仲介手数料を支払います。
不動産の仲介手数料に関する取り決めは、宅地建物取引業法46条 に記載されており、仲介手数料は「家賃の1カ月分+消費税が上限」と定められています。手数料となる金額は、借主・貸主のどちらから、どのような割合でとっても良いのですが、借主から1か月分を徴収するスタイルが一般的です。(地域の慣例にならってください)
アパートに空室が発生して、なかなか入居者が決まらない場合の相談先は、入居者募集をお願いしている不動産会社です。不動産会社は多種多様な物件を取り扱っていますので、満室経営をしている競合アパートと比べて
などの、適格なアドバイスが得られます。また、プロの目から見た空室が継続している理由や改善点のヒントとなる意見をもらえる可能性があります。
今ある空室を早めに埋めたい場合には、仲介手数料のインセンティブを提案してみます。仲介手数料には限度額が決められていますが、アパートオーナー側からの広告依頼があった場合には、仲介料以外にも別途、広告費を受け取ってもよいことになっています。例えば、「来月末までに契約が決まれば、インセンティブ広告料を〇%支払う」などの提案で、営業担当者のやる気を上げることができます。
どこの不動産会社でも、インセンティブが付くとなると営業活動にも熱が入りますので、例えば、
などの猛プッシュをしてくれます。
アパート経営において、最も気になる事が空室が続くこと、空室率が上がることです。空室改善のためには、まず、周辺相場を把握した上で賃料を再設定することから始めるといいでしょう。また、入居者斡旋企業へ活動強化をお願いすることも忘れずに行いましょう。見学依頼はあるが、入居成約につながらない場合は室内状況が見劣りする可能性もあります。例えば、築年数が経った物件では適切なリニューアル工事を行うことを検討してみてもといいでしょう。
現時点で委託契約をしている・していないに関わらず、アパート管理に関した相談先は、アパート管理の専門会社です。アパートの管理内容には、大きく分けて2種類あります。
建物管理 | アパートの定期清掃、設備管理・保守点検・修繕対応などの手配 |
---|---|
賃貸管理 | 家賃回収と振込業務・督促業務・更新や退去の対応・クレーム対応など |
多くのアパートオーナーは、これらの業務を、専門の管理会社に委託料を支払って、業務委託をしています。この場合には、オーナーがアパート管理業務で忙しくなるということはないので、管理に関して誰かに相談をする必要がありません。
アパート管理が大変になるケースは、オーナー自身が大家業をしている(自主管理)か、または管理委託の内容が少ない・管理会社に問題があるなどで、オーナーの負担が大きいことが考えられます。
アパート経営では、部屋の数だけバリエーションのある問題が生じます。突発的に起きる問題の中には、不動産の専門家にしか対応できないこともありますので、基本的には、アパート管理は信頼のおける管理会社に任せるのが一番です。
大家業を目指している場合でも、はじめのうちはプロの管理をじっくり観察し、少しずつ、自主管理の内容を移行させていくほうが、入居者にとってもオーナーにとってもアパート管理の問題が最小限で済むようになります。
例えば、自主管理をしているオーナーのアパートで、水漏れが起きていると連絡があったとします。どこに連絡をし・入居者にどのような指示をするかなどは、該当する不動産の構造を理解し、対処の経験がないと的確な判断ができません。また、現場に急行できないケースもあります。そうしている間にも、現場での被害はどんどん大きくなって入居者の不安が増大します。
管理会社に委託をしていれば、即時対応が可能で被害は最小限、適切な対処によって物件への信頼感が下がることにはなりません。このようなことから、アパートの管理業務は誰かに相談するよりも、管理そのものをプロにお任せすることをおすすめします。
◆サブリースという管理方法◆
管理会社が任されているのはあくまで「管理」のみであり、最終的な「経営」の決定権は常にオーナーにあります。このような経営者としての管理責任も含めて「大変だなあ」と負担に感じる場合には、サブリースという方法があります。
サブリースは、サブリース運営会社に経営管理などを一任し、オーナーは一切の経営管理にタッチしません。代わりに、オーナーは毎月のアパート収益の中から、契約で取り交わした一定の%を契約賃料として、アパートの運営状態に関係なく、毎月受け取ることができます。
ただし、経営管理を任されたサブリース運営会社は、空室リスクなどを考慮した売上管理をしますので、契約賃料はご自身で経営するよりも低めの設定となります。また、経営管理を一任しても、確定申告などはご自身でする必要があります。
ほとんどのアパートオーナーは、建物管理も賃貸管理も、管理会社に一任して運営をしています。管理会社にはプロの仕事として積算されてきたノウハウがありますので、アパート経営の長い年月の中で起きる、多種多様な出来事に、柔軟に対処してくれます。
管理会社の中には、建物管理と賃貸管理の基本的な管理業務以外にも、収益改善なども含めた資産価値のマネジメント提案ができる会社もあります。アパート経営をスタートする際には、複数の管理会社候補の中から、ご自分が望んでいる形の管理サポートをしてくれる会社を選びましょう。管理の相談には、「HOME4U賃貸経営 」の一括相談をご利用下さい。
「HOME4U賃貸経営 」では、空室を埋めたい・入居率の改善をしたいなど、アパートの経営管理に関したお悩み事全般をサポートできる管理会社を一括プラン請求できます。しっかりと比較をして、ご自分が望む経営サポートをしてくれる管理会社をみつけることが、アパート経営成功のカギでもあります。
アパート経営をしていると、さまざまなトラブルが起きることがあります。その際に、どこに相談し、どう対処すべきかをまとめています。アパート経営に関する代表的なトラブルには、以下のようなものがあります。
お悩み | 相談先 |
---|---|
入居者同士のトラブル |
|
クレーマーがいて困っている |
|
家賃を滞納されている |
|
築年が古くなってきた |
|
基本的に、前項で解説したアパート管理会社と契約をしていれば、管理会社が窓口対応をし、管理会社からの報告をもとに、対処の判断をアパートオーナーがすることになります。自主管理の場合は、ご自身で対処することになります。
入居者間のトラブルが起きたときは、管理会社にトラブルの総合窓口になって対処をしてもらいます。 自主管理の場合は、相談自体は入居募集などをお願いした不動産会社にできますが、その後の対応はご自身ですることになります。または、有償で不動産会社が暫定的にトラブル対応をしてくれることもあります。
アパートは集合住宅ですので、入居者同士のトラブルが起きることは少なくありません。トラブルの内容で最も多いのは、騒音・悪臭などの生活に関した苦情です。例えば、
など、毎日の生活の中の些細な出来事としてクレームが上がってきます。これらの入居者トラブルは、一般的には、管理会社が窓口となって対応をします。仮に、アパートオーナーに直接クレームが入ったとしても、対応は管理会社がします。
管理会社はまず、事実確認をしたうえで、入居者全員への注意喚起として、掲示板などへの告知という形で、クレーム内容への改善を伝え、自体の改善をお願いします。例えば、「テレビの音がうるさい」などのクレームには
などの内容をチラシに印字し、掲示板などで周知します。それでも改善しない場合には、より具体的な改善内容を記載したうえで、各部屋へ注意喚起のチラシを再配布し、問題が改善するのを待ちます。
入居者トラブルが発生した時には迅速な対応をしないと、苦情を入れたほうの入居者が精神的に追い詰められ、問題を起こしている部屋に怒鳴り込むなどのトラブルに発展することがあります。
トラブルへと発展すると、最終的にはどちらかが退去をすることになってしまうため、アパートオーナーとしては空室発生を招くことになりますので、トラブル対処のスピードはとても重要です。自主管理をしている場合には、これらの対応をアパートオーナーが自分ですることになります。
クレーマー対応は、管理会社と契約している場合は、管理会社に窓口になって対応してもらいます。自主管理の場合は、アパートオーナーが苦情窓口となってご自身で対応をすることになります。
クレーマーとは、本来ならば問題にならないようなことでも、いちいち問題として苦情を上げてくる人のことです。例えば、
など、生活音の範囲内・必要最低限のニオイに関したことでも問題にしてくるタイプの苦情です。一般的に、クレーマーに対する対処は次のように行います。
まずは事実確認のために、クレームを入れてきた入居者から苦情内容を聞きます。音やニオイに関しての感じ方は人それぞれですので、ほかの方から見たらクレーマーでも、本人にとっては苦痛である可能性もあるからです。陳情は一旦、くみ取ったうえで、前項の入居者トラブル同様に、入居者への注意喚起として告知をして対応をします。
しかし、クレーマーの場合には、このような対処をした後でも必ず繰り返し苦情を入れてきます。クレーマーへの直接的な対処はその時になってから
「注意喚起と各部屋へのポスト投函をして対処をしましたが、その後、他の入居者さんからは一切、何のクレームもありません。アパートは共同住宅ですから、ある程度の生活音はご理解ください」
と丁寧にお願いをする形を取ります。このようなやりとりを何度か繰り返す必要がありますが、多くの場合、クレーマー側が退去する形で問題が解決する傾向があります。
家賃滞納された場合、アパートに賃貸管理会社が入っている場合は、管理会社が督促業務を行います。自主管理の場合は、ご自身で督促をすることになります。どちらの場合も、家賃滞納は相談ではなく、迅速な「対処」が必要なタイプのトラブルです。
契約上は、指定期限までに入金がなければ「滞納」ですので、1日でも遅れたら、ただちに督促(電話連絡・訪問・書面通知・メール・連帯保証人や保証会社への連絡)を開始します。
管理会社によっては1~2か月分の家賃保証(遅延している分を、管理会社が立て替え払いをする)制度をとっているところもあります。また、入居者が保証会社を利用している場合にも、保証会社が家賃保証をするケースもあります。
その場合は、保証している期間(1~2か月)の間は、管理会社から通常通りの家賃清算後の報告がきます。その間、管理会社は入居者に「退去」または「滞納分の支払い」に関した交渉を行います。入居者に支払い能力がない場合には、管理会社からアパートオーナーに、退去・強制執行などの判断を仰いだうえで、退去勧告を行います。(管理会社により、若干、違いがあります)
自主管理の場合は、督促業務後にも入居者から誠実な対応がない場合には、退去勧告の上で、滞納金額が60万円以下であれば簡易裁判である少額訴訟 ができますので、滞納期間が長引かないうちに早めの対処をしましょう。
アパートの築年が古くなることによって起きる問題には、以下のようなものがあります。
これらの相談先は、主に、賃貸管理や入居募集をお願いしている管理会社・不動産会社の担当者です。担当者は担当しているアパートの状態をよく理解していますので、近隣エリアの競合などと比較し、適切な回答やアドバイスができます。
築年が古くなり、さらに近隣エリアに新しいアパートやマンションがあると、空室が出やすくなります。特に、15~20年以上経年した居室は、外観や間取りなども一昔前の印象を与えるため、リフォームなどを施さないのであれば、空室対処のために相場よりも家賃を下げる必要が出てきます。
管理会社・不動産会社の担当者に相談をすれば、どのくらいの値引きが妥当なのかをアドバイスしてもらえます。
経年により、ドアの建付・水回りの不具合・外観の劣化など、アパート全体の使い勝手が悪くなり、修繕の必要性が増えるため、修繕費が増えていきます。
管理会社・不動産会社の担当者に相談をすれば、アパートの状態から、全体的なリフォームが必要なのか、それとも都度の修繕でよいのかなど、資金計画などを踏まえたうえでの具体的なアドバイスをしてもらえます。
実際の修繕やリフォームをする場合で、少額ではない場合には、必ず複数の見積もりを取って比較をしてから発注をします。
アパートの築年が20年以上になってくると建て替えも視野に入ってきます。相談先は、資産管理もできる不動産管理会社です。賃貸管理や建物管理で委託していたところに限定せず、不動産の資産管理に強い会社を探して相談をします。
不動産の資産管理に強い会社は、土地と建物の資産価値が上がる方法を総合的な視野で考えますので、
など、時代と周辺状況に沿った土地活用と不動産活用の提案をし、不動産の資産価値を上げていきます。
アパート経営で、入居者に関するトラブルは様々な事が起こり得ますが、管理会社に委託している場合、基本的にこれらは管理会社が解決してくれます。また、家賃滞納に関することも管理会社が対応しますが、保険的な意味合いで家賃保証会社を活用することもできます。入居者関連以外でのトラブルとしては、管理会社がきちんと対応してくれない、というトラブルも時折耳にします。このような場合は、管理会社の変更を検討しましょう。
また、建て替えか修繕かを悩んでいる方は「HOME4U土地活用」を活用して、実際の将来の収益性について試算するのがおすすめです。以下のボタンをご活用ください。
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本章では、アパート経営に関した相談先を探すときの注意点を3つにまとめてあります。
アパート経営に関した相談をするときには、先に聞きたいことを箇条書きにしてまとめておくと質問がしやすくなります。例えば、
などです。アパート経営に関したさまざまな悩みも、こうしてリストにしておけば、
「誰になんの相談しに行くべきなのか」
「何を絶対に解決しておかなければならないのか」
などが明確になり、相談の時にも役立ちます。
また、相談は対面以外にも、メール・電話・動画などの時もあります。お互いがほぼ初対面で、相手の表情などが読み取れない状態での会話や相談では、聞きたいことの回答が十分に得られないこともあります。
このような場合にも、リストがあり、筋道だった質問ができれば、相談相手もこちらの質問に対する理解が深まり、お互いに有意義な相談時間となります。
はじめてのアパート経営であっても、アパートオーナーは自分です。相談前には、アパートに関した自分なりの考えをまとめておきましょう。例えば、建築プランの相談一つでも、オーナーとして
など、アパート建築や不動産に詳しくなくても、素人として自分なりに考えていることがあるはずです。
この自分なりの考えがあれば、相談相手の意見が自分と違う場合には、どうしてそういう考えになっているのか?という視点で質問ができますので、アパート経営に関する知見が増えていきます。また、プラン選びの判断軸が増えてより適切なプランが選べるようになります。
相談は、本章1で作ったリストをもとに、複数の相談先に、ほぼ同じ質問をしてみるとよいでしょう。相談先の会社にも個性がありますので、同じ質問をしているはずなのに、まったく違う回答をしてくる項目が出てくるはずです。それがその会社の個性です。
また、何社に聞いても、まったく同じ回答が来る項目もあり、このような項目の回答は、業界のセオリーと言われるものですので、アパート経営に関して信頼できる考え方と言えます。
相談を1つの会社にしかしていないと、このような比較ができません。また、比較をしないと各社の違いもわかりませんし、提案されている価格が妥当なのかもわかりません。
経営するアパートに最適な答えを導くためにも、複数の相談先に同じ質問をぶつけ、最も相性の良いパートナーを見つけましょう。
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など、アパート経営のあらゆる段階に応じた、相談ごとにも自在に対応ができます。申込は、経営中のアパートがあるエリアと、希望している管理内容にチェックを入れるだけで、複数の会社にまとめて相談依頼ができます。ご自身でチェックをいれた会社以外からは連絡が来ませんので、情報セキュリティの面でも安心です。
アパート経営の相談と、管理会社探しには、「HOME4U賃貸経営 」をぜひご活用ください。
いかがでしたでしょうか。アパート経営に関した相談先を現時点でのステージ別にまとめました。ステージごとにお悩みがあり、それぞれ適した相談先があることがお分かりいただけたと思います。
基本的に、建築に関したことはハウスメーカーや建築会社、運営管理は不動産会社・管理会社に相談をしていくことになります。経験と実績のある良質な相談先を見つけ、安定したアパート経営につなげていきましょう。
アパート経営の相談には、ハウスメーカーや建築会社などの不動産市場全般に詳しい企業にするのがおすすめです。これらの企業は建築から経営までを全面的にサポートする機能を備えていることが多く、将来を見据えた堅実的な提案ができます。以下のボタンから最適な相談先を探してみてください。
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