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駐車場経営ガイド

更新日:2025.10.28

土地なしで駐車場経営を始める方法とは?失敗しないための注意点まとめ

駐車場経営は、土地の所有者が土地活用するだけではなく、これから土地を購入するか借りて経営する方法あります。どのやり方でも土地活用の代表格であるアパート経営と比べると、初期費用が少なく経営リスクも少な目です。

今回は、土地なしから駐車場経営をご検討中の方に向けて、どのようなスタート方法があるのかをまとめています。

この記事の内容

  • 1.土地なしで駐車場経営を可能にする3つの駐車場用地入手法
  • 2.土地なしからはじめる駐車場経営 運営方法2パターン
  • 3.土地なし駐車場経営3種の経営方法メリット・デメリット
  • 4.土地なしではじめる駐車場経営5つのメリット
  • 5.土地なしではじめる駐車場経営4つのデメリット・注意点
  • 6.土地なし駐車場経営で注意するべきお金の7ポイント
  • 7.土地なし駐車場経営スタート前に確認するべき3つのこと
  • まとめ

1.土地なしで駐車場経営を可能にする3つの駐車場用地入手法

土地なしの状態から駐車場経営をスタートするには、駐車場用地が必要です。土地を入手するには、買う・借りる・フランチャイズ加盟の3通りがあります。つまり、現時点で土地を所有していなくても、駐車場用地があれば駐車場経営ははじめられます。

  1. 土地を買ってはじめる
  2. 土地を借りてはじめる
  3. フランチャイズではじめる

駐車所経営は、かならずしも大きな敷地が必要なわけではありません。たとえば駐車場ニーズのあるエリアに駐車スペースと動線が確保されていれば、たった1台分でも経営は成立します。そのため駐車場ニーズのある土地が用意できれば、収益を得るのは難しいことではありません。

1-1.土地を買ってはじめる

駐車場として使う土地を購入してから、駐車場経営をスタートする方法です。購入した土地は自己所有地として、駐車場以外の目的にも使えます。
そのため土地を買うときには、駐車場用の土地を買いたいという目的のみではなく、あとで他の活用にもできる土地を探しておくと資産形成力の高い土地を入手できます。

必要な自己資金

土地を購入するための資金が必要ですが、土地の価格は都道府県やエリアによってかなり価格が変わります。駐車場用地として買いたいエリアと予算がある程度決まっている場合は、国土交通省の不動産情報ライブラリから、土地の実売価格などが確認可能です。

これから土地を探す場合は、不動産会社に「駐車場用の土地を購入したい」と伝えれば、エリアの希望価格の範囲で購入可能な土地を探してきてくれます。土地購入のみでも融資利用はできますが購入額の2~3割の自己資金準備が必要です。

ざっくりとした想定利益

駐車場料金×稼働数が毎月の収入です。そこからローン代金と必要経費を差し引いた分が、毎月の利益です。土地購入のローンが完済すれば、駐車場収入から必要経費を差し引いた残りが、利益になります。

収益性ポイント

自分が用意できる資金の範囲で用地購入ができるので、資産形成として無理のないスタートが可能です。土地購入のために融資を受けた場合、駐車場収入が返済原資になります。

駐車場経営は小規模な土地でもスタートできるので、狭小地や不整形地など一般的には土地活用がしにくいと言われている土地を手ごろな価格で購入して、小リスクで段階的な資産形成も可能です。ある程度の資金ができたら、より収益性の高い戸建賃貸・アパート経営などにシフトをしていくこともできます。

駐車場経営の経費は?土地購入費は経費になる?費目や仕組みを解説

1-2.土地を借りてはじめる

土地を所有している人や企業から借地をして、駐車場経営をはじめる方法です。借地をしても所有権は地主にありますので、借地での駐車場経営は土地の又貸しになります。そのため、地主に「転貸」の許可を取る必要があります。借りている土地には、毎月の地代(土地の賃料)が発生します。

自己資金

借地をするための以下のような費用が、自己資金に相当します。

項目 内容 契約終了時の返還
権利金など 礼金に相当するもの・転貸の承諾料など なし
保証金 敷金に相当するもの・未払い時の補填用 あり
仲介手数料 土地探しを仲介した不動産会社への手数料 なし
登記手数料ほか 不動産登記をする場合の費用・司法書士報酬 なし

地主(個人・企業)によって希望する契約方法と内容が変わりますので、不動産会社を介して交渉をしたうえで契約書として残す必要があります。賃貸借契約書があれば不動産登記の必要はありませんが、地主が希望した場合は法務局で登記が必要です。

ざっくりとした利益想定

毎月の駐車場収入から、地代と必要経費を差し引いた分が毎月の収入になります。一般的な地代は、更地評価額の6%前後ですが交渉可能です。

たとえば土地の評価額1,000万円の場合、地代は年60万円(月額5万)です。経営する駐車場金と台数から、毎月の支払額バランスを試算する必要があります。

収益性ポイント

土地の購入費が不要であるため初期費用を大きく抑えたスタートができます。駐車場経営には興味があるけど、土地を買う・フランチャイズ加盟をして本格的に参入することにリスクを感じている方は、短期で土地を借りてお試し経営をすることも可能です。

借地での駐車場経営が思わしくない場合でも、投下資金が少ない分すぐに撤退を決断できるため、経営リスクも少な目です。ただし経営が順調に続いた場合、長期にわたって借地を続けると、いつしか土地の購入代金を超えて支払い続けることになります。地代と経営期間とのバランスを考えたうえで、借地の判断をしてください。

【詳しく解説】「儲かる駐車場」にするコツと利回りシミュレーション事例】

1-3.フランチャイズではじめる

駐車場経営やコインパーキング経営の専門会社に、フランチャイズ加盟してはじめる方法です。フランチャイズの良さは、駐車場経営のノウハウを教えてもらいながらスタートできる点です。

駐車場用地は購入した土地・借地のどちらでもよく、経営方法も個人経営から完全委託まで選べます。また、フランチャイズ会社が所有する駐車場用地を、レンタルして経営するプランを用意している会社もあります。

自己資金

フランチャイズ加盟料が自己資金に相当します。会社によって加盟料・権利・サポート体制の違いがあり、初期費用の金額にも違いがあります。途中でやめても加盟料は返還されないケースが多いので、約款などは十分に確認してください。

ざっくりとした利益想定

契約プランによって違いがありますが、駐車料金×稼働数が毎月の収入ベースです。そこから委託料などを差し引いた分が、フランチャイズ会社から振り込まれます。フランチャイズ会社のセミナーに複数参加することによって、会社ごとの平均的な利益想定を比較できます。

収益ポイント

加盟したフランチャイズ会社のノウハウに従うことになるため、事前に経営方法やプランが豊富な会社を選ぶ必要があります。たとえば、駅前や観光地のような人が多くて短時間利用が多いエリアであればコインパーキング、住宅街やオフィス街なら長期安定収益が期待できる月極駐車場、昼と夜で利用者が違う場合は混合型など、収益を出しやすいプランを作成し、運用中にも適切なアドバイスができる会社を選ぶようにしてください。

土地なしの状態から駐車場経営をはじめるには、まずは駐車場用地を探す必要があります。土地は、ご自分で購入する、借地をするなどの方法がありますが、駐車場としてのニーズが高いエリアであれば、経営はうまくいく可能性が高いです。

駐車場用地にはどのようなものがあるのか、また、購入と借地ではどの様な違いがあるのかは、売買や賃貸に出ている土地を見て確認していく必要があります。「HOME4U土地活用」の一括プラン請求賃貸をご活用いただければ、一回の入力で最大10社まで一度に駐車場経営やそのほかの活用プランの請求ができます。

購入予定地や賃貸希望の土地をベースに、自己資金や収益のシミュレーションができますので具体的なイメージがつきやすくなります。

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2.土地なしからはじめる駐車場経営 運営方法2パターン

駐車場用地の準備ができたら、駐車場の運営方法を選びます。

運営方法には、大きくわけて月極方式とコインパーキング方式の2パターンがあります。フランチャイズ会社によっては両方のプランを用意しているところもあります。どちらも、1台分の駐車スペースからスタート可能です。

  1. 月極駐車場方式
  2. コインパーキング方式

2-1.月極駐車場方式

月極駐車場とは、1か月単位(月極)で契約できる駐車場のことです。短期で1か月、長期だと半年~年単位で更新があります。経営者と利用者が契約書を取り交わしますので、個人経営も可能です。

月極駐車場方式では、契約者が存在している限り永続的に駐車場収入が入り続けます。とくに駐車場用地が住宅街やオフィス街、大型のマンションの近くにある場合は、個人や企業が車庫証明を取る目的も兼ねているため契約は長期更新になるのが一般的です。

初期費用

車輪止めと駐車位置がわかる区分け線が用意できれば、スタートできます。最も簡単な方法であれば、地面にロープを敷いてブロックを置くだけでもよく、初期費用が数千円で済む場合もあります。より良く整備をしたければ土地にコンクリートを敷き、カーポートなどの屋根を付けるなども可能です。

利用者募集を不動産会社に依頼する場合は、契約成立時に仲介手数料が発生します。不動産会社に依頼をしなくても、土地に看板を立てておくだけでも申し込みが来ることもあります。このように、月額駐車場の初期費用は、経営者の判断でコントロール可能です。
※加盟したフランチャイズ会社で、月極駐車場方式を選択した場合は、会社のプランに沿った整備・募集方法に合わせることになります。

2-2.コインパーキング方式

コインパーキング方式とは、駐車場を利用したい方がコインパーキングの空きスペースに駐車をし、利用した時間分の料金を支払う時間貸しタイプの駐車場経営のことです。

前項の月極駐車場方式とは違い、経営者と利用者が契約書を交わさない代わりに、専門の管理機器を使って駐車場間と料金をカウント・清算します。不特定多数の利用者に対して24時間365日の営業ができますので、稼働率が高いエリアであれば月極駐車場方式よりも高収入が期待できます。

初期費用

最低限の設備として、精算管理機器・ゲート・車輪止めロック板・夜間照明が必要になります。コインパーキング運営は、ほとんどのケースでフランチャイズ加盟をしてスタートしますので、選択したプランの料金が初期費用に相当します。

コインパーク方式の駐車場で個人経営を希望する場合は、自主経営プランのあるフランチャイズに加盟するか、完全独立で運営することになります。どちらの場合でも、土地の整備、管理機器のリースまたは購入代金などが、初期費用に相当します。

3.土地なし駐車場経営3種の経営方法メリット・デメリット

土地が用意できて、駐車場の運用方式が決まったら経営方法を選びます。完璧な経営方法はないので、それぞれの長所短所を比較して目的に合った方法を選択してください。

  1. 個人経営
  2. 管理委託経営
  3. サブリース

3-1.個人経営

個人経営とは、駐車場経営の検討段階からオープン後の運営まですべてをご自分で行う経営方法です。駐車場経営において利益を最大にするという意味においては、個人経営が最も収入が多くなります。

ご自身の業務内容は、土地探し・市場調査・契約手続き・ライバル調査・美化清掃管理・クレーム対応・トラブル対応・集金・管理機器のメンテナンスなど、多岐に渡っています。

個人経営のメリット

駐車場収入から必要経費を差し引いたものが、全額自分の利益になります。不動産管理会社やフランチャイズ会社を通していないので、中間マージンの分も、ご自分の利益になります。

個人経営のデメリット

駐車場経営に必要なお金とノウハウは、すべて自前で用意する必要があります。経営開始後も、定期的な市場調査を続ける必要があり、ほったらかし経営にはなりにくい傾向があります。

経営者になるため、駐車場規模が大きくなればパートやアルバイトを雇って業務を分担させることも可能です。駐車場事業全体を自身で経営するので、経営者としての独自ノウハウが培われます。

3-2.管理委託経営

管理委託経営とは、経営のメインは自身が行い管理業務を専門会社に委託する方法です。

委託先は、アパートなどを管理する不動産管理会社と、コインパークなどのフランチャイズ会社です。後者は、フランチャイズに加盟してから管理委託の契約をすることになります。

土地を購入または借地で用意して、駐車場経営ができる状態になってから委託をします。委託内容はパッケージプランになっている会社と、委託内容を選択するタイプがあります。

管理委託経営のメリット

業務の一部を委託するため、ご自身の負担が軽くなり、経営に集中できます。また、この方法を選択すると、駐車場用地が遠くにあっても、駐車場経営ができるようになります。

管理委託経営のデメリット

駐車場収入の〇%などの形で、管理委託料が発生します。駐車場の準備にかかる費用は自己負担か、フランチャイズのプランに含まれるため、初期費用が多めです。経営ノウハウが蓄積しにくく、委託会社の質によって収益が変わる可能性があります。

3-3.サブリース

サブリースとは、駐車場の経営代行をする会社に、経営管理すべてを任せる代わりに毎月決まった駐車場収入を振り込んでもらう経営方法です。土地の有無や駐車場の形式に関わらず経営のすべてを預けるため、経営には携わらなくなります。

フランチャイズに加盟する場合は、プランの中に「一括借り上げ」「サブリース」があれば利用できます。土地を借りて駐車場を作り、サブリースを開始するまでの流れがワンセットになったプランもあります。またご自分の探してきた土地だけではなく、フランチャイズ会社が保有する土地の中から選べることもあります。

サブリース経営のメリット

>駐車場経営に関したすべてを代行してもらえますので、知識が無くても問題なく経営が進みます。初期費用や運営費は収益から差し引かれますので、初期費用も不要です。毎月一定額が報酬として振り込まれます。

サブリース経営のデメリット

定額制であるため、稼働率が良くても収入はプラスになりません。借り上げ会社の利益より収入が上回ることはありませんので、経営で利益を追求するという意味では、物足りなさを感じることがあります。

4.土地なしではじめる駐車場経営5つのメリット

駐車場経営を土地なしで始めるメリットを5つにまとめています。

  1. 自己資金が少なくても大丈夫
  2. すぐにスタートできる
  3. 経営が難しくない
  4. 経営がマイナスになりにくい
  5. すぐに撤退できる

4-1.自己資金が少なくても大丈夫

土地を買う以外にも、土地を借りる・フランチャイズ加盟という形でもスタートができるため手元に大きな資金がなくても始められます。
準備段階で、勉強代・活動費として10~30万円くらいを用意しておけば、セミナー参加・本の購入・現地の下見・懇親会参加など、情報の比較や精査を十分に行えます。

4-2.すぐにスタートできる

どのタイプの駐車場であっても、車輪止めや精算機など、必要最低限の設備ではじめられます。アパート経営と比較すると、建物と生活設備を用意するなどの必要性がないため、短期間で準備が進みます。

平置きの月極駐車場の場合は、車止めと区切り線だけで即日スタートも可能です。コインパーキングは土地の整地と機械類の設置が必要ですが、長くても1か月以内で準備が整います。一般的なアパートやマンション建築は半年~1年くらいかかりますので、「やってみたいな」と検討してからスタートまでの期間はかなり短いといえます。

4-3.経営が難しくない

駐車場ニーズにある場所に、必要とされるタイプの駐車場を用意するだけで良いので駐車場経営はシンプルです。たとえば都心部や観光地の周辺に車で移動したとき、「満車」の表示が目立つエリアは高需要だといえます。そのようなエリアでは、駐車場が目的地より少し離れている、狭くて停めにくい場所にあるなどのデメリットがあったとしても、とにかく「今!停められる場所に駐車をしたい」という利用者の強い需要にこたえられます。

このように経営がうまくいくためのルールが明確なため、駐車場経営は場所選びさえ間違えなければ、比較的経営は難しくありません。

4-4.経営がマイナスになりにくい

駐車所経営は1台分からでも始められるため、自分の身の丈にあったスタートが可能です。どのような経営でも、初期投資額が大きいほど経営がマイナスに傾きやすくなります。しかし、駐車所経営は土地を自分で購入する以外に借地でもスタートできるため、スタート時の投資額のハードルを自分でコントロールできます。

アパート経営のように、土地を持っていても建物がないと賃貸経営ができないタイプの投資と比較すると、負担が軽く経営もマイナスになりにくいといえます。

4-5.すぐに撤退できる

駐車場は、短期経営が可能です。駐車場は土地に建造物がないため、経営者と駐車場契約者との間に借地借家法が適用されません。そのため駐車場経営をやめるときには、事前通達をすれば、経営方法に関係なく指定した期日で経営をやめることができます。

借地の場合は、車止めや精算機などの駐車場経営に使った機器類などを撤去すれば、原状回復になりますので、地主に返却して終わりです。このように、すぐにはじめて・すぐにやめることができる、珍しい不動産投資方法です。

駐車場経営のポイントは? 仕組みやメリット、注意点をわかりやすく解説】

5.土地なしではじめる駐車場経営4つのデメリット・注意点

土地なしの状態から駐車場経営を始めるときのデメリットと注意点をまとめています。

  1. 駐車場に適した立地条件が必須
  2. 節税効果は大きくはならない
  3. ライバルが増えやすい
  4. 借地の場合は長くは続けられないこともある

5-1.駐車場に適した立地条件が必須

土地なしからの駐車場経営は、経営する場所を自由に選べます。駐車場はニーズの高い場所で始めてください。駐車所の運営方法によって、以下のように、適した土地の違いがあるので注意してください。

  • 月極駐車場
    住宅街・オフィス街エリアが適しています。オフィス街は、企業が社用の営業者などを所持するために、日常的にニーズがあります。マンションがある住宅街も、敷地内駐車場が借りられなかった方や、車の大きさが合わなかった方の需要があります。
  • コインパーキング
    駅前や大型商業施設の近く、観光地の近くが適しています。このようなエリアは、ビルやマンションの工事も多いため、建築現場近くは常に作業用車の駐車場が不足しています。また、宅配を含めた配送用車の一時停止にも、頻繁に利用されます。

5-2.節税効果は大きくはならない

駐車場の経営方式や運営方式に関係なく、駐車場経営はあまり節税には向いていません。土地の購入・借地のどちらでも、土地に住居などの建物が建っていないため、法律上は「更地」の扱いになります。

そのため、固定資産税の優遇措置である「住宅用地の特例」が適用されず、固定資産税や都市計画税が軽減されません。特例が適用されると、固定資産税は更地の1/6まで下がります。

また、所得税と住民税の節税においても、アパートやマンション経営などと比較すると、駐車場経営は経費があまりかからないため、大きな節税効果が期待できません。そのため、駐車場経営を検討する第一の目的が「節税」の場合は、アパート経営などの他の不動産投資方法と比較したうえで、慎重に判断する必要があります。

5-3.ライバルが増えやすい

駐車場経営は、土地のある・なしに関係なく、参入しやすい土地活用方法です。特に、地価の高いエリアでの月極駐車場、エリアニーズが高いエリアでのコインパーキング経営は、土地を借りての経営であっても、利益が出ると言われています。

とくに、コインパーキングは、土地を用意して設備設置をするとこまでがセットプランになっているため、はじめての不動産投資として参入しやすいという特徴があります。そのため、ニーズの高いエリアで1つのパーキングが満車経営になると、その周辺に、似たようなコインパーキングが雨後の竹の子のように、次々と現れます。

多くの似たようなパーキングが集まれば、小さなエリアで価格競争が始まりますので、周囲に合わせて料金の値下げを余儀なくされ、年間収入が下がることがあります。ライバル対策としては、コインパーキングのフランチャイズ会社のうち、なるべくブランド力の高い会社に加盟しておきます。加盟料は中小企業よりも高額かもしれませんが、価格維持をしやすいように、クーポンの発行やポイント付与など、幅広い広報活動をしてくれます。

5-4.借地の場合は長くは続けられないこともある

駐車場経営は借地でもスタートできるのがメリットですが、これはそのまま、デメリットにもなります。土地を借りる際には賃貸借契約を交わしていますが、駐車場用地には人が住んでいないため、借地借家法の適用外です。そのため、土地の借り主に強い権利はなく、契約期間が満了時に、地主が契約更新を拒否すれば、立ち退きをしなければなりません。

さらに、駐車場経営は、地主から借りた土地を人に貸す「転貸」にあたるため、賃貸借契約と同時に、転貸の承諾を得る必要があります。更新ができても、転貸の承諾を取り消されてしまうと、駐車場経営はできなくなってしまいます。

このような事態を回避するためには、賃貸借契約を交わすときに、法務局で「駐車場としての土地利用」の記載をしておけば、契約トラブルが起きた際に主張はしやすくなります。しかし、これによって法的な権利が発生するわけではないので、最終的には、地主との条件交渉になります。地主と良好な関係を結んでいても、このようなことが起きる可能性があることは、頭に入れておいてください。

6.土地なし駐車場経営で注意するべきお金の7ポイント

駐車場経営で得る利益は、借地であってもコインパーク経営であっても「不動産所得」です。

所得税はその利益を何によって得たかで判断されます。たとえすべてを人に任せて経営をしていたとしても、駐車場経営の利益の源泉は「土地」であるため、多くの税務署で「不動産による利益」とみなされるのです。

このことから、駐車場経営による税金やお金の問題に関しては以下のことに注意する必要があります。また申告内容の判断は地元の税務局員に委ねられるため、先に税務署の無料相談などをして、内容確認をしておいてください。

  1. 相続税対策として検討している場合
  2. サラリーマンの副業としてはじめる場合
  3. 税額負担が増えることがある
  4. 経営中のアパートに駐車場をプラスしたい場合
  5. 合計10台以上の駐車スペースがある場合
  6. コインパークのお任せ経営にする場合
  7. 親族の土地を使って駐車場経営する場合

6-1.相続税対策として検討している場合

相続税の節税対策として駐車場経営をする場合は、「小規模宅地の特例」を理解しておく必要があります。相続の際に小規模宅地の特例が適用されると、駐車場用地として使っていた土地は事業用に貸し付けをしていた「特定事業用宅地等」として、200平米まで50%の評価減がされます。

ただし、これは亡くなった方が所有し、経営をしていた駐車場用地に対してかかる特例です。そのため相続税の節税をするのであれ、土地を購入したうえで、駐車場経営をはじめておく必要があります。初期費用として土地の購入費が必要ですが、現金をそのまま遺すよりも、お金を不動産化しておくことによって、相続税の課税評価額を抑えることができます。

特例を適用させるためには、相続が起きる3年以上前から駐車場経営を行っている事実があるか、または、開始3年以内であっても、明らかに事業規模だと認められるほどの駐車場台数が必要になります。そのため、駐車場経営で相続税対策をするのであれば、計画性をもって動く必要があります。かならず税理士にも相談をしてからすすめてください。

6-2.サラリーマンの副業としてはじめる場合

サラリーマンが副業として駐車場経営をすると、会社からの給与のほかに、収入が発生することになります。初年度は初期費用や経費が多めにかかるため、駐車場経営が順調であっても、年間収支はマイナスになることがあります。

そのような場合、赤字の確定申告をすることによって「通算損益」をして、所得税の節税ができます。通算損益とは、駐車場経営で出た赤字を、会社からの給与年収にぶつけて相殺します。会社からの給与は常に黒字ですから、赤字をぶつけることによって年収が下がります。

大きく下がった場合は、所得税率も下がるため、会社の源泉徴収額の一部が還付されることもあります。ただし、確定申告をすることによって、住民税の支払い額も変わります。天引き支払いになっている場合は、住民税額が違うことが原因で、副業をしていることが明るみになりますので、注意してください。

6-3.税額負担が増える可能性がある

駐車場経営は、不動産経営の一つですが、住居ではないため、事業性のある賃貸経営になります。事業性のある賃貸経営は2023年(令和5年)10月1日からスタートしたインボイス制度に従って、確定申告の際に、消費税の申告納税もする義務があります。

そのため、所得税と住民税以外に、消費税の支払いが増えるため、納税総額は増えることになります。固定資産税に関しては、土地を購入した方のみが毎年支払います。インボイス制度はインボイス登録をして登録番号を発行してもらう必要があります。詳細は、国税庁のホームページで確認してください。

6-4.経営中のアパートに駐車場をプラスしたい場合

現在経営中のアパートに、新しく駐車場を附帯させたい場合は、賃料設定の仕方に注意してください。賃料を駐車場込の値段にしておくと、アパートの敷地外に駐車場用地があっても、住宅の付帯設備として扱われます。

すると、駐車場経営に事業性がなくなるため、前項で解説した、消費税が発生するインボイスの対象外になります。ただし、アパート物件からは徒歩圏内であること、看板などを設置して、アパートの附帯設備であることが、明らかにわかるようにしておく点に注意をしてください。

6-5.合計10台以上の駐車スペースがある場合

駐車場台数が10台以上あると、事業性のある経営だとみなされ、税務署の担当者から事業登録をすすめられることがあります。個人経営から事業に変更するタイミングは、経営者個人にゆだねられており、提案は拒否することができます。

将来的に法人化して、駐車場経営以外にも賃貸事業を計画している場合は、早めに法人化した方が税制面でも得をします。その場合は、はじめから合計で10台以上の駐車場を用意しておけば、経営1年目であっても法人化は可能です。

6-6.コインパークのお任せ経営にする場合

フランチャイズに加盟をして、サブリースなどのお任せ経営プランを選択した場合でも、駐車場経営による収支の確定申告は自分で行います。ここで注意したいのは、駐車場経営による利益は、不動産所得であることです。

加盟したフランチャイズ会社によっては、会社で必要経費を差し引いて、収支計算をしてから振り込んでいるので「雑所得」として申告するように指導する会社もあります。しかし、雑所得には損益通算が使えないため、節税対策ができなくなってしまいます。

フランチャイズ会社を選ぶ時には、複数の会社のセミナーに参加をして資料も良く比較してください。機会があれば、税金についても質問をして、適切な指導をしてくれる会社を選ぶようにしてください。

7.土地なし駐車場経営スタート前に確認するべき3つのこと

土地がない状態から駐車場経営をする際に、先に確認しておくべきことを3つにまとめました。

  1. 駐車場として安定したニーズが続くか
  2. 他の土地活用方法とも比較をしておく
  3. 頼りになるパートナー会社を探しておく

7-1.駐車場として安定したニーズが続くか

駐車場用地として選ぶエリアに、安定的なニーズがあるかを調査してください。特に、コインパーキングが乱立しているエリアは、今後も、環境が目まぐるしく変わる可能性があります。数あるパーキング経営会社の中には、短期決戦で高稼働の利益を出し、早期撤退の事業計画で参入しているところもあります。

個人経営の駐車場の場合は、適切なマーケティングをベースにした、適切なアドバイスができる不動産会社やフランチャイズ会社を見つけて、長期のパートナーシップを組む必要があります。

7-2.他の土地活用方法とも比較をしておく

同じ土地なしの状態であれば、他の不動産投資の方法とも比較して、どのような投資方法があるのかを、確認してください。とくに、土地なしの状態から土地を購入するときに、融資を受けて駐車場経営をする場合は、返済計画や経営計画の立て方は、アパート経営と似ています。

類似した不動産経営をするのであれば、最もメジャーな賃貸経営である、アパート経営や戸建賃貸などとも比較をして、よりスムーズに資産形成ができる方法を探ってください。

アパート経営と駐車場経営の違いを徹底比較

7-3.頼りになるパートナー会社を探しておく

駐車場経営を土地なしからスタートするのであれば、購入するのでも、借地をするのでも、まずは駐車場用地が必要です。適切な用地は、ご自分で探すよりも、不動産のプロである不動産会社に相談をしながら、最新情報をもとに探すようにしてください。

「「HOME4U土地活用」の一括プランであれば、駐車場経営を含めた、あらゆる賃貸経営に適した土地の最新情報が入手できます。土地はネット検索でも探せますが、良い土地というのはいつまでもネット上に残ってはいません。そのため情報の鮮度や、土地の背景なども含めて、プロフェッショナルのサポートが必要になります。

土地なしで駐車場経営をする場合は、エリアの指定もできますが、不動産会社からの「ここならば駐車場経営に最適です」とすすめられる土地も考慮に入れるべきです。たくさんの会社にプラン請求することにより、土地なしの状態からの資産形成に、親身に寄り添ってくれる会社を見つけやすくなります。

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まとめ

土地を持っていない状態から、駐車場経営をしてみたい方向けに、情報をまとめました。結論から言えば、土地が無くても、経営ノウハウがなくても、駐車場経営をして賃貸収入を得ることはできます。また、土地を持っていないことにより、駐車場経営を含む不動産経営に適した土地を選べるため、資産形成もしやすくなる可能性が高くなります。

良い条件の土地を探すには、不動産に関した正確な情報を持った伴走者が必要です。HOME4U土地活用を活用して、たくさんの土地活用プランを比較しながら、パートナー会社を探してください。

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