40坪の家の解体費用の相場と使える補助金を解説。建て替え費用についても紹介
40坪程度の家は核家族向きの一般的な規模といえます。40坪の家の解体費用は木造でおおよそ120万~200万円です。解体費の坪単価相場と延床面積をかけて算出します。
本記事では、40坪程度の家の解体費用の相場や内訳を解説、失敗しない解体のポイントや費用を抑えるコツについても紹介します。解体工事に活用できる補助金制度も紹介している内容です。
この記事を読むと、
- 40坪の家解体費用は木造で120万円程度~、軽量鉄骨造で240万円~
- 家の解体は補助金を利用できることがある
- 家の解体は土地活用とセットでの検討が成功のコツ
といったことがわかります。
家の解体を伴うその後の土地ついて不安や悩みがある方は、本記事をご覧になった上で、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」でプラン請求をしてみることをおすすめします。建てたい土地や予算から、どんな土地活用が向いていて、どこに依頼すればいいのかが複数社一括で比較できます。
この記事の内容
1.【40坪の家解体費用】家の解体費用相場と内訳
延床面積40坪の場合、家の解体費用は木造で120万~200万円、鉄骨造で坪240万~280万円、鉄筋コンクリート造で280万~320万円が相場です。
実際の解体費用はさまざまな要因の影響を受け、大きく変わります。
ここでは40坪の家の解体費用について、相場の計算の仕方や内訳を解説します。
1-1.家が40坪ある場合の解体費用相場
解体費用の坪単価は構造によって異なります。以下に解体費用の相場をまとめました。
構造 | 坪単価(1坪=約3.3058平米) | 30坪での相場 |
---|---|---|
木造 | 坪3~5万円 | 120万円~200万円 |
軽量鉄骨造 | 坪6~7万円 | 240万円~280万円 |
鉄筋コンクリート造 | 坪7~8万円 | 280万円~320万円 |
※HOME4U調べ
家の解体費用は構造別の坪単価相場を以下の計算式に当てはめて算出します。
解体費用=解体坪単価×延床面積
坪単価相場はひとつの目安です。平屋か2階建てか、狭小地か平坦な土地かなど状況によってかかる費用は大きく変わります。一般的に平屋のほうが2階建て以上の建物よりも延床面積が同じであっても高額になります。
1-2.家の解体にかかる費用の内訳
基本的な解体費用は5つの項目によって成り立ちます。以下にまとめました。
仮設工事費(養生費) | 高所作業に必要な足場や周辺環境へのホコリ飛散を防ぐ養生ネットの設置など、解体工事の準備にかかる費用。 |
解体工事費 | 家と外構の解体にかかる費用。重機の手配や人件費なども含まれる。建物の立地によっては手壊し解体となるため、人件費が増大する可能性も。 |
廃棄物処分費 | 建物に使用していた廃材や外構解体で出たコンクリート等を建設リサイクル法にのっとって処分するための費用。庭に植え込み等がある場合は伐根した樹木処分も費用として加算される。 |
整地・清掃費 | 解体後の土地をならすための費用。整地には複数の種類があり、仕上げ状態によって費用が異なる。売却に向けた整地の場合、真砂土舗装など見栄えの良い整地が行われる。次の活用が決定している場合は、粗仕上げにとどめるのが主流。 |
諸経費 | 建物解体前の調査費用や官公庁への手続きにかかる費用など。作業員の車両の駐車場代なども含まれる。 |
解体費用内訳のそれぞれの割合を円グラフにしました。
内訳の割合は延床面積の影響は多少で、土地や家屋の状況が大きく影響します。特に大きな変化がみられるのは、解体工事費と廃棄物処分費です。残置物が多ければそれだけ費用はかさみます。庭にある残置物(樹木やブロック塀等)も同様です。
1-3.解体後の建て替えのための費用
建て替えを検討しての解体の場合、その後の費用についても知っておくと安心です。
40坪の家の建て替えで解体費用以外にかかる費用の内訳をまとめました。
引っ越し費用等 | 解体予定の家に人が住んでいたり、所有物を保管していたりする場合は引っ越しにかかる費用が必要。戸建てを賃貸していた場合は、引っ越し先のあっ旋等が必要なことも。 |
地盤調査費・測量費 | 解体後の更地の状態で地盤調査と必要に応じて測量を行う。地盤調査で軟弱地盤と判明した場合は改良が必要になり、さらに50万円以上の費用がかかる。 測量は境界線が確定している場合必要なし。 |
新築工事費(設計費) | 建物の新築工事にかかる費用。構造によって坪単価相場が異なる。 ハウスメーカーに新築を依頼した場合と別会社に設計を依頼した場合では設計費が大きく変わることにも注意。 |
登記等にかかる費用と税 | 新しく取得した(新築した)建物にかかる不動産取得税や登録免許税、印紙税。 登記の手続きを行政書士に依頼する場合は手数料や報酬なども負担する。 |
解体費用に含まれる整地費用は、建て替えの場合、真砂土や砂利を敷くなどの仕上げが必要なくなるので安くなるのが一般的です。
また、新築した建物には新たに固定資産税がかかります。固定資産税は毎年かかり続ける税金です。また、建築費等は減価償却費用として経費に計上できます。
2.家の解体の依頼先はどこ? 依頼先別解体費用シミュレーション
家の解体は解体工事を専門に行う会社に直接依頼する方法と建て替えや土地活用を前提にハウスメーカーや工務店に解体も依頼する方法の2つがあります。
それぞれ依頼先の特徴と40坪の家での解体費用をシミュレーションします。
2-1.解体工事専門会社
解体工事は専門会社に直接依頼することもできます。直に依頼することで中間マージンを支払う必要がなくなり、費用を抑えられることがメリットです。
解体工事専門会社に依頼したことを想定して40坪の家の解体費用をシミュレーションします。
<設定条件>
・軽量鉄骨造3階建て
・延床面積45坪・敷地面積40坪
<解体費用シミュレーション>
坪単価:6万2,000円
解体費用:279万円=6万2,000円×45坪
2-2.ハウスメーカーや工務店
建て替えの予定がある解体の場合、「建て替え」をトータルで依頼する方法がおすすめです。ホコリの飛散や騒音などで問題となりがちな解体工事の際も近隣への配慮に積極的に取り組んでくれます。建て替え後の不動産経営に対しての心証をよくする効果も期待できるでしょう。
以下でハウスメーカーへ依頼した場合をシミュレーションします。
<設定条件>
・木造2階建て
・延床面積40坪・敷地面積50坪
<解体費用シミュレーション>
坪単価:4万円
解体費用:160万円=4万円×40坪
建て替え検討の解体費用のご相談は「HOME4U 土地活用」をご活用ください。最大10社から家の解体も含めた土地活用のプランが手に入れられます。
3.【40坪の家解体費用】解体費用が高くなるケース
家の解体費用は家の構造だけでなく、いくつかの要因によって相場よりも高くなります。ここでは、解体費用が高くなるケースを5つ紹介します。
3-1.地中埋設物がある場合
40坪程度の一般的な家を解体するとき、地中埋設物として考えられるのは、基礎として地中に打った杭や古い水道管、浄化槽、井戸などです。
築年数のたっている家では、それ以前にあった建築物の取り壊しで出たがれき類をそのまま埋めてしまうケースも多くありました。
これらを撤去するには解体費用がおおくかかります。
3-2.間口が狭いなど立地に問題がある場合
間口が狭く敷地内に重機が入り込めない場合は、解体工事を「手壊し解体」でしなければなりません。人の手による解体では工期に影響があり、その分費用がかさみます。
また、狭小地での解体では、近隣への配慮が不可欠です。ホコリの飛散や騒音に配慮した養生シートで被うなど、費用的な負担がある配慮をしなければなりません。周辺へ配慮して手壊し解体を選択するケースもあります。
3-3.処分するものが多い場合
廃棄物が多くなると、廃棄にお金がかかる分だけ解体費用が上乗せされます。中には家庭ごみとして出せば処分にお金がかからないのに、解体時に廃棄するために産業ごみとして廃棄にお金がかかるものもあります。屋内に保管されているもので、自らできるものは事前に処分しておくことをおすすめします。
どのようなものが処分にお金がかかるかなどは見積もり時に相談してもよいでしょう。
3-4.長雨の時期などに重なった場合
どのような工事でも工期が長引けば、人件費に影響があります。解体工事の場合、雨天でも進めることがほとんどですが、雨によって条件が悪くなれば進捗が遅れる可能性もあるでしょう。また、災害の危険性が増せば工事はストップします。
特に土地活用での建て替えが控えている場合は要注意です。アパートの場合は人が動く時期に新築であったほうが入居者を集めやすくなります。工期が遅れると収入にも影響があるかもしれません。
ただし、雨での解体工事はほこり飛散予防の水まきが不要になったり、近隣への騒音の影響が軽減したりします。
3-5.依頼先が元請けの場合
解体工事を自社で行う会社への直接依頼ではない多くの場合で、解体費用には中間マージンが上乗せされます。元請けでは下請けへ工事のすべて、または一部を発注するため、マージンの分だけ費用が高くなるのが一般的です。
下請け会社は、正当な報酬を得られる仕事しか請け負わないため、あまりにも安く請け負う会社は廃棄物処分などに問題がある場合もあります。
4.【40坪の家解体費用】家の解体費用を安くする方法
家の解体費用は少しの工夫で安くすることも可能です。ここでは、40坪の家の解体費用を安くする方法を5つ紹介します。
4-1.残置物を処分しておく
残置物の中には自らの手で事前に処分しておけば無料で廃棄できるものもあるため、自分でできるものは工事が入る前に処分しておくことが費用を抑えるコツになります。
布団や書籍はなるべく自分で処分しておくとよいでしょう。楽器類といった時間が経過しても価値のあるものは買い取り専門店に見積もりを依頼するのもおすすめです。
また、庭木なども可能な限り伐根して処分する、雑草抜きをしておくなど、家の外にも目を向けて、処分できるものは処分しておきます。
4-2.次の土地活用の会社に依頼する
アパート経営やテナント経営、駐車場経営など、家の解体後に不動産経営をする予定がある場合、その後の土地活用での施工を依頼する会社に解体を依頼することで解体費用を安くできることがあります。次に予定している土地活用に合わせた整地を行うことで余分な費用を使わずに済むためです。
また、土地活用会社に一貫して依頼することで、建て替え工事がスムーズに進むため、結果的に工期の短縮にもつながるでしょう。
解体も依頼できる土地活用会社選びには「HOME4U 土地活用」をご活用ください。簡単な入力で最大10社から活用プランを入手、比較検討できます。
4-3.相見積もりをとる
解体することが決まったらまず、複数社から相見積もりをとることから始めます。解体工事の適正価格を知るには比較検討が最も近道です。複数の見積もりの違いを精査することで、仕組みと適正価格がわかりやすくなります。
見積もりにわからない点や不安に思うことがあれば、事前に確認をしておくと安心です。質問した際の対応なども決め手となります。
4-4.解体時期を調整する
解体の時期の調整もトータルの出費を抑えるためには有効です。
その仕組みは固定資産税の課税の仕組みにあります。土地に家がなくなると、住宅用地の適用がされなくなり、固定資産税評価額の減額がなくなります。適用の場合は1戸200平米までの土地の評価額が6分の1となるため、大幅に減額されている状態です。
固定資産税の計算は1月1日(賦課期日)に建物があるかないかで決まります。
そのため、解体が年末に想定される場合は、少し日にちをずらして1月1日には家がある状態にしておくと税負担が重くなるタイミングをずらせます。
4-5.補助金を利用する
空き家特別措置法の施行や地域の地震災害対策などの影響から、家の解体に利用できる補助金は多くあります。国だけでなく、各自治体でも補助金事業を展開しているため、所有の家がある自治体で利用できる補助金があるか、事前に確認しておくとよいでしょう。
ただし、補助金事業によって、適用要件は異なります。事前に確認をすることで補助金を利用できる工事を行えるかを確認しておくことをおすすめします。
5.【40坪の家解体工事】家の解体で使える補助金
国土交通省は全国に増え続ける空き家の対策として、住宅の解体費用に対する補助金事業を展開しています。
そのほか、一部自治体でも耐震性能が不十分な老朽化した家屋などの解体に活用できる補助金制度があります。自治体で実施する補助金制度の一部を紹介します。
- 茨城県つくばみらい市『空家等対策計画』『解体後3年間の固定資産税減免』
- 千葉県千葉市『住宅の除却費補助制度』
- 東京都練馬区『老朽建築物等建替え助成』
- 愛知県北名古屋市『民間木造住宅除却工事費補助』
- 大阪府大阪市『大阪市民間老朽住宅建替支援事業建替建設費補助制度』
- 広島県広島市『広島市老朽危険空家等除却補助制度』
補助金制度は対象となる要件がそれぞれ異なります。解体前に審査があるケースもあるため、事前に確認が必要です。また、補助金制度の多くは年度で予算が組まれるため、予算の上限に達すると年度途中でも事業を終了するケースもあります。
解体計画に使える補助金があるかどうかは解体を依頼する会社に相談してみることをおすすめします。
6.家の解体後のことを先に検討すべき3つの理由
家の解体は解体後の土地についてもしっかり検討したうえで計画を進めることをおすすめします。本章では、解体前に解体した後の土地に起こりうる問題から検討すべき理由を解説します。
6-1.更地のままにすると土地の固定資産税が上がる
家屋がある土地の固定資産税は住宅用地の特例が適用され、固定資産税評価額が6分の1まで減額されます。
家を解体すると住宅用地の特例の適用となっていた事由がなくなり、特例措置は受けられません。賦課期日となる1月1日に建物がない場合、その年の固定資産税負担が増えます。
土地には毎年、固定資産税や都市計画税がかかります。その後の使用については解体前から検討しておき、タイミングを計るとよいでしょう。
6-2.次の土地活用によって対応が変わることがある
家の解体後も土地を所有し続ける場合、先に土地活用法を検討しておくことで解体工事において適切な処置ができます。
解体後に建て替えを検討する場合、一番の問題は解体前の家と同等規模かそれ以上の規模の建物が建つかどうかです。都市計画法や建築基準法などによって規模を縮小しないと建てられない、もしくはまったく建てられないケースがあります。この場合、解体自体を再検討する必要があります。
解体後にどのような建物が建てられるか、解体とともに土地活用方法をプロに相談してみてください。
解体を伴う土地活用の具体的な初期費用や収支のシミュレーションは「HOME4U 土地活用」の活用で複数のプランが無料で手に入ります。
6-3.売却検討の場合は仕上げが変わる
売却を前提に家を解体する場合、整地仕上げの指定を受けることがあります。土地の見栄えをよくする目的で、真砂土整地がよく選ばれます。真砂土整地には費用がかかるため注意が必要です。
また、売却時にまずは古家つきで売りに出すケースもあります。古家つきで売れれば、解体費用そのものが必要ありません。売却をもちかけるときに解体をせずに売れるかどうかも相談してみるとよいでしょう。
7.家の解体後を相談できる土地活用会社の選び方
40坪の家の解体費用は、木造なら120万~200万円が相場です。土地の形状や残置物の量などで構造別の解体坪単価相場から大きく変わることもあります。
家の解体を失敗なく行うには将来を見据えた検討が必要です。まずは、解体とともに次の土地活用もハウスメーカーや土地活用会社に相談してみてください。補助金の活用などのサポートも受けられるだけでなく、土地の維持に必要なアドバイスをもらえるでしょう。
この際、「HOME4U 土地活用」をご活用ください。40坪の土地でできる土地活用について相談できる実績豊富なハウスメーカー・建築会社も多く参画しています。
家の解体費用の相場は、木造建築の場合、
- 坪3~5万円
です。木造2階建ての建坪40坪では、おおよそ120~200万円の解体費用になります。詳しくは「家が40坪の場合の解体費用相場と内訳」でご確認ください。
家の解体費用を安く済ますには以下の5つの方法をご検討ください。
- 残置物を処分しておく
- 次の土地活用の会社に依頼する
- 相見積もりをとる
- 解体時期を調整する
- 補助金を利用する
詳細は「【40坪の家解体費用】家の解体費用を安くする方法」で解説しています。また、補助金については「【40坪の家解体費用】家の解体で使える補助金」で詳しく紹介しています。
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