アパートローン借入期間の決め方を解説。期間別返済シミュレーションも
借入期間とは、融資を受けてから返済をし続ける期間のことです。アパートローンの場合、一般的に20年程度に設定します。借入期間を決めるには、いくつかの要素を考慮する必要があります。
本記事では、アパートローンでの借入期間の仕組みや決め方をわかりやすく解説します。期間別の返済シミュレーションや期間の調整方法もわかる内容です。
この記事を読むと、
- 借入期間は物件の法定耐用年数、年齢、返済可能額で決める
- 借入期間の調整は、短縮はできるが延長は難しい
- 土地活用のローンの相談は「HOME4U土地活用」から
といったことがわかります。
不動産賃貸経営を始めるにあたり、融資に不安や悩みがある方は、本記事をご覧になった上で、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」でプラン請求をしてみることをおすすめします。建てたい土地や予算から、どんな土地活用が向いていて、どこに依頼すればいいのかが複数社一括で比較できます。
1.借入期間とは
融資の借入期間とは、ローン返済をし続ける期間のことです。まずは、アパートローンにおける借入期間について解説します。
1-1.借入期間と返済期間の違い
借入期間とは、簡単には残債がある期間のことです。借入ができる最長の期間を示すこともあり、融資審査によって期間と融資額は上限が決められます。
一方、返済期間とは文字通り、返済する期間のことです。借入金には金利がかけられ、分割で返済していきます。完済までにかかる期間を予定を含めて指す言葉で、借入期間が返済期間とイコールにならないこともあります。
1-2.借入期間と法定耐用年数の関係
アパートローンは、土地や建物を担保にすることで低金利での融資が受けられる仕組みです。その際、建物の価値は法定耐用年数の間にのみあるもので、法定耐用年数を過ぎると価値がなくなるとみなされます。
担保となる建物に価値がなくなれば融資を受けるのは難しくなります。そのため、アパートローンの借入期間は、取得した建物の法定耐用年数内で収めるよう設定するのが一般的です。法定耐用年数は構造によって異なり、木造アパートの場合は22年、鉄骨造アパートの場合は19~34年、鉄筋コンクリート造は47年となっています。
アパートローンの概要についてはこちらの記事もご確認ください。
アパートは木造や軽量鉄骨造が多いことから、アパートローンの借入期間は15~20年で設定する傾向です。
アパートローンの概要についてはこちらの記事もご確認ください。
2.アパートローンの借入期間の決め方
アパートローンの借入期間は複数の要素を考慮して決定します。借り入れる側が希望の借入期間を伝え、審査の上で決定する流れです。ここでは、借入期間の決め方を要素別に解説します。
2-1.構造の法定耐用年数
建物には法定耐用年数が設定されています。法定耐用年数とは本来の機能を果たせる期間を指し、帳簿の上でも機能を満たす価値があるものとして認められる期間です。
法定耐用年数が設定されているものは償却資産と呼ばれ、取得費用を分割して減価償却できます。つまり、取得費用を支出がない経費として法定耐用年数の残存期間中分割して計上できるため、その分を借入金の返済に充てられることになります。こうしたことから借入期間は法定耐用年数より短く設定するのが一般的です。
また、アパートローンでは建物を担保として貸し付けを行うため、担保価値がないものに対しては融資が難しくなることに注意が必要です。新築の場合は法定耐用年数が0年からスタートしますが、既存の物件の場合は法定耐用年数の残数が借入期間に影響します。
アパートの減価償却、法定耐用年数については以下の記事もご確認ください。
2-2.完済時のオーナーの年齢
一般的にアパートローンでは、完済時の年齢に制限を設けています。
アパートローンでは団信(団体信用生命保険)への加入が求められることが一般的です。団信とは契約者の万が一のときに残債を保障する保険のことで、契約者の加入年齢上限があるため、団信に年齢制限のために加入が認められないとアパートローンを組めないことになります。
具体的には、完済時の年齢が80歳を超えるケースでは、80歳以前に制限して借入期間を設けることが多いでしょう。
2-3.毎月返済可能な金額
借入期間は長くなると返済総額が増えるため、なるべく短く設定したいと考える方は多いでしょう。しかし、事業用の融資の場合、返済原資となる家賃収入に見合う返済計画とならなければ審査を通過できません。
返済比率は50%以下に設定するのが望ましいといわれています。収支計画を立て、月々の返済可能額を割り出すことで、借入期間を決めることができます。
3.借入期間別返済シミュレーション
借入期間が変わると月々の返済額や返済総額が変わります。
1億円の初期費用のうち、7割の7,000万円を融資で調達するケースで、借入期間を変えてシミュレーションしてまとめました。
返済期間 | 返済回数 | 月々の返済額 | 返済総額 |
---|---|---|---|
15年 | 180回 | 483,407円 | 87,013,185円 |
18年 | 216回 | 419,806円 | 90,678,041円 |
22年 | 264回 | 362,526円 | 95,707,009円 |
※金利3%、元利均等で計算
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4.借入期間の調整は可能か?
繰り上げ返済という言葉があるとおり、まとまった金額を返済に充てることで融資の借入期間を短く調整するケースもあります。ここでは、借入期間を短縮する方法と延長したい時の対処法を紹介します。
4-1.借入期間を短縮するには
繰り上げ返済には2パターンあります。月々の返済額に変化はなく返済期間を短縮する「期間短縮型」と返済期間はそのままで毎月の返済額を軽減する「返済額軽減型」の2つです。
融資実行が決まった後、借入期間を短縮するには「期間短縮型」の繰り上げ返済をする方法があります。繰り上げ返済には事務手数料がかかります。
融資実行前に借入期間短縮を図るには、返済比率を高めずに借入期間を短縮できる高収益の確保が必要です。
繰り上げ返済については以下の記事で詳しく解説しています。
4-2.借入期間の延長は難しい
融資の借入期間は原則延長できません。返済の期間を延ばしたい場合は、そのほかの手段をとる必要があります。
例えば、他の金融機関での借り換えです。今借りている金融機関の残債を繰り上げ返済し、他の金融機関で借り換えをします。
融資を組んだ頃より低金利になっている場合などでは借り換えが経営に有益になる場合もあるでしょう。しかし、借り換えは利用していた金融機関との関係を断つだけでなく、手数料や手間もかかります。借り換え期間の延長がどのように事業に影響するかをよく検討することをおすすめします。
5.アパートローンの相談ができるハウスメーカーの選び方
融資の借入期間は建物の法定耐用年数やオーナーの年齢などが大きく影響します。アパートローンの場合、20年程度の借入期間が一般的です。ただし、返済比率との兼ね合いは重要になるため、事業計画、収支計画をしっかり立てて、現実的な借入期間、返済額とする必要があります。
借入期間や融資額の最終決定には、事業の将来性、収益性が重視されます。つまり、アパートローンの借入には事業計画をしっかり立てる必要があるわけです。
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