【初心者向け】「マンションの空き室率」の基礎知識とおすすめ空き室対策5選
当記事では、空室率に関する基礎知識と空室率を下げるための対策を解説しています。
この記事を読むと、
- 目標とする空室率の目安と計算方法
- マンションが空室になる5つの原因
- マンションの空室率を下げるための対策
といったことがわかります。
1.空室率の目安と計算方法
空室率の目安はざっくり5%未満が目標です。
物件の数やタイプにもよりますが、入居率95%以上で経営を維持する必要があります。
空室率を計算する場合は、以下の計算式により計算を行います。
1-1.空室率の推移
以下のグラフは、首都圏の過去2年間における空室率の推移です。
コロナ禍ではリモートワークの普及などにより、首都圏の単身者向けの賃貸マンションの需要が低迷しました。
しかし2022年後半頃から需要が回復し、2023年以降は空室率の改善が見受けられます。
2.マンションが空室になる原因と対策5選
マンションが空室になる原因と対策は以下の通りです。
原因 | 対策 |
---|---|
|
|
ここからは、それぞれの内容について詳しく解説していきます。
2-1.【原因①】家賃が適正に設定されていない
入居者は周辺の相場などを把握しており、希望した条件と予算が合致したときに「内見したい」という気持ちを抱きます。
家賃が適正に設定されていないと内見へ結びつきにくいため、住宅情報サイトなどで類似する周辺の物件情報を比較して、適正な家賃を調査する必要があります。
周辺の物件と条件(間取りや床面積、駅からの距離など)が類似している場合は、築年数で比較される場合がほとんどです。
空室率が高くなっているなら、築年数を加味した家賃を設定しましょう。
マンション経営で高利回りを実現したい方は、以下の記事を参考にしてください。
2-1-1.【対策】付加価値を付けること
家賃を下げたくない場合は、付加価値を付けて維持する方法を検討しましょう。
具体的には以下の方法が挙げられます。
- 内装の設備(トイレや台所など)を綺麗に保つ
- 外壁塗装などにより外観を良好に保つ
- 共用部(特にゴミの集積場)を綺麗な状態に保つ
- 駐車場や駐輪場の整備を徹底する
- オートロックや防犯カメラなど、セキュリティ対策を強化する
既存の設備をアップグレードするだけでも、印象はかなり変えられます。
家賃を下げずに維持できれば、一時的に費用が発生したとしてもトータルでの収益アップが見込めます。
基礎的な家賃設定の方法については、以下の記事を参考にしてください。
2-2.【原因②】立地条件がマンション経営に適していない
空室率があまりに高い場合は、立地条件がマンション経営に適していない可能性があります。
マンション経営に適していない立地条件の一例としては、
- 最寄り駅から遠い
- 日用品の買い出しが不便
などが挙げられます。
またファミリー層向けのマンションでは、
- 学校や病院などの施設が遠い
- 工場などの工業施設が近くにある
- 子どもの成長に良くない施設が近くにある
場合などは注意が必要です。
また大きな工場が近くにあれば、そこで働く人への需要が期待できます。
場合によっては社員寮としての経営も選択肢に入るため、周辺環境をよく調査しましょう。
社員寮については、以下の記事を参考にしてください。
2-2-1.【対策】ADをつけて入居者の募集を強化する
ADとは、
のことです。
不動産会社の仲介手数料(仲介業務の成功報酬)は、宅建業法で上限額が定められています。
しかし、貸主から特別な依頼を受けたときは、仲介手数料とは別に費用を請求できるとも定義されています。
特別な依頼としては、
- 新聞の一面広告への掲載
- テレビコマーシャルの放映を依頼
- 遠隔地への出張を依頼
などが挙げられます。
入居者の募集を強化したい場合は「報酬」のような意味合いでADをつけて、不動産会社が勧めたくなるような物件にすると良いでしょう。
2-3.【原因③】設備が充実していない
設備が充実していないマンションは、なるべく早く設備を充実させましょう。
入居者のなかには、オートロックや宅配ボックス、システムキッチンなどの設備を求めている方もいます。
ニーズが高い設備を設置することで、空室率の改善が期待できます。
また、単身者向けのマンションでは浴室換気乾燥機、ファミリー向けでは追い焚き機能などの設備が好評です。
このような設備は、入居者が部屋を探す際の重要なポイントになり得るのです。
マンション経営の設備については、以下の記事を参考にしてください。
2-3-1.【対策】ニーズの高い設備を付加する
ニーズの高い設備には、以下のようなものがあります。
- オートロック
- 防犯カメラ
- 宅配ボックス
- システムキッチン
- 浴室換気乾燥機
- 追い焚き機能
- 無料のインターネット回線
近年「物流2024年問題」を受けて、宅配ボックスのニーズが高まっています。
しかし、設置をしているマンションはまだ少なく、設置をしていても人気のために「全く足りていない」との声が上がり世帯数と同数の設置を検討しているオーナーもいるほどです。
また、無料のインターネット回線も人気があります。
これらの設置は急務ではありませんが、入居者が物件を選択するうえで、重要な判断材料となるでしょう。
2-4.【原因④】管理会社・不動産会社の集客力が弱い
マンションの立地条件や設備が整っていたとしても、管理会社や不動産会社の集客力が弱いと、空室率の改善にはつながりません。
集客力の観点では仲介業務が特に重要です。
管理会社や不動産会社の集客力が弱ければ、競合物件に入居者が流れてしまったり、自分の持っているマンションの存在が知られなかったりする可能性があります。
もしくは、囲い込みと呼ばれる手法を利用する悪徳業者の影響で、空室が続いている可能性も考えられます。
囲い込みとは「既に申し込みが入った」などと言って他社の問い合わせを遮断し、その間に自社で入居者を探す方法です。
他の不動産会社の顧客が賃貸借契約を成立させると、仲介手数料はどちらかの顧客からしか受け取れませんが自社で契約を成立させると、仲介手数料を双方から受け取れるようになります。
上記のような囲い込みは簡単には見抜けません。
上記いずれの場合にしても、空室が続けば管理会社・不動産会社の変更を検討したほうが良いでしょう。
2-4-1.【対策】管理会社・不動産会社を変更すること
管理会社や不動産会社を変更することで、空室率が改善される場合もあります。
もし信頼できる会社を見つけたら、専属専任媒介契約を検討すると良いでしょう。
不動産会社から週に1度報告が受けられ、問い合わせ状況などが把握しやすくなるからです。
現状のまま様子を見たい場合は、管理会社や不動産会社とコミュニケーションを取りましょう。
現在の状況を相談したうえで、変化が見られないのであれば、変更もやむを得えません。
建築会社の選び方については、以下の記事を参考にしてください。
2-5.【原因⑤】市場のニーズとマッチしていない
市場のニーズとマッチしていない内装・設備・間取りは、空室増加の原因になります。
借りてくれそうなターゲット層を明確化し、そこにあった住宅にしていく必要があります。
例えば、高齢者が多い地域や外国人労働者の多い地域では、単身者世帯からの需要が高まります。
一方で、学校や病院、ショッピングモールといった施設の多い地域では、ファミリー世帯からの需要が期待できます。
2-5-1.【対策】市場を調査しニーズを把握する
市場のニーズを把握するヒントとして、入居者に意見を聞いてみることは効果的です。
現在住んでいる入居者は、市場のニーズを表している可能性が高く具体的な改善策を知れるチャンスになります。
また、プロである不動産会社へ「入居者が何を求めているか?」「入居率を上げるにはどうすればよいか」を相談することで、有益なアドバイスがもらえると期待できます。
なお「HOME4U 土地活用」は活用したい土地の情報を入力するだけで、入力内容に応じて最適な企業をマッチングできます。
あらゆる土地のプランに対応しており、実績豊富な会社のみを選定して提携していますから、マンション経営で失敗をする心配が減らせるでしょう。
マンションが空室になる原因は以下の通りです。
- 家賃が適正に設定されていない
- 立地条件がマンション経営に適していない
- 設備が充実していない
- 管理会社・不動産会社の集客力が弱い
- 市場のニーズとマッチしていない
詳細は「2.マンションが空室になる原因と対策5選」をご覧ください。
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