【初心者向け】「マンション経営が儲からない」6大理由と対処法

1.「マンション経営が儲からない」6つの理由と対策

1-1.理由①：経営の目的が定まっていないから

マンション経営が儲からない理由として、「経営の目的が定まっていない」ことが挙げられます。
マンション経営の目的は、「資産運用や老後の年金代わり」「相続税対策」など多岐にわたるため、自分にとって「マンションを経営する目的」は何かという点を明確にし、収益や利回りに具体的な計画・目標をもっておくことが重要です。

計画・目標を鑑みずに目の前の収支に囚われ、初期費用等で通算すると実質的に損をしているオーナーの方も多くいます。

1-1-1.対策：マンション経営の目標をはっきり定める

「マンションを経営する目的」を明確にするために、具体的な計画・目標をはっきり定めることは有効な解決策です。

計画や目標を曖昧にせず「老後に安定した収入（○○円）を得る」「◯年までに◯円の利益を出す」といった数値で測れる具体的な目標を決めましょう。
具体的に設定することで、達成したいことや方向性も明確になります。
また目標達成するまでに無駄な時間やエネルギーの浪費を減らすことにも繋がるでしょう。

目標設定を考える際に必要な、「利回りの計算方法」や、マンション経営を選ぶ「メリット・デメリット」に関して詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

1-2.理由②：メンテナンスや修繕が不十分で、魅力のない物件になっているから

メンテナンスや修繕が十分に行われていないと経年劣化が早く進み、建物の価値がすぐに下がって魅力のない物件になります。
その結果、退去する人が増えたり、次の入居者が見つからなかったりと空室率が高まって、儲からなくなります。

劣化や不具合の箇所を直す修繕だけでなく、物件状態を維持するためのメンテナンスの実施は重要です。

メンテナンスは、大まかに分けて

の2種類があります。

修繕や、上記のメンテナンスを適切に行うことで、入居者からみて魅力的なマンションができるため空室率を下げ儲かるマンション経営ができるでしょう。

1-2-1.対策：信頼できる管理会社を選ぶ

修繕やメンテナンスは初心者が行うと難しく、不十分になりがちです。
特に初心者の方は、信頼できる管理会社に任せることをおすすめします。

プロに任せることで、建物の耐久性も維持できて住民の満足度を保持できるでしょう。

管理会社の中には、融通がきかなかったり修繕費用の見積もりが高すぎたりする会社もあります。
そんな中でも「信頼できる管理会社」の特徴は以下です。

インターネットで、気になる会社の評判や口コミを見ると実際にその管理会社へ依頼しているオーナーの声がのっていることもあるため、調べてみることをおすすめします。

管理会社に関する基礎知識や、費用に関して詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

1-3.理由③：需要がない物件を選んでいるから

需要がない物件を選んでいると、入居者はなかなか集まらず儲かりづらくなります。
以下の特徴が当てはまる物件は、需要が低くなりやすいです。

上記特徴に当てはまっていないかどうかを確認して、当てはまっている場合は間取りや設備に工夫を凝らしたり、事前に対策を検討しておいたりすることが必要です。

1-3-1.対策：ターゲットのニーズを十分に調べて、物件を選ぶ

需要がない物件を選んでいると、マンション経営は儲かりません。
儲かるマンション経営をするためには「ターゲットのニーズを十分に調べて、物件を選ぶ」ことが重要です。

地域によって「どういう層の人が集まり、何を求めているのか」は変わってきます。
例えばファミリー層の流入が多い地域であれば、駅近ではない立地でも教育施設や公園の近くであれば人気がでる可能性があります。

そうした地域ごとの環境やニーズに合った物件を選ぶことも、儲かるマンション経営をするための一因となるでしょう。

またニーズに沿わない環境や立地にあるマンションを経営する場合は、間取りや設備・価格によって差別化を図り、そのマンションに住む「メリット」を入居希望者に感じさせることが大切です。

1-4.理由④：関連知識が不足しているから

マンション経営は「資金計画を立てる」、「入居者を募集する」、「管理業務を遂行する」「税金の計算をする」など複数の業務が必要で、初心者が1人で行うことは難しいです。
マンション経営と一口に言っても、所得税や固定資産税などの税金知識や、建築に関する法律知識も必要です。

その様な、関連知識の不足からトラブルやクレーム対応などの余計な作業やお金が必要となってしまったり、必要以上の税金を納めてしまうなど、マンション経営が儲りづらくなります。

つまり儲かるマンション経営するには、様々な関連知識が必要不可欠と言えるでしょう。

1-4-1.対策：事前にしっかり勉強する

関連知識を「事前にしっかり勉強しておく」ことは儲かるマンション経営を行うために、重要な要素です。
例えばマンション経営には所得税、住民税、不動産取得税、印紙税、登録免許税、固定資産税、消費税等、多くの税金が課税されます。

上記の税金は一定の条件を満たしている場合、税負担を軽減できる特例が適用できる可能性があります。
損をしないために、制度を事前に勉強しておくとよいでしょう。

ただ、初心者が全てのものを網羅することは難しいため、専門家に相談することがおすすめです。

1-5.理由⑤：多額のローンを組んでいるから

マンション経営が儲からない理由の１つとして、「多額のローンを組んでいる」ということが挙げられます。
マンション経営するには、マンションの購入や建築する際に数千万円から数億円のローンを組むことが多いです。
全額自己資金で始める方もいますが、ほとんどの人はローンを活用しています。
許容範囲を超えた多額のローンを組んで、結果マンション経営がうまくいかずに自己破産に追い込まれる方もいます。

1-5-1.対策：自己資金を用意する

「多額のローンを組んで」マンション経営が儲からなくなってしまうことを防ぐために、十分に自己資金を用意しておくことをおすすめします。

余裕を持ったマンション経営を始めるために、一定の自己資金を用意しておくことが重要です。
自己資金割合の水準としては融資総額の20％が望ましいと言われています。
一部を自己資金で賄い、借入金の総額が減ることで、毎月の返済額も少なくなるため手元に残る資金を多くできるでしょう。

マンション経営を儲かりやすくするために全額ローンは避けて、自己資金を十分に用意してからマンション経営を始めましょう。

1-6.理由⑥：短期間で利益が出にくいから

マンション経営が儲からない理由として「短期間で利益が出にくい」ということが挙げられます。

マンション経営には多額の初期投資が必要になります。
仮に表面利回り（年間の家賃収入を物件の購入価格で割った数値）を最低ラインの、3％と仮定します。
その場合、家賃収入で初期投資を回収するためには少なくとも30.3年(100％÷3％≒30.3年)程度の時間が掛かることが分かり、利益を出すためには長期的な運用計画が必要不可欠と言えるでしょう。

マンション購入直後は高額な建築費が発生し、収支は一時的にマイナスになることが一般的です。
少なくとも10～30年単位を見越した運用を意識しましょう。

1-6-1.対策：長期的な目線で経営戦略を立てる

「短期間で利益が出る」と誤解しないように、数十年単位の長期視点で経営戦略を立てましょう。
長期的な目線で経営戦略を立てられれば、初期費用やランニングコストが原因で経営が行き詰まる可能性を減らすことができます。

長期的な目線で検討する場合には以下の流れで、戦略を練るとよいでしょう。

また、新築時や更新時期には入居者が来るタイミングによって1～2ヶ月間の空室期間が発生する可能性があります。
予測できる可能性を考慮したうえで、収支を計算しましょう。

2.マンション経営で失敗しないための3つの注意点

2-1.事前にしっかりとリサーチを行う

マンション経営で失敗しないために「事前にしっかりとリサーチを行う」ことは重要です。
マンション経営したい地域に「どのような人が住んでいて」「どのような物件に需要があるか」等を知らないで運営をしていると、空室リスクが高まる可能性があります。

例えば、オフィス街の近くで若い夫婦が多い地域に老年人口向けのバリアフリー設計をした設備等を整えていた場合、需要が薄くなることも考えられるでしょう。
上記の場合だと、バリアフリー設計よりも無料Wi-Fiや在宅ワークがしやすい環境等を設けている方が入居希望の増加が見込めます。

調べるだけでなく実際に足を運んで、どのような層が暮らしているか調査することができればよりターゲット像を明確にしやすいためおすすめです。

2-2.無理のない事業計画を立てる

マンション経営で失敗しないために「無理のない事業計画を立てる」ことは欠かせません。
非現実的な事業計画を立ててしまうと、計画外のことが起きた際に失敗しやすく、経営が行き詰まる可能性があります。

例えば、マンション経営において以下のような課題発生が想定できます。

上記の点を考慮し、余裕を持った事業計画を練り上げましょう。

2-3.信頼できるハウスメーカーを選ぶ

マンション経営を失敗しないために自分に合ったハウスメーカー選びをしましょう。

ハウスメーカーであれば、ライフラインや都市計画・事業開発に関するより詳しい調査を行えるため、現実的な事業計画を立てられます。
また新築時の諸費用や、メンテナンス費用などについても事前に提案してもらえるのでマンション経営初心者でも安心です。

特に土地の特性を活かしたプランや土地の収益を最大化するプランを提案してくれるような信頼できるハウスメーカーを選んで、安定した収入を目指しましょう。