【基本を解説】「土地信託」の基礎知識|概要・メリットとデメリット・始め方の解説
「土地信託」は、所有する土地を信託会社や信託銀行へ預けて運用を委託することです。
土地信託 | 内容 |
---|---|
メリット |
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デメリット |
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にとって、最適な土地活用になります。
本記事では土地信託の概要やメリット・デメリット、始め方について解説します。
1.土地信託の仕組み
土地信託は、土地所有者が自身でアパートやマンションを建設して経営する代わりに、運用のプロ(信託会社や信託銀行)へ土地を預けて土地活用してもらう運用方法です。
土地所有者は、運用結果での収益から仲介手数料(信託報酬)を差し引いた分を「配当金」として受け取ります。
この配当金を受け取る権利を「信託受益権」と呼びます。
信託会社や信託銀行は、借りた土地にアパートやマンションを建てて、賃貸経営を行うのが一般的です。
2.土地信託の種類
土地信託には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 賃貸型
- 処分型
それぞれについて解説します。
2-1.賃貸型|土地が返還される
賃貸型は、土地を委託する際に定めた契約期間の間、貸し出す方法です。
信託期間は10年〜30年となることが多く、長期間にわたって土地信託を行います。
土地を預かった信託会社や信託銀行は、借りた土地にアパートやマンションを建てて、賃貸経営などを行います。
契約期間の終了後は、土地だけでなく建てた建築物もセットになって土地所有者に戻されます。
2-2.処分型|土地が返還されない
処分型は単に土地を預けるだけでなく、最終的に土地所有者が土地を手放すことになる信託方法です。
信託会社は土地を戻さないことを前提に開発を行い、信託開始時よりも土地の価値を高めて売却します。
売却益は土地所有者にも分配され、不動産開発による付加価値がついた状態で売却できるため、信託前に売却するよりも土地所有者には利益があるケースがあります。
「土地信託」の一種ですが、実質的には土地の売却に近い形態です。
3.土地信託を行うメリット
土地信託を行うメリットは、以下のとおりです。
- ノウハウがなくても土地活用できる
- 自己資金なしで運用できる
- 契約期間満了後に建物が得られる
- 信託受益権を売却できる
それぞれのメリットについて、詳しく説明します。
3-1.ノウハウがなくても土地活用できる
土地所有者が土地活用に関するノウハウを身につける必要はありません。
通常、土地活用を行う場合、土地所有者自身が土地活用の手続きや成功のためのノウハウを収集する必要があります。
しかし、土地信託を利用すると、所有する土地の運用を土地活用のプロに任せることができます。
そのため、土地所有者自身が専門知識を持つ必要はありません。
土地活用に関してまったくの初心者や高齢の方でも、保有する土地から運用益を得ることができるのが土地信託のメリットです。
3-2.自己資金なしで運用できる
土地信託は大きな自己資金は必要なく、土地さえ所有していれば始めることが可能です。
例えばアパートやマンションを建てて土地活用するのであれば、土地所有者自身が建物の建築資金を出すか金融機関から不動産ローンを借り入れて、建築費などを調達する必要があります。
しかしながら、土地信託の場合は土地を預かって活用する会社が建設資金を負担するので、土地所有者自身が大きな資金を持っておく必要はありません。
土地信託以外にも、自己資金なしまたは少なくて済む土地活用法があります。詳しくは下記記事をご覧ください。
3-3.契約期間満了後に建物が得られる
預けた土地が契約終了後に土地所有者へ返還される際、建てられたアパートやマンションは取り壊されず、土地とともに土地所有者へ譲渡されます。
もちろん、アパート・マンションに入っている入居者もそのまま引き継がれますので、土地信託の契約が終わった後も家賃収入を得ることが可能です。
さらに入居率が高い人気物件ならば、高額で売却することもできます。
3-4.信託受益権を売却できる
土地信託期間中は、配当金を得られる権利を売却することができます。
土地信託の契約期間、土地所有者は土地を売却したり活用したりする自由はありませんが、配当金を得られる権利である「信託受益権」を売却することが可能です。
ただし、信託受益権を売却すると土地の所有権も移転するので、注意が必要です。
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4.土地信託を行うデメリット
さまざまなメリットのある土地信託ですが、以下のようなデメリットも存在します。
- 仲介手数料(信託報酬)が発生する
- 配当金が得られない場合がある
- 損失があった場合は土地所有者が負担する
- 土地信託ができないケースがある
それぞれのデメリットについて、詳しく説明します。
4-1.仲介手数料(信託報酬)が発生する
土地信託を行う際には、信託会社へ仲介手数料(信託報酬)の支払いが必要です。
土地所有者が自ら土地を活用した場合は収益の100%が手元に入りますが、土地信託を利用すると土地活用で得られた収益の約5〜20%を報酬として信託会社に支払う必要があります。
4-2.配当金が得られない場合がある
土地信託を行えば、100%配当金を得られるというわけではありません。
土地信託をしても利益があがらず、土地所有者に配当金が入ってこない場合があります。
信託会社が行う事業で収益が出なければ、配当金を受け取れません。
4-3.損失があった場合は土地所有者が負担する
信託会社の運用がうまくいかなかった場合、損失分を土地所有者が補填しなければなりません。
例えば、信託会社がマンション経営を行っている場合に、賃料減少などの理由で損失が発生したとします。
損失が事業継続に支障があると、土地所有者に対して事業継続のための資金提供が要求されることがあります。
土地信託は配当金を受け取るどころか、全体的な収支がマイナスになるリスクもあることに、注意しましょう。
4-4.土地信託ができないケースがある
土地活用のプロであっても、全ての土地で収益を上げられるわけではありません。
信託会社が「この土地では収益が見込めない」と判断した場合、土地信託による運用が開始されないこともあります。
例えば「土地が狭い」「人通りがない」など土地活用として不向きな立地条件だと、契約できない可能性が高いです。
5.土地信託を始める手順
土地信託を始める際の大まかな流れは、以下のとおりです。
- 信託会社または信託銀行に相談する
- 契約を締結し、所有権を移転する
- 信託会社が運用を行う
- 配当金を受け取る
- 契約終了(契約から10〜30年)
土地信託は信託会社や信託銀行に相談することからスタートします。
信託会社や信託銀行によって、土地活用の運用やノウハウに差があるので、複数の会社に相談することが大切です。
また、所有する土地を「土地信託するか」「自分で土地活用するのか」を悩むなら、まずは土地活用会社に相談するとよいでしょう。
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土地信託は、土地所有者自身が土地活用のノウハウを持っていなくても所有する土地から利益を得られる方法です。
- ノウハウがなくても土地活用できる
- 自己資金なしで運用できる
- 契約期間満了後に建物が得られる
- 信託受益権を売却できる
詳細は「3.土地信託を行うメリット」にて解説しています。
- 仲介手数料(信託報酬)が発生する
- 配当金が得られない場合がある
- 損失があった場合は土地所有者が負担する
- 土地信託ができないケースがある
詳細は「4.土地信託を行うデメリット」にて解説しています。
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