【詳しく解説】ホテルでの土地活用の基本とメリデメを解説
手持ちの資金に余裕がある。集客力のある立地に長期運用が可能な土地を所有している。
経営方式によってメリットは大きく変わりますが、一概に言えることは、節税対策ができる、安定収入が得やすいことです。フランチャイズ経営では高収益も期待できます。
土地活用でのホテル経営の中でも、フランチャイズ経営、一括借り上げ方式での経営は初期費用が非常に高額になります。また、ホテル経営に向いている土地では競合が多いことも考えられるでしょう。
ホテル経営はどこでもできる土地活用ではないこともデメリットです。
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この記事の内容
1.土地活用でのホテル経営の概要&こんな人に向いている
人気度 ◎高い→×低い |
収益性 ◎高い→×低い |
初期費用 ◎低い→×高い |
相続税対策 ◎高い→×低い |
流動性 ◎高い→×低い |
リスクの大きさ ◎小さい→×大きい |
管理の手間 ◎楽→×大変 |
---|---|---|---|---|---|---|
○ | ○ | △ | ○ | △ | ○ | △ |
ホテルでの土地活用はこんな人に向いている
- 自己資金投入に余裕がある方
- 長期運用が可能な土地を所有している方
- 集客力のある立地の所有地がある方
所有地の土地活用としてホテル経営を選ぶには、好条件の立地であることが必須項目です。例えば、駅からのアクセスがよい、風光明媚な場所、観光地といった条件に当てはまれば十分選択肢として挙げられます。
例えば、駅からのアクセスがよい、風光明媚な場所、観光地といった条件に当てはまれば十分選択肢として挙げられます。
2.メリット・デメリット&注意点一覧
メリット
- 節税対策ができる
- 安定した収入を得やすい
デメリット
- 初期費用が高額
- 競合が多い
- 立地を選ぶ土地活用である
ホテル業界はコロナ禍の影響で需要の落ち込みが見られましたが、それ以前から取り組まれているインバウンド観光促進の効果もあって、需要が回復しつつあります。こうした背景からホテル用地を求めているホテル事業者も多く、立地が叶えば、安定収入が得られる土地活用となるでしょう。
ただし、立地が良いエリアには同様のホテルも林立しやすいことから競合との差別化が不可欠です。また、ホテル開業には多額の初期費用が必要となることもデメリットといえます。
<ホテル経営の注意点一覧>
- フランチャイズ経営には保証金等一定額の自己資金を用意する必要がある
- 高額の初期費用を賄える長期的なローン返済計画が不可欠
3.事業モデル
デイサービス事業を土地活用でする場合、2つの方式が考えられます。それぞれの方式でメリット・デメリットも異なります。以下にまとめました。
<パターン一覧> | |||
---|---|---|---|
パターン名 | メリット | デメリット | 相談先 |
フランチャイズ加盟する | ・ホテル事業経営のノウハウを得られる ・フランチャイズのブランド力を生かせる |
・保証金等を用意する必要がある ・独自のサービス展開ができない |
フランチャイズ本部 |
一括借り上げ方式(サブリース)で事業者に貸す | ・管理の手間がない ・節税効果がある ・長期的安定経営ができる |
・初期費用が高額 ・土地の転用がしにくい |
ハウスメーカー、土地活用会社 |
事業用定期借地で事業者に貸す | ・管理の手間がない ・節税効果がある ・長期的安定経営ができる |
・収益性は低い ・土地の転用がしにくい |
ハウスメーカー、土地活用会社 |
3-1.フランチャイズ加盟する
<フランチャイズ加盟する場合の事業モデル図>
フランチャイザー(フランチャイズ本部)と契約して、ブランド名を借り受けてホテル事業経営をする方法です。
ブランド力だけでなく、経営ノウハウやシステムを利用でき、経営サポートの恩恵を受けられます。
契約には加盟金や保証金が必要です。月々決められた額のロイヤリティーを払います。
<フランチャイズ加盟する場合の収益モデル表> | |
---|---|
売上(月) | 300万~700万円ほど |
水道光熱費 | 売上の5~15% |
固定資産税等 | 物件による |
人件費 | 売上の15~20% |
経費 | 売上の5~10% |
ロイヤリティー | 売上の5~10% |
この収支に建物を新築する場合は初期費用の借入金返済も月々あります。
3-2.一括借り上げ方式(サブリース)で事業者に貸す
<一括借り上げ方式で事業者に貸す場合の事業モデル図>
一括借り上げ方式はオーナーが所有地にホテルを新築し、土地と建物を一括で貸し出すこと賃料を得る方式です。間にサブリース会社が入るケースとホテル事業者と直接契約するケースとあります。
一括借り上げ方式では土地オーナーがホテル事業にかかわることはありません。土地と建物の管理はホテル事業者に一任できます。
<一括借り上げ方式で事業者に貸す場合の収益モデル表> | |
---|---|
売上(年額) | 物件の時価×期待利回り+α |
固定資産税(年額) | 時価×70%×1.4%(土地)+固定資産税評価額×1.4%(建物) |
サブリース手数料 | 賃料の10~20% |
雑費 | 1~2万円 |
初期費用が高額となる土地活用方法ですが、建設協力金方式で一括借り上げ方式をとることもできます。この場合、事業主からの協力金を賃料で相殺していくため、賃料設定は下がります。
3-3. 事業用定期借地で事業者に貸す
<事業用定期借地で事業者に貸す場合の事業モデル図>
事業用定期借地権は、事業用に土地を貸し出す更新のない賃借契約です。契約終了時に事業に使用した建物を解体し更地として返還しなければなりません。借主は建物を建てて事業を行うため、不動産管理は借主に一任できるのがメリットです。
<事業用定期借地で事業者に貸す場合の収益モデル表> | |
---|---|
売上(年額) | 地代(時価)の約6% |
固定資産税(年額) | 時価×70%×1.4% |
雑費 | 1~2万円 |
事業用定期借地権の場合、借地料で収入を得ます。借地料は地価のおおよそ6%が相場です。
4.開始するまでの流れ
ここでは、サブリース会社を介した一括借り上げ方式の場合のホテル経営開始までの流れを紹介します。
<開始するまでの流れの図>
4-1.土地活用会社(サブリース会社)に活用方法を相談
まずは複数の土地活用会社やサブリース会社の話を聞き、土地活用方法を相談します。一括プラン請求サービスを利用してプランの比較で検討するとよいでしょう。ホテルを念頭に置いている場合は、ホテル事業を手掛けたことのある企業へ相談するのがおすすめです。
4-2.市場調査と提案されたプランの比較検討
土地活用でのホテル経営は好立地でないと採算が合わず、失敗の可能性が高まります。そのため、どのような需要があるのかを調査することは大切です。また、近隣に競合進出の予定がないか、どのようなタイプのホテルの需要があるかを確認します。
これらの調査は土地オーナーが一人でできるものではありません。土地活用会社やサブリース会社が調査を念入りに行い、建設プランへ反映していきます。
4-3.契約する土地活用会社を決めて契約~着工
建設プランを取り寄せたら比較検討し、絞り込んだうえでプランをブラッシュアップし、土地活用のパートナーとなる企業を決めて契約に進みます。このとき、サブリース契約も同時に行います。
契約後に着工です。ホテルの工期は1年半以上かかり、中には3年にも工事期間が及ぶものもあります。
4-4.竣工・引き渡し~営業開始
工事期間は借主となるホテル事業者との契約などを進め、ソフト面の準備に動きます。竣工して引き渡しが済み、開業準備が全て整ったらいよいよ開業です。
土地オーナーは賃料収入を得て収益を上げていきます。
5.相談先の選び方
5-1.立地ニーズを調査する
ホテル経営は立地を選ぶ土地活用方法です。ターミナル駅から徒歩圏だったり、観光地にあったりと、ニーズのある立地は限られています。
しかし、ホテル経営に好立地であったとしても、競合が飽和状態である、景観がよくないなどの理由からホテルには向かない土地もあります。ニーズの深い分析は土地活用会社などプロに任せるのが賢明です。まずは複数の企業から土地活用プランの提示を受けるとよいでしょう。
ホテル経営は土地活用の中ではリスクが高く、そのほかを選んだほうが成功の確率が高まることもあります。「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」では、ホテル経営以外のジャンルの土地活用も比較検討できる一括プラン請求サービスを提供しています。
5-2.経営方式を選択する
土地活用でホテル経営をする場合、フランチャイズ方式、一括借り上げ方式、事業用定期借地の主に3つから経営方式を選びます。
それぞれの経営方式はメリットが異なります。また、経営方式によって相談先も変わってきます。どの方式を選ぶか、メリットやリスクをよく検討したうえで、相談先を選ぶとよいでしょう。
5-3.複数のプランを比較検討する
経営方式の選択の次は、対象となる経営方式にふさわしい相談先のうち、複数の会社に相談することです。それぞれの企業では得意とする手法を持っており、プランに示される経営方針が変わります。
フランチャイズ方式の場合はサポート体制に違いがあったり、一括借り上げ方式の場合はホテルの建設プランが異なったりします。異なるプランを比較検討すると、疑問点や問題点が見えてきやすくなります。プランのブラッシュアップにも役立つでしょう。プランから依頼先を絞り込んだら浮かんだ疑問は企業にしっかり確認し、プランニングを進めていきます。
6.補助金その他活用できる制度一覧
ホテル経営では、利用できる補助金がいくつかあります。ここでは、施設整備に関する補助金制度を紹介します。
<補助金その他活用できる制度一覧> | ||
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名称 | 内容 | 注意点 |
インバウンド対応力強化支援補助金 | 東京都内の宿泊施設等を対象とした、外国人旅行者の受け入れ態勢強化の取り組みへの支援。公衆無線LANの設置や館内の国際放送設備の整備、防犯カメラの設置等。 | ・補助金申請額が予算額に達した時点で受付は終了 |
省エネ設備等導入支援事業 | 宿泊事業者等に対して、省エネ設備導入の費用の2分の1(上限額1,000万円)を支援する観光庁の事業。省エネ型空調、省エネ型ボイラー・配管等、二重サッシ等、節水トイレ等、太陽光発電、蓄電設備の導入などが対象となる。 | ・申請期間が決まっている(令和5年度は終了) |
このほかにも雇用確保にかかわる助成金制度もあります。詳しくは自治体やフランチャイズ本部に問い合わせるとよいでしょう。
7.ホテル経営の成功事例
ホテルで土地活用する場合、多くが一括借り上げ方式での不動産経営の方式をとります。そこで今回は一括借り上げ方式の成功事例を紹介します。まずは一括借り上げ方式でのホテル経営で成功するコツをまとめました。
<成功のコツ一覧>
- 立地ニーズの見極め
- 経営規模の見極め
- 建物差別化の見極め
前提条件 | 観光地にほど近い駅まで徒歩圏の土地。地方都市 150坪の更地に鉄筋コンクリート造4階建てを新築 ホテル事業者へ一括借り上げ方式で貸し出し |
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初期投資 | 合計:約2億7,000万円(ローン:1億7,000円、自己資金:1億円) |
利回り・収益 | 年間売上:約1,500万円 年間経費:約60万円 (固定資産税等込み) 年間ローン返済額:約665万円(返済期間:20年) 利回り:2.8% 年額利益:約775万円 |
成功のポイント | 建物を建てて事業者に貸し出す土地活用は管理の手間を省きつつテナント収入を得られる方法です。初期費用が高額なため利回りは低くなりますが、固定資産税負担は十分賄えます。 |
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