「相続した不動産」の活用方法10選!失敗しない選び方とは
「不動産を相続したけれど、どうやって活用しようかな…」とお悩みではありませんか?
あるいは、将来の相続に向けて、不安がある方もいらっしゃるかと思います。
土地活用には様々な種類があるので、自分の不動産にはどの活用方法が最も適しているのか見極めるのは簡単ではありません。
でも、不動産を使わずに所有しているだけでは固定資産税や維持管理費用がかかるだけでなく、不法投棄被害などのリスクもあります。
ちなみに、「不動産を有効活用するためには高額な初期投資が必要なのでは?」というイメージの方もおられるかもしれませんが、初期費用を抑えた活用方法もありますし、「等価交換方式」などのコストのかからない方法も存在します。
そこでこの記事では、相続した不動産を活用する具体的な方法について、わかりやすく解説していきます。
少ない初期投資で相続不動産を活用する方法や、相続した不動産を活用する手順についてもご紹介しますので、納得の活用方法を見つけるためにぜひご参考にしてください。
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1. 相続した不動産を「活用しない」リスクとは
相続した不動産を何も使わずに所有していると、実は多大なリスクがあります。
不動産を所有していると固定資産税や都市計画税は毎年必ず課税されるので、有効活用しなければ資産を減らす一方です。
さらに維持管理費がかかったり、手間がかかったりするデメリットもあります。
逆に、費用や手間を惜しんで、空き家や空き地を手入れせずに放置していると、犯罪に巻き込まれるリスクがあります。
例えば放火、不法投棄の被害に遭ったり、害虫発生、不審者の侵入などの例もあるので注意が必要です。
また、建物は人が住まない状態が続くと傷むのが早くなります。
空き家になって数年経過してから住んだり売却しようと思っても、すぐに住めるような状態ではなくなっており、余計な修繕費用が発生してしまうこともあります。
その上、空き家をそのままにしていて倒壊の危険があると判断される状態になり、「特定空き家」に指定されてしまうと、「住宅用地の特例」が適用されなくなって固定資産税が上がってしまうこともあります。
このように、使い道がない不動産を所有していると逆に資産を減らし、本来は「資産」であるはずの不動産が「マイナスの資産=負動産」になってしまうのはとてももったいないことです。
2. 相続した不動産を活用する具体的な方法
相続した不動産の活用方法には、
- 1新築・建て替え・用途変更をする
- 2現在の建物を活かす
といった選択肢があります。
本章では、それぞれについて、具体的にどんな活用方法があるのかご紹介します。
2-1.新築・建て替え・用途変更をする【活用方法10選】
土地活用と言えばアパート経営が有名ですが、実は建物を建てる土地活用だけでも様々な種類があります。
また、駐車場や太陽光発電のように、建物を建てずに土地を利用する方法もあります。
どのような用途で土地を利用するかによって、収益性や費用には違いがあるので、自分に合うものを選ぶことが大切です。
一般的に人気のある土地活用の方法10選をご紹介します。
2-1-1.アパート経営
アパート経営は高収益が期待できる、「王道」の土地活用です。
駅の近くや環境の良い住宅地などに向いています。
リスク回避のためには、収支について綿密なシミュレーションを行うことが大切です。
立地が良くても油断せずに、入居者のニーズを満たした魅力のある賃貸物件を建てることで空室リスクを回避できます。
アパートを建てると長期的に収入が得られるだけでなく、相続税対策にも有利です。
また、アパートローンの借入時に「団体信用生命保険」も契約すれば、万が一のときに借入金が保険金で返済されるため、生命保険代わりになる点も人気の理由です。
2-1-2.マンション経営
マンション経営は、アパートよりもハイグレードな建物を建てるため、建築費は高めになりますが賃料収入も増えます。
法律上の定義はありませんが、一般的に、木造や鉄骨2階建ての共同住宅を「アパート」と呼び、鉄筋コンクリート造や鉄骨3階建て以上の共同住宅を「マンション」と呼びます。
地域性や敷地の規模などによって、アパートとマンションどちらが有利になるのかは異なるため、市場調査を踏まえた判断が重要です。
2-1-3.賃貸併用住宅
一戸建てとして利用するには広すぎる土地などに向いているのが賃貸併用住宅です。
実家などをマイホーム兼アパートに建て替えることで、住み慣れた土地に住み続けながら、同時に収益を得ることができます。
賃貸併用住宅は、家賃収入を住宅ローンの返済に充てることができるので人気です。
自宅部分とアパート部分の床面積の割合は立地条件やオーナーのご希望に合わせて計画できるため、賃貸部分を増やせば高収益も狙えます。
2-1-4.戸建て賃貸
最近特に注目されている戸建て賃貸経営は、賃貸用に戸建て住宅を建てる方法です。
人気の住宅地だけれどすでに競合アパートが多いエリアでは、戸建て賃貸にすることで差別化を図ることができます。
戸建て賃貸は特にファミリー層に人気がありますが、供給が少なく、潜在需要が多いと言われています。
戸建て賃貸なら、敷地に合わせた棟数を計画でき、将来は一棟ずつ売却することもできます。
また、アパートよりも建築費を抑えられるケースが多いです。
2-1-5.駐車場経営(月極駐車場・コインパーキング)
駐車場経営は、建物を建てる活用方法よりも初期費用を抑えることができます。
更地のままで有効活用できるため、将来的に他の活用方法に変えたいときに転用しやすいというメリットもあります。
駐車場にするときは、コインパーキングと月極駐車場のどちらにするか、立地条件に応じて判断します。
コインパーキングの場合は土地を専門業者に貸し出して毎月定額の賃料を受け取る方式が多いですが、オーナーの費用負担で機械を設置して管理だけを委託することも可能です。
駐車場は駅・病院の近くや住宅地、商業地など様々な立地で需要があり、狭い土地から広い土地まで柔軟に活用できます。
2-1-6.高齢者向けの賃貸住宅や施設
立地によっては、マンションやアパートよりも、「サービス付き高齢者向け住宅」や「有料老人ホーム」などが向いていることがあります。
これらのシニア向け施設は、郊外で交通が不便でも住環境が良ければ成り立ちますし、高齢化社会に適した活用方法のため人気が高まっています。
シニア向けの住宅や施設には様々な種類があり、その地域によって不足している施設が異なるため、ニーズに合わせて計画することが大切です。
2-1-7.貸店舗
建物を建てて、店舗として貸し出す方法もあります。
住宅と比べて店舗の賃料相場は高めになるため、店舗需要が多い場所ならばおすすめです。
貸店舗経営は、幹線道路沿いや駅、観光地の近くなど人通りの多い土地なら検討したい活用方法です。
2-1-8.トランクルーム
トランクルームは、住居スペースの狭い都市部などで需要が多く、狭い土地や日当たりの悪い場所でも経営可能です。
利用者は増加傾向にあるため将来性も高いと言われています。
アパート経営等に比べると初期コストが小さく、維持費や管理の手間も少ないので手軽に始められます。
トランクルーム専門業者に一括して借り上げてもらったり、管理業務だけを委託することもできます。
2-1-9.太陽光発電
郊外の広い土地で、アパートの需要が少ない場所では、太陽光発電用地として活用する方法もあります。
太陽光発電用地は、地面にソーラーパネルを設置する土地活用で、周辺に住宅が少ない場合に向いています。
自費で発電設備を設置する場合でも、アパート等を建てるよりは初期投資が少なく済みます。
また、太陽光発電の専門企業に土地を貸す方法もあります。
産業用の太陽光発電は買取価格が20年固定されるので、安定的な土地活用が可能です。
2-1-10.資材置場
資材置場は郊外の広い土地や、都市部でも需要があります。
資材置場は、トラックの通りやすい道路沿いの土地に向いています。
都市部では、マンション建築中の一時的な建築資材置き場として建築会社が土地を借りるケースもあります。
収益性は低いですが初期投資不要で気軽に始めることができます。
2-2.現在の建物を活かす
思い入れのある実家などを、建て替えずにそのまま貸す方法です。
将来また戻って住む可能性がある場合や子ども世代が住むかもしれないという場合に、人が住んで手入れをしてもらうことによって建物の状態を維持することができるというメリットもあります。
注意点としては、「そのまま貸せる」ケースばかりではありませんので、傷みがあれば、リフォームや修繕が必要となる可能性があります。
場合によっては、付加価値を付けるようなリノベーションを積極的に行ったほうが有利です。
また、賃貸中に給湯器などの設備が故障した場合はオーナーが修理費を負担しなければいけませんので、そのための資金はある程度準備しておく必要があります。
初期投資とランニングコストまで考えて、トータルでの収益性を確認してからスタートすることが大切です。
そうしないと、「思ったより収益性が低くて、建て替えればよかったと後悔している」という方もいらっしゃいます。
なお、入居者募集や空き家の管理などを管理会社に任せたいけれど、どこへ相談したらいいのか分からないという場合は
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売却する選択肢もある
相続した不動産が、居住地から遠方でなかなか手入れや管理ができないケースも多いです。
活用方法を探してみた上で、気に入る方法がどうしても見つからなければ、思い切って土地を売却して資金を違う形で生かすのもよいかもしれません。
売却する場合、事前に相続登記(名義変更)が必要となります。
売却をスムーズに行うための成功のカギは、不動産会社選びです。
相続した不動産の周辺物件の売却に実績があり、できるだけ高く売ってくれそうな不動産会社を選ぶのがよいでしょう。
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遠方の不動産会社も見つけやすいですし、複数の会社を比較検討することで、少しでも高く売ってくれそうで、より良心的な不動産会社が見つけやすくなります。
3. 相続不動産を活用するときに初期投資を抑える方法
アパート経営やマンション経営など、収益性が高い土地活用を始めるときには、ある程度の初期投資が必要になります。
ただし、初期投資はできるだけ節約したいと考える方もいらっしゃると思います。
そこで本章では、「初期投資をできるだけ抑えたい場合の5つの方法」をご紹介します。
- 1 低コストで建てられる建築会社を選ぶ
- 2 初期投資の少ない活用方法を選ぶ
- 3 土地を貸して建物を建ててもらう
- 4 等価交換方式を利用する
- 5 建設協力金を活用する
それでは、ひとつずつ解説していきます。
3-1.低コストで建てられる建築会社を選ぶ
アパートなどの建築費は建築会社によってかなり差があります。
設計の工夫でコストダウンが可能になることもありますので、良質な建物をリーズナブルに建てられる建築会社を探してみてください。
ただし、設備投資を惜しんで簡素化しすぎると物件の魅力がなくなり、入居者が集まらずに空室のリスクが上がるなど、逆に失敗するので注意が必要です。
また、質の良い建築材料を使ったほうがメンテナンスのコストが低くなり、長期的に見ると有利になることもあります。
あとから後悔しないためには、必ず複数の建築会社に見積もり・プランを提示してもらって比較検討し、自分にとって最適な建築会社を見つけることが大切です。
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また、仕様や設備などを相談することでコストダウンを工夫してくれるケースもありますので、アパートなどの賃貸住宅を建てる際には、ぜひ「HOME4U 土地活用」をご利用になってみてください。
3-2.初期投資の少ない活用方法を選ぶ
一般的に、建築費を大きい順に並べると「マンション→アパート→戸建て賃貸」となります。
また、トランクルーム・太陽光発電・駐車場など、低コストでも土地を有効活用する方法があります。
その中でも、専門事業者に土地を貸すだけの方式なら初期投資を抑えることができ、将来的に土地を転用する際もスムーズです。
ただし、初期投資の少ない活用方法は、アパート経営などと比べると収益性も低めの傾向があります。
人によっては、まとまった建築費を投資して魅力的なマンション等を建てたほうが、高収益が安定的に得られて安心感・満足度が高くなります。
3-3.土地を貸して建物を建ててもらう
土地オーナーの費用負担で建物を建てるのではなく、土地を第三者に貸して建物を建ててもらうという選択肢もあります。
このとき、「定期借地契約」を結んで土地を貸し出せば、契約の更新がないため、一定期間後には確実に土地が返ってきます。
貸している間に建てる建物等の費用は借主の負担となり、低リスクで安定収入が得られます。
また、定期借地権を設定している土地は、相続税評価額が下がるため、相続対策にもなります。
「先祖代々の土地を売りたくない」「土地活用をする初期投資費用が足りない」「誰かに長期間使ってほしい」という場合などに向いています。
なお、「普通借地契約」では借主の権利が強く、契約の更新拒絶が難しいため、契約の種類については慎重に検討してください。
3-4.等価交換方式を利用する
賃貸経営をしたいと思っても初期費用の負担が大きいため難しい場合には、等価交換という方法があります。
等価交換は、都市部の広い土地など、分譲マンションに向いている土地では有効な方法です。
等価交換では、土地の一部と完成した建物の一部を交換します。
つまり、土地のオーナーがデベロッパーなどに土地の一部を提供し、デベロッパーが建物を建てた後に、完成した建物の一部(区分所有権)が提供されます。
土地と建物の価値が等しくなるように交換するので、オーナーは初期費用をかけずに土地を有効活用できます。
オーナー所有となった部屋には自分で住むこともできますし、賃貸経営をすることも可能です。
3-5.建設協力金を活用する
コンビニ、ファミリーレストランなどのテナントから建築資金として「建設協力金」を差し入れてもらい、土地オーナーが自分の名義で建物を建てる形態のことを建設協力金方式といいます。
店舗を借りてくれる人があらかじめ決まっているのでテナント募集をする必要がなく、空室リスクを回避できます。
なお、建設協力金は賃料から相殺する形で返還していくのが一般的です。
テナントが途中解約した場合は残債の返済は免除する特約を付けると安心です。
一方で、出店した企業が撤退してしまうと、テナントの要望に合わせた建築物のため転用が難しいことがあります。
4. 相続した不動産を活用する手順
相続した不動産を活用したいときの具体的な流れを解説していきます。
土地活用をスタートする前に、まずは相続登記という不動産の名義変更が必要です。
4-1.まずは相続登記を行う
不動産の登記簿謄本には、所在地や面積、所有者などが記載されています。
そこで、不動産を相続したら「相続登記」を行って、登記簿上の名義を変更する必要があります。
亡くなった人の名義のままでは、不動産を活用したり売却することはできません。
相続登記の費用としては、登録免許税が固定資産税評価額の0.4%かかります。
参考:国税庁
相続登記の手続きには多くの書類が必要となり、特に「登記申請書」の作成が難しいため、司法書士に依頼するのが一般的です。
その場合は、登録免許税以外に5~10万円程度の司法書士報酬が別途必要となります。
相続登記に必要な主な書類は以下の通りです。
- 遺言書または遺産分割協議書(法定相続分と異なる分け方をする場合)
- 相続人の印鑑証明書(法定相続分と異なる分け方をする場合)
- 亡くなった人の戸籍謄本
- 亡くなった人の住民票の除票
- 相続人の戸籍謄本
- 不動産を相続する人の住民票
- 固定資産評価証明書
なお、遺言書の有無や、遺産分割協議を行うかどうかによって、必要書類は異なります。
相続登記は義務化が予定されていますし、亡くなった人の名義にしておくと後になってトラブルとなるリスクがあるため早めの手続きをおすすめします。
4-2.ベストな活用方法を探す
土地の条件によってベストな活用方法は違います。
その土地に向いていない土地活用を選んでしまうと、失敗してしまう可能性が高まります。
また、オーナーが何を重視するかによっても、選ぶべき活用方法は異なります。
収益性重視なのか、手間がかからないことを優先するのか、初期投資はどれくらいまでにするかなど、オーナーご自身の優先順位を考えてみてください。
どの活用方法が向いているのかを決めるためには市場調査、法規制、土地の形や面積などを総合的に判断する必要があります。
自分で全て判断するのは失敗のリスクが高いので、実績のあるプロ目線でみてもらうことが大切です。
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まとめ
それではおさらいです。
相続した不動産を活用しないで所有していると、税金や維持管理が発生し続けるだけでなく、放火や不法投棄などのリスクもあります。
一般的に人気の活用方法は、アパート・マンション経営、賃貸併用住宅、戸建て賃貸、駐車場経営、高齢者向けの賃貸住宅や施設、貸店舗、トランクルーム、太陽光発電、資材置場です。
現在の建物を活かして貸す場合には、リフォーム費用や修繕費の負担も考慮して、トータルの収支を試算してみることが大切です。
初期投資を抑えつつ、相続した不動産を活用したい場合には、次のような方法もあります。
- 低コストで建てられる建築会社を選ぶ
- 初期投資の少ない活用方法を選ぶ
- 土地を貸して建物を建ててもらう
- 等価交換方式を利用する
- 建設協力金を活用する
相続した不動産を活用したいときには、まずは相続登記を行った上で、ベストな活用方法を探していきます。
土地を最大限に有効活用するために大切なことは、土地に合った方法を選ぶこと。
せっかく相続した貴重な財産ですから、ぜひ「自分らしい活用方法」を見つけてくださいね。
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