アパートローンの担保と評価額算出方法について解説
アパートローンでは多くの場合、土地など不動産を融資の担保に入れます。土地を担保に入れることで審査に好影響を与え、借入可能額の引き上げも可能になることがあります。
そこで本記事では、アパートローンでの担保評価額の算出方法を紹介します。担保の仕組みや不動産を担保にしたローンの注意点も解説している内容です。
この記事を読むと、
- 担保評価額はアパートローンの借入可能額に影響する
- 担保評価額は市場価格をもとに一定の比率をかけて算出する
- 不動産の担保にしたローンの相談は「HOME4U土地活用」の活用から
といったことがわかります。
不動産賃貸経営を始めるにあたり、融資に不安や悩みがある方は、本記事をご覧になった上で、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」でプラン請求をしてみることをおすすめします。建てたい土地や予算から、どんな土地活用が向いていて、どこに依頼すればいいのかが複数社一括で比較できます。
この記事の内容
1.不動産担保ローンにおける担保評価額とは
融資にまつわる用語として「担保」はよく聞く言葉ではないでしょうか。担保とは、融資などの債務が不履行になった場合の損失を補填するものとして設定するものです。まずは、不動産担保ローンとは、担保評価額の決め方の2つを解説します。
1-1.担保評価額をもとにした「不動産担保ローン」
不動産担保ローンとは、土地や建物など所有する不動産を担保として融資を受けるスタイルの金融商品です。アパートローンも不動産担保ローンの一種で、土地活用を行う土地などを担保として設定します。
不動産担保ローンは、まとまった金額の借入が可能です。担保とする不動産の評価額が高ければそれだけ審査に通りやすくなるだけでなく、融資額の増額や低金利での借り入れも望めます。
1-2.担保評価額の決め方と担保掛目
担保評価額は、金融機関によって異なる額となるのが一般的です。担保掛目という比率を担保となる不動産の時価にかけて算出します。
担保掛目は金融機関ごとに独自の観点で設定される比率であることから、金融機関によって担保評価額が変わる仕組みです。
担保掛目は、保証金として差し出す際に有価証券で代用する場合、現金より価値が低くなることから、現金と不動産の価値の差を算出するために設定します。金融機関によって価値の算出方法が異なるため担保掛目が変化し、担保評価額も金融機関ごとにばらつきが生まれます。
2.担保評価額の算出方法とシミュレーション
担保評価額がある程度予測できれば、アパートローンの借り入れについて対策を講じることもできます。ここでは、担保評価額の算出方法を紹介、具体的な例をシミュレーションしてみます。
2-1.担保評価額の計算式
担保評価額は以下の計算式でわかります。
不動産評価額は、国土交通省の土地総合情報システムからおおよその額が調べられます。または、国税庁の発表する路線価からも算出可能です。路線価は時価よりも低く設定されているため、路線価を0.8で割ることで算出できます。
担保掛目は、60~80%で設定されているのが一般的です。金融機関やローンの用途によって設定が異なります。
2-2.担保評価額シミュレーション
東京都杉並区の土地価格相場を245万円/坪として70坪の土地の担保評価額をシミュレーションしてみます。
担保掛目:70%
担保評価額:1億2,005万円=1億7,150万円×70%
この場合、約1億2,000万円の価値があるものが担保として設定されます。
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3.担保評価額と借入可能額
アパートローンの借入可能額と不動産の担保評価額は比例する関係にあります。不動産の担保評価額が高ければ、その分借入可能額の引き上げも可能です。借入可能額は担保評価額相当額が上限となると考えてよいでしょう。他のローンなどで残債がある場合は、担保評価額から残債分を差し引いた額です。
注意しておきたいのが、土地の価格がそのまま借入可能額の上限となるわけではないことです。担保評価額は各金融機関で設定する担保掛目をかけて算出するため、金融機関によって借入可能額が変わってくる原因になります。
また、借入可能額は担保以外にも保有資産、事業内容、属性などの影響を受けます。そのほかの審査項目に不安がある場合は担保評価額分からマイナスの要素が引かれると考えておかなければなりません。
4.不動産担保ローンで融資を受ける際の注意点
不動産を担保にする融資では、低金利・長期間での借り入れが可能になるなど、メリットがある一方で注意点もあります。以下で、融資を受ける際、注意しておきたい4つのポイントを紹介します。
4-1.返済できなくなると担保となった不動産を失う
融資を受ける際は、債務不履行に陥った時の保証として担保を用意します。返済が滞り、金融機関に債務不履行に陥っていると判断されると、担保となっている不動産の売却を促されます。その売却益で残債を返済することになります。
アパートローンの場合、担保となっている土地で不動産経営をしているケースがほとんどです。返済が滞ると担保となる不動産を失うため、二度と同じ場所で事業を興すことができなくなります。
4-2.不動産の価値が低いと融資を受けられない
土地や建物など、不動産は周辺の状況や用途地域、土地の形状など、さまざまな要因で価値が付きづらいものがあります。事業融資の初期費用に見合わない価値しかない不動産では担保にできなかったり、担保に設定できても少額の借入額にしかならなかったりします。
融資を受ける前に不動産の価値を確認しておくとよいでしょう。老朽化した建物の再建築ができない物件や、セットバックなどで建築可能な面積が大幅に削られる場合などは価値が低くなる傾向です。
4-3.融資までに時間がかかる
アパートローンは、審査を通過しなければ融資実行となりません。審査では、さまざまな要素を精査されます。不動産を担保にする不動産担保ローンは、この審査に不動産の査定も加わるため、無担保ローンよりも審査期間が長くなるのが一般的です。
アパート建築などの土地活用では、初期費用が高額になります。適切なタイミングで融資を受けられないと事業開始がずれ込む可能性もあります。融資を受ける際は、余裕をもって審査に挑むとよいでしょう。
4-4.手数料が必要
融資を受けるには、事務手数料などがかかります。融資金額に対して数パーセントと設定されているのが一般的です。1~2%が目安となりますが、定額で数万円、数十万円で設定している金融機関もあります。
多くの場合、手数料は融資額から差し引かれます。
そのほか、融資契約書に貼付する印紙税やローンを組む際の条件となる火災保険などがかかります。
5.担保評価額だけに頼らない不動産活用もある
アパートローンなど不動産担保ローンは担保評価額が高ければその分借入可能額も高くなります。しかし、担保評価額が高くなくとも、融資を引き出すことは可能です。そのために、担保評価額の算出方法を使用して、おおよその額を割り出し、融資の対策を練るとよいでしょう。
融資を有利に受けるには、審査対策をする必要があります。審査では、事業の将来性、収益性が重視されるため、この部分で対策することで、融資も十分額を引き出すことができるかもしれません。
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不動産担保ローンで融資を受けるには以下のポイントに注意が必要です。
- 返済できなくなると担保となった不動産を失う
- 不動産の価値が低いと融資を受けられない
- 融資までに時間がかかる
- 手数料が必要
ポイントについては「不動産担保ローンで融資を受ける際の注意点」で解説しています。
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