【詳しく解説】貸し看板の基本とメリデメを解説
ロードサイドなど見通しの良い立地の土地を保有している方。最低限の管理で土地を収益化したいと考えており、収入は副収入程度でよいと割り切っている方。
初期費用をほとんどかけずに始められるため、少ない収入ながらも利回りは確保できます。また、土地の形状を問わないこともメリットです。
収益性が低いことがデメリットです。管理の手間は少ないものの、草刈りなどの保守点検は必要になってきます。また設置に際してさまざまな法令にのっとる必要があります。
「ご自身の土地に最適な活用法を提案してほしい」という方は、以下のボタンから土地情報を入力すれば、様々な土地活用会社最大10社が、あなたの土地に最適な「土地活用プラン」を提案してくれます。
この記事の内容
1.貸し看板の概要&こんな人に向いている
人気度 ◎高い→×低い |
収益性 ◎高い→×低い |
初期費用 ◎低い→×高い |
相続税対策 ◎高い→×低い |
流動性 ◎高い→×低い |
リスクの大きさ ◎小さい→×大きい |
管理の手間 ◎楽→×大変 |
---|---|---|---|---|---|---|
△ | △ | ◎ | △ | ○ | ◎ | ○ |
貸し看板での土地活用はこんな人に向いている
- 見通しの良い立地の土地を所有している方
- 使い勝手の良くない形状の土地を活用したい方
- <土地活用で副収入を得たい方
貸し看板は、変形地や狭小地などのちょっとしたスペースを活用できる土地活用方法です。土地に面した道路や線路に向けて看板を設置して、掲示中借地料を得ます。
貸し看板の事業をしている企業よりの打診で設置するケースが大半です。自宅やアパートの敷地内にあるデッドスペースに設置して副収入を得るケースもあります。
2.メリット・デメリット&注意点一覧
メリット
- 初期費用をほとんどかけずに始められる
- 土地の形状を問わない
- 安定収入が得られる
- 転用性がある
デメリット
- 収益性が低い
- 多少の管理が必要
- 景観条例などに抵触する場合がある
貸し看板は狭小地や敷地のデッドスペースを収益化できる土地活用方法です。多くの場合で、借地契約となるため安定的に収入が得られます。ただし、収益性は高くありません。自治体によっては景観条例などによって看板設置に規制があること注意が必要です。
<貸し看板の注意点一覧>
- 自治体の条例を確認して貸し看板ができるか確認する
- 環境劣化での看板落下防止のメンテナンス、草刈り等が必要
3.貸し看板の経営方法と設置パターン
貸し看板は多くの場合、看板広告を取り扱う広告代理店などの打診などによって始めるケースが大半です。本章では貸し看板での土地活用方法と貸し看板の設置パターンを紹介します。
3-1.貸し看板の経営方法
<貸し看板の事業形態>
貸し看板は道路からの視認性の高い土地に看板を設置し、広告を打つことで使用料を収入として得ます。貸し看板に適した立地にある土地に広告代理店から看板設置の打診があることで始めるケースが大半です。
広告代理店との契約で始めるケースでは、広告代理店に看板設置を依頼し、土地オーナーの出資で看板を設置します。その後、広告代理店を通して広告主を募集し、掲示期間中賃料を得る形です。
3-2.貸し看板の設置パターン
貸し看板は屋外広告物として扱われるため、屋外広告物制度や建築基準法、道路法、景観条例等の法令にのっとった設置をしなければなりません。
一定の面積以上の広告板設置は自治体に届け出が必要です。貸し看板には建植広告板、壁面広告、屋上広告塔、突出し看板など、さまざまな形態があります。それぞれ、設置には規制が設けられているケースがあるため確認が必要です。
貸し看板は狭い土地でもできます。また、三角地のデッドスペースを生かすこともできるため、副収入としての役割も果たせます。設置パターンをいくつか挙げてみました。
- 奥行きのない土地に建植広告板
- 見通しの良いビルに屋上広告塔
- アパートの建つ三角地のデッドスペースに建植広告板
- 貸し駐車場の外壁に壁面広告
4.開始するまでの流れ
ここでは、貸し看板で土地活用をする際の始め方を紹介します。自分から動いて貸し看板設置をするケースです。
<開始するまでの流れの図>
4-1.貸し看板設置の可否を検証する
貸し看板での土地活用は狭小地を有効活用できるという利点がありますが、立地を選ぶ土地活用方法でもあります。人目につく位置に設置できなければ広告の意味を為さないためです。
まずは、設置を検討している土地について、専門企業に相談してみるとよいでしょう。建物を設置する土地活用の一環として貸し看板を検討する際は、建物を建てるハウスメーカー等に相談します。
4-2.貸し看板を取り扱う広告代理店と契約
貸し看板の設置は、広告代理店と契約して始めるのが一般的です。代理店のうち、貸し看板(野立て看板)を取り扱う代理店と契約し、広告主との契約、看板の設置までを依頼します。
4-3.広告主の募集と決定
契約が済んだら、広告代理店で広告主募集の仮看板を立てるなどして、広告主を募集します。広告主募集の看板は広告代理店負担で建てるケースもあります。
広告主の候補が複数になる場合は、借主となる広告主を選定します。
4-4.自治体等に看板設置の届け出
貸し看板は自治体などで定めた景観条例や屋外広告物条例、建築基準法などにのっとって設置しなければなりません。面積や強度等について確認申請をし、設置完了後には完了検査が必要です。
東京都の場合、屋外広告板の許可期間は原則2年と定められています。期限満了後も貸し看板を使用する場合は、継続申請が必要です。
4-5.看板設置~運用開始
看板設置は広告主の要望に応じて広告代理店が行います。
運用が開始したら、草刈りや落下防止のメンテナンスなど、定期的なメンテナンスが必要です。
5.相談先の選び方
5-1.貸し看板に向いている土地かわからない場合
使い勝手のよくない形状の土地でもできる収益化の方法は限られています。選択肢があまりないと、ニーズがない土地に無理やり看板を立てても借り手が現れることはないでしょう。
貸し看板に向いているかどうかを見極めるには貸し看板を取り扱う広告代理店に相談してみるのもひとつの手です。あまり期待できない土地であっても利用価値を見出すことができるかもしれません。
狭小地の土地活用でお悩みの方は「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」の一括プラン請求サービスをご活用ください。狭小地の土地活用の実績豊富な企業が多く参画するサービスで、最大10社から土地活用プランを手に入れられます。
5-2.複数の企業を比較検討する
広告代理店は多くが得意なジャンルというものを持っています。取り扱う業種を限定しているケースもあるほどです。広告代理店によって、広告主へのアプローチ法が変わるため、設置契約をする際は、複数の企業を比較検討するとよいでしょう。
最も注意しておきたいのが、どのような広告が可能であるかのビジョンです。収益性が高くない場合、安定的な収入につなげるための見極めが大切になります。
6.貸し看板の土地の税制上の取り扱いは?
野立て看板と呼ばれる建植広告板は構造物という扱いとなり、貸し看板が立っている土地は借地扱いとなります。したがって、土地の固定資産税評価額は借地権割合を20%として計算します。
また、構造物となる野立て看板そのものも固定資産です。金属製の野立て看板は法定耐用年数20年となり、その間減価償却ができます。
7.貸し看板の成功事例
貸し看板での土地活用では、収益を安定させて税負担を賄うことができるかが成功の秘訣です。
<成功のコツ一覧>
- 広告代理店の見極め
- 長期安定性の見極め
前提条件 | 土地面積12坪 2,700×3,600㎜の野立て看板を設置 月額使用料:2万円 |
---|---|
初期投資 | 合計:10万円 |
利回り・収益 | 年間売上:24万円 年間経費:約15万円 (光熱水道費、雑費、固定資産税等) 利回り:約90% 年額利益:約9万円 |
成功のポイント | 地方のロードサイドにある貸し看板の運用です。広告設置のニーズがあったため、駐車場としても使える立地であったものの、ニーズの面から貸し看板を選んでいます。一度の設置で長期的に使用料が得られ、初期投資も少なく済むことから、土地の固定資産税負担を賄える収入が得られています。 |
電話でもプラン請求をお受けします。「個人情報の取り扱いについて」に同意の上、お電話ください。