【建築事例】立地から想定される入居者ニーズを先読み順調経営/東京都板橋区
今回の物件は、東京都板橋区にある2階建て/2戸のアパートです。
大家の「アルパカさん(仮名)」は、お父さまが運営していたワンルームアパートが古くなったのをきっかけに取り壊し、会社員をしながらアパート経営されています。
アルパカさんご自身はアパート経営が初めてだったものの、お父さまが自主管理する様子を見たり、アパートを倉庫としても使っていたりしたため、土地活用は比較的身近に感じられたそうです。大家になった経緯やこれからの展望について伺いました。
- 年代:40代
- 土地活用のきっかけ:父親の物件の建て替え
- 場所:東京都板橋区
- 土地面積:70㎡
- 構造:軽量鉄骨/2階建て
- 間取り: 1LDK(1F)2LDK(2F)の計2戸
- 竣工年月:2021年3月完成
- 建築メーカー:セキスイハイム
- 建築費:3,001万円~5,000万円
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1.父名義の古い既存アパートを建て替え
――アパート運営に至ったきっかけを教えてください。
現在の土地には、もともと父名義の古いアパートが建っていました。建物の規模は2階建てで、ワンルーム4部屋です。実家が建築業を営んでいたので、職人やスタッフの方に入居してもらったり、倉庫としても使ったりしていました。
築年数がかなり経過していたので、父から「とにかく古いから今の建物を何とかしてほしい」といわれていたのです。それで取り壊すことに決めました。
――土地活用に際して困ったことはありましたか?
父親がもともと自主管理でアパート経営をしていたので、土地活用を身近に感じていました。ただ、土地活用の経験はなかったので、親から古い建物を何とかしてくれといわれても、具体的に何から始めればいいのかわかりませんでした。
「お金がかかりそう」という漠然とした不安はありましたが、あまり実感できていなかったような気がします。
「土地活用」といってもアパートにするか、貸し倉庫にするか、コインパーキングや月極駐車場にするのか……この敷地にはどれが正解なのかがわからなかったため、HOME4Uを活用して問い合わせをしました。
――複数の選択肢からアパートに決めたのは?
6社に来てもらい、実際の土地を見てプランと見積もりを出してもらいました。
貸し倉庫にするなら、車を停める場所も用意しなくてはならないため、収益化できる倉庫面積が削られてしまいます。コインパーキングをつくっても3台ほどしか停められません。
敷地条件や周辺環境を考えると、アパートがベストだとわかりました。6社ともアパートが良いという意見で一致したのです。
そこから建築会社探しが始まりました。アパートにするなら、どうしても4月の入居に間に合うように完成させたかったのです。
――引っ越しのハイシーズンにあわせたのですね。
賃貸経営をしている仲間から、入居者がすぐ決まるかどうかは「募集時期が8割を占める」といわれまして。確かに春は新生活が始まる時期ですから、その前に募集を出せるようにしたいなと。新築物件として入居者募集を出せる時期は限られていますので、3月完成・4月入居スタートにこだわりました。
2.入居先として選ばれるには?
――建築会社はどのように決めていきましたか。
見積依頼した6社のうち、4社ほどが2021年3月に竣工できるとのことでした。4月入居を目指せる会社のうち、セキスイハイムともう1社の2社が建築費の減額調整にも応じてくれて、最終候補に残りました。
マイホームの住宅ローンも返済しているなかでアパート経営をするため、資金計画についてはしっかり理解しておきたい気持ちがありました。2社ともわかりやすい収支シミュレーションや返済プランを出してくれたのも安心できました。
両社とも建築プランや担当者の知識量は申し分なく、2社の大きな違いは建物構造だけでした。
耐震性能はほぼ同じで、違いはセキスイハイムが軽量鉄骨造、もう1社は木造でした。地震が心配な入居者には、木造よりも軽量鉄骨造の方が選ばれやすいと思ったので、軽量鉄骨造のセキスイハイムに決めたのです。2020年7月頃のことでした。
3.潜在需要を掘りおこしてターゲット層を明確化
――建物計画はどのように進めましたか。
周りがワンルームばかりのエリアだったので、4~5社に「ワンルームではなく、もっと広い部屋の方が需要もあるので入居が見込めますよ」といわれました。都心のオフィス街に通勤しやすい駅なので、「広めの部屋で二人入居をOKにして、家賃を折半にして負担を減らせる」とアドバイスをもらいました。
ただ、ずっとワンルームアパートを運営していた父からは「3階建てにしてワンルームを6戸つくれば収益性も上がるだろう」とワンルームを勧められました。
――お父さまは自身の経験から反対されたのですね。
そうなのです。父もこの土地で長年アパートを経営してきましたから、言い分があります。説明して納得してもらうまでは少し大変でした。最終的には父も一緒に打ち合わせに参加してもらい、広めの部屋にすることに納得してもらえました。
アパート経営から3年になります。建物管理をお願いしているセキスイハイム不動産に聞いたところ、やはりお2人で住んでいるそうです。入居者が入ってくれないと家賃収入も得られないので、地域のニーズ分析をしている不動産のプロのアドバイスを聞いて良かったと思っています。
――入居率アップのために工夫されたことがあるそうですね。
無料で各部屋にインターネットが繋がるようにしました。経費は大家負担になりますが、家賃に含まれることで入居の際のセールスポイントになるそうなのです。セキスイハイムからは、入居率を上げるためのアドバイスをもらいました。
インターネット接続費用は毎月かかるので予想外の出費でしたが、「インターネット使用料無料」は賃貸物件の検索画面でも選択肢にあるので、一定の需要はあると思います。セキスイハイムが毎月の使用料金が安い契約を見つけてきてくれて、導入しやすくて助かりました。
――建築中の現場は見に行かれましたか?
家から近いこともあり、現場へはよく通って進捗状況を確認していました。セキスイハイムの工場見学会にも参加しましたよ。工場で部材を組み立て品質が安定しているため、「3月中の竣工は余裕をもって大丈夫です」といわれたことがよく理解できました。
4.管理はサブリースで
――管理方法について教えてください。
今は会社員なので、サブリースの会社に委託しています。入居状況に関わらず、安定収入が得られてローンも返しやすいだろうと、父の賛成もありました。
父はアパートを自主管理していたのですが、入居者さんから「故障したから修理してほしい」「エアコンが壊れた」など、困りごとの連絡がよく入ったらしいのです。
専業で建物管理をしていれば、入居者対応もすぐにできますが、会社員をしながらではなかなか難しいと感じました。すぐに対応できた方が入居者さんのためにも良いと思い、サブリースにしました。自主管理をよく知る父も、サブリースを勧めてくれました。
仕事の都合で退去した部屋があるとは聞いていますが、自分で入居者募集しなくていいですし、収入は途絶えないので安心感があります。
1年ごとに建物点検に来てくれているので、入居者の自転車のサビが建物についてしまい落とすのが大変だったのも丁寧に対応してもらえました。築3年が経過し、点検が5年おきになるので、これからは自分たちで建物をチェックして、早めに対応していきたいと思っています。
――今後、管理はどうしていきたいですか。
新築からまずは10年、サブリース管理費として、家賃の10%を払ってサブリース契約をしています。家からアパートも近いですし、老後のためにお金を残すなら、自分たちでできることはやった方がいいとは思います。将来的にはサブリース契約が終わった時に、自主管理に切り替えることも考えています。
5.アパート経営で得られたのは老後の安心感
――お勤めしながらの建築計画、大変だったことはありますか?
会社員なので、休みの日の多くをアパートの打ち合わせに費やしました。子どもの受験時期も重なり、大変でした。
建築費をどのぐらいで支払い終わるかを検証する「支払いシミュレーション」はとても大事だと思います。まだしばらくは子どもの教育費もかかりますし、マイホームの住宅ローンも返済中です。
候補に残った会社のなかには、高級仕様のアパートもあったのですが、30年ローンを組んでしまうと子どもが自立してもまだローン返済が残っている状態です。子どもの代には負債を残したくないという思いがあり、老後の生活を圧迫しないようにアパートのローンは12~13年で完済予定です。
大家業を始めてまだ3年。アパート経営をして良かったという実感はまだありませんが、会社員を定年後にも不労収入があるのはとても心強いです。
(編集後記)
2人入居ができ、広い部屋を家賃折半で住めるのは、入居者にとって嬉しいです。大手町や日比谷、三田など、オフィス街や大学にも通いやすいアクセス至便な駅なのもいいですね!
※記事内の情報は全て取材当時のもの
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