【建築事例】地震を機に考えた土地活用。やりたいことを模索しながらアパート大家に/北海道札幌市
今回の物件は、北海道札幌市にある3LDK/2戸の紹介です。
大家のSMさん(仮名)は、2018年に発生した北海道胆振東部地震を契機に、会社員として日々の仕事をしながら副業で不動産経営を始めました。
地震で倒壊した札幌市内にある祖母の家の土地を活かし、地盤改良ののち新築アパートを建てて大家になることを決意。地震の後の土地を活かすまでの紆余曲折や建築のこだわりについてなど、お話を伺いました。
【オーナープロフィール】
- 30代
- 家族構成:妻、子供
- 土地活用のきっかけ:地震による祖母の家の倒壊
【物件情報】
- 場所:北海道札幌市
- 土地面積:70坪
- 構造:鉄骨/2階建て
- 間取り: 3LDK(2戸)メゾネットタイプ
- 竣工年月:2023年完成
- 建築メーカー:セキスイハイム
- 建築費: 3,001万円~5,000万円
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「土地は売るな」「絶対売るなよ」
土地活用を考えるきっかけは地震だったと伺いました。詳しく教えていただけますか。
もともとアパートを建てるとか不動産経営するなんて考えたこともありませんでした。
ただ、2018年に北海道胆振東部地震が起きて、ここに建っていた祖母の家が倒壊してしまったのです。このあたりは札幌市内で一番被害が大きかった場所の一つで、隣の家は地盤が2mくらい沈下してしまいました。
向かいのお宅もぐしゃぐしゃでしたし、すぐ先のあたりは液状化も起きていました。
周囲の状況をみつつ1年ほどしてうちも取り壊してこの一帯の地盤を慣らす工事に入りました。このエリアは地震で大きな被害を受けたので、札幌市が地盤改良をして土地を綺麗にしてくれました。
売るという選択肢はありましたか?
もともとここは祖父母の土地で、祖母が住んでいました。札幌市内のグループホームに入ることになったので、親族の間でここの建物と土地をどうしようかという話になりました。更地になった際、親族がこの土地を売る方向で動き始めていました。
ただ、向かいに住んでいる方から「土地は売るな、『札幌市』という住所がつくだけで資産価値があるのだから絶対売るなよ」って言われたんです。
その一言がきっかけで思い直すようになり、親族に相談して了承のうえで土地を利用することにしました。ただ、孫への相続ができないので、一旦母親に土地の相続をして借地する形にしました。
アパート経営は最初から視野にあったのでしょうか?
いえ、はじめアパート経営とか大家になるとか考えてはいなかったです。住宅を建てるつもりもありませんでした。
はじめは私の趣味の延長というか、時間貸しのDIYスペースやレンタルピットを作りたいと思っていました。例えば、1時間いくらでDIYの作業ができるとか、車をいじるのが好きな人のためにここで整備や塗装ができる、そんな場所にしたいなと。
更地になって土地を受け継ぐことになってからしばらくの間、そういった施設を作れる会社や時間貸しで管理してくれる会社がないか探していました。
いろいろ調べたり声をかけたりしてみたのですが、なかなか見つからなくて……。その中でHOME4Uを見つけて、こんなことをしたいと記載して利用してみました。そうしたら、セキスイハイムさんから「一度お話ししてみましょう」とメッセージを頂きました。
気持ちが変わった担当者の一言
どんな提案を受けましたか?
じつは、HOME4Uは2回利用して、セキスイハイムさんからも2回連絡をもらっているんです。最初のときは、住宅建築や賃貸物件の建設をするような話のようだったので、ごめんなさい、と。時間貸しのDIYスペースとかそういったことが頭を占めていたので。
そこから丸1年くらいしてもう1回HOME4Uを使ってみました。その頃になると、アパートしかないのかなって少し思い始めるようになったんです。そこで、セキスイハイムさんだけメッセージを下さいました。1年前とは別のご担当者でした。
ただこの時は、正直なところ「仕方ないな、行ってやるか」くらいの気持ちで、あまり興味はありませんでした。
挨拶をして会社の説明をされて「へぇ~」って感じで聞いただけなのですが、担当の方に「今日はこれで終わりますが、1回モデルルーム見に来ませんか。すぐ目の前にあるので」と言われたので行ってみたのです。建てたアパートと同じタイプのモデルルームでした。
モデルルームを見せてもらったら、今までまるで興味がなかったのにちょっと気持ちが変わりました。
そこで気持ちが動いた、と。
そうです。ただ、見てすぐに決断できたわけではないです。初回の訪問から契約まで10カ月くらいかかったのですが、月に1~2回ほど訪れて少しずつ理解していって、考えを整理できるようになった感じです。
セキスイハイムの営業の方がガツガツ薦めてくるという感じではなくゆっくり小出しに案内してくださったのがよかったです。
契約に至るまでの間でピンときたことや、これがよかったというエピソードはありますか。
いくつかあるのですが、1つはピクチャーレールを付けられると知ったことです。
例えば部屋の壁に子どもの写真とか貼ったり何か飾ったりしたくても、賃貸だったら壁に穴をあけたり何か打ち付けたりってできないじゃないですか。ピクチャーレールがあれば吊るせばいいだけなので、かなり便利だろうなと思いました。
私自身があったらいいなと思っていたので、ピンときましたね。
もう1つは、家の外に水道やコンセントをつけられることです。賃貸アパートだと外に水道の蛇口やコンセントってあまりないですよね。でも、私は車が好きなので、自分が住むなら洗車のために外に水道の蛇口が欲しいなって思っていました。
あと、子どもがどろんこになって帰ってきても、外で遊びながら汚れを落とせます。これも営業さんに聞いたら「つけられますよ」と即答でした。
ご自身のこだわりが叶う積み重ねが契約の後押しになったのでしょうか。
そうですね。営業の方がゆっくり時間をかけて話を聞いてくれて案内をしていただいて、その中でピクチャーレールとかの話も出してもらったこと大きいです。
あと、決め手になったのは、セキスイハイムさんの家は断熱がしっかりしていることと鉄骨ということです。
阪神淡路大震災の時、軒並み家が崩れていたのにセキスイハイムさんの家だけしっかり建っていたそうです。
テレビのニュースで震災直後の映像で被災地が映されていて、一軒だけ崩れず建っている家があるのを見た人たちが「あの家のメーカーはどこだ」って、けっこう話題になったとか。
それを聞いて、ここも地震で一度ダメになった土地なので、やっぱり地震に強い家は安心だよなって思いました。
建てるために事業ローンを組んだのですが、いい信金を紹介してくれましたし、建てる際の大工さんも良心的でいい人たちをつないで下さいました。
引き渡しが近くなると、町内会長さんへの連絡などこちらの環境を整えることもしてくださいましたし、賃貸契約のお話も進めてくれました。
事業ローンを組んで将来のための資産を形成していると伺いました。
建物は2階建てのメゾネットタイプで2戸です。それを30年で返していく予定です。
将来ローンが終われば毎月ちょっとしたお小遣いが入ってくるようになるので、将来の生活の安心材料です。
私の人生と家族の人生のためによい資産を作れたと思います。ローンの組み方とかは信金さんが親身に相談に乗ってくれました。
職人さんたちとのコミュニケーションがいい物件につながる
建設期間はどのくらいでしたか。
建設期間は4カ月ちょっとくらいです。基礎工事が2023年の5月くらいから始まって、引き渡しが9月中旬でした。
私はDIYが好きなこともあって、建設現場にもよく通い、建てられていく様子を見ていました。セキスイハイムさんの家は工場でできたパーツが運ばれてきて組み立てるだけかと思っていたのですが、実際は大工さんや壁紙屋さんら職人さんたちが力を発揮してくれて、細かな部分もアレンジしてくれていました。
「図面ではこうなっているけど、こうしたほうが便利だよね。やっとくから任せとけ」って感じにおっしゃってくれて、玄関や階段の形状を少し変えてくれたのです。いい人たちでしたし、営業さんも大工さんもみなさんコミュニケーションが取れていて安心できました。
私自身も職人さんたちといい関係性を築けたおかげで、いい建物ができたと感じています。
建てている最中も安心だったのですね。その後入居者が入るまでもスムーズでしたか。
そうですね、建物が完成する時には入居者が決まっていました。1戸は完成直後からの契約になってもう1戸は前の家の契約の都合で10月半ばか11月くらいからの契約がいいと希望されていたらしいのですが、間を取り持っていただいたセキスイハイムさんが調整してくれて10月からの契約になりました。
最後に、これから土地活用を検討されている方へアドバイスをお願いします。
セキスイハイムさんから連絡があった時は、正直話を進める気はなかったのですが、いい営業担当さんに出会えたお陰で、思考がガラッと変わりました。出会うきっかけはHOME4Uだったと思います。このお陰で世の中を学ぶ場にもなりました。はじめに考えていたDIYスペースとかなどとは違う形にはなりましたが、結果的にはとても満足しています。
これから土地活用をしたいと考えている方には、営業さんといろんな話をいっぱいしたほうがいいと伝えたいです。
しつこく同じような質問をするのもありだと思いますし、把握ができるのであれば大工さんや壁紙屋さん、水道屋さんなどがどんな人たちなのかというのも大事な確認ポイントだなって感じました。職人さんたちの技術とともに、コミュニケーションをしっかり取れる環境かどうかで出来栄えも変わってくると思いますよ。
地震が契機という決して手放しで喜べない中での土地活用のスタート。SMさんは、自分のやりたいことを大切にしながらも最善策を探っていったように感じました。
たとえば、ハウスメーカーの担当者や職人さんとのコミュニケーションもそのひとつ。思い描いていたことよりも魅力的な提案がなされたり、新たな発見があったりするかもしれません。土地の利活用や資産形成で悩んでいる方や決めかねている方にとって、参考になるお話だったのではないでしょうか。
※記事内の情報は全て取材当時のもの
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