この記事の執筆者
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渡邊 浩滋
所属 Knees bee税理士法人 代表
職業 税理士、司法書士
大学在学中に司法書士試験に合格。
大学卒業後総合商社に入社。法務部として契約管理、担保管理、債権回収などを担当。
退職後、税理士試験に合格。2011年12月独立開業。
税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動中。
賃貸住宅フェアなど講演・著書多数。
「不動産はいらない。現金で相続したい。と子供に言われた」
「子どもが賃貸経営に興味がないようで、今後の賃貸経営をどうすればよいかがわかりません」とよく相談を受けます。
そして「引き継いでくれるのか不安だから…」と言って、建て替えや大規模修繕を躊躇しているオーナーさんがいらっしゃいます。
この躊躇や先送りが「引き継ぎたくない思考」を助長し、事業承継をより困難にしているのです。しかし、この建て替えや大規模修繕こそが、実は事業承継の絶好のチャンスなのです。
相続で賃貸物件を引き継いだお子さんたちの多くは、「自分が建てたのではないし」とどこか他人事のような感覚を持っています。
これは、物件に対する思い入れがないからです。親世代が苦労して建てた物件であっても、子ども世代にとっては単なる「相続財産」の一つに過ぎないのです。
建て替えや大規模修繕には大きなお金がかかります。誰しもやりたくないことです。しかし、これを先送りすることは、実は「引き継ぎたくない思考」を助長する要因となっているのです。
建て替えや大規模修繕が避けられない課題です。物件の老朽化は時間とともに進行し、いずれ対応が必要になります。これを先送りにすることで、次世代は更に大きな負担を背負うことになるのです。
例えば、10年後に必要になる大規模修繕を先送りにした場合、次世代は老朽化がさらに進んだ物件を引き継ぐことになります。
そうなると、修繕にかかる費用はより高額になり、場合によっては建て替えが避けられない状況に陥る可能性もあります。
建て替えや大規模修繕には、設計の打ち合わせ、近隣対応、立退きなど、かなりの気力と体力が必要です。これらの負担を子ども世代に丸投げすることは、彼らにとって大きなストレスとなり、賃貸経営自体への拒否反応を引き起こす可能性があります。
この状況が次のような悪循環を生み出します。
この悪循環により、次世代は「親が対応しなかった」という負の感情を抱くのです。
一方で親世代が対応すると、事業承継についてこのような好循環を生みます。
お子さんに引き継がせたいと思うのであれば、このチャンスを逃すべきではありません。
建て替えや大規模修繕は、単なる物件の維持管理ではありません。お子さんを賃貸経営に巻き込み、物件に対する思い入れを育む絶好の機会なのです。
相続で賃貸物件を引き継いだ場合、「自分が建てたわけではない」という理由で、物件に対して愛着や思い入れを持ちにくいものです。
しかし、建て替えや大規模修繕の計画段階から関わることで、物件が「自分たちで作り上げたもの」という意識が芽生えます。
子どもを巻き込むポイントは「なかなか決められないから、一緒に考えてくれない?」というように親御さんからお子さんに歩み寄って相談することです。
決して「引き継ぐ気があるならやりなさい」というような上から目線で接しないことが重要です。
例えば、デザインの選択や設備の決定などにお子さんの意見を積極的に取り入れてみてはどうでしょうか。
経営の本質は、「決断すること」です。特に若い人は、決断することが苦手のようです。サラリーマンをしていてもなかなか「決断する」機会に恵まれず、適性が磨かれないことがあります。
良くも悪くも「決断すること」は自分に跳ね返ってきます。責任も生じます。しかし、これは経営の楽しさ、醍醐味でもあるのです。自分がやらねばと思って、お子さんに「決断させること」をしてこなかった方が多いように思えます。
まずやることは修繕の見積もりを取ることです。ランクが異なる見積もり、例えば「松」「竹」「梅」の3種類くらい取ってみるとよいでしょう。
価格を安いところで選ぶのか、信用力で選ぶのか、提案力、デザイン力で選ぶのか。正解はないのです。どのような基準で選ぶのかをお子さんに体験させるのです。
また、融資を受けるかどうかの判断も経験させるとよいでしょう。融資を受けなくても、金融機関との融資交渉は良い経験になります。信用金庫と地方銀行でも対応やスタンスは異なります。賃貸経営は金融機関とのつながりが重要です。若いうちから経験させると賃貸経営を引き継ぐ自信につながります。
結論として、建て替えや大規模修繕は、単なる物件の維持管理ではなく、次世代への事業承継の絶好の機会なのです。
この機会を通じて、お子さんに賃貸経営の実態を体験させ、決断力を養わせることができます。これが本当の事業承継なのです。
建て替えや大規模修繕を検討される際は、ぜひお子さんを巻き込んで欲しいのです。
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