この記事の執筆者
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藤井 健太郎
所属 株式会社UN 代表取締役
職業
祖父母の代からの三代目大家。
14棟200戸を自主管理と委託管理で運営し、自ら原状回復工事やリフォームも行う。
数年前より物件分析、市場分析、月次、年次分析などを取り入れた賃貸経営にシフトし、キャッシュフローが改善し現在に至る。
自主管理と管理委託どちらがよいのか、一度でも考えたことのある方は多いと思います。
私は基本的に自主管理で賃貸経営をしており、県外の物件のみ数年前から管理会社に委託しています。自主管理と管理委託の両方をしている状況です。そんな私の経験をもとに自主管理と管理委託どちらがよいのかをまとめてみました。
賃貸管理とは、所有するアパートやマンションなどの不動産を賃貸する際に、その物件の管理や運営に関わる業務のことを指します。主に、入居者募集と契約管理、定期的なメンテナンスと修繕、家賃収入と経費管理、トラブル対応、設備管理などがあります。
一般的には、大家さん自身が管理を行う場合と、不動産管理会社を通じて管理を行う場合がありますが、いずれの場合でも賃貸管理の基本的な業務は同じです。
そして賃貸管理の種類は大きく分けて2つあります。委託管理と自主管理です。
不動産管理会社に賃貸管理を委託する方法です。管理会社が入居者の募集から退去後の敷金の清算まで管理会社に一任できます。クレームやトラブルの対応、家賃の督促も任せられ、大家さんの精神的な負担が少ないことが特徴です。管理手数料の一般的な目安は「家賃収入の5%」程度とされています。
自主管理は大家さん自身が所有するマンションやアパートの管理をする方法です。自主管理のメリットは管理委託するコストをカットできることです。また、日々様々な経験を蓄積して、賃貸経営のノウハウを学べることもできるのが特徴です。ただし、賃貸管理の業務は膨大であり、クレーム対応や家賃督促などを自分で行おうとすると精神的にも負担となる場合があります。
委託管理と自主管理どちらがよいのかは、大家さんの勤務状況や不動産の所有規模によって異なります。
それぞれの管理方法によって、メリット・デメリットがあります。
自主管理のメリット
・不動産管理会社の手数料を支払う必要がないため、経費を削減できる。
・入居者募集や賃料設定、物件の管理、運営などを大家さん自身で自由に決められる
・入居者と直接関わるので、トラブル解決が迅速に行える。
自主管理のデメリット
・管理業務に時間と労力がかかり、大家さんの負担が増加する。
・不動産管理や法律、設備、修繕などの専門知識が必要である。
・24時間体制での緊急対応が必要である。
委託管理のメリット
・不動産管理会社は専門知識と経験を持っており、しっかりとした管理が期待できる。
・大家さんが管理業務に時間を割く必要がなく、サラリーマンにも最適である。
・緊急時に迅速に対応できる体制を整えているため、大家さんの負担は少ない。
委託管理のデメリット
・不動産管理会社の手数料を支払う必要があるため、経費が増加する。
・契約内容にもよるが、物件の運営や方針に関する判断が管理会社主導になる場合がある。
・入居者とのコミュニケーションをとる機会が減る。
上記のような各管理方法のメリット・デメリットをわかりつつも、私がなぜ自主管理をしているかというと、祖父母の代から自主管理だったからです。不動産賃貸業は自主管理するのが当たり前だと思っていて、委託管理の選択肢がなかったです。
中古物件を購入する際に前のオーナーが委託管理をしていた場合、その管理会社との管理委託契約を終了させて、自主管理に切り替えを行っています。
自主管理は入居者募集や賃料の集金、クレームやトラブルの対応、共用部の清掃、敷地内の植栽の手入れ、建物・設備の保守点検、会計事務処理などこれらすべてに対し大家さん自身が対応する必要があります。
私の場合、自主管理といっても私ひとりですべての業務をしているわけではありません。
父や母、兄妹も賃貸業に関わっていて、管理業務をそれぞれで分担しているので委託管理をお願いしてない状況です。どんどん自主管理を極めていき、退去後の原状回復工事のクロス張替えや床の張替えなども自分たちでやっています。
私の場合、賃貸業に関わる家族(人)が多いので、自主管理と自主リフォームなどで管理コストや原状回復費などを削減して、自分たちが生活できる分の利益を最大限確保することも目的としています。
一方、県外の委託管理の物件は、以前は自主管理ではありましたが管理人さんが物件に住んでいて、共用部の掃除やクレーム処理などはその管理人さんが対応してくれていました。管理人さんには管理料の支払いはなしで家賃を低く設定していました。しかし、管理人さんが高齢となり退去することとなり、そのタイミングで委託管理を検討しました。
物件までは車で1時間30分ほどかかるので、クレームやトラブルへの早期対応ができない事、共用部清掃や原状回復工事の費用対効果などを考えると管理会社に委託する方が良いと判断したからです。
もう一つ委託管理の理由があり、当時その物件は退去が続き9/22戸しか稼働できておらず苦戦していました。毎月市内の不動屋仲介店を何件もまわって営業し、入居条件を外国人OK、高齢者OK、ペット飼育OK、AD増額などの条件変更をしてもなかなか空室が減らない状況でした。
競争が激化エリアでは自主管理物件の紹介の優先順位は低いのが一般的です。管理人さん退去を機に入居付けに強い管理会社を選ぶことにし、仲介店舗をもちながら管理会社を行っている「客付一体管理会社」を選ぶことにしました。
管理会社を決定し、管理料の交渉や管理業務範囲の確認などを決めていき、募集を開始してもらったところ、3か月程で稼働90%以上になりました。管理コスト削減なども必要ですが、物件の稼働率は年間の収入に大きく影響しますので、「客付け」は自主管理と委託管理を選ぶ際にも基準になるキーワードの一つです。
個人的には、小規模の賃貸経営または専業大家さんなら自主管理でもいいと思います。
ただ、物件を複数所有していて、そもそも別に本業があり自分が賃貸管理業務を行うのが難しい場合は委託管理がおすすめです。
また、賃貸管理の業務は膨大であり、クレーム対応や家賃督促などを精神的にも負担となる場合がありますので、その場合も委託管理はメリットがあります。その際は、適切な管理費でしっかり管理業務をしてくれる管理会社を選ぶことが重要となります。
最終的に、委託管理か自主管理かを選択するには、大家さんが専業なのかサラリーマンなのか、賃貸経営に関わる家族(人数)、専門知識の有無、物件の規模や築年数、自宅からの距離、空室や市況の状況、メリットやデメリットなどを考慮して総合的に判断しましょう。
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